かいわれさんの映画レビュー・感想・評価 - 23ページ目

ソラニン(2010年製作の映画)

4.0

突き刺さる切なさが哀しくて痛い。将来から目を背けている訳ではない。寧ろしっかり見据えているからこそ全力でぶつかれるし、全力で途方に暮れる事が出来る。そして時にはそんな世知辛い世の中から逃げ出したくなる>>続きを読む

おおかみこどもの雨と雪(2012年製作の映画)

3.8

よく言われているのは現代版トトロ。ただ違うのはトトロは共生、本作は自立がテーマだという事。その自立に向けた成長過程が非常に切なく儚いです。
公開当初はどうなるかと不安な想いで観ましたが、意表を突いてメ
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ボックス!(2010年製作の映画)

3.3

大部分はボクシングの熱が分からないと少々退屈な所があると思いますが、要所要所で流れる木樽くんのナレーションが青春映画として巧く昇華してくれています。
原作を知らないので何とも言えませんが、折角の百田氏
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きみはいい子(2014年製作の映画)

4.8

モスクワ映画祭では最優秀アジア映画賞を受賞した一方、日本では「家族という病」皮肉にもそんな本がヒットしています。そういった意味では観る人を選ぶ作品なのかもしれませんが、地域コミュニケーションが表面的に>>続きを読む

マッドマックス 怒りのデス・ロード(2015年製作の映画)

4.1

流石ハリウッドと言わんばかりのクオリティ。お得意の倍速演出然り、金の使い方がとにかくMAD。最早シリーズの流れは汲んでいないものの見応えは抜群。原色で描かれる世界観は是非ともIMAXで観てもらいたい。

武士の献立(2013年製作の映画)

2.7

一応最後まで観ました。しかし最後までコレといった動きがなく、個人的には退屈に思えました。料理を好んでやるのかどうかで評価に差が開く作品なのでしょう。

ただ終わり方が素敵です。「終わりよければ・・」と
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マッドマックス2(1981年製作の映画)

3.7

第二作目。一作目よりアクション要素が強くなっており見応えのある内容に。密度の濃いストーリーであっという間の時間。

マッドマックス(1979年製作の映画)

3.5

新作に備えてシリーズ未見で1から見返してみました。無法地帯にも程がある世界観はさて置き、非常にぶっ飛び感のある作品でパンチがありました。新作への期待が高まります!

カミングアウト(2014年製作の映画)

-

「世界がもし100人の村だったら、そのうち11人は同性愛者」

評価とは別の次元に在ると思う。表面的な理解しかされていない日本。作中にもある「思春期になると異性を好きになる」と書いてある保健の教科書。
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東京ゴッドファーザーズ(2003年製作の映画)

3.6

物語の時間軸に沿ってクリスマスに観るとまた違って見えるのかな

小野寺の弟・小野寺の姉(2014年製作の映画)

3.7

隠れた名作になるのかなぁ。
一方通行とも思えるお互いのやり取りが印象的。だけれども「なんだかんだで姉弟なんだなぁ」とホッコリさせてくれる演出が随所に散りばめられていて、その一方通行な思いが交わる時に小
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クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ栄光のヤキニクロード(2003年製作の映画)

3.9

ギャグセンが高いです!笑いのカスカベ防衛隊がオトナ帝国であるならば、笑いの野原一家はヤキニクロードかなと。笑

クレヨンしんちゃん ガチンコ!逆襲のロボとーちゃん(2014年製作の映画)

3.6

軒並み評判が良く、期待して観ただけに肩透かしを食らった感じでした。というのも、ロボットになって父親としての記憶を失う・・そんな展開を勝手に予想してた訳です笑。
問題は私にあっただけで、しんのすけ作品の
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クレヨンしんちゃん バカうまっ!B級グルメサバイバル!!(2013年製作の映画)

3.4

物語のステージは春日部、しんのすけ史上最も小さい世界であると同時に最も身近なしんのすけ作品かもしれません。その小さい世界を駆け回るのはカスカベ防衛隊。
ここまでフィーチャーされた作品は過去に無いのでは
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(500)日のサマー(2009年製作の映画)

3.6

終わりよければ全てよし。随所に印象的なシーンが散りばめられていて、それはディズニーっぽさを感じる所もあれば、現実感があって良い意味で裏切られる所もあった。
その両方が内在しているストーリーだからこそ、
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イニシエーション・ラブ(2015年製作の映画)

3.7

ありそうでなかった・・絶妙な所を突いた作品だと思う。2度観たくなるのも分かるけれども、果たして2回目を観た所でスッキリする結末なのかどうか。映画を2度というよりは、映画と原作を見比べて初めて作品への理>>続きを読む

ロジャー・ラビット(1988年製作の映画)

3.5

あのキャラクター達が共演を果たす何とも贅沢なクロスオーバー作品。アニメと実写が融合された世界観。アニメキャラクターのポテンシャルを思い知る事が出来た。

舟を編む(2013年製作の映画)

3.3

一冊の辞書を完成させるまでの壮大なドラマ。それと共に構築されていくのは言葉力だけではなく人間的な大事なモノも積み上げられていた。
集中力を要する作品で、個人的には若干窮屈さを覚えた。見応えはあるが、作
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イントゥ・ザ・ワイルド(2007年製作の映画)

4.0

骨太な作品。家族にとっては息子の失踪事件だけれども、当人にしては自分の選んだ道をあるがままに生きていく・・謂わばロードムービー的な暮らしを送っていた訳で。その中で様々な経験と色々なバックグラウンドを持>>続きを読む

