齋藤英介さんの映画レビュー・感想・評価

齋藤英介

齋藤英介

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ミッシング(2024年製作の映画)

4.1

バラエティのように視聴率ねらいのために脚色されていく報道。ネットの書き込みによって狂っていくサオリの様子が、残酷であり、最後、白壁を虹色に染めても救いがない。映画「空白」以上に、メディア、報道の在り方>>続きを読む

不死身ラヴァーズ(2024年製作の映画)

3.9

原作未読。りのの花柄衣装が、ファンタジーを膨らます。現実逃避?精神病?答え合わせができないまま、ただただ、りの演じる、三上愛が見事だった。

辰巳(2023年製作の映画)

3.8

最初から最後まで血生臭さ満載。ザラついたシネマトグラフの画力と森田想の存在感。とにかく気合いのこもった俳優陣の演技に言葉はいらない。

線は、僕を描く(2022年製作の映画)

3.8

横浜流星と清原伽耶の20代男女2トップのお芝居、見応えあった。一見、退屈に進むだろうと思い込んでいた水彩画という題材に演出、脚本によってグッと引き込まれた。

青春18×2 君へと続く道(2024年製作の映画)

3.5

悪人の出ない、最高の片想いを映画化。清原伽耶って、もっとチヤホヤされるべき、国境や言語の壁を超えた、底知れない実力派女優。

カラオケ行こ!(2024年製作の映画)

3.0

ヤクザと中学生の絆を描くドラマ。両親や友人が心配しないはずがない。ラストの綾野剛が無傷で生き残った件も流石に無理あるが、そこ知れない斎藤潤くんの歌唱と演技力は圧巻だった。

湯道(2023年製作の映画)

3.9

銭湯ビジネスは異物だとか。儲かる。儲からないじゃなく、日本が誇れる太陽のような存在。絆を深める幸せなコミュニティであることを証明する、湯上がりのような気持ちよさが残る群像劇。

ゴジラxコング 新たなる帝国(2024年製作の映画)

2.2

ゴジラ-1.0は良質な人間ドラマと世界に誇れるCG&VFXを観せてもらえたが、本件はゴジラとコングのまるでプロレス。番宣の最後で「寝ろ」と言っていたが、劇場ですっかり寝てしまった。

そばかす(2022年製作の映画)

3.9

恋愛や結婚が女性の幸せという偏った価値観の中に生活するストーリー。ヒロインの生き方を紙芝居のシンデレラに投影するシーンが斬新だった。周囲の目線を感じ、途中で止めてしまう辺りが、やはり生きづらさを感じる>>続きを読む

シティーハンター(2024年製作の映画)

3.9

鈴木亮平の幅広い芸風。がっかりする漫画原作もある中において、薄らと記憶する原作を上回る面白さ。

ゴジラにしても、世界に誇れるCGやVFX、アクションだった。

笑いのカイブツ(2023年製作の映画)

3.8

おもしろければ良いはずなのに。ツチヤ
はよき理解者に恵まれながら、強すぎる個性が、馴染めない社会。ラストの作家をやめると言っておきながら、笑いを書くことを止められない衝動が気持ち良い。
一部の大事な場
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ほかげ(2023年製作の映画)

3.6

ほったて小屋の中だけでも無惨に描かれた戦争。趣里さん、森山未來の鬼気迫る演技の一方、滑舌悪かったが、最後まで戦争孤児を演じ切った塚尾くんの演技は見事だった。いつの時代も戦争の犠牲者は弱者である。

市子(2023年製作の映画)

4.0

徐々に映し出されていく市子の過去は悲劇にも悪魔にも観える。生まれ育った環境や逆境にも負けずに生き抜く市子の強さにヒヤヒヤしながらも、辿り着く先に幸せがあって欲しい。

BAD LANDS バッド・ランズ(2023年製作の映画)

3.6

手練れの俳優陣。粒そろいのキャラの中でも、曼荼羅と林田が好み。ラストは爽快。

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

3.5

永遠のゼロのような、ご都合過ぎるストーリー。白組のCGは素晴らしい。

アナログ(2023年製作の映画)

4.0

デジタル化が加速し、スマホがあればなんでも叶う現代において、毎週木曜日に決まったカフェで会う男女の純愛。クライマックスは言葉すらいらない2人の絆に、溢れる涙。

(2023年製作の映画)

4.4

深い森の奥にひっそりと佇む障害者施設を舞台に誰にでもある本音と建前。隠蔽されてきた闇に切り込んでいく。重度の障害があっても愛する人のために生きる意味や価値はある。特殊な環境の中で徐々に心境や容姿が変貌>>続きを読む

バカ塗りの娘(2023年製作の映画)

