EDDIEさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

イコライザー THE FINAL(2023年製作の映画)

5.0

ロバート・マッコール史上最恐。
完結編にして最高傑作。
悪役への憎悪を増幅させてからの容赦ない抹殺。どこまで観るこちら側の感情を先読みする?彼の言葉一つひとつにこの映画の美学と魅力が全て詰まっている。
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ジュリア(s)(2022年製作の映画)

3.9

「あの時こうしてれば良かった…」
後悔先に立たず、とは言うものの全ての人の人生は選択の連続であり、後悔や挫折は避けられない。1人の女性を軸に複数の人生の分岐があり、禍福は糾える縄の如し。自分の生きた人
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フローラとマックス(2023年製作の映画)

5.0

ダブリンとロスをギターで繋ぎ、心の離れた母息子が音楽で再生。しんどい人生でも彩りのきっかけはどこかに転がっているはず。クラシックなギターソングにヒップホップやシンセの要素が深みを与える号泣必至の傑作音>>続きを読む

沈黙の艦隊(2023年製作の映画)

2.8

なんでそこで終わっちゃうの!?
明らかに続編を示唆した構成は物足りない。
ホンモノの潜水艦を使って撮影したスケールはお見事だが全体的に画が単調。核や争いが絶えない世界、アメリカ国家への挑発とタブーを描
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さくらももこワールド ちびまる子ちゃん わたしの好きな歌(1992年製作の映画)

4.0

「いまあなたは会いたい人はいますか?」
物語の大きなテーマを担う“めんこい仔馬”の歌が話が進むにつれてまる子の心境と重なる。時代が違うので再定義したリメイクがあっても面白いと思う。独創的なイマジネーシ
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バーナデット ママは行方不明(2019年製作の映画)

4.0

人は知らぬ間にストレスを抱えているもの。気づけば引き返せないところまで来ていたり、取り返しがつかないことをしでかしたり…“Time after time”何度も後悔しては打ちひしがれる。何度倒れても支>>続きを読む

ジョン・ウィック:コンセクエンス(2023年製作の映画)

4.1

これぞアクション映画の到達点!
瞬きの許されない格闘の連続。シリーズ4作目にしてまだこんなアイデアあったんかと驚くばかり。ガンフーほか、しまいには伝統の決闘まで付け入る隙を与えない究極の長尺アクション
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ミュータント・タートルズ ミュータント・パニック!(2023年製作の映画)

4.4

今年のアニメ映画随一のキャラの可愛さとアクション、そして音楽の融合を果たした良作!異形は人間と交われない…人の心の醜さが表出しながら、彼らの果たす偉業を讃える展開に涙。

とても楽しみにしていた作品!
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アーバンクロウ(2023年製作の映画)

4.0

人は何ゆえ愛を求めるのか。
責任、無責任、自暴自棄、傲慢、性欲、強欲、献身、誠意…あらゆる言葉でも言い尽くせないのが人間だろう。
赤井と来栖、彼ら刑事も人間だし間違いも犯す。赤井の泥臭さが澪の心を癒す
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Threads of Blue(2023年製作の映画)

3.5

「あなたはどこから来ましたか?」
人間の記憶はさもアテにならない。幸せな4人家族、ご近所さん、我々の取り巻く環境ってどこまでが真実?
脚本に粗はあるものの、一種のジャンル映画として面白い。もうね、ラス
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よこがお(2019年製作の映画)

4.5

あなたはこの女を狂気と見るか、被害者と見るか。序盤と後半で登場人物の見方が180度変わるサスペンス。深田晃司監督の創り出す作品には刹那の瞬間に訪れる恐怖を感じる。“横顔”だけを見ても逆の表情は見えやし>>続きを読む

ザ・コミットメンツ(1991年製作の映画)

3.4

変わり者だらけのソウルバンド大結成!明日も見えない失業大国アイルランドで“今日を楽しむ”面々。ドラマ性は乏しいが“聴く”音楽映画としては最上級。
メンバーの中でクセ強く自惚れ屋のデコ役アンドリュー・ス
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知りすぎた少女(1963年製作の映画)

