LGさんの映画レビュー・感想・評価

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生きていた男(1958年製作の映画)

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事故で死んだ筈の兄と名乗る見た目の違う男が突如帰ってきて困惑するが過去の記憶やタトゥーの位置に指紋までもが兄と一致し主人公が間違ってるのかそれとも…なサスペンス。前半は硬派なサスペンスを見せ後半に一気>>続きを読む

走り来る人々(1958年製作の映画)

5.0

超絶大傑作。会話劇中心のメロドラマではあるが計算され尽くされた画面設計の中で長回しを多用しつつ丁寧に見せる人間関係の構築と核心へと迫る瞬間に急激に切られるカットのスリリングさに空間と時間を自在に変容さ>>続きを読む

メイトワン-1920(1987年製作の映画)

4.0

傑作。丁寧な話しの積み上げの合間に演説やキャッチボールをしながらの会話といった流れてるリズムとは逸脱した“間”を差し込む事により独特の緊迫感と高揚感を演出しててやはりジョン・セイルズは“間”の作家だと>>続きを読む

ストレート・トーク/こちらハートのラジオ局(1992年製作の映画)

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The90年代初頭なビジュアル、演出、脚本構成。可もなく不可もなく。こういうのでいいんだよ!な映画。

町でいちばんの美女/ありきたりな狂気の物語(1981年製作の映画)

5.0

再見。人生ベスト。観る度に沁みる。俺の映画。確かにロケーションも素晴らしいがベン・ギャザラーとカメラの距離感、寄り添い方が全て。オルネラ・ムーティのお尻の肉付きがあまりにエロすぎる!!!!!

悪魔のいけにえ2(1986年製作の映画)

4.5

超絶大傑作。トビー・フーパーで唯一観てなくて今更観たことを深く後悔。全盛期を経て作られただけあって元々良かったルックのセンスが完成されきってて美術周りを見るだけでも楽しいし演出面も成熟の域なだけあって>>続きを読む

ブラザー・フロム・アナザー・プラネット(1984年製作の映画)

4.5

超絶大傑作。ハーレムという街を一種のSF都市に昇華させたという点を含めゴダールの『アルファヴィル』並の偉業。映像の前では身体の雄弁性に勝るものはないという本質を突きつけてくる映画でもあり。とにかく説明>>続きを読む

劇場版 とっとこハム太郎 ハムハムハムージャ!幻のプリンセス(2002年製作の映画)

4.0

高低差のあるアクションで縦方向への奥行きの意識付けを反復しサバクーニャを壺に封印して〆るというあまりにも気持ちの良いアクション設計に感動。相変わらず物凄い速度で多くの物事が進んでいるにも関わらず55分>>続きを読む

アートスクール・コンフィデンシャル(2006年製作の映画)

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文系モラトリアムとサブカルチャーの不遇を『グラム』⇒『ゴーストワールド』⇒今作って感じで描き切ったらそりゃツワイゴフは映画界から身を引きますわ。本来なら今作みたいな作品に対して““俺の映画””的な感銘>>続きを読む

Saltburn(2023年製作の映画)

1.0

最近よくいる小手先だけのそれっぽい画と音楽だけを羅列し見栄えだけ良く意図も熱意も感じられない本当の意味での““画””の撮れない““役者の顔””しか撮ることのできないなんちゃって映像作家(決して映画監督>>続きを読む

劇場版 とっとこハム太郎 ハムハムランド大冒険(2001年製作の映画)

4.0

傑作。走って、飛んで、泳いでと50分という限られた時間の中でハムちゃんずが躍動しまくって改めて出崎統の本質は活劇だと思わされるアクションによる語りの嵐。ハムハムランドとかいう楽しそうな名前から想像でき>>続きを読む

絶頂姉妹 堕ちる(1982年製作の映画)

4.0

厭世的ないどあきおの脚本世界もそうだが80年代を文字通り““切り取った””としか思えぬ映像がフィルムに焼き付いてる。決めのショットやカメラワークも目を見張るものもあるが狭い空間での倉吉朝子と趙方豪の対>>続きを読む

