EDDIEさんの映画レビュー・感想・評価 - 8ページ目

グッドバイ、バッドマガジンズ(2022年製作の映画)

3.8

斜陽産業にさようなら。
女性誌志望の主人公が成人雑誌編集部に配属され奮闘するビジネスドラマ。直向きに良い雑誌を…と邁進し、慣れを覚え、エロを追究。後半真面目路線に突き進みすぎて失速感は否めなかった。
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海よりもまだ深く(2016年製作の映画)

4.8

何かを諦めること。
自分の人生だと受け入れること。
意地になったところで前に進もうとする大切な人を妨げているだけかもしれない。
セリフの一つひとつが実に深い。
是枝作品の他の傑作に隠れて語られることは
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うつくしいひと サバ?(2017年製作の映画)

4.0

「サバ?」って何から巡る愛の物語。
前作『うつくしいひと』では高良健吾の探偵役があまり機能してなかった分、今作ではそれが活かされていて2本で1本の作品として評価されるのが前提な感覚を持った。

201
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うつくしいひと(2016年製作の映画)

3.3

熊本映画としての企画が先行している分、物語としてはそれ以上でもそれ以下でもないラブストーリー。
タイトルの通り、“うつくしいひと”を主題に「美しい人」を巡る話。
とはいえ、九州出身の自分としては高良健
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スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース(2023年製作の映画)

3.9

狂っちまうぐらいのマルチバースっぷりに翻弄されっぱなしの140分。
舞台に応じて変えてくる絵のタッチに惚れ惚れしながらも脳内パンク!
マイルズだけでなく今回はグウェンも主人公。彼女の葛藤や境遇が切なす
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スタン・リー(2023年製作の映画)

3.8

マーベルが今のような人気コンテンツに至るまでの変遷を原作者スタン・リー視点のドキュメンタリーで語る。
スタン、ジャック、スティーブ、彼らがいなれけば今はなかった。市民と変わらぬ悩みを抱えるヒーロー像、
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タイラー・レイク 命の奪還2(2022年製作の映画)

4.0

傭兵再び。前作でも凄まじかったアクションのスケールがさらに増し増し!
ヘリ撃墜シーンはもはやゲームの世界観。ハンパない!Netflixはこのシリーズはクリヘム引退までやり続けてくれ。
だからこその不満
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ザ・フラッシュ(2023年製作の映画)

4.9

これぞエンタメの最高峰!
テンポよく飽きさせない編集を駆使して魅せる魅せる!劇場で観てこそ真価を問われるフラッシュの高速アクション。
想像だにしない展開とサプライズの連続。
そこのあなた、ネタバレ喰ら
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きみはいい子(2014年製作の映画)

4.6

人に優しくできるって“強さ”だなって再認識。
物事の表面だけをみて良い悪いを決めることは簡単だ。
だけどその背景にある辛さや苦しみ、さらには“本当の優しさ”ですら気づかないでいる。
生きるだけでも大変
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私の男(2013年製作の映画)

3.4

共依存。本当の父親になりたい男と父を独占する女。原作未読だが、おそらく映画ではディテールまで描き切れていない気がした。「おそらくこうだろう」と推察はできるが確信がない。
当時19歳の二階堂ふみの艶めか
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ソナチネ(1993年製作の映画)

3.6

すべてのヤクザの抗争に終止符を打つ。
「その男、凶暴につき」〜「3-4x10月」〜本作の一連の流れが密接に繋がっているように感じさせ、沖縄の海で過去作を連想。
バイオレンスと日常的な戯れが交互に訪れな
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3-4x10月(1990年製作の映画)

3.7

草野球チームがヤクザと抗争を繰り広げる珍道中。
懐かしの芸人や若かりし頃の現ベテラン俳優などが次々に登場。石田ゆり子はまさに天使の美しさ。
沖縄パートは「今これ何の時間?」ってのがキツかったけど総じて
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その男、凶暴につき(1989年製作の映画)

