KotaroKinoshitaさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

火宅 能「求塚」より(1979年製作の映画)

4.0

この不条理こそ古典の真骨頂。人形だからこその悲哀と無常。まさしく能。音楽は武満徹。


演出0.8
人物0.8
構成0.8
驚き0.8
趣味0.8


演出=総合的な演出
人間=俳優および被写体の魅
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道成寺(1976年製作の映画)

4.4

竜になってこそ真のメンヘラ!風に乱れる髪と着物の動きに女の情念が込められている。


演出0.9
人物1.0
構成0.9
驚き0.8
趣味0.8


演出=総合的な演出
人間=俳優および被写体の魅力
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詩人の生涯(1974年製作の映画)

4.5

ジャケツ!安部公房のストーリーが素晴らしいが、赤いジャケツが宙を舞うアニメーションの美しさのその完璧さこそが、その後の感動を創出している。


演出0.9
人物0.8
構成1.0
驚き0.9
趣味0.
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(1973年製作の映画)

4.2

『ラ・ジュテ』にはじまり、デ・キリコ的コラージュ世界に突入、西洋シュールに見せかけ曼荼羅で終わるという欲張りすぎな展開に目が眩む。


演出0.8
人物0.8
構成0.9
驚き0.9
趣味0.8

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(1972年製作の映画)

4.5

思わずカッケェ!と叫んでしまうモダン演出。古典にしかない禍々しくも力強いストーリーを再発見。


演出0.9
人形0.9
構成0.9
驚き0.9
趣味0.9


演出=総合的な演出
人間=俳優および
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花折り(1968年製作の映画)

4.1

狂言の躍動とアニメーションの喜びが見事に渾然一体となった傑作。小僧の首が取れたり目が飛び出たりする漫画的表現も楽しい。


演出0.8
人物0.9
構成0.8
驚き0.8
趣味0.8


演出=総合
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SEX白/黒(1969年製作の映画)

-

何これ?と唖然とはさせられるが、別に面白くはない笑
結果的にBGVとして流していただけなのでノー評価。

風が吹くとき(1986年製作の映画)

4.8

アニメーションとしての力が凄すぎて、途中からほとんどセリフが入ってこなかった。最期のシーンでの"遺体袋"のストップモーションにはアニメでなければ描けない哀しみが満ち溢れていた。
やはり核の恐ろしさは日
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The Black Klansman(原題)(1966年製作の映画)

3.8

1966年に完全なるブラックスプロイテーション。こういう映画を知ると、いかに一般に共有されている映画史が限定的かがよく分かる。


演出0.7
人物0.8
構成0.7
驚き0.9
趣味0.7


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リゾートバイト(2023年製作の映画)

3.5

小学生の夏休みとかに見たら妙に忘れられなくなりそうな、なんともいえぬバイブスあり。「リゾートバイト」に見せかけてほぼほぼ「@@@」だが、@@@のデザインが低予算ながら印象的ではあった。


演出0.7
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ロボコップ(1987年製作の映画)

4.5

病み上がりで観たい映画ベスト。バトルものとして、誰orどの兵器がどれくらい強いのかという情報がバッチリ伝わってくるというだけで、バーホーベンの力量がよく分かるというものである。ロブ・ボッティンとフィル>>続きを読む

キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン(2002年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

現実はどうあれ、主人公が本名を共有するエイミー・アダムスのキャラクターのその後には映画として責任を持つべきなのではないかとは思う。
何をやっても同じ(褒めてる)ウォーケンからあのアプローチを引き出した
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ドント・ウォーリー・ダーリン(2022年製作の映画)

3.8

途中で寝てたので見直し。オリヴィア・ワイルドがやりたいことがやれている感じがしてよろしい。大した話ではないので100分程度にまで切れたら相当面白かったはず。撮影はマシュー・リバティーク。


演出0.
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ブラック・ジャック(1996年製作の映画)

3.7

オリジナルストーリーで奇想天外な話ではあるが、手塚版も大概トンデモないエピソードばかりなので問題なし。とはいえヒロインの出自には「そこまでやる?!」と唖然。冷静に考えて、アスリートをどんどんブッ殺して>>続きを読む

バイオレント・サタデー(1983年製作の映画)

4.0

ジョン・ハートが底知れなさすぎてルトガー・ハウアーが普通の人に見えるという異常。モニターだらけの会話劇、突然弓矢を放つ妻など、よく考えたら全てが異常だった。


演出0.8
人物0.9
構成0.7
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デッド・オア・ラン/二重逃亡(2016年製作の映画)

3.4

『バンブルビー』ヒロインのヘイリー・スタインフェルドとヴィンス・ヴォーンの父娘関係にほっこり。ビル・パクストンが思いのほか悪いので笑う。


演出0.6
人物0.7
構成0.7
驚き0.7
趣味0.7
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紅い服の少女 第二章 真実(2017年製作の映画)

3.8

虫もマシマシ、人狼(虎)まで出てきてますますフィーバー状態でお届けする正しい続編。前回ヒロインが眉毛も剃ってめっちゃダウナー状態で再登場するところがポイント高い。


演出0.7
人物0.8
構成0.
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紅い服の少女 第一章 神隠し(2015年製作の映画)

