fallenleavesさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

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悪魔の手毬唄(1961年製作の映画)

2.5

高倉健がスーツでピシッと決めて、スポーツカーでやってくる金田一耕助を演じる、金田一要素を一切捨象した映画。物語にあまりに起伏がなく、登場人物の演技もオーバーで笑ってしまう。高倉健金田一が終盤「犯人はあ>>続きを読む

可愛い花(1959年製作の映画)

4.0

ザ・ピーナッツのヒット曲「可愛い花」をフィーチャーした歌謡映画ですが、これがとんでもないカルトでした。まず、49分という短尺の作品であることで、登場人物の丹念な性格描写が端折られ、ほぼ全員情緒不安定な>>続きを読む

ドレミファ娘の血は騒ぐ(1985年製作の映画)

3.8

かなり久しぶりに観た。最初観たときはうまく乗れずチンプンカンプンだったような記憶があるが、乗れるとおもしろかった。洞口依子のたたずまい。画面の中で同時進行で動き続けるさまざまな人、もの。ブラームスのポ>>続きを読む

大学は出たけれど(1929年製作の映画)

3.0

今日は日曜でも祝日でもないのに出勤しないのと訊かれた就職に失敗した主人公が、おれはこれだとばかりに指し示す『サンデー毎日』。これが秀逸でした。本当に小津作品かというくらいモダーンです。部屋の壁にもロイ>>続きを読む

ユンボギの日記(1965年製作の映画)

3.5

すべてスティルにより構成された24分程度の短編だが、小松方正によるナレーション、「イ・ユンボギ、君は10歳の少年。イ・ユンボギ、君は10歳の韓国少年」というリフレインが妙に残る。さまざまな韓国の路上に>>続きを読む

爆薬(ダイナマイト)に火をつけろ(1959年製作の映画)

4.2

旭が建設会社社長として妨害してくる同業に抗いつつ、護岸工事を進めるという工事現場が舞台の映画ですが、タイトルに偽りあり、ダイナマイトに火はつきません。そもそもダイナマイトが出てきません。妨害され、工事>>続きを読む

東京の孤独(1959年製作の映画)

4.5

大坂志郎がプロ野球の監督で、そこに無名のルーキーとして入ってきた宍戸錠と、大坂を慕うものの騙されて敵対球団に行ってしまった小林旭が、大坂の妹である芦川いづみを取り合って新人王を目指す、という野球モノで>>続きを読む

エレキの若大将(1965年製作の映画)

4.5

ポスターの謳い文句にあるとおり、まさに「加山雄三の魅力爆発!」です。けっこうクサいことやってても仏頂面でどこかしらけた感じの加山雄三がたまりません。そして田中邦衛の怪演が大輪の花を添えます。あんな大学>>続きを読む

ラ・ブーム(1980年製作の映画)

3.2

ソフィー・マルソーを愛でた映画なのは間違いないが、ゴダール『はなればなれに』などでお馴染み、クロード・ブラッスールがお父さん役をやっていたのには驚いた。取り立てて大きな事件もなく、数件の痴情のもつれが>>続きを読む

東京湾/左ききの狙撃者 東京湾(1962年製作の映画)

5.0

とんでもないものを観てしまった。どうして佐田啓二企画で、こんなとんでもないものが1962年に出現したのか、全く理解に苦しむ。序盤に男が狙撃され、車が急発進するシーンがあるが、明らかにサイレント映画のよ>>続きを読む

悪の階段(1965年製作の映画)

4.5

昭和きっての性格俳優・山﨑努をカッコいいと思ったことはなかったが、この映画では間違いなくカッコいい。4人の仲間で金庫破りをして得た4000万を巡ってお互いを潰しあって、最後に金を手に入れるのは誰か、と>>続きを読む

砂丘の敵(1941年製作の映画)

3.3

舞台はアフリカ。音楽や服装などに溢れるエキゾチシズム。そしてジーン・ティアニーを如何に綺麗に撮るかということに腐心した映画です。英領マニエカに駐留する英国兵ブルース・キャボットが一応主役ですが、そこに>>続きを読む

果てなき船路(1940年製作の映画)

3.8

戦意高揚映画らしく、爆薬を水夫たちがロンドンまで運ぶというのが本筋の映画です。その過程でドイツのスパイじゃないかと仲間を疑ったり、嵐や敵の急襲に見舞われ仲間を失ったりということが起こります。ジョン・ウ>>続きを読む

海外特派員(1940年製作の映画)

4.5

ヒッチコックのアメリカ時代二作目、キャスティングは小粒な感じで派手さに欠けますが、見せ場がいろんなところでいくつもあり、二時間だれません。階段での大使暗殺シーン、オランダでの悪役との風車での出会い、ホ>>続きを読む

暗黒街の弾痕(1937年製作の映画)

4.2

ボニー&クライドものの元祖と言える作品ですが、さすがフリッツ・ラング、スピーディーにうまく観せます。ヘンリー・フォンダがずっと顔をこわばらせて冤罪の死刑囚役をやっていますが、もっとうまい身の処し方あっ>>続きを読む

甘い汗(1964年製作の映画)

4.8

あつさのせいで浴びるように酒を飲む。だからこそ余計に変な汗をかき続け、酒を飲んでいた甘い時間は汗になって流れ落ちていく。それが「甘い汗」ということなんじゃないでしょうか。この映画で京マチ子は絶え間なく>>続きを読む

(秘)色情めす市場(1974年製作の映画)

5.0

知的障害のある弟をもつ芹明香演じる娼婦と、宮下順子演じる恋人と逃げてきて西成で身を売ることになった女性が好対照でした。後者は他のロマンポルノにも出てくるような、若干のおセンチさがある人間像でしたが、芹>>続きを読む