アベラヒデノブ0阿部羅秀伸さんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

アベラヒデノブ0阿部羅秀伸

アベラヒデノブ0阿部羅秀伸

映画(601)
ドラマ(15)
アニメ(0)

パルプ・フィクション(1994年製作の映画)

4.6

おそらく10年ぶりくらいに観た。
正義か悪か羊飼いか。
ラストのサミュエルの自認に心を奪われる。
ストーリテリングは天才的で大阪芸大の映像学科の同期はみんな影響受けまくってた気がする。笑
時系列をイジ
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ディーパンの闘い(2015年製作の映画)

4.3

家族とは何か?
宗教もそうだが信仰心は時に家族を置き去りにしてまでその本質を貫こうとする。
宗教の存続は家庭よりも尊く、そのための犠牲は大変名誉なことである。
ディーパンは生来の堅実さゆえどんな仕事も
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ブラック・クランズマン(2018年製作の映画)

4.4

星をつけづらい。
エンターテイメントに仕上げながらもどちらにも感情移入させすぎず、中立の立場を貫いた演出はまさにカンヌ的である。
どちらの団体も身内には優しく友好的なのに敵に対しては許容できない深い憎
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CLIMAX クライマックス(2018年製作の映画)

4.0

ドラッグ怖い。
人間の可能性も怖い。
生命の刹那に限りなし。

騙し絵の牙(2021年製作の映画)

-

騙し合いでは無かった
大泉さん演じる速水のピンチをチャンスに変えていく不屈のときめき精神が刺さる
悔しがってる自分にすら少し陶酔してるのではと疑うほど

グッバイ、サマー(2015年製作の映画)

3.9

知識や経験の浅さを自認する青春時代。
あの頃僕らはみんな哲学者だった。
大人よりある意味で達観した絶望を抱えながら、まだ見ぬ未来に子供のような淡い期待を抱く。
がんじがらめで危険な冒険を犯しながらも柔
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アデル、ブルーは熱い色(2013年製作の映画)

4.6

数年ぶり、2回目。
ドキュメンタリー作品でも踏み込めないプライベートの奥深く。
フィクションを置いてけぼりにしてくれる。
彼女の人生を影も形もない観客が眺め続けるような贅沢な体験。
セクシャルなテーマ
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さよなら、人類(2014年製作の映画)

4.1

シーンで区切ればワンシーンワンカットのみ。
動きを最小にとどめ、まるで絵画の世界に存在するかのような人々のお芝居は、滑稽で可愛らしげがある。
そんな絵画のような世界の中、時に大きなアクションを巻き起こ
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ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

4.4

なんと美しい時間だろう。
彼の日々をひとつひとつ味わい続けるような濃密さ。
見過ごす、やり過ごす、それでも、生きていく。
見過ごした彼を責めることはできないが、救うこともできない。

神と共に 第一章:罪と罰(2018年製作の映画)

4.2

マトリックス感と、語らぬ母と。
最後、ズルすぎる。
主人公の報われる瞬間、爆泣き。

パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち(2003年製作の映画)

3.7

ジャックがイメージと違いすぎて笑った。
愚か者が、英雄となる物語は、胸が熱くなる。
嘘つきはどこまでも嘘を続ける。
価値のある嘘なら、罪も許される。

ブレードランナー 2049(2017年製作の映画)

4.6

全カット好き。
ずっと眺めていられる。
絵画のような、GODIVAのチョコレートのような、上品すぎる味わい。
路地裏の汚れた雑踏の錆びれたカットですら美しい。
光と影、どちらも美しい。
もっと浸ってい
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ドント・ルック・アップ(2021年製作の映画)

5.0

これを、フィクションと捉えてはならない。
これは、SF映画でも無ければコメディ映画でもない、いつか確実に起こりうる未来予測に基づいた、限りなく現実に近い、物語である。
人類が誕生する遥か昔、彗星衝突は
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マトリックス レザレクションズ(2021年製作の映画)

3.6

面白かったし、驚かされるシーンもたくさんあったけれど、
主人公たちと物語の語り口に一定以上の距離感があり、生命が宿るレベルに達していない気がしてしまった。
映像革命を再び起こす必要は無いから、ファンの
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偽りのないhappy end(2020年製作の映画)

-

胸の痛みが消えない
鳴海さんら俳優陣が、実際に痛みを抱きながら、演じていた
真っ直ぐに生きたくて、もがいだ時にできる引っ掻き傷が、スクリーンに充ちていた
目に焼きつくシーンの数々

街の上で(2019年製作の映画)

-

誰しもが彼のことを愛しく想える。
明日をもう少し大事に生きてみようと思えた。
我慢しすぎた主人公への最後のご褒美。
僕はこういう映画が大好きだ。

アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅(2016年製作の映画)

