スーさんの映画レビュー・感想・評価

スー

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戦場にかける橋(1957年製作の映画)

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人と人が出会うとき、共感と絆が生まれる。たとえそれが敵同士であっても。
しかしそこが戦場である以上、そうして生まれた絆=橋は…

映画の構造がだいたい説明されてからの時間は観るのつらすぎてダメだった

ミッドナイト・イン・パリ(2011年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

憧れの大作家たちが主人公の長編小説をきちんと読んでくれてたところでなんかめちゃくちゃ感動的をおぼえた。
主人公の作品はおそらくあんまり面白くないんだろうな…と思わせる振りを重ねまくってたからわかったふ
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蜘蛛巣城(1957年製作の映画)

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魔女(物の怪)が鷲津に「戦うならとにかく残酷にやれ」とアドバイスしてたけど、確かに敵が潜伏しているであろう森を全部焼き払ってたら勝ててたのかも…とか思ってゾっとした。

天国は待ってくれる(1943年製作の映画)

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プレイボーイで名を馳せた主人公の女性遍歴披露…と見せかけて奥さん一筋で家族を愛した男の一生を描いた映画。
品行方正だけど作中であんまりいい目に遭わない従兄のアルバート君はぶっちぎりで天国に行ったのだろ
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許されざる者(1992年製作の映画)

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一人の人間を殺すことの重さをどこまでも観客に突きつけてくる西部劇。
そうすることで、何人もの人間を殺めることのできる人間の内実を観客に想像させ、凄腕ガンマンの虚飾を、ひいては西部劇の美談を剥ぎ取ります
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運び屋(2018年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

なんとなく憎めない90歳のじいさんが、麻薬組織の運び屋となり、長年生きてきた経験をもとに犯罪組織や警察の若者たちにいろいろと教えを垂れている…と見せかけて、実はかつての自分を若者たちの中に見て、いろん>>続きを読む

恐怖の報酬 オリジナル完全版(1977年製作の映画)

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前半一時間が全部前フリだなんて聞いてないんですけど!?!?
しかし、まずトラックでの吊り橋渡りとか障害物爆破とか、男たちの執念が成し遂げた奇跡のような生還劇を見せられて人間ってすげー!ってなったあとに
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劇場版 ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん(2019年製作の映画)

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世の中に「なんだこんなもの」と一面的に見て切り捨てられるものなどない。
そのことに気づいたら、自分を取り巻く世界は暖かく美しい場所だった…そんな不器用な親子のストーリー。

一番印象に残ったのが公園で
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ボウリング・フォー・コロンバイン(2002年製作の映画)

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社会派なれど、意外と淡々としていて見やすいです。
全体的には観客に考えさせるような作りになっているこのドキュメンタリー映画で、監督のやるせない気持ちが圧縮されたかのようなラスト。

チャールトン・ヘス
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ノッティングヒルの恋人(1999年製作の映画)

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ノッティングヒルで旅行書専門の書店という謎の商売を生業にする冴えない男と、彼に興味を持ったハリウッドスターのアナ。
今にも沈みそうな毎日を仲間と助け合って生きる男の姿に自分に欠けているものを見つけたア
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コン・エアー(1997年製作の映画)

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囚人たちが罪状とともに登場するところで不謹慎ながらめちゃくちゃワクワクするなと思ってたらそういう楽しみ方で合ってた。
ヤケクソじみたラスベガス大爆破とかもうディズニーランドかこれはって思ったもんね。

ドラゴンクエスト ユア・ストーリー(2019年製作の映画)

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自分が成し遂げられなかった思いは親から子へと受け継がれていく。そして、血のつながりはなくとも思いは人から人へと伝わっていく。だから、たとえ自分が王子でも特別な血統の者でもないただの人であっても、誰かの>>続きを読む

めぐり逢えたら(1993年製作の映画)

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誰かを本気で愛することが運命を引きつける。たとえそれが大陸の反対側に住む、顔も知らない相手であっても…なロマンティックすぎるコメディ。
邦題が邦題だけに会えないんだろうな、とは思ってたけどまさか二時間
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リオ・ブラボー(1959年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

シリアスな状況を一癖も二癖もある登場人物たちが切り抜ける西部劇!
多勢に無勢の大ピンチを、機転と仲間との信頼関係で乗り切るアクションがいちいち凝ってて楽しい。
そして味方陣営にしっかり感情移入している
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追想(1956年製作の映画)

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DNA鑑定も存在しない時代に、同じ喪失感だけを共有するアンナと皇太后が家族として寄り添う後半がよすぎる。
過去の記憶をすべてなくしたアンナが、一族を失い過去の記憶に生きる皇太后と出会い、彼女の庇護のも
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慕情(1955年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

中国人ハーフとしての誇りを持って生きる凛としたヒロインの女医スーインが美しいです。
そんな彼女が、行動力もあって悪い人ではないんだけどあまりに一直線な既婚男マークに惹かれ不倫の恋に落ちたことで、社会的
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テキサス(1966年製作の映画)

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全方位disっていくブラックコメディ西部劇。笑いってこういうものだよねって思わせてくれるこの感じ。
「インディアン(!)なんてみんな同じ顔じゃねーか」みたいな熱い先住民disはもちろん、掘れば石油の噴
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ショーシャンクの空に(1994年製作の映画)

