Yucarさんの映画レビュー・感想・評価 - 6ページ目

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三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実(2020年製作の映画)

3.9

当時の映像で空気感に触れれるし、解説がそうそうたるメンツで分かりやすい。これを自分で追うのは大変と思うので、よくまとめてくれててありがたい1本。
芥正彦の当時と現在の顔つきの変化が印象的で、全共闘の象
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落下の王国(2006年製作の映画)

4.3

物語と映画への賛歌。物語を共有することで生きる力を取り戻す。物語は双方向なもので、語る人にも語られる人にも自分の物語になる。
素晴らしい、もう一回観たいな。映像が素晴らしいし、ロケーションが美しいし、
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実録・連合赤軍 あさま山荘への道程(みち)(2007年製作の映画)

3.7

若者が革命って言いつつ、集団内での村社会的なイジメ、リンチ。日本っぽい。リンチで結果的に12人も仲間を減らしてしまうのは闘争から遠ざかってるし何も生み出してないしトップの2人は総括求められないのか謎。>>続きを読む

Endless Waltz エンドレス・ワルツ(1995年製作の映画)

3.2

広田レオナ可愛いし若者の町田康も良い。時代の感じも垣間見れるし、カメラワークなども丁寧でよいところも多々あると思う。
ただ、全体として1本集中してみてれるほど、面白くない。全体を流れてる雰囲気、俺のロ
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アメリカン・ユートピア(2020年製作の映画)

4.2

舞台みたいな音楽。デビッドバーンが、凄いクリエイティブ。全然てらいがなく、笑ってしまう。素直に自分の関心や表現を突き詰めて迫力が凄くって、感動してしまう。芸術っていいなあ。こんなに社会に真剣にコミット>>続きを読む

マリリン・モンロー 瞳の中の秘密(2012年製作の映画)

3.7

マリリンの偉大な強さについて知られる。苦労人でプロフェッショナル。特に初期のマリリン、第二波フェミニズムも来てない時代に、セックスシンボルとなり、苦悩は想像を超えると思う。「私の身体は私のもの」かっこ>>続きを読む

ロシュフォールの恋人たち(1966年製作の映画)

4.0

ララランド以後の現在に、久しぶりに見ると、ダンスがけっこう堂々と大胆に揃ってなくて、全く恥じてなくて、笑ってしまった。おおらかで久しぶりにフランスっていいなと思った。
本当に色彩が信じられないほど綺麗
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アンジェリカの微笑み(2010年製作の映画)

4.5

本当に美し過ぎる。静かで構図が素晴らしくてとにかく美しい。好き。
冒頭もラストも最高。冒頭アンジェリカ対面前の天井映すシーンで、只ごとでない!と確信。
一輪の白いチューリップ、食堂の壁の深い色、いつか
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ヘカテ デジタルリマスター版(1982年製作の映画)

4.0

1942年に1936年のモロッコでの生活、出会った女性を回想する設定。現在見ると差別的、暴力的でツッコミどころも多いけど、見た後に振り返ると見事にファムファタール(と現地の人が少し)の印象だけが残って>>続きを読む

ノマドランド(2020年製作の映画)

3.8

景色と主人公の女性の姿が印象的。ラストに悲壮感はない。
全裸で川に浮くシーンが凄く良い。ああいう風に60代女性の身体を映像にしたことってこれまであっただろうか。彼女の経験を通じてノマドの暮らしを少し知
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SNS-少女たちの10日間-(2020年製作の映画)

3.9

ネット上の児童虐待被害に迫る映画。想像以上にひどい現状を見ておくことは学びがある。
意外だったのがコンタクトしてくる男性にはペドフィリア(児童対象の性的嗜好)の特徴がないことが大半ということ。性的嗜好
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はちどり(2018年製作の映画)

4.2

良かった!若い女の子へのエールみたいな。さりげなくながら示唆的なことたくさん。
暴力とか抑圧の苦痛とか、主体性を削がれていく環境の感じとか、好意に流されて安心を得ようとする恋愛の危うさとか。

マンディンゴ(1975年製作の映画)

4.5

南部戦争前19世紀前半の奴隷制度の描写が凄い。見てて辛くなるとこもあるけど、映画として決して見にくい訳でなく、引き込まれて見れる。リチャード・フライシャー素晴らしい。見る前後で黒人差別への考えが深まり>>続きを読む

わたしは分断を許さない(2020年製作の映画)

3.9

堀潤さんの活動を初めて知った。
知ることはもちろんのこと、暴力や人権侵害等に沈黙するのでなく、明確に反対って姿勢を示すことって大事だなと改めて思った。普通の人の意識と姿勢で変わることもあるし、連帯を示
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シン・エヴァンゲリオン劇場版(2020年製作の映画)

3.8

テレビ以来に久々に見ても大枠で楽しめる。楽しく見れて最終的な形にまとめてて凄いと思う。色んな人が励まされて優しくなれるようにって愛があるし。

グリズリーマン(2005年製作の映画)

