お医者として優れていてもどんなに物知りでも、愛のあたたかさを知らなかった。
あるいは、遠い昔の記憶。
焚き火のあとが燻っているように。
哀しみと憎しみが支配して、自ら人との距離を一定に保っていた。>>続きを読む
孤独のほんとうの意味を知らなかった。
頑固の鎧を少し脱いだら何ものこらないんじゃない。何かが始まるんだ。
彼の届けた愛の唄は、優しく皆を笑顔にした。
初めて死と向き合い始めた彼の楽しく可笑しい発見は>>続きを読む
白黒つけられるようになるとこが大人ってことじゃなくて、辛い気持ちを押し隠しながら、わたしたちはだましだましなんとか生きている。
答えのない答えを探しながら、わたしたちは人生という名の旅をする。
あり>>続きを読む
苦しくて醜くて残酷で、でも果てしなく美しすぎて。
ほんとうに遠い場所の何かに目を凝らすような、そして手が届かないそんな、瞬く星のような愛だった。
不器用な彼はそれでも、彼女は彼女のままでいることを願>>続きを読む
孤独を抱えた心が、ぽつりぽつりと今宵も煌めく。
それぞれが優しく癒そうとするそれぞれの "さびしい" の思いたちが、静かにゆるやかに流れてく。
暑いのにね。こころはいつも、ちょっぴりさむい。
わた>>続きを読む
自分で選んだ此方の世界。
家に憑いた君は何処へもゆけない。
真っ白な君の寂しさがだんだん黒く汚れていって、とても切なくて胸が苦しい。
きっと彼らはいつでも何処かにいて、その果たせなかった望みを哀しみ>>続きを読む
スローライフとはずいぶんと離れた生活をしているわたしには、ふたりの素敵な愛の小さな森がとても眩しくて、胸の奥がつんとするくらいときめいてしまう。
ほっこり芽の出たふきのとうやたけのこ。
なにより可愛>>続きを読む
わたしには田舎の故郷ってゆうものはないのだけれど、ふと、雨露に濡れた草木と土の香りを纏った風が、吹き抜けるときがある。
懐かしくて、大好きなにおい。昔よく家族で登った山のにおい。
彼の記憶の断片のよ>>続きを読む
昔、もう30年以上も前だけれど、ちんちくりんながらも可愛いお着物を着せてもらい母親に連れられて何度かお茶のお稽古にお邪魔していた(きっとほんとうにお邪魔だったのではないだろうか)。
その頃の記憶と言え>>続きを読む
"運命" ってゆうのは時に都合のよいコトバなんだ。
イスラエルの青年たちと、その家族たち。ときに愉快に、ときに苦しく重たくのしかかり、諦めの中に目を凝らせば少し見えてくる希望と光。
この世の理不尽>>続きを読む
人形劇の可愛らしさと、子どもたちの抱える寂しさの対比が、もぞもぞと落ち着かなくさせる。
満月の夜がちょっぴり怖い、みたいに。
どんな子だって、天使だ。強くて優しくて、勇敢だ。
こんな子たちの前で、わ>>続きを読む
女にとっては色褪せない過去。塗りはじめたばかりの今。
男にとっては彼女と一緒の瞬間の彩づいてきた今。忘れようとする過去。
キラキラと揺れながら漂うふたりの心が少しずつ寄り添ってゆく。
ふたりの時間>>続きを読む
キルギスの高原に落ちてくる優しいひかり。
とてもいいにおいがした。
見た夢と伝説を、深く信じる男の狂気ともゆえる信念と、知らずに滾る血は、自分の一番愛していたはずのものをバラバラに壊してしまった。>>続きを読む
若者は、まだその汚れのない視点と屁理屈で時に、大人になってしまったわたしたちからみると、柔らかいところをぶすりと刺すような、ものすごく強烈で鋭いナイフを振りかざす。
普段交わることのない、異なるカー>>続きを読む
『今日が明日だったときは、手が届かないと思っていたよ。』
プーに流れてるゆるりとした時間が愛おしくて、自分の時計が、壊れているのかと思った。いや、きっと壊れてるんだ。
効率的に(a fish in>>続きを読む
船が河面に揺られてゆらゆらと、わたしの心をも揺りかごのようにゆれてゆく。
美しい詩に魅せられ、ともに河を上りはじめた彼の、想いを馳せた旅。
冬の河は、どんなに冷たいだろう。その刺すような冷たさを身>>続きを読む
きっとウェンディは、気づいたときにはスポックと自分を重ねて、そしてお姉ちゃんを愛したようにカーク船長を彼女に重ねた。
ゆっくりと、そしてひっそりと流れてたその愛とウェンディの情熱に、わたしは恋をした>>続きを読む
夢かな雨かな。??
