KIYOKOさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

ジョン・ウィック:パラベラム(2019年製作の映画)

4.1

見応えのある映像が映画の良さだと思っているので、そういう面で好きな作品だった。

どこまでも過去から逃れられず、復讐の連鎖に巻き込まれ、もはや引退なんて夢はどこかに消えてしまったジョン。
復讐の鬼とな
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ジョン・ウィック:チャプター2(2016年製作の映画)

4.0

美しさすら感じる殺しっぷりに惚れ惚れしてしまう。
ウィックが「近づくものは皆殺しにする」という覚悟が見えるのが良かった。

1作目とそれ以前に起きたことが引き金になり、殺し屋を引退して、静かに暮らした
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プリデスティネーション(2014年製作の映画)

4.0

あっという間だった。

SFというより、会話劇としての見応えがあった。

伏線の仕込み方が上手いので、ミステリーは伏線回収と共に冷めていくことがあるが、この映画はそうではなかった。

自分の人生を始ま
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ブラックアダム(2022年製作の映画)

3.7

評判で聞いてたほど悪いとは思わなかったが、時間分は楽しめるかなぁといった感じ。

作品内に登場するヒーローチーム・J.S.AがわざとなのかというくらいMCUのヒーローに寄せてきてる上で「正義とは」とい
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哭声 コクソン(2016年製作の映画)

3.7

雑多な要素が混在する、ごった煮ファンタジーだった。

ホラーというより、心理サスペンス的な要素の方が印象としては近いかも。

所々、キリスト教の聖書からの引用があったり、ゾンビや幽霊というより、國村隼
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となりのトトロ(1988年製作の映画)

5.0

子供の頃はただ楽しくて大好きだったが、今こうして見てみると、宮崎駿の演出力のセンスの凄さに戦慄した。

キャラクターの感情がこんなに伝わってくる映像なのがすごい。
言葉で語らないけど、気持ちがわかるト
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燃ゆる女の肖像(2019年製作の映画)

4.5

陳腐な言葉だが、ちょっとした出来事を切り取ったところから、様々なドラマを想像できる、本当に絵画のような映画だった。

絵作りにおいても心情を背景で語るロケーション、人物と背景のバランスが絶妙に心地よい
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ギャラクシー・クエスト(1999年製作の映画)

4.0

良い意味で騙された。

「ギャラクシークエスト」は映画の中に出てくる劇中劇の名前で、そこに登場していた役者達が、本物の宇宙戦争に巻き込まれていくというお話し。

見る前はネタ映画、チープな映画と舐めて
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レザボア・ドッグス(1992年製作の映画)

4.2

場所をあまり変えずに展開されるシーン。
しかし飽きることのない、会話劇と「裏切り者は誰なのか」という緊張感によって、いつのまにか、自然と引き込まれる。

会話もくだらない話をしているように思えるのに、
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バービー(2023年製作の映画)

3.9

意外と難しい映画だった。

バービーの物語でもあり、ケンの物語でもあった。

「私たちの映画!」ってなってるフェミニスト及びその信奉者に対してもなんなら批判的なスタンスが面白かった。

ケンが人間界か
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クレヨンしんちゃん 爆発!温泉わくわく大決戦(1999年製作の映画)

4.8

なぜか配信サイトで見るとメイドイン埼玉が後になってしまうが、元々の順番通り、先にメイドイン埼玉を見てから本編という流れの方が良い。

まずこの短編が楽しすぎるというか、いろんなタイプのコメディをこれで
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映画クレヨンしんちゃん もののけニンジャ珍風伝(2022年製作の映画)

2.5

良くも悪くも普通の映画。
残念なのが、『クレヨンしんちゃん』じゃなくても成立してしまいそうな話という点。
子供に見せやすくする為の大人の偽善に負けたやるせなさを感じた。

子供の取り違えやら銭儲けの忍
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「もののけ姫」はこうして生まれた。(1998年製作の映画)

-

映画ではないので、点数はつけないでおく。

アニメや映画作りに関わりたい人は絶対に見た方がいい。

もののけ姫が好きなので、そう言う面でもかなり楽しめる映像だった。

完成された映画をみて、観客は良い
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劇場版 呪術廻戦 0(2021年製作の映画)

3.8

力の入ったB級映画として楽しめた。

夏油のセリフ回しや明らかにエヴァのシンジを被せてる乙骨の描き方、ミゲルの話し方等なかなかにキッチュなB級感があって笑えた。

なぜシネスコにしたのだろうと言う疑問
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エクストリーム・ジョブ(2018年製作の映画)

4.0

だいぶ笑える映画だった。
こんなに軽い映画も中々ない気もする。

雑というわけではなく、丁寧に積み上げれた、計算された気軽さだから心地よいし、映画として耐えられる作品になっている。

そういう意味で見
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風の谷のナウシカ(1984年製作の映画)

4.2

君たちはどう生きるかを見て宮崎駿熱が再発し、久々にちゃんと鑑賞。

フィルマークスなので、ここでは漫画版を含めず映画のみの感想で。

面白く見れるし見やすさもありつつ、思想や宗教的な構造が見え隠れして
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ミスター・ベースボール(1992年製作の映画)

3.3

ナゴヤ球場をはじめとする本物のプロ野球の球場と観客、実在の球団をよく使えたなーと驚き。

あと高倉健が中日ユニ着てるってだけで貴重映像。闘将感あって良かった。
野球オタクとしては昔の応援団や球場の様子
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ルパン三世 カリオストロの城(1979年製作の映画)

