やんさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

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夏の終り(2012年製作の映画)

4.5

今年観た邦画でベスト。とにかく作品として素晴らしいデキ。昨今の邦画に観られるような品のない説明セリフを極力排除し、男女の三角関係の心の揺れ動きを見事に描写。作品の行間が非常に情緒的であり、そして重厚。>>続きを読む

映画「立候補」(2013年製作の映画)

4.5

泡沫候補に焦点を当てたドキュメンタリー。なぜ負け戦と分かっていながら、300万もの供託金を払ってまで選挙に挑むのか。真の意味でダサかっこいいマック赤坂氏で爆笑の後、ラストの氏の御子息の姿にまさかの涙腺>>続きを読む

ガッチャマン(2013年製作の映画)

1.5

ガッチャマンを観てきた世代(再放送だが)として本当に言いたいことは沢山ある。ガッチャマンの冠さえなければ100歩、いや1000歩譲って作品として許せるレベル。許せないが許せる。なぜならガッチャマンじゃ>>続きを読む

ワールド・ウォーZ(2013年製作の映画)

2.0

いやぁ〜酷い。見所は予告でも流れた「壁を登る大量のゾンビ」と「細い路地になだれ込んでくる大量のゾンビ」この2つのシーンだけ。確かにこのシーンは「すげ〜〜」と圧巻のひと言。ここに5点満点。ただそれだけ。>>続きを読む

タイピスト!(2012年製作の映画)

3.5

ちょっとコメディ色が強すぎるきらいはあるが、制作側の映画愛溢れてる作品だったことがなにより嬉しい。鑑賞中ニヤニヤしっぱなし。50,60年代オマージュ満載♪ヒッチコックやビリー・ワイルダー、ゴダール等々>>続きを読む

選挙2(2013年製作の映画)

4.5

前作「選挙」もスリリングだったが、更に輪をかけてスリリングなデキ。と同時に観賞後の気持ち悪さも2倍。想田監督のか小作と比較し、氏が前面に出すぎで観察映画としての体は崩れている気はするが、まぁそれはそれ>>続きを読む

パシフィック・リム(2013年製作の映画)

4.0

2D字幕とIMAX3D吹き替え版の2度鑑賞。普段難しいこと言ってるけど、今回ばかりは難しいことは抜きにして兎に角楽しむことが正解な娯楽大作。ロボットVS怪獣に小難しいことを求める方が野暮。欠点を挙げつ>>続きを読む

サウンド・オブ・ノイズ(2010年製作の映画)

3.5

斬新で新しいんだけど、オールドスクールな映画的面白さが沢山詰まっていて最高!非常に映画らしい映画。音の鳴る全ての物が楽器として成立してしまう現代音楽、ある意味あの傑作ミュージカルのアンチテーゼなわけだ>>続きを読む

嘆きのピエタ(2012年製作の映画)

4.5

相変わらず、まるで「素人か!」と言いたくもなるカメラ等、細かい粗は目立つが、とりあえず大傑作と言っていいデキ。個人的には現時点で2013のベスト候補。観賞後暫く動くことが出来なかった。愛と憎しみ。復讐>>続きを読む

モンスターズ・ユニバーシティ(2013年製作の映画)

3.0

3D日本語吹き替え版で鑑賞。流石ピクサー。実写かと見間違う程のグラフィックは圧倒的に素晴らしい。「落ちこぼれ達の奮闘劇」として良くデキている。物語として(怖がらせ屋、ホラー演出とはなんぞや)の着地点も>>続きを読む

風立ちぬ(2013年製作の映画)

2.5

TOHOの全国一斉試写会にて鑑賞。まずはじめに、一応ジブリ作品は全て観ていての感想なので悪しからず。世間での好評価が謎な程の低空飛行な作品。宮崎駿監督が「(菜穂子の件を筆頭に)俺の趣味全開で作っちゃい>>続きを読む

孤独な天使たち(2012年製作の映画)

3.5

B・ベルトルッチの10年ぶりの新作。とにかく美しく、70歳にして原点回帰のような初々しさが溢れる素晴らしいデキに驚嘆。D・ボウイのSpace Oddity(イタリア語ver.!)に乗せて二人が踊るシー>>続きを読む