4.5

世の中イカれた奴ばっか。
暴力に次ぐ暴力。警察は聖職者?
んなこたぁねぇ!
クリーンな奴の方が珍しいんだ。
ラストまで観て、まさにそう言い聞かされた感覚。
沈黙がもたらす緊張感やドラマを邪魔しないお笑
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M3GAN/ミーガン(2023年製作の映画)

3.5

自動車開発以来の大発明AI人形ミーガンと心に傷を負った少女の邂逅。
サイコスリラーとしては及第点で、何よりミーガンの動きはリアルで良かった。
一方、会社的なセキュリティや詰めの甘さなど目につく部分も多
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水は海に向かって流れる(2023年製作の映画)

4.3

子供は大人が思っている以上に成長しているし色々考えている。
一つの出会いが互いに向き合い一歩一歩前進していく。血縁関係のないただの同居人だけど彼らの今後を見届けたくもなった。
大人はもっとちゃんとしろ
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海賊じいちゃんの贈りもの(2014年製作の映画)

4.9

これは最高の贈り物!
程よくコメディでホッコリさせてくれて学びも与えてくれる。
個性豊かなとんでも家族がバラバラなところからどう再生していくか。脚本のセンスも抜群でまさかの掘出し物。
長女役がエミリア
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わたしの叔父さん(2019年製作の映画)

3.9

27歳の女性と身体の不自由な叔父さんの穏やかな人間ドラマ。他人から見たら一風変わっていても2人にとってはこれが日常。非日常な恋愛が絡んでも変わらない。
言葉少ないながらも通じ合っている2人の関係性が羨
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セインツ -約束の果て-(2013年製作の映画)

3.9

原題“Ain't Them Bodies Saints”は「彼らは聖人君子ではない」。
強盗を生業とする“ボニー&クライド”な2人は銃撃戦の末、男が刑務所へ。
残された女は子を産み彼の帰りを待つ、至極
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ウーマン・トーキング 私たちの選択(2022年製作の映画)

4.0

21世紀、実際の事件が題材になっている驚き。彼女たちはタイトルの通り終始話し合う。
“赦す”ことがメノナイトの教え。結局、言葉を男たちは都合の良いように置き換えているだけ。宗教の教えを逆利用した男性性
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スパイスより愛を込めて。(2023年製作の映画)

3.6

スパイス愛の強さが青天井。
ここまで本格的にカレー作りの描写が入ってる映画は観たことがない。
スパイス愛と人間ドラマどちらも丁寧に描こうとしたが故か、ちょっぴりチグハグな面も見受けられたが作り手の想い
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キャロル(2015年製作の映画)

4.0

1950年代のニューヨーク。
惹かれ合う2人の気持ちは誰にも止められなかった。時代が許さない?彼女たちは常に戦っている。世間の目と。
美しい衣装やロケーションとは裏腹に残酷すぎる現実。一方、ラストの希
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2001年宇宙の旅(1968年製作の映画)

4.9

衝撃的スタンブリー・キューブリック。
これが1968年の映画だって?信じられない。
映画は物語。役者同士のセリフの掛け合い、それだけで物語が構成されるわけではないと思い知らされた。音楽の使い方が秀逸。
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ザ・ディスカバリー(2017年製作の映画)

3.1

死後の世界は存在する?
我々が見る記憶の彼方、なぜ生きようとするのか、なぜ自殺しようとするのか。
今を懸命に生きることの大切さを説いている気がした。
ミステリー的な物語の構造は最後に全てを悟らせるが、
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aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

4.0

圧巻の撮影と演出パフォーマンス。
ハンディカム映像を通し過去の想い出を旅する。11歳の娘ソフィと31歳の父カラムが共に過ごす夏休み。
それぞれの視点から見出される陰と陽。
終盤のダンスシーンは音楽も作
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波紋(2023年製作の映画)