3.6

2本続けて観る方が、良いかもしれない。
前回よりも、それぞれの過去や心に抱える葛藤が見えて、面白かった。
赤の女王があまりにも可哀想すぎるけれど、怒りや憎しみに取り憑かれ続けることは結果的に己を苦しめ
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アリス・イン・ワンダーランド(2010年製作の映画)

3.4

不思議の国のアリス、続報。
ビジュアル設定はさすがのティムバートンワールドで大好き。
だけど主人公アリスが、少しばかり必死さに欠ける。
ワンダーランドを、夢、だと思い続けているせいで、焦り、が足りない
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犯罪都市(2017年製作の映画)

3.8

朝鮮グループ・ボスの非動さ。
だが、追い詰められるにつれて、ジョーカーとまではいかないが、朝鮮ボスの動物臭さ、人間臭さも垣間見える。
生まれる時代と場所を間違えてしまったゆえ、暴力以外の生き方ができな
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ロン 僕のポンコツ・ボット(2021年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

ロボットと人間の、コミュニケーション。
ロンは、ポンコツゆえに人間らしく、それが奇跡的な存在として育っていくまでの過程は大変、面白かった。
後半に行くにつれて、SNSなどのネットコミュニケーションによ
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マリグナント 狂暴な悪夢(2021年製作の映画)

4.2

単なるホラー映画じゃない。綿密に構成されたストーリテリングに、どっぷりとハマってしまった。謎だらけの研究所での狂った児童の大暴れ事件から幕開け、その後、不幸続きの夫婦が描かれ、怪奇事件が起きて…
秘密
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ラストナイト・イン・ソーホー(2021年製作の映画)

4.0

思わぬ展開。
爆発やらカンフーやらではなく、本来はド派手なアクションシーンじゃないはずなのに、圧倒的なアクションシーンとして興奮できる手腕に脱帽。
思っていた以上に、異常なホラー映画だった。
ホラーか
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浅草キッド(2021年製作の映画)

4.2

たけしさんが、大好きだ。
北野武さん、ビートたけしさん、殿、どのたけしさんも選べないくらい、大好きだ。
秀吉が信長に仕えていたように、たけしさんも師匠に仕えていたんだな。
若かりし頃からひょっとしたら
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CHAIN/チェイン(2020年製作の映画)

-

100年後も活き続ける魂。
周作くんと凪ちゃん良かったな。
新しい時代劇。
100年前も、100年後も。

ミラベルと魔法だらけの家(2021年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

外れがないなぁ。
ミラベルが可哀想すぎて、途中までフラストレーション溜まりまくったけど。
ディズニー作品はこのフラストレーションをマストで入れてる気がする。
解き放たれた時に涙が出る。
僕たちも日常で
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ボーダー 二つの世界(2018年製作の映画)

4.0

傑作。
だけど単純明快なエンターテイメント作品ではない。
日本ではこれを、アート映画、と名付け、難解なカテゴリー、に入れてしまうのかもしれない。
日本の算数の問題は「5+2=?」とイコールの先の答えば
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ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ(2021年製作の映画)

4.0

ヴェノム。
もっと大変なことになると思ってはいたが、にしても、最高でした。
マーベルのバディ者は、徹底した設計が施されている気がする。
確実に喧嘩するほど仲が良い。トムとジェリー的な愛くるしさがある。
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ディア・エヴァン・ハンセン(2021年製作の映画)

3.9

思ってた100倍ミュージカル映画だった
だけど、そうすべきだった理由が最後のシーンに見つかった気がする
予告編でも語られ済みの、コナーの死を、語られなかった彼の心の景色を、この映画全体で賛美しているの
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tick, tick...BOOM!:チック、チック…ブーン!(2021年製作の映画)

4.3

もっと早く出会いたかった。
32歳、3月には33になる。
まさにチックタックなんだ、何も成し遂げていない。
自分の満足いく作品はおろか、完璧主義が3周回って怠惰なアル中。
もっと早く出会いたかった。
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硫黄島からの手紙(2006年製作の映画)

3.9

辛い。あまりにも。
前半が多少冗長的だけれど、後半にかけて、目に焼き付いて離れない。
手榴弾と共に自決するシーンは、信じたくないほど過酷な、歴史上の事実。
ラスト唯一の色彩、形容できぬほど美しい。
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サイレントヒル:リベレーション3D(2012年製作の映画)

3.1

主人公の覚醒が、突然訪れる。
隠せの伏線が、足りていないのかもしれない。
秘密を具体的に説明し過ぎたことで、サイレントヒルの恐怖が、薄れてしまっているんだと思う。何もかもを、上手くパズルに嵌め込もうと
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エッシャー通りの赤いポスト(2020年製作の映画)

4.4

最高。
園子温監督、おかえりなさい。
大好きな、園さんでした。
理解の及ばない領域まで、物語が昇華する。
それって奇跡だなと思います。