3.8

熊と人の境界線を侵して殺された事件の詳細を見ているようで、見進めるうちに熊への偏狭な愛情や熊に依存して生きるしかなかった不器用な人物像が見えてきて、怖くなる。ヘルツォークはやっぱり溢れる押し付けがまし>>続きを読む

フィツカラルド(1982年製作の映画)

4.2

やっぱりヘルツォーク狂ってる!想定してたより面白かった。作品としていい感じにまとまってて、こんな満足感初めてって感じ♡シンプルな展開となんていうことなさが本当に清々しくて、凄く映画的。山登ってる船も、>>続きを読む

アギーレ/神の怒り(1972年製作の映画)

3.8

壮大なアマゾンの川や周りの自然が凄い。クラウス・キンスキーの印象が強く残る。カメラ目線のシーンが印象的で良かった。征服しようと進むにつれ、極限状況に追い込まれて、カメラ目線のキンスキーから人間の愚かし>>続きを読む

灰とダイヤモンド(1957年製作の映画)

4.2

素晴らしかった。こんなにはっきり他の国と違いがあるなんて、ポーランド派って凄い♡画作りとか長回しの作り方が惚れぼれするし、同時代を引っ張ってたのではと思う。旗からラストもだけど、他にも印象的なシーン多>>続きを読む

台北ストーリー(1985年製作の映画)

3.8

淡々とだらだらした感じで、アリョンの日常とうだつのあがらない感じを見て、最終的にやるせな、何これって終わる。でも、観た後の余韻で妙にリアルにアリョンの人物像が浮かび上がってくる。置き去りのアリョンの焦>>続きを読む

ヤンヤン 夏の想い出(2000年製作の映画)

4.2

何といったらいいのか作品全体として複層的な見せ方が凄い。傑作。かなり緻密。散発的に淡々と容赦ない日常が描かれてて、それぞれの人物の目線があって、作品自体の優しい眼差しがあって、全体として凄く素敵な表現>>続きを読む

RBG 最強の85才(2018年製作の映画)

3.8

米最高裁判事に指名されてからのRBGについて知れる。夫が彼女を心から尊敬していて愛情深くて凄く良い理解者なのがよく分かる。
フェミニズムへの偏見が無くなればいいなと思う。性別と結びつけて生き方を制限す
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ビリーブ 未来への大逆転(2018年製作の映画)

3.8

1950年代のアメリカの性差別の状況がよく分かる。不可能と言われた性差別規定の改正訴訟に取り組んだRBGについて、最高裁判事になるまでの様子がよく分かる。
女性が被っている不利益を訴えても聞く耳を持た
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牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件 デジタル・リマスター版(1991年製作の映画)

4.0

人の名前と関係性把握するまで少し分かりにくい。早いうちに気合い入れて掴む方がすんなり見進められると思う。
ちょっと長いけど名作で名匠。映像がかなり凝ってて美しい。明暗も構図もカメラワークも印象的なシー
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82年生まれ、キム・ジヨン(2019年製作の映画)

4.0

社会の中にある性差別や蔑視がよく見えるし、自分の中にあるミソジニーも自覚出来る。お母さんの力強いキレ方が胸に残る。
性別に結びつけて生き方が縛られたり生きづらさを感じたりせずに皆が生きやすい社会になっ
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花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

4.0

ドラマドラマしてないのに引き込まれる。生活の空気がよく表れてるし、大学生の頃の細かいところリアル。青春時代にサブカルに憧れを持って過ごした幅広い世代の人に共感があると思う。
脚本が良いからなのか、観賞
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燃ゆる女の肖像(2019年製作の映画)

3.2

君の名前で僕を呼んで的な感じと思っていたら、感情移入は出来ない。心理描写に欠けてて惹かれた経緯が伝わって来なかった。テーマは、単純な結ばれぬ愛の話というより、どちらかというとシスターフッドとか、未知の>>続きを読む

聖なる犯罪者(2019年製作の映画)

3.8

現実の人の生活の中で必要な拠り所とか赦しとかと田舎の小さなコミュニティでの表向きの信仰心の厚さとのギャップとかに焦点当ててる感じ。「私たちは皆善良な住民です」って言いながら憎しみに依って生きてるのが印>>続きを読む

素晴らしき哉、人生!(1946年製作の映画)

3.9

クリスマスに見て良かった。ストーリーは分かりやすいけど、ラストが美しい♡楽しもうという高揚感と美しさが凄く良い!

クリスマス・キャロル(1938年製作の映画)

3.8

クリスマスに見て心洗われる。スクルージ分かりやすく心入れ替えて笑える。楽しく生きようと思えて良い♡

世界の果ての通学路(2012年製作の映画)

3.3

脚色が自然ではないけど、ケニアとモロッコとアルゼンチンとインドの想像を超える通学路と絶景も見れる。パタゴニアの馬通学かっこいい。子ども達可愛い♡

デタッチメント 優しい無関心(2011年製作の映画)

4.0

困難な状況に置かれた子ども達にどこまで関われるか、心を寄せることと責任の狭間で苦悩する教育者、彼らも1人の人間で色々抱えて生きていること等が凄く良く描かれている。人生の複雑さが、変なドラマチックさなく>>続きを読む