暴走パニック 大激突(1976年製作の映画)

4.0

傑作。70年代深作のキレと熱量の凄み。アクションに編集が追いついてる。小林稔侍が事故死するシーンとか凄すぎ。終盤の巻き込み型カーチェイスは景気が良くて大変よろしいがサービス良すぎて若干くどいけど最終的>>続きを読む

青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない(2019年製作の映画)

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原作随一のストーリーに胡座をかきすぎなテレビアニメの延長でしかない演出や作画。原作2冊分を89分で収めたとしてもあまりにもお粗末。

なのに、千輝くんが甘すぎる。(2023年製作の映画)

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感情の豊かさとストーカーごっこの設定(視線)を強調するために畑芽育は顔のアップを多用し感情表現の乏しい高橋恭平の感情は手のアップなどに終始し小さく感情を積み上げていた前半が徐々に走るなどの身体を使った>>続きを読む

やくざ観音・情女仁義(1973年製作の映画)

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情感溢れるシーンの合間でぶっ飛んだ殺しやSEXが差し込まれるタメと発散の映画。アルジェントの『シャドー』ばりの手首切断シーンや拳銃で首を吹っ飛ばして落ちた頭が床の上で転がるシーンは強烈。堕落し切った坊>>続きを読む

白い足(1949年製作の映画)

4.0

再見。閉塞感ある村で一人のアバズレ女を中心に5人の男女が狂わされていく愛憎劇。静謐な視線劇や互いの優位性や心情を示す空間と配置の演出といった手堅い演出に終始した愛憎劇の前半と結婚式の宴を境に交わらなか>>続きを読む

仁義の墓場(1975年製作の映画)

5.0

再見。超絶大傑作。熱量とカメラがどちらも置いてけぼりにならず必死に喰らいつきあっている奇跡的な映画。それ故全てのシーンの迫力が桁違い。それでいて動と静の緩急も見事でハイテンポで始まった映画が中盤で中弛>>続きを読む

少女暴行事件 赤い靴(1983年製作の映画)

4.0

傑作。若者たちの孤独や焦燥感や儚さといった情感の溢れ出るような撮影の素晴らしさとロケーションの妙。忘れ難いシーンの宝庫だがなんといってもネオンギラつく夜の東京の繁華街を女2人がダウナー気味で徘徊するシ>>続きを読む

溶岩の家(1994年製作の映画)

4.0

再見。映画史の批評的解釈の度合いが同世代ってのもあるとは思うがカラックス味を感じるもグレミヨン(『白い足』『燈台守』)やロッセリーニ(『ストロンボリ』)の引用を画面の中で事象として軽々とこなしちゃって>>続きを読む

ストロンボリ/神の土地(1949年製作の映画)

4.0

再見。傑作。どうしても浮き上がってしまうバーグマンの美(存在感)を打ち消すがために取り入れたとしか思えないネオレアリズモ的マグロ漁や火山の噴火も灰と岩石とバーグマンのコントラストが織りなすあまりにも美>>続きを読む

赤ちゃん教育(1938年製作の映画)

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走って、転んで、泳いで、落ちて、102分間ノンストップで駆け抜けるコメディに全くの遅れをとらないケイリー・グラント、キャサリン・ヘップバーンの成熟が成すリズム感が全て。脂が乗った役者はどんどんコメディ>>続きを読む

バイオハザード:ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ(2021年製作の映画)

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原作通りを期待しなければ巷の評価ほど酷くはない。むしろ原作の1と2を改変しつつもそこまで逸脱せずに良くここまで上手く1つにまとめ上げたなと脚本力に感心する。原作の名シーンも無理矢理ではあるが映画を阻害>>続きを読む

風が踊る(1981年製作の映画)

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田舎パートの侯孝賢っぷりといまいち精彩を欠く都会パートが初期作って感じがしてそこは新鮮。終始鳴りっぱなしといっていいほど再三流れる流行歌であったり説明的すぎる急なクローズアップの多用がアイドル映画然と>>続きを読む