魔法にかけられて(2007年製作の映画)

3.8

ディズニー作品で何の前触れもなく歌い出す"あの"違和感を現実世界に持ってきたらどうなるか、そういった意味でも実験的な作品でユーモアに溢れていた。結果、やっぱり違和感なんだけれどもその違和感があるからこ>>続きを読む

手紙(2006年製作の映画)

4.0

味わった事のない感動がありました。喜怒哀楽で言うところの"哀"なのかもしれない。でもその"哀"の中にも色々な感情や人間模様があったりして、心の琴線にまで問い掛けてくれる作品でした。
他にも伝えたい事は
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ウォールフラワー(2012年製作の映画)

4.1

出会いは偶然ではなく必然的なもの、そう思わせてくれる作品で、その必然に近付く為にはちょっとした踏み込みが必要である事を「僕ら」は示してくれた。

そして物語ラストの手紙が見事にテーマソングへバトンを渡
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Laundry ランドリー(2001年製作の映画)

2.5

良くも悪くも"ながら映画"って感じでした。いろんな人間関係があっていいんだ・・とそこで纏めていけば良かったものの、その後のとある出来事が、私にとっては「テルの良くない部分」として映ってしまい、蛇足感を>>続きを読む

ファンタスティック・プラネット(1973年製作の映画)

3.7

謎めいていた。単純なようで意味深い内容で、「結局こういう事だよね」では片付けられない複雑怪奇な作品。過大評価な感じが否めないけれども、HD・3D・4Dが主流となっている現代からすれば間違いなくロストテ>>続きを読む

ケンタとジュンとカヨちゃんの国(2009年製作の映画)

3.9

始めと終わりで作品への印象が大きく変わる。それが吉と出るか凶と出るのかは受け手に委ねられるけれども、余計な伏線を張らずに「ケンタとジュンとカヨちゃん」のロードムービーとして収束してくれた。結末はどうあ>>続きを読む

モンスターズクラブ(2011年製作の映画)

3.5

ナレーション多し、尚且つ言い回しも若干小難しい所があり全体的に詩的な雰囲気であった。難解ではあれ「良い作品にしたい」という製作陣の熱量は伝わってきたし、時には観客を置いていくぐらいの作品があるのも面白>>続きを読む

ONE PIECE FILM Z ワンピース フィルム ゼット(2012年製作の映画)

3.6

悪が不在のワンピース映画。良作ではあるが、この一言に尽きてしまう所が本作のウィークポイントかと。

スタンド・バイ・ミー(1986年製作の映画)

3.8

複雑な年頃の少年たちを映した作品で、ロードムービーでもなければヒューマンドラマでもない。そういったジャンルの枠から逸脱した唯一無二な存在。
「何が面白いか」と訊かれても答えに詰まる。だけれどもそれで良
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ONE PIECE ワンピース エピソード オブ アラバスタ 砂漠の王女と海賊たち(2007年製作の映画)

3.8

傑作の名高いアラバスタ編。でも感動するのは前後の流れを知っているから・・それを知らない人に対しては説明不足が否めない内容となっています。
もし、本作を良く理解出来ない状態で観た方。これから観てみたい方
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ONE PIECE ワンピース THE MOVIE オマツリ男爵と秘密の島(2005年製作の映画)

3.7

落差が激しく、麦わら海賊団が壊滅する唯一の作品ではないだろうか。この絶望感に溢れた「オマツリ」二度とは観たくない・・だけど一度は観ておいて然るべきワンピース映画。
麦わら一味のバイブルを感じ取る事が出
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ONE PIECE FILM STRONG WORLD/ワンピース フィルム ストロングワールド(2009年製作の映画)

3.8

0巻目当てで鑑賞しに行った記憶。本作を皮切りに原作者総指揮でプレミア?な特典を付けたジャンプ作品が増えましたよね。
作品としては伝説の海賊シキを一端の海賊団が倒しちゃう辺りに違和感を覚えますが、総括的
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花よりもなほ(2006年製作の映画)

3.7

武士社会が終わり、武士の在り方が問われている時代。鍛錬をする者も居れば、武士の肩書を伏せ密かに生活をしている者も居る。そういう複雑な風潮故に、肩身の狭い思いを抱く主人公。けれども、その自分の性分を受け>>続きを読む

フライ,ダディ,フライ(2005年製作の映画)

3.5

ひと夏のトレーニングで得たものはきっと「力」だけではない。そこを敢えて描写しなかった所に、本作品の奥深さがあるのだと思う。
岡田准一×堤真一 と他多数みたいな映画なのかなと見ていたら、思いの外、周囲を
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四日間の奇蹟(2005年製作の映画)

1.8

小説を映像化した作品。活字でしか表現できない世界観がある事を実感。千織役の俳優さんを使うのか、真理子役の俳優さんを使うのか。コロコロ変えるから全く入り込めなかった。

シンドラーのリスト(1993年製作の映画)

4.5

あの頃の政府に反すれば自分の命すらも危ぶまれる時代で、そのリスクを顧みず、1人で1000人以上のユダヤ人の生命を救ったシンドラーの存在が如何に光であったのか。戦々恐々な環境に居たユダヤ人の事を考えると>>続きを読む

戦場のピアニスト(2002年製作の映画)

4.2

彼自身の身分を兵士に告げるシーンが後半に2度ある。「ユダヤ人」と真実を告げる時、そして「ポーランド人」と嘘ではないけれどもユダヤ人である事を伏せて告げた時。そこには何の違いがあるのか。
後者の瞬間は「
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