3.7

Jホラーでは全然無くて、どちらかというと三池崇史がやりそうな妖怪・モンスター系で、最後の方はなんか『ジュラシックパーク』みたいになってるし、わりと景気が良い映画でした。ガチで(?)虫食ってる主役にオマ>>続きを読む

ビリーバーズ(2022年製作の映画)

3.6

"頭がクリア"になったはずの議長(宇野祥平)がセリフを噛みまくるなど、新興宗教描写に関しては全くやる気が感じられないが、男たちの立ち姿などでの"山本直樹再現度"は高いし、山本直樹的ではない肉感を持つ北>>続きを読む

65/シックスティ・ファイブ(2023年製作の映画)

3.4

さすが『クワイエット・プレイス』の脚本家というだけあって、クリーチャー愛がところどころ感じられて良かったが、まんまスピルバーグの演出が結構あってそれはいかんのでは?と思った。


演出0.6
人物0.
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関心領域(2023年製作の映画)

3.6

ラストの仕掛けにはハッとさせられるものがあったが、それ以外は平凡。もう少しヒリヒリするような何かを期待してしまった。あと、意味ありげに花のアップを映すのは恥ずかしいのでやめてほしい。

@ AMC L
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.2

冒頭30分くらいはただのオリエンタリズム映画に見えたが、進行していくごとにどんどん時間が豊かに開けてきて、ある親族との会話シーンでは全く具体的な過去が明かされていないにもかかわらず総てが伝わるように設>>続きを読む

ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ(2023年製作の映画)

4.1

評判通り俳優陣が総じて良く、バブみがピークに達しているジアマッティはもちろん、この作品でデビューしたドミニク・セッサの将来にも期待が持てる。1970年が舞台でなければ描けなかったのかという点だけ気にな>>続きを読む

マーベルズ(2023年製作の映画)

2.9

テキトーな感じは必ずしも悪いことではないが、テキトーなわりにはシリアスな事が起きているし、キャプテン・マーベルの能力がイマイチよく分からないし、やはり総合的にもテキトーすぎるのでは。


演出0.6
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ペンタグラム/悪魔の烙印(1990年製作の映画)

4.0

明らかに突出した何かを持った隠れた逸品。落下へのこだわりが凄く、特に"犯人"が屋上から飛び降りてそのまま着地して走り出すくだりはどう撮影したのか容易に分からないほど良くできている。近作だと『マリグナン>>続きを読む

007 ロシアより愛をこめて/007 危機一発(1963年製作の映画)

4.0

古典的なスタジオ・アクションからダイナミックなロケ・アクションへの転換を進めた重要作。それにつけてもショーン・コネリーの仕上がりは異常。


演出0.8
人物0.9
構成0.7
驚き0.8
趣味0.8
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ミーン・ガールズ(2024年製作の映画)

4.1

素晴らしい!レネー・ラップの圧倒的フィジカルだけで観る価値アリだが、インド系のアヴァンティカの肉体もまた凄まじく、これこそアメリカ映画という感じがする。アンガーリー・ライスは悪くないが、"レジーナ化">>続きを読む

最終絶叫計画5(2013年製作の映画)

3.5

若干ギャグのハネ方が弱いものの、アシュリー・ディスディールが可愛いのでOK。


演出0.7
人物0.7
構成0.7
驚き0.7
趣味0.7


演出=総合的な演出
人間=俳優および被写体の魅力
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裸の銃を持つ男(1988年製作の映画)

3.8

『プリシラ』を最近見たせいで「これがプリシラ・プレスリーだったのか!」という驚き。"悪の枢軸"がずらりと並ぶオープニングは今やもう有り得ないだろう。マザー・テレサ爆破するところも好き。


演出0.8
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最‘狂’絶叫計画(2003年製作の映画)

3.9

今の時代、このくらいくだらないものが必要なんじゃないか?という気がしてくる。3から監督は『裸の銃を持つ男』のデヴィッド・ザッカーに。サイモン・レックスがラッパー役で出演。


演出0.8
人物0.7
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007/美しき獲物たち(1985年製作の映画)

4.0

車体が真っ二つになっても走り続けたり、はしご車にボンドが振り回されたりといったユニークなカーアクションに加え、洪水スペクタクルやゴールデンゲートブリッジの高空アクションまである大作。ウォーケンとグレー>>続きを読む

インプラント(2002年製作の映画)

3.8

ウェス・クレイヴンがどこまで関与しているかは不明なれど、若者の配役や夢のモチーフ、『壁の中に誰かがいる』的世界観など、確かにウェス感はある。得体のしれないクリーチャーをほぼシルエットだけで演出していて>>続きを読む

ハード・キャンディ(1999年製作の映画)

3.8

ダークサイド版『ミーン・ガールズ』。ティム・バートンばりに変な顔を集めていて凄いが、やはりローズ・マッゴーワンの世間離れした美貌こそこの映画の肝。


演出0.7
人物0.9
構成0.7
驚き0.8
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ストレンジ・デイズ/1999年12月31日(1995年製作の映画)

3.7

VRスナッフの描写が本気で、当時よく公開できたなというレベルに過激。冒頭の擬似ワンショットや、不意のヘッドショット〜列車越しの銃撃の一連のシークェンスなど、POVは総て気合が入っていて驚かされる。一方>>続きを読む