Tatsuさんの映画レビュー・感想・評価

Tatsu

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ARGYLLE/アーガイル(2024年製作の映画)

4.0

キングスマンの一連の続編を見た時はもうダメかと思ったマシュー・ヴォーンだけど、これは良い。いかにも作り物ぽい装飾めいた、玩具めいたCGや背景、登場人物の動きは、フィクション世界と行き来する構成にあって>>続きを読む

アメリカン・フィクション(2023年製作の映画)

3.4

自分は幼稚な人間なので、あのラストにマジで納得がいかない。全員見下して、醜く終われば良かったのに。脚本としても凡庸な出来でなぜこれが特出して評価されてるのか理解に苦しむ。スパイク・リーが一千倍マシに見>>続きを読む

ネクスト・ゴール・ウィンズ(2023年製作の映画)

3.0

マジでもっと面白くできたはず。クライマックスの試合をあんな風に語るの正気じゃない。ギャグも滑り気味。

コヴェナント/約束の救出(2023年製作の映画)

4.1

すぐ死ぬ登場人物の紹介テロップや、LAに戻ったギレンホールの悪夢的回想の音楽使いなど、所々に作家性を残しながら手堅く仕上げるリッチーはいよいよ本物の職人。エピソードとしては凡庸だが、素晴らしい映画だと>>続きを読む

ハンテッド 狩られる夜(2023年製作の映画)

3.9

アジャもカルフンも、やっぱりインテリが作ったホラー映画って感じがする。とても面白いし、予想以上にスピルバーグ映画。『激突』『未知との遭遇』『宇宙戦争』まで。

落下の解剖学(2023年製作の映画)

4.0

作品と作者、作品と思想、作品とイメージの関係。思った以上に作品論の話。普通に地味で説教じみた映画になりそうだが、キャラ立ちでエンタメ化してる。

ハリウッド・ブルバード(1976年製作の映画)

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ハリウッド地獄物語。終盤ジャーロぽくなるとこ笑った。ディック・ミラー最高。

戦慄の夏(1978年製作の映画)

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冴えない展開だが自宅内での乱闘からフィジカルになると楽しくなる。

透明人間(1992年製作の映画)

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これも10年以上ぶりくらいに見た。見えないままハッピーエンドなのが最高。社会から存在を消したことによって幸せを得る2人。資本主義からの脱却。ある種の理想としての。

インナースペース(1987年製作の映画)

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10年以上ぶりくらいに見たけど泣いた。脚本が天才すぎる。

怪人スワンプ・シング/影のヒーロー(1982年製作の映画)

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火だるまになった人間の輪郭。パワーポイント覚えたてみたいな画面転換に笑うけど、傑作。花とか、一辺倒になりえる色彩に繊細な演出が宿っていて本当に素晴らしい。

ベビーシッター・アドベンチャー(1987年製作の映画)

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最高映画。10年前に見てるべきだった。『ホーム・アローン』はこれの逆転発想なんだな。長回しの告白場面、都市の魔界感。ウェルメイドなファミリー向けピンチョン。ブラインドが閉じていくエンディングがフェード>>続きを読む

私はゾンビと歩いた!(1943年製作の映画)

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ジャック・ターナー神(久々に見たら切り返しの妙にビビった)。

カラーパープル(2023年製作の映画)

3.7

ブリッツ・バザウレにとって"輪"は作家的モチーフだが、本作のラストにおけるそれは唐突すぎたようにも思う。演出はスピルバーグの"最低限の計算高さ"には遠く及ばず。光は差し込むが色の感覚が薄い。その代わり>>続きを読む

ファイブ・ナイツ・アット・フレディーズ(2023年製作の映画)

2.6

清々しいくらいつまらない映画。溜めが存在しないホラー映画。パペットがジム・ヘンソンプロダクション協力。

夜明けのすべて(2024年製作の映画)

4.2

Hispecの音楽素晴らしい。人生の転機に刺す陽光。プラネタリウムの場面が本当に良くってあそこで終わっていれば生涯ベストだった。

破局(1950年製作の映画)

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競馬場とクライマックスの銃撃戦がとても良い。あの決して広くない船の構図をしっかり見せているので位置関係がはっきりする。

文化果つるところ(1951年製作の映画)

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これはクラシックになっていいくらいに面白い。キャロル・リードで1番。コンラッド原作で、アケルマン『オルメイヤーの阿房宮』の原作と繋がっている。ドキュメンタリーと劇映画の境やロケーション撮影の効果など、>>続きを読む

ズームイン 暴行団地(1980年製作の映画)

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初見。タイトル出どちゃくそかっこいい。女子高生逃げるところの魔界感。あまりにも綺麗な脚本。

湯殿山麓呪い村(1984年製作の映画)

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超バッドなクリスマス映画で最高。池田敏春で1番良いんじゃないか。

ダム・マネー ウォール街を狙え!(2023年製作の映画)

4.1

超面白い。この手の映画では『マネーショート』が1番だと思うけど、コロナ禍のアメリカを映した作品としても見る価値がある。みんな冗談だと言って、裏で起きてるでかいことを直視せず、何も変わるわけがないと普段>>続きを読む

哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.2

とっても楽しい冒険映画で面白かった。セックス、社会主義への傾倒、暴力の主体化への回避。知的財産である本の獲得でウルトラハッピーエンド。ラミー・ユセフやクリストファー・アボットの起用嬉しい。役者が全員魅>>続きを読む

サン・セバスチャンへ、ようこそ(2020年製作の映画)

3.6

ストラーロ御大が現役でやってることに感謝。名画パロディーコントは結構キツイが、ほんとしょーもない話でそこはよかった。『ワン・フロム・ザ・ハート』見直したくなった。

みなに幸あれ(2023年製作の映画)

4.2

怖くて笑えて凄く面白かった。後半の展開は好みとは違うけど、具体性と象徴性を両立させていてレベルが高いと思った。もっと力技でも良い。

雪山の絆(2023年製作の映画)

4.0

ちょっと長すぎるがJ・A・バヨナの秀作。実録ディザスターは当然『インポッシブル』だが、死者に物語を詠わせているのがバヨナっぽい。閉所で前押し出される物や人、雪崩で侵略してくる雪を鋭利なものとして捉えて>>続きを読む

バーフライ(1987年製作の映画)

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『バーフライ』は素晴らしい。ブコウスキーの小説世界がそのまま、だらし無く、滑稽に、散文的に映される。

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