4.1

なんだこれは!イタリア発ジャーロ映画の元祖と呼ばれる(らしい)ミステリーホラー。頭とお尻の演出が実に粋で最高に面白い!つまりはそういうこと!?
殺人事件を目撃してしまったミステリー小説好きの美女が次々
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第9地区(2009年製作の映画)

3.7

地球へ漂流したエイリアンが隔離される。いつ人間に危害を加えるか?ただ彼らは生きたいだけなのに…ある意味ホームレスのメタファーにも感じるが、そんな社会派な見え方から一変!
後半はロマン満載なガジェットで
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グランツーリスモ(2023年製作の映画)

3.3

ゲーマーを蔑む全ての大人たちに贈るリアルストーリー。しんどい出来事の葛藤を打ち破り強く逞しく成長する主人公には胸が熱くなる。ただもっと人間ドラマ掘り下げてほしかったし、とことん自分が車に興味ないことを>>続きを読む

ALIVEHOON アライブフーン(2022年製作の映画)

4.0

これぞ“ホンモノ”のカーレースアクション映画!音が、スピードが、熱さが、全然違う。
ゲームに夢中な内向的な青年がプロレーサーになりチャンピオンになるまで!?
いま話題の『グランツーリスモ』以上にカーア
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ミステリと言う勿れ(2023年製作の映画)

4.2

子供に重いものを背負わせてはいけない。セメントのように投げ込まれたものが固まり年を重ねても足枷を背負っていく…ドラマ同様の久能整劇場で会話劇中心だが、伏線を丁寧に回収する展開は気持ちが良い。映画でも整>>続きを読む

拳銃魔(1949年製作の映画)

4.4

原題“Gun Crazy”ってタイトル通りガチでクレイジー。銃に心酔した男女が銃をきっかけに出会い運命を共にする。とはいえ銃に対する姿勢が違うって観点が面白いポイント。後部座席から撮るカーアクションは>>続きを読む

セント・オブ・ウーマン/夢の香り(1992年製作の映画)

4.7

人間が絶対に失ってはいけないものーそれは誇り。盲目のアル・パチーノがひたすら怒号を飛ばし何かと戦う。それは彼自身が自信を失わないための強がりとも。苦学生が盲人を支え友情を構築することで何にも変え難い喝>>続きを読む

狂った野獣(1976年製作の映画)

4.3

タイトル通り狂いまくったバスジャック犯…なんだけど乗客も警察もみんな狂ってる。まさかな鉢合わせから占拠が始まり、続け様に起こる出来事があまりにも想定外。大丈夫な奴が一人としていない。78分でテンポよく>>続きを読む

ゼイ・クローン・タイローン/俺たちクローン(2023年製作の映画)

3.3

死んだのに死んでない⁉︎
BLMを意識した作りだろうが、テヨナのぶっ飛んだキャラ以外は正直退屈。訴えたいことはなんとなく分かるんだが…。ただ映画ネタがたくさん“ぶっ掛けられる”ので小ネタは面白い社会風
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劇場版シティーハンター 天使の涙(エンジェルダスト)(2023年製作の映画)

2.5

待望のXYZ劇場版最新作!
いつも通りの獠と香らがゆるいお笑いを提供してくれる一方、シメるシーンではきちんとカッコいい。
ただ場面設定を現代に移したことがCHとの噛み合わせが悪く終始苦い顔で観ていた。
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ほつれる(2023年製作の映画)

4.0

人間の狡さ、汚さ、さりげなさ、そういったマイナス感情をセリフでなく画で魅せる巧さ。この映画の登場人物は誰もが弱くて悪い…同情の余地もない。しかし人間長く生きてると思い当たる節もあるのではないか。門脇麦>>続きを読む

SAND LAND(2023年製作の映画)

3.9

美しい映像とストーリーライン。面白い!
水の枯渇した砂漠地帯。幻の水源を目指して人間と魔物が協力。次の行動への動機づけも明確で目的に向かう彼らに感情移入しやすい。
別種族の相互理解のテーマだが魔物も多
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クレイジーなオーストラリア人(2019年製作の映画)