恋の渦(2013年製作の映画)

4.0

いやはや抜群に面白い。130分はちょっと長いが、無駄なシーンも殆ど無く仕方なしとの印象。流石に三浦さんの脚本は凄いですね。ちなみにオリジナルであるポツドールさんの作品は未見。各キャラの立ち具合が尋常じ>>続きを読む

かしこい狗は、吠えずに笑う(2013年製作の映画)

4.0

ぴあフィルムフェスティバル(PFF)上映時に話題になっていたので、以前より気になっていた本作。自主映画(しかも氏のデビュー作!)としては出色のデキに超ド級の衝撃。脱線するが、PFF最優秀作の『くじらの>>続きを読む

イノセント・ガーデン(2013年製作の映画)

3.5

さすが“変態”パク・チャヌク監督と唸るデキ。全編にわたり画が良い。暴力的かつ官能的でいてスタイリッシュ。ヒッチコック愛溢れる作りも個人的にはツボ。表情ひとつで演じてみせるミア・ワシコウスカがあまりにも>>続きを読む

はじまりのみち(2013年製作の映画)

4.5

クレヨンしんちゃん『大人帝国の逆襲』『あっぱれ戦国大合戦』、『河童のクゥと夏休み』『カラフル』という4本の傑作を生んだ原恵一監督の初実写ってだけで、自称映画ファンを公言するならば観なきゃダメでしょ!な>>続きを読む

スプリング・ブレイカーズ(2012年製作の映画)

3.5

とりあえず嫌いじゃない。寧ろ好き。だってシネコンのデカイスクリーンで揺れるオッパイ見れるじゃん!w それだけで最高でしょ!w って冗談はさておき(冗談でもないけど)、作り自体は良くも悪くも「MTV世代>>続きを読む

コンプライアンス 服従の心理(2012年製作の映画)

3.5

権力に対する盲目の服従(人の弱さでもある)を描く。実話に基づくストーリーは胸くそ悪さがハンパない。あのサンダンスで「不愉快」との評が出たのも頷く。だが、作品としては終始犯人とのやりとり(心理戦とも言い>>続きを読む

セデック・バレ 第二部 虹の橋(2011年製作の映画)

4.0

なんと植民地主義の罪深ことよ!1部「太陽旗」、2部「虹の橋」、合計4時間36分という長尺が気にならず、まず活劇として満点の素晴さ。日本人にはあまり馴染みのない(というか伏せられてきた部分が大きいのかも>>続きを読む

建築学概論(2012年製作の映画)

4.5

韓国って国は(って一括りにするのはいささか乱暴な気もするが)本当にこの手の作品を撮らせたら上手い。これ以上なにを望むってくらい完璧!ベタな必殺韓流初恋物語を非常に緻密に、ここまでの完成度で作られたらそ>>続きを読む

きっと、うまくいく(2009年製作の映画)

4.0

真っ直ぐ描くとシリアスになり過ぎてしまうんでははなかろうテーマを、インド映画(最近はボリウッドとも言いますね!)らしく歌あり踊りあり恋あり、そして笑いと涙で描く超大作。舞台が今からちょうど十数年前。イ>>続きを読む

クロユリ団地(2013年製作の映画)

3.5

世間での評判はイマイチな本作ですが、わたし的には古典をなぞるような、正統な作りが光る心霊映画(けしてJホラーじゃないよ!)に感じました。さすが中田監督&三宅さんが手を組んだ作品ですよ。日本産ホラーが今>>続きを読む

フッテージ(2012年製作の映画)

2.0

良くも悪くもオカルト・ホラー従来の型通りな印象。8mmフィルム(フッテージ)に目をつけたのは良いのだか、如何せん脚本に難あり。やはりアメリカに“心霊映画”を求めるのは無理か。ネタバレになるので詳しくは>>続きを読む

「A」(1998年製作の映画)

4.5

中立的な立場で当時のオウム内部から見たドキュメンタリー。勿論おこした一連の事件は悪。だがそれを超越した部分での人の善悪、生きるとは何かという強烈に突きつけられる。マスコミのあり方、国家権力の腐敗etc>>続きを読む