3.5

祖父から息子へ。息子から娘へ。
漆塗りがつないでいく、
バラバラになっていた家族。
祖父の死で再会する家族が
次第にミヤコの漆塗りを応援して
ピアノが彩られていく件は感動的だった。

ほつれる(2023年製作の映画)

3.4

冷めた夫婦関係から不倫で非日常を楽しむ女性が、
目の前で不倫相手を事故で失うところから始まる人間関係。
不倫自体は不愉快だが、追い詰められていくヒロインの
夫、不倫相手の家族、友人との対話が人間臭く、
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ミステリと言う勿れ(2023年製作の映画)

3.2

前情報なく、伊藤沙莉に期待して劇場へ。
ドラマ出演者の出目はほぼ無かったが、
豪華なキャスト陣。
ヒロインの原菜乃華の輝きが目立った。
原菜乃華もトライストーンなんですね。
まさに人材の宝庫。

春に散る(2023年製作の映画)

3.6

ショウゴ、大塚、中西のボクシングはお芝居と思えないほど本格的だった。何事も敗けてもやり直せる。前向きな読後感が好き。

福田村事件(2023年製作の映画)

3.7

遥か昔のような人の扱い。と思ったらわずか100年前のドラマ。情報操作や権力に忖度する報道のあり方にして、今も100年前も一緒。日本人は権力に弱い。生きやすい国になるためのスピードも遅い。

⾼野⾖腐店の春(2023年製作の映画)

4.1

クスッと笑えて、ほろりと泣けて。
血の濃さだけが、家族のかたちじゃない。
タツオとハルの父娘の姿を、自分ごとのように見入っていた。
館内シニアが目立ちましたが、誰にでも共感できるテーマに周りにも勧めて
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山女(2022年製作の映画)

3.8

他人と関わらない方が幸せという、いつの時代にも不平等な社会はある。

658km、陽子の旅(2023年製作の映画)

3.6

一夜の旅の中での出会いに支えられ、ゴールした直後の菊池さんの表情が忘れられない。セリフが少ない分、もう少し場面毎にわかりやすい描写が欲しかったが、エンディングは素晴らしい。

Gメン(2023年製作の映画)

3.5

恒松祐里さんや小野花梨さんの若手女優の演技が素晴らしかった青春学園ドラマ。アクションシーンは見応え満載。

ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE(2023年製作の映画)

3.8

シリーズ最高額という制作費だけあって、飛行場や街中のカーアクション。パラグライダーによる飛行や暴走列車シーンなど、壮大な絵づくりやアクションは流石に見応えあった。パート2にも期待大。

マザーウォーター(2010年製作の映画)

3.6

横着だからウィスキーしか提供しないバー。幼い頃から好きだったから、豆腐屋を営む女店主。ゆっくりと時間が流れていくちょっと羨ましくもある小さなコミュニティの群像劇。

1秒先の彼(2023年製作の映画)

3.8

レイカのハジメに寄せる一途な想いの尊さが美しい。ラストシーンにおける再会が、幻でないように。クスッと笑える、時間差ラブストーリー。

探偵マリコの生涯で一番悲惨な日(2023年製作の映画)

3.9

片山監督と内田監督の作風とは思えなかった、チャプター毎に監督脚本を各自担当するSFコメディ。珍しい映画の作り方。キャラクター設定が、実に馬鹿馬鹿しく、それぞれに興味をひくドラマ(トラウマ)がある。

ヘルドッグス(2022年製作の映画)

3.0

極道に潜入する捜査官など、実在するのだろうか。あまりに危険が多すぎる。岡田くんが暗黒社会に潜入する動機にしても弱い。岡田くんのアクションが光った。ボスの愛人など、できるはずもない。

逃げきれた夢(2023年製作の映画)

2.8

誰にも訪れる定年退職を目前に、主人公の心境の変化と人間模様を見せつけられた。

怪物(2023年製作の映画)

4.2

小さな事実も視点を変えるだけで捉え方は様々。ラストの「もう生まれ変わるとか、そういうのないんだよ」というセリフが切なくも、生き辛さから解放され、生まれ変わっても一緒にいられる2人の少年の、清々しさが残>>続きを読む

波紋(2023年製作の映画)

3.6

信仰がエスカレートしていき感情も病的なほど壊れていく、依子。ラストのぽっかり空が青いのに、雨を浴びながらのダンスは狂気さえ感じる。夫や息子にさえも見放された孤独な専業主婦の物語。

最後まで行く(2023年製作の映画)

3.8

2週続けて藤井作品を劇場で。

死体として登場するも
その後の生きていた回想シーンにおいて存在感抜群の我らが磯村さん。

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