3.0

ママンの故郷へ訪れた姉弟(兄妹?)。異様な雰囲気の村人たち…何かを隠している?アマプラ日本語字幕なしなので全容の把握はムズイが人肉を巡るクレイジーグロパーティー🔪🩸
アホなレベルで殺戮を尽くす。メシは
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カッコーの巣の上で(1975年製作の映画)

3.7

狂人を装ったジャック・ニコルソンの演技がもはや演技に見えない。あまりに狂いに狂った彼の言動に魅入ってしまう。
前日譚まで作られたラチェッド看護婦長は病院の管理体制下で権力を持っていたに過ぎず、イメージ
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アンダー・ユア・ベッド(2019年製作の映画)

4.0

「あなたにもう一度名前を呼んで欲しくて…」
絶対に真似しちゃいけないヒーロー映画。なぜ彼はベッドの下に潜るのか。DV描写が途轍もなく酷い一方、フィクションゆえのユーモアに笑わせられる。
明らかに犯罪な
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ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り(2023年製作の映画)

4.1

クリス・パインってこんなにコメディ向きだったっけ?
真面目と笑いのバランスが絶妙でつい「ふふっ」と笑わせられるコメディセンスがたまらない。お気に入りはゼンク。真顔でまともなキャラほど爆笑を誘う。好きだ
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アステロイド・シティ(2023年製作の映画)

3.6

豪華俳優陣が次々と登場する劇中劇。物語の構成を最初に明かす方式は入りやすい。
色彩豊かなセットや決まった構図で魅せる演出はさすが。クスリと笑えるシーンが多い一方、感情高ぶるシーンが皆無なのは物足りない
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エリザベート 1878(2022年製作の映画)

3.1

オーストリア皇妃の1年を追う。
原題“Corsage”…民衆の目に晒され勝手に期待される飾りのような存在。そして印象的なのはウエスト46cmでも縛り上げられるコルセット。そんな抑圧から解放されるかのよ
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福田村事件(2023年製作の映画)

5.0

誤った正義感は人を殺し己をも殺す。
今も昔もヘイトは人を激情させる。己を律することがいかに大事か。福田村の村民、讃岐の行商人、新聞記者それぞれの視点から紡ぎ出され、結末に全てが集約される展開は見事すぎ
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スイート・マイホーム(2023年製作の映画)

3.6

家族を大切にできない奴は奈落の底に落ちてしまえ。
愛する家族と理想の家庭を築くために建てたマイホーム。冬はあったか、夏は涼しい…暑いのに寒い…徐々に恐怖を煽る抑えた演出が見事。読める物語ではあるが齊藤
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かかってこいよ世界(2023年製作の映画)

3.0

電話を取り継ぐときは保留にしよう。相手の立場や状況に応じて配慮が必要って話。
在日という存在をあんな風に差別意識で見たことがない分、唐突な物事の転換には置いてかれた気分もしたが、主人公たち2人の擬似デ
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MEG ザ・モンスターズ2(2023年製作の映画)

4.2

2023年娯楽映画大賞は君で決まりだ!
どんな絶望を味わったとしても…ステイサムがいれば大丈夫🦈
超巨大メガロドンや様々な生物が人間を襲う!悪人が次から次に死に絶える模様は爽快。
サブキャラもみんな最
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パンズ・ラビリンス(2006年製作の映画)

3.8

母と血の繋がりのない父との生活に鬱屈としたおとぎ話好きの少女が本当におとぎの国へ。ファンシーな動物や妖精が出てくる…わけではなく、そこはギレルモ・デル・トロ仕様。
奇妙なクリーチャーが次々と登場し、少
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スーヴェニア 私たちが愛した時間/ザ・スーベニア 魅せられて(2019年製作の映画)

3.3

環境に甘えていた主人公の女が自分自身と向き合う話。身近にはいないミステリアスな大人の男との恋。言いくるめられたり、何故だか自分が謝ってたり。
人を選びそうな映画だが、固定カメラでバチっと決めた構図を撮
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