ハッシュパピー バスタブ島の少女(2012年製作の映画)

4.0

観る者の視聴覚に“ガツンッ”と響くとてつもなくパワフルな作品。ストーリー自体は過去に同じようなテーマの作品が数多くあり、些か食傷気味ではあるが、本作は非常に萬話的でありながら、環境問題や医療問題などの>>続きを読む

ジーザスキャンプ 〜アメリカを動かすキリスト教原理主義〜(2006年製作の映画)

3.5

ブッシュ政権時の子供への宗教教育の実態を捉えた本作。舞台こそアメリカだが、これはどこの国でも通じること。「ジーザスキャンプ」自体たしかに異常ではあるが、けして他人事ではない。政教分離。我が国も同じ闇を>>続きを読む

おとぎ話みたい(2014年製作の映画)

4.5

今回も山戸結希監督の世界観が爆発。主演の趣里さんを通して溢れ出る刺さるような言葉の数々に、自分の中の“現在”と“過去”を抉られ、それをほじくり返されたような感覚に陥る。監督の処女作『あの娘が浜辺で踊っ>>続きを読む

アヒルの子(2005年製作の映画)

4.5

女版『ゆきゆきて進軍』。まさに原一男イズムの継承。とにかく全編通して凄まじいエネルギー 。覚悟が違う。幼少期に両親にヤマギシ会に“捨てられた”監督の生きることをカメラが捉える。まさに“撮るか、死ぬか”>>続きを読む

セックスの向こう側 AV男優という生き方(2012年製作の映画)

2.0

鑑賞前から期待が大きかっただけに残念なデキに正直ガッカリ。被写体が魅力的で題材として相当面白いのに、如何せん掘り下げ不足で後に何も残らない。ドキュメンタリーは被写体になるもの、テーマとなるものを”剥き>>続きを読む

シュガー・ラッシュ(2012年製作の映画)

3.0

やはりジョン・ラセターがCEOに就任してからのディズニーアニメーションは侮れない。序盤から伏線が張り巡らされ、最後には全てか繋がりキッチリ回収しきっている素晴らしいデキ。キャラクターも可愛く(8bit>>続きを読む

映画 プリキュアオールスターズ NewStage2 こころのともだち(2013年製作の映画)

3.0

娘のお供で干渉。オールスターの企画自体が限界にきている印象。DX→NSに変わり前作同様プリキュアが主役ではない。前作も感じたことだか、これで果たしてプリキュア目当ての子供が納得するのか?本来、プリキュ>>続きを読む

シュガーマン 奇跡に愛された男(2012年製作の映画)

4.5

まさに目から鱗。画の綺麗さや、作品全体の構成がシャープで無駄がなく素晴らしいのは言うまでもないが、“ある奇跡”が起こる(まさに鳥肌もの!)本作のハイライトのその後のロドリゲスの姿に涙する。そこに人間の>>続きを読む

ダークシステム 完全版(2012年製作の映画)

4.0

久々に熱量のある“本物の”インディペンデント作品を観た感じ。ブレの無さが良い。そして全然SFじゃないのに、何故かこの“ある意味”SF感w 童貞を拗らせるとこんな感じかもね!

愛、アムール(2012年製作の映画)

3.5

巷の噂で『感動作!』なんて話もチラホラ耳にしてたので、『いよいよハネケも老いて丸くなったか!?』と思いながら観た本作。なんてことはない。長回しによる全編に漂う不穏な空気は間違いなくハネケ印。そこに感傷>>続きを読む

キャビン(2011年製作の映画)

3.5

日本版の予告通り『そりゃ誰もこのオチはわからないよ!』ってオチ(笑) ツッコミどころ満載だけど、こういう映画大好き。 死霊のはらわた、ヘルレイザー、エイリアンの予備知識があれば2倍楽しめます。最後のま>>続きを読む

ルビー・スパークス(2012年製作の映画)

4.0

単なるボーイ・ミーツ・ガールの枠にはまらない秀作。個人的には『500日のサマー』より全然好き。序盤はルビーの登場に絡めたファンタジックで可愛い展開。が、物語が中盤から終盤に進むにつれ青年の行動が観てい>>続きを読む