Dr. M/ドクトル・エム(1990年製作の映画)

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シャブロル版マブゼ。伝染する自殺を巡るサスペンスものかと思いきや当時流行ってたであろうSFや新興宗教や終末思想であったりをイメージ先行でぶっ込みすぎてサスペンスやってるなと思ったらSFっぽくなってそう>>続きを読む

バイオハザード:デスアイランド(2023年製作の映画)

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映画版にジル初参戦って事もありジルへの接待がすぎるが僕は大満足です!!殆どの主要キャラの年齢も40を過ぎビジュも年相応という名のナーフをされたキャラも多い中ジルだけはre3を基準としたビジュそのまま(>>続きを読む

白熱(1949年製作の映画)

4.0

傑作。冒頭の列車強盗からアクセル全開でブチ上がる。この母にしてこの子ありな女傑っぷりをサラッと見せる警察との追走劇をはじめ仲間(擬似家族)との関係性や重要性がアクションの中で説明されるなど常に結びつい>>続きを読む

ALIVEHOON アライブフーン(2022年製作の映画)

4.0

傑作。全てが最小限かつ最低限。故にドラマパートはベタなモノにはなってしまうがその分レースシーンの手際の良さがより映える。細かい説明を廃し映像だけで見せてやるって気概の感じるレースシーンの躍動感と臨場感>>続きを読む

ザ・スーサイド・スクワッド "極"悪党、集結(2021年製作の映画)

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クソほどつまんない映画ではあるけど潔いくらい分かりやすいパロディーの質やそれを差し込むタイミングの良さであったりはみ出し者たちがここぞってなる時の最大瞬間風速が凄まじい瞬間があるから許せちゃう。2度あ>>続きを読む

影の列車(1997年製作の映画)

5.0

再見。超絶大傑作。奇跡のような作品と同時に映画の(映像の)持つ力の深淵を覗いてるような作品でもあり感動と恐怖が同時に押し寄せてくる。『イニスフリー』もそうだったがゲリンは““今ここにない確にそこにあっ>>続きを読む

アフター・アワーズ(1985年製作の映画)

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一夜のNYを舞台に家に帰りたいのに帰れないっていうブニュエルの『ブルジョワジーの秘かな愉しみ』みたいな不条理劇をやるっていうみんな大好きなやつ。ファスビンダー組のミヒャエル・バルハウスの撮影が随所でキ>>続きを読む

川の流れに草は青々(1982年製作の映画)

5.0

再見。超絶大傑作。どこを切り取っても奇跡のような瞬間しか収まってない。子供も大人も瞬間を生き青春を謳歌し何か問題が起きてもみんなが奔走し解決する。子供を中心に人、物、自然へと伝播する運動の瑞々しさと雄>>続きを読む

AIR/エア(2023年製作の映画)

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本と役者に頼りっきりな映画としてはどうなのって感じな一本ではあるがその頼りきった役者たちが起こすアンサンブル演技には惹きつけられるものがある。特にクリス・メッシーナとヴィオラ・デイヴィスのインパクトと>>続きを読む

イコライザー THE FINAL(2023年製作の映画)

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マッコールさんに対する絶対的信頼(作り手と受け手の共犯関係)の上だからこそ成り立ってる部分や許されてる部分が多いのは確かだがそれがシリーズものの醍醐味でありなんだかんだお約束なシーンを見せてもらえた時>>続きを読む

ニューオーダー(2020年製作の映画)

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またこの手の映画か?と思ったら想像以上に気合いと気概を感じられて良かった。中身(テーマや目的)が露見した後は失速するタイプの映画であるという事もちゃんと理解してある時間配分(90分未満)と経済的で効果>>続きを読む

カウチ・イン・ニューヨーク(1996年製作の映画)

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96年のそれもNYが舞台の映画とは思えないくらい表層は軽いが撮影も含めて何処となく被写体との距離=闇を感じるのが実にアケルマンっぽい。空間演出の風通しを犬をうまく利用し映画的にも画面的にも幅と奥行きを>>続きを読む

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