Fumiさんの映画レビュー・感想・評価

Fumi

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異人たち(2023年製作の映画)

5.0

中盤から最後までずっと涙が止まらなくなり時に嗚咽が出るぐらいだった。

誰しもがきっとひとつは持っている幼い頃のあたたかい思い出や残酷な記憶。大人になるにつれ自分なりに飼い慣らしてきたけれどしこりとし
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パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)

4.9

なんとか我慢していたけどレイトショーの帰りの車の中で1人泣きながら運転した。
なんで泣いたのだろうと自分でもわからなかったが時間が経ち振り返ると、多分自分の人生の過ぎ去ってしまった、もう後戻りできない
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アメリカン・スプレンダー(2003年製作の映画)

4.9

昔、まだ10大の学生時代に観た時はおしゃれで皮肉の効いたいい映画だなーぐらいにしか思っていなかったが中年期になり改めたらめちゃくちゃよかったしかなり刺さった。70年代から80年代にかけてのアメリカの地>>続きを読む

わたしの見ている世界が全て(2022年製作の映画)

4.5

ずっとみたかったこちらU-NEXT配信されていたのでみたがこの一年ほどで観た邦画の中で5本の指に入るぐらいとても良かった。上昇志向で人に認められること、自分の力で稼ぐこと、誰にも迷惑をかけずに生きるこ>>続きを読む

オッペンハイマー(2023年製作の映画)

-

点数はつけられないのは知識不足で見てしまいところどころわからない点があったため。もう一度観たいと思っている。とはいえ、本当に凄まじい映画だったので気持ちとしては満点をつけたいところ。

予告編で核実験
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そして父になる(2013年製作の映画)

4.7

久しぶりの再鑑賞。こんなの娘ができてから観るもんじゃなかった。福山雅治が良すぎた…そして父になる、このタイトルの秀逸さ。大号泣。

歩いても 歩いても(2007年製作の映画)

4.7

昔観たきりで忘れていたので再鑑賞したがかなりの傑作だと思う。自分的には是枝監督ベストかも?。小津安二郎的な温かみを感じながらも快楽的と言ってもいい完璧な構図の撮影に最初から痺れると共に、家族の集まる夏>>続きを読む

おとなの恋には嘘がある(2013年製作の映画)

4.2

妙にリアルなもう十分に大人になった人たちの恋愛や人間模様が面白い。自分も中年以降と言っていい年齢になってきたから余計に身につまされる。変に物分かりよくなっていたり、逆に頑固になってしまったり、あるいは>>続きを読む

地球は優しいウソでまわってる(2023年製作の映画)

4.2

大人の恋にはウソがある、ある女流作家の罪と罰のニコールホルフセナー監督脚本作品。

パートナーや子供に対して本音ではなく嘘をついてしまうことは必ずしも悪いことではないけれど本人からすれば理不尽に思うこ
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ある女流作家の罪と罰(2018年製作の映画)

4.5

ニコールホルフセナー脚本作品強化週間のため鑑賞したがとても良かった

NYで売れない作家としてうだつの上がらない日々を送る中年女性リーイスラエルが生活費のために過去に生きた作家の手紙を偽造して売るとい
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海がきこえる(1993年製作の映画)

5.0

素晴らしい絵、シンプルな青春物語、楽しくて笑える秀逸なセリフ、30年前の豊かな日本文化を感じるシーンの数々。ジブリアニメの中でも完璧に近い作品ではないか。約70分の中に映画としての面白さ楽しさ美学が全>>続きを読む

怪物(2023年製作の映画)

4.5

前半パートの暗さや大人たちの極端な対応に違和感を感じたが、それは後半で各人それぞれにフォーカスしたことで人間の多面性をきちんと描いているとわかりとても良かった。
後半の男の子2人の描き方が本当に素晴ら
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デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

5.0

あまりの衝撃にエンドロールで涙が出て放心状態になった。こんなにも興奮したのは10代前半でタイタニックを観た以来、20年ぶりかもしれない。
映像、脚本、役者、そして音その全てが完璧でPart1以上に洗練
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アメリカン・フィクション(2023年製作の映画)

4.6

中年期。キャリアや家族など人生に行き詰まっている売れない黒人作家が『白人ウケする』黒人文学を書いたらどうなる?という皮肉的なテーマを、この軽快さと上品さで描いたところが何よりも素晴らしい。かなり好きな>>続きを読む

コヴェナント/約束の救出(2023年製作の映画)

4.3

言い方は悪いが暇ができてたまたまやってたからというのとジェイクギレンホール好きすぎるという理由だけでなんの期待もせず観たが、これめちゃくちゃ良かった。あーやっぱりこういうハリウッド映画好きだな。
戦争
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神さま聞いてる?これが私の生きる道?!(2023年製作の映画)

4.4

こういうアメリカの青春コメディは一生好きなんだろうな。海外では昨年割と話題になっていたのに日本では劇場未公開なのはかなり勿体無いと思った。それぐらいよかった。70年代アメリカ、12歳の少女マーガレット>>続きを読む