3.9

筒井真理子すげー!キャストみんなすげー!なブラックユーモアドラマ。
結局人の表の顔だけ見てても真実はわからないってこと。
家族、ご近所付き合い、仕事仲間、宗教勧誘…何をとってもコミュニケーションでミス
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リズと青い鳥(2018年製作の映画)

3.9

2人の高校生の関係性を軸に双方向のすれ違いを丁寧に描く。好きにも色んな形がある。
みぞれの自分という意思がない中で吹奏楽部の演奏と部活のメンバーとの交流をもって、確固たる自分の意思を固めていく模様がと
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クリード 過去の逆襲(2023年製作の映画)

3.7

アドニス引退からの復活劇…目の前に現れたのはかつての悪友。捨て去った過去との対峙、もう彼は運命から逃げられない。
試合の臨場感はさすがだが、物語の起伏やインパクトは薄い。良い話だったが過去2作と比べて
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怪物(2023年製作の映画)

4.3

怪物とは親か、先生か、それとも子どもたちか。
人間の盲信がいかに当てにならないかがよくわかる怪作。
歪な構造と随所に伴う違和感。もはや言葉を失う。
誰が悪いとか、糾弾することがいかに無意味か。
人間に
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ハード・プレイ(2023年製作の映画)

4.1

Wスナイプス&Wハレルソン主演映画のリメイク。
黒人と白人のイメージ先行した固定観念を現代版にアップデートしつつ、バスケ描写も見事に演出。労働階級の苦しさと家族と対話する大切さ、人種に捉われない考えと
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最後まで行く(2023年製作の映画)

3.5

人生追い詰められた1人の荒くれの刑事。
人を轢いてしまったことから更なる窮地に陥っていく。
悲壮感溢れんばかりの岡田准一と冷徹でどこか掴めない綾野剛。両極端な2人と荒唐無稽な展開の連続はある意味ちょう
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ワイルド・スピード/ファイヤーブースト(2023年製作の映画)

4.0

お祭り開幕🔥
敵は逆恨みサイコパス野郎!
ド派手に始まるアクションはお決まりの如く、少々の粗には目を瞑りその豪快さを楽しもう!
キャプテン・アメリカ⁉︎なドムはまさにヒーロー。ってかジェイコブキャラ変
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摩天楼はバラ色に(1986年製作の映画)

3.5

古き良き時代のアメリカンドリーム。
カンザスから摩天楼と呼ばれるニューヨークへやって来た主人公。
すると内定もらってた会社が買収され、いきなり失職…あれよあれよと大企業に忍び込み出来すぎなぐらい大成功
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最後まで行く(2014年製作の映画)

3.4

韓国オリジナル版を鑑賞。
職業・警察の主人公が轢き逃げをきっかけに最後まで罪を重ねていくクライムサスペンス。
次から次に巻き起こるスリルの描き方、時折挟むコミカルのバランスが巧い。とくにクライマックス
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STILL:マイケル・J・フォックス ストーリー(2023年製作の映画)

4.1

編集が匠の領域。
BTTFシリーズで一躍大スターとなった小柄な俳優マイケル・J・フォックス。ドラマに映画にと話題作へ出演が重なる中でパーキンソン病の発症。
苦しみながらも常に明るく振る舞う彼に笑顔をも
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リトル・ガール(2020年製作の映画)

3.5

「世間と闘う」
とても重要なこと。だけど幼いサシャからすればなぜ自分だけそんな苦労しないといけないの?だと思う。
親の愛も感じる。でも肝心のサシャの想いが少し蔑ろにされている気もした。ちょっと一方的か
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パディントン 2(2017年製作の映画)

4.2

「種族が違っても本当の家族になれる」
自分は違うと卑下する必要はない。
刑務所に入って性質の異なる沢山の受刑者と絆を深め合うパディントン。
彼の愛くるしさと遠慮のなさのギャップがたまらない。
パディン
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