LGさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

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MEMORIA メモリア(2021年製作の映画)

4.0

ニューエイジ感満載なのにそれを全面に出さないからこその雄弁性。認知の拡がりを音を辿る過程で描ききちゃう手腕に脱帽。魅せる長回しと試す長回しの心地よさが催眠作用効きすぎてて絶頂。アピチャッポン版2001>>続きを読む

別れる決心(2022年製作の映画)

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パク・チャヌク版『めまい』でありヒッチコックオマージュな作品なのはわかるが演出過多過ぎてくどさが悪目立ちし大傑作が傑作以下良作以上に収まっちゃった感は否めない。最後も『めまい』的な終わり方ではあるけど>>続きを読む

ザ・ホエール(2022年製作の映画)

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動的な画面を撮ることのできないアロノフスキーがここまで潔く自身の強み(室内劇)のみで映画を撮ったことに素直に感動。ある意味出オチ映画なのにも関わらず約120分一定の緊張間を持続させ続けた手腕は見事。良>>続きを読む

ノック 終末の訪問者(2023年製作の映画)

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“見せる/見せない”という演出実験を終始しているような映画。前作『オールド』で極まった感のある洗練されたショットとB級的外しの演出の挟み方の妙は今作も健在。『ハプニング』の変調、そしてヒッチコック的な>>続きを読む

デュエル(1976年製作の映画)

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魔法の石を巡って太陽と月の女王が現代のパリを舞台にデュエルするっていう厨ニ心擽られる設定にぶち上がる!手かざして硝子バリッ!や血が魔法石に滴った瞬間のピカッ!とかこうなる!って分かっちゃいるのに興奮す>>続きを読む

痛ましき無関心(1983年製作の映画)

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画面がカオスなのに不思議と詩情が溢れてるのがスゴい。編集のリズムとか撮影にタルコフスキーっぽいさが見え隠れする瞬間が多々あり。この映画については1ミリも理解できないが卒業制作として作った映画って知ると>>続きを読む

プロミシング・ヤング・ウーマン(2020年製作の映画)

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決して悪い映画ではないがあくまで読み物(脚本)としての面白さとキャリー・マリガンの演技の凄みでもって牽引しているだけであり本当に見せないといけない部分をデオドラントしすぎな感は否めない。悪い意味で““>>続きを読む

EO イーオー(2022年製作の映画)

4.0

ここに来て初期作のような初期衝動先行しちゃいましたな画を浴びれた事に感動。突発的に来る暴力的画面の強度なんすかアレ?ドローン撮影の所とか四足歩行のロボットが動き回る所凄すぎ!1ショットの主張が強いのに>>続きを読む

人間ピラミッド(1961年製作の映画)

5.0

人種差別に関する実験として撮ってるドキュメンタリー映画がナディーヌとかいうクソビッチのせいで差別より嫉妬によって10人の男女が仲違いしていく様を収めちゃった体の映画ではあるがドキュメントという虚構と現>>続きを読む

五本指の野獣(1946年製作の映画)

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事がきな臭くなるにつれ“やったの絶対お前ですやん”とピーター・ローレに指差したくなるくらいピーター・ローレがピーター・ローレしてる映画。切断された手首と戯れるローレとローレだけが錯乱してると説明するシ>>続きを読む

ウルフェン(1981年製作の映画)

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全然いい映画ではないがPOV視点が90年代3Dグラフィック黎明期のゲーム感あってぶち上がる。ディティール単位で見ればワクワクするのにアニマルパニックなホラーでもなければB級なバカなノリでもなく真面目に>>続きを読む

21ブリッジ(2019年製作の映画)

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アクションの動線だったり繋ぎがお粗末すぎるし精肉工場や地下鉄といったアクション向きなロケーションの優位性とかも全然発揮できてなく口直し程度とかテレ東の午後ローで思考を停止しながら見る分には満足感はある>>続きを読む

幽霊は臆病者(1944年製作の映画)