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原作を読まない状態で観たかった映画No1。
なれど、スティーヴン・キングの小説のイメージがさらに鮮明化した箇所も数知れず。
脱獄用のロックハンマーの笑ってしまうような小ささも私にとってはそのひとつ。
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炎のランナー(1981年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

スコットランド人の牧師と、ユダヤ人エリート大学生。ともにイギリスのメインストリームからは外れた二人の若者が1924年-はるか昔のオリンピックで国の威信を背負って走る話なんだけど、彼らがコースにたった一>>続きを読む

エイリアン2(1986年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

前作をかなり踏襲しながら、前作の無機質な恐怖を減らし(すべてを仕組んでいたのは意志のない合成人間→金に目のくらんだ人間)、
前作を最後まで見たあとの徒労感に救いを持たせた(輸送任務に行ったクルーのうち
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ロスト・バケーション(2016年製作の映画)

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青い海、白い砂浜…スマホのCMかインスタかってくらいに洒落てて美しいビーチのサーフィン映像。海を満喫する今時の若者のPVだなー…って若干遠巻きにしちゃう印象をこれでもかと押し出したあとの生々しい傷の縫>>続きを読む

クリムゾン・タイド(1995年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

無線も届かない潜水艦という密室で決断を迫られる緊張感に圧力マックスのジーン・ハックマンが拍車をかけまくる、ザ・潜水艦って感じのストレスマッハな映画でした。

先制攻撃による敵の排除を優先した艦長ジーン
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愛情物語(1956年製作の映画)

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感情だだ漏れの青年だったエディがだんだん言葉少なになっていくのが悲しいです。
エディを勇気づけたのは妻の言葉でしたが、物語が進むにつれて言葉はしだいに真実を語らなくなり、長ったらしいセリフはただただ上
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真昼の死闘(1970年製作の映画)

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ガンマンとロバに乗った尼さんの珍道中な西部劇…なんだけどそれだけではない雰囲気のある西部劇でした。
聖職者であり男を惑わす女性でもあるという二面性を持ったサラに見守られ、男たちが戦い、血を流し死んでい
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グリーン・カード(1990年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

偽装結婚の偽装を頑張りすぎて「テスト」に失敗しちゃった二人だけれど、オチまで見れば「なーんだそんな簡単なことだったのね!」と肩の力が抜けて泣き笑いできるまさにロマンチック・コメディ。

ところでいけす
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エデンの東(1954年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

考え方がまったく合わない父と息子が、最後の最後で「どうか自分のそばにいて」という点で一致するのが印象に残りました。
父ちゃんはずっと家族にそばにいてほしかったと考えると、徴兵委員になって他人の息子を戦
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エイリアン(1979年製作の映画)

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B級ホラー感満載なのにあんなナイスデザインなエイリアンをとことん出し惜しみするセンスがすごいと思いました。でも生理的な嫌悪感は人間の中に巣くう寄生生物のほうが上かも。
人間の皮膚の下は異形の生体組織だ
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12人の優しい日本人(1991年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

被害者はほんとうにシラフだったのか?死体からアルコールは検出されたのか?…死刑判決もありうる殺人罪の重圧から逃れるようにして、議論は尽くされないまま評決が無罪に流れ込んでいくのがなんとも怖いです。
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バニー・レークは行方不明(1965年製作の映画)

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ストーリーは最後まで緊張感を保って観客の認識をガンガン揺さぶってくる紛れもないサイコサスペンスでした。そして見終わったあと登場人物がこれまでどんなふうに生きてきたんだろう…?とかふと想像してぞわっとな>>続きを読む

ポセイドン・アドベンチャー(1972年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

真っ逆さまに転覆したポセイドン号の姿がこの映画の言わんことを象徴するかのようです。たった一つの決断が生死を分ける大災害の現場で何を信じて行動するか?-この船のことをよく知るはずの船医やパーサー、彼らを>>続きを読む

拳銃王(1950年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

実在のガンマンをモデルにした伝説のすごいガンマン、ジミー・リンゴのただの孤独なおっさん、つまり人間としての姿をグレゴリー・ペックが演じてめちゃくちゃ成功してると思いました…。周りの人たちの大半がリンゴ>>続きを読む

必死剣 鳥刺し(2010年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

必死剣 鳥刺しってそういう…。いいですよね、遣い手が死を自覚したときの絶対孕ますぞみたいな禁断の一撃。

あやしい彼女(2016年製作の映画)

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もしも時間を戻せるとしたらあなたは同じ人生を選び取りますか? みたいな重くなりそうな話だけど、そもそもの若返っちゃうきっかけが怪しげな写真館で写真を撮ってみた、みたいなものなのでほとんど一夜の楽しい夢>>続きを読む

黄金(1948年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

結局は地に還ってしまう黄金に右往左往させられ、何を信じたらいいか、良心と欲望の間をフラフラと揺れ動くサマは私の人生のようだ、と思ってしまったけれど、そういう人はきっとたくさんいるような気がします。めち>>続きを読む

史上最大の作戦(1962年製作の映画)

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超大作であることをあまり意識させない淡々とした記録のような雰囲気で、「史上最大の作戦」の全貌を俯瞰で描写しようと試みる映画だと思いました。一人一人の人間をあたかも物量のように飲み込んでいく戦争の残酷さ>>続きを読む