4.5

『君たちは〜』を見てから改めて宮崎駿を見返したくなり、最初の長編監督作品ということでこちらを久々の鑑賞。

最新作が考える楽しみを与えてくれる作品なら、こちらは純粋に見てて楽しい。
動きや丁寧な演出で
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

3.9

ネタバレなしの状態で見たかったので、初日の初回にて鑑賞。
思いの丈がまだうまく整理できないが、見た直後より考えらる部分も増えてきたので改めて投稿。

宮崎駿が好きだからか、作ってくれてありがとうと言い
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エスター(2009年製作の映画)

4.0

引き込まれつつ見てしまった。

エスターがどういう存在なのか、明かされていく中で増幅されていく怖さというのが、他のホラーとは一線を画す、この作品独自の怖さを演出できていた。

印象的な部分で言うと、ラ
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憧れを超えた侍たち 世界一への記録(2023年製作の映画)

-

まず映画ではない。
テレビドキュメンタリーとしてみれば良い映像だった。

初だし映像も多く、改めて今回のWBCのおもしろさと同時に、裏でどういうことが起きていたのかが見れてよかった。


何度見てもメ
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GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊(1995年製作の映画)

4.0

10年ぶりくらいに鑑賞。

AKIRA以降90年代のSFアニメの持つ空気感がとても大好きなのだが、この作品においてはいよいよ単純にSFとして割り切れなくなってる感じはある。

舞台となってる西暦202
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スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース(2023年製作の映画)

4.4

進化が止まらない映像表現にほぼイキかけました。

前作は本当に革命的な作品で、その衝撃は今でも覚えてるが、今回もまたすごいイケてるビジュアルデザインだった。

前回は動くコミックという感じだったが、今
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キル・ビル Vol.1(2003年製作の映画)

4.8

パルプフィクションを見返す前にこちらも久々に鑑賞。
元気なき時に見返したくなる映画。

純粋に作品としての出来で言えば怪しいラインだが、好きか嫌いかで言ったらめちゃくちゃ好きな作品。

だから自分には
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パルプ・フィクション(1994年製作の映画)

4.3

梅雨みたいなファッキン鬱屈とした季節にタランティーノ映画はバチくそもってこいだ。

しかも今度タラちゃんのドキュメンタリーやるみたいだし久々に鑑賞。

ミアのガンぎまり鼻血シーンとマーセルスが掘られて
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怪物(2023年製作の映画)

4.1

興味深い映画だった。

前評判通り、技巧派投手のような、技とバランス感覚が光る、脚本の力を感じる作品だった。

多様性でなく人間の多面性を語り口としてクィアな関係を描くことが他の映画にはなかった新しさ
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きさらぎ駅(2022年製作の映画)

2.5

急に爺さんが爆発したり、おっさんの頭が膨れて破裂したり、字面にするとわらえてしまうが、見てる最中はかなり退屈した。

多分低予算なんだろうけど、そこでのやりくりで工夫してる感じではあったが、ホラーとい
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ミッドナイトスワン(2020年製作の映画)

1.0

「っぽさ」だけで作った映画に見えた。

出てくるキャラクターも映画そのものも総じてステレオタイプだし、客にそう思わせたい為に置かれた感の強い作劇的な場面が点在してるから。

「社会問題欲張りてんこ盛り
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犬王(2021年製作の映画)

3.3

『ロッキーホラーショー』を見てるような妙な感覚だった。
好きな人は好きな映画だろう。だが自分は苦手だった。
ライブパートで心が離れた。

動きの面白さは湯浅監督の醍醐味として健在なのはまぁ良い。

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ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

4.0

ドラマとディテールで見せていく、日本映画の良さを久々に感じた。

なによりフィルムから伝わってくる力強さがある。

耳が聞こえない、ジムの倒産や試合の結果等で、状況だけで言えば「負け」が描かれるが、そ
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グリーン・インフェルノ(2013年製作の映画)

3.0

エログロが足りん。
別にエログロ好きというわけじゃないが、この映画に足りてない部分ってそこだろう。

無駄にシニカルな、真面目な目線で物語を描こうとしているが、切り取り方が違う。

直接的なところはほ
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ドーン・オブ・ザ・デッド(2004年製作の映画)

3.5

脚本ジェームズ・ガン×監督ザック・スナイダーという、今考えるととんでもないコラボレーションの作品。

この二人の作品だし、しかも若い頃となると、どんだけ尖ってるのだろうと思ってみてみたら意外と普通だっ
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ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3(2023年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

最速上映にて。

ガーディアンズの集大成としてこの上ない終わり方。

とにかく最高だった。
色んな愛が溢れてる。

本編見た後に予告見返すと「してやられた感」があり、これもまたガーディアンズっぽくてた
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聖闘士星矢 The Beginning(2023年製作の映画)

1.5

そもそもなぜ今、"聖闘士星矢"なのかよくわからなかった。

露骨な現代性みたいなものは嫌いだが、この映画に関しては、今これを作らなきゃいけない理由みたいなものが全然ない。

原作もアニメも知らんので、
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ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー(2023年製作の映画)

4.0

払ったお金分は楽しめる映画。

マリオをやったことがあるっと思わずニヤッとしてしまう部分が多い。

頭空っぽにしてずっと楽しめる感じで好き。

CGのクオリティも良く、音楽も良かった。

けど良くも悪
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トイ・ストーリー・オブ・テラー!(2013年製作の映画)

3.8

広げ方次第では2時間にもできそうな内容だったが、トイストーリーとしての見せ場を損なわずに、短編として広がってしまいそうなところを省略していく切り捨て方がうまかった。