4.0

運動の映画。とにかく人と物が流動的に動く。ダンスシーンで示すワルツ→ブギウギへの転調よろしく映画も終盤に向かうにつれ活劇味を増し、馬上で被った一族の汚名を晴らすかの如く疾走する車に繋がった爆弾へ騎乗す>>続きを読む

カード・カウンター(2021年製作の映画)

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作品を重ねる度に凄みを増してきてるポール・シュレイダー。オスカー・アイザックの背負ってる十字架と狂気性のチラ見せ具合が相変わらずヘンテコなのがクセになる。あまりにもゲーミングな色すぎるイルミネーション>>続きを読む

オールド(2021年製作の映画)

5.0

「ハプニング」がそうであったように誤解釈で映画を撮ってるのに最終的には誰よりもそのテーマ性を解釈かつ超越しちゃってる現象が久々に極まってる映画。見せる見せない(手前と奥への意識)をどうやって同一の画面>>続きを読む

ハケンアニメ!(2022年製作の映画)

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良さの後に必ず照れ隠しか言い訳かはたまた尺稼ぎでしかない無駄が差し込まれるせいで終わってみればマニュアル通りの作品という大傑作が及第点まで下がるという邦画の病を見事に体現した2時間。柄本佑のあのキャラ>>続きを読む

疑惑(1982年製作の映画)

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精神的百合映画。いくら法廷のシーンがタルかろうとラスト5分で全てが許される。あれを百合と呼ばずして何と呼ぶ?白スーツに赤いワインをぶっかけてぶっかけ返すってもうアレですやん!!桃井かおりと岩下志麻って>>続きを読む

月光の女(1940年製作の映画)

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冒頭の殺人シーンがピークかってくらいそれ以降が映画としてあまりに優等生すぎる演出が続くせいで見栄えは良いが面白さとしては65〜70点がずっと続く感じであまりノレず。ただ不倫相手の奥さんが登場するシーン>>続きを読む

わたしの願い/わが望みのすべて(1953年製作の映画)

5.0

枠(断絶)と影(予感)の映画。見る/見られるという関係を演出するがための舞台装置。ドアや窓を介した“中(あちら)と外(こちら)”、見上げることと見下げるための“階段”。視線で願望を影でロマンスを語る。>>続きを読む

ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

4.0

情報を見せる/見せないの取捨選択が絶妙で主人公が聾唖であるという事を度々思い知らせてくるような情報の差し込みのタイミングが絶妙。しかもそれらをちゃんと映像と運動として見せてくれるが故に文字やセリフ以上>>続きを読む

ザ・キラー(2023年製作の映画)

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“裏窓”の引用から始まる第一章から自身の過去作へのセルフオマージュで駆け抜ける中盤以降は映像作家としての洗練具合を感じられるけどオフビートなダラッとした編集のリズムとか描くテーマ性はもはや一周して初期>>続きを読む

愛河(1958年製作の映画)

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婚前交渉するか否かで揺れる男女の話。58年のギャル達が処女率69%ってのに隔世の感有りでビビる。相変わらず田宮二郎のクズ役は一級品、そんな田宮に弄ばれる叶順子の貞操の揺れと流産までを水の暗喩で表現する>>続きを読む

あのこと(2021年製作の映画)

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“賞”と“お客様”のための優等生映画。全てが点数稼ぎの予定調和でしかなく傾向と対策バッチリな審査員好みな演出以上のモノは勿論出ることはなくドヤ顔透ける終盤の例のシーンの頃には嘲笑通り越して失笑。テーマ>>続きを読む

この空は君のもの(1943年製作の映画)

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大戦の狭間のそれもドイツ占領下で製作された映画だけあってか“夢/死”が終始共存関係として描かれ続け表層は楽天的な映画であれど根底に横たわってるものがあまりにドス黒くてグレミヨン怖えぇ〜ってなる。

トゥルー・クライム殺人事件(1947年製作の映画)

5.0

大傑作!!!!!OPから登場人物全員が出揃うまでの約15分間ほどのシークエンスがあまりに完璧すぎる!!!冒頭で誰が犯人か分かるのにも関わらず犯人以上にきな臭い奴らが多すぎて確信となる二度目の犯行シーン>>続きを読む

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