コット、はじまりの夏(2022年製作の映画)

4.8

満席の映画館で観たが周囲の嗚咽につられ我慢できず大号泣。

舞台はアイルランド。家庭は貧しく両親や姉たちからきちんとした愛情を注がれてこなかった末っ子の少女コットが夏の間だけ親戚の夫婦に預けられること
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夜明けのすべて(2024年製作の映画)

4.8

なんてあたたかく豊かな映画なんだろう。私たちが原風景として知っている本当の人生の豊かさとはこのことではないか。
16ミリフィルムで捉える東京下町の小さな会社で偶然に出会った人たち。
ただ会社で隣の席に
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ショーイング・アップ(2023年製作の映画)

4.5

アメリカ、オレゴン州に暮らす芸術家の当たり前の日常が心地良くずっとみていたくなる。

映画の中ではずっと晴れていて季節はわからないけれどスウェット一枚で心地よくいられそうな穏やかな陽の光とあたたかに吹
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.5

原作を読んでたけど、結構違う切り口なのが驚いたしヨルゴスランティモスのグロさとクセがそんなに強くない(自分の免疫強すぎるのか!?)ことに驚きを隠せない。衣装も美術も素晴らしいし物語もめっちゃ面白いんだ>>続きを読む

もっと遠くへ行こう。(2023年製作の映画)

-


『もう終わりにしよう。』のイアンリード原作の映画化。

イアンリードの原作はめっちゃ面白かったしシアーシャローナンとポールメスカル主演で大期待だったけど、自分的にめっちゃダメな映画だった…

原作で
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バーナデット ママは行方不明(2019年製作の映画)

4.7

これめちゃくちゃ好きな作品だった。年末までに観ていたら年間ベストに入れていたかも。

結婚や出産、いやそうでなくともきっと若者という年齢を過ぎた人生のどこかのタイミングで誰しもが「こんなはずではなかっ
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Saltburn(2023年製作の映画)

4.9

プロミシングヤングウーマンの、エメラルドフェネル版『リプリー』。自分的に今年大期待の一作、最高でした。

とにかくこのゴシックなビジュアルが最高なのと掴みどころのない青年を演じたら右を出る者がいないバ
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ほつれる(2023年製作の映画)

4.7

本当にあっという間に映画が終わってしまった。

結婚と不倫、どこにもやり場はないが利己的になるしかない人間の感情をここまでいやなほど見せられる作品は他にないかもしれない。全ての人物に腹立たしさを覚える
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終わらない週末(2023年製作の映画)

4.3

Netflixの年末恒例「終末映画」
2021年はドントルックアップ
2022年はホワイトノイズ
ときて今年はこれ。

前2作はコロナ禍真っ只中で陰謀論等「人間の」愚かさに焦点が当てられ皮肉めいたコメ
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リプリー(1999年製作の映画)

4.3

評価低めなのが理解できないぐらい良かった。エメラルドフェネル監督の新作、ソルトバーンがこの作品的だという評価を多数見かけたので見たが、プロダクションデザインがめちゃくちゃ良くて50年代のイタリア、トラ>>続きを読む

ザ・キラー(2023年製作の映画)

4.8

心拍数を一定に保ちバケットハットを被る
感情に流されない、見返りに合う仕事しかしない、
こんなにもアホらしいほど手前勝手な殺し屋なのにこの無敵感はなんなんだろう。
この映画を観れば、誰かに馬鹿にされた
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フライド・グリーン・トマト(1991年製作の映画)

4.3

久々にU-NEXTで良作に出会う。
こういう所謂「ウェルメイドな洋画」って減ったよなぁ思ったぐらい素晴らしかった。

現代(90年)。ある老人ホームに叔母の様子を見に訪れた夫婦倦怠期を迎えている中年女
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パトニー・スウォープ(1969年製作の映画)

-

ポールトーマスアンダーソンのお気に入り映画と知ってずっと観たかった本作、昨日U-NEXT見放題に追加で鑑賞。
冒頭から引き込まれてあっという間にみてしまった。資本主義への皮肉とユーモアがきいているのと
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グリーンバーグ/ベン・スティラー 人生は最悪だ!(2010年製作の映画)

3.5

ノアバームバック監督の割と初期の作品、日本ではソフト化していなかったがつい昨日U-NEXTに来ていたので鑑賞。
バームバック作品の中では好きではない方だが笑、グレタガーウィグとベンスティラーの微妙な関
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ドラゴン・タトゥーの女(2011年製作の映画)

4.6

久々に鑑賞したがやっぱめちゃくちゃ良かった。これが公開する前に当時、スティーグラーソンのミレニアムを既に読んでいたが、作品のイメージが崩れなかったどころかより面白くなっていて驚いた。何よりもルーニーマ>>続きを読む

キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン(2023年製作の映画)

4.9

この題材で3時間半という長さを感じさせない映画であることがなによりもすごい。冒頭からグッと心を掴まれて離すことなく最後まで観た。
この夏にこの映画の原作本、花殺し月の殺人を読み一体どんなふうにマーティ
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