カトリーヌのコトバがいちいちかわいくって 。
軽やかに吹き抜ける花びらを纏った風のよう。
心地よいリズムとテンポで時を駆け抜ける。
背中に羽のあるように飛び回る彼らはあまりに複>>続きを読む
おじいちゃんのひゃっくり(ひゃっくり?しゃっくり?)に合わせて、世界が美しい音を奏でだす。
人が弾く音。動物が営む音。草木が話す音。
おいしいと楽しいがたっぷり詰まった目眩く世界で、黒い魔女が、動>>続きを読む
インドの熱い夜を風が吹き抜けるように旅をする男。
それは象徴であり、存在ではない。影をなくした男。
逃げるようにすれ違う君。一体どこへいったのか。
インドの不思議と独特のにおいが漂うエキゾチックな>>続きを読む
泣き声と叫び声と、自分の中の助けてが爆発寸前でもう壊れそうなココロ。
わたしは子育てをしたことはないし、これからもすることはないけれど、それでもあの切迫したどうしようもない絶望が沁みて、涙が溢れた。>>続きを読む
ちょっと変わった女の子ベラの冒険。
ひょんなことから彼女にとっての無秩序になった日常は、ただ生活するだけで冒険の日々。
"お庭を作ることは、真っ白なキャンバスに絵を描いてゆくようなもの。"
自然の>>続きを読む
ぽっかり空いたふたつの心。
絶望のときは、どんな言葉も綺麗事に聞こえてしまう。悲しみで苛立ち、苛立っていること自体にもさらに苛立ってしまうジレンマ。
みんな、大切なひととの思い出とともに生き、散り>>続きを読む
トゲトゲでホットなマリーナと、冷たく燃える優しい炎を心に宿したホリー。
繋がりすぎたふたりの心は、行き場を失いただその存在をぶつけ合うだけ。
14歳のまま置き去り。愛の風の通し方を知らないふたり。>>続きを読む
幸せになれるはずなのに。見えないものに縛られ、憧れる。こんなはずぢゃなかった。
幸せってやつを、探せば探すほど迷子になってしまう。
出口なんて、自分で楽しんでつくってしまえばいい。
わかっているのだけ>>続きを読む
偽物をふりかざし、なにもかも手に入れようとする悪魔。父親との誓いが呪いとなって兄妹を襲う。
緊迫した中での2つのいびきは、思わず笑ってしまうほどチャーミング。
そしてちいちゃなあくびと共に、キラキ>>続きを読む
こうゆうきちんとした、まともともゆえる恋愛の中の喧嘩だったりってのはなんだかちょっぴり素敵だなとか思ってしまうのだけど◎
失っちゃいけないものを自分で判別できるだけ、それはとても素晴らしいことなのだ>>続きを読む
なんだかまだドキドキが治まらなくて胸騒ぎ。そしてしばらくするとズキズキして、心が泣いている。溢れるくらい。
ただ、ぽっと、そこに不気味なものを置かれて、じっと見ているような。
でもその正体をだれも教>>続きを読む
黒いつぶつぶ。
にんまりしちゃう家族の会話。
じぃじぃりんりん鳴いてる蝉の声とまだまだ達者なおじいちゃん。
蝉の声が優しくなるころ、紀子は自分の道を決め、それでも彼女と秋子の友情はきっと、どこまでも>>続きを読む
おかしく笑える他人事。覗き見しているような楽しさと。
男は卑怯だと、女は思っちゃうもの。
どうしようもないことだってね。わかってるんだけどな。あーあ。
ふと冷静になると、なにやってるんだろうって思>>続きを読む
ポロポロと、思い出し泣きの最中。
彼女を救うことは彼の絶望の中での一筋の光。なによりも勝る鮮烈な。
絶望が、こんなにも美しかったら、道しるべがなくなって迷子になってしまうよ。
残酷が、こんなにも綺>>続きを読む
天と地が、恋をした。
感情から超越した存在は、愛に嫉妬する。
終りがあるから世界は美しい。
胸いっぱいに張った愛の弦を掻き鳴らせ。
哀しみと憎しみがこれ以上、伝染しないように。
While my >>続きを読む
体育館の喧嘩。どうしたって男の子に勝てないモンが切なくて苦しかった。
青春って慌ただしい、と思っていたけれど、
この世界では時間がゆっくり丁寧に流れてた。
自分があの頃、感じていたように。
早く大人>>続きを読む
毎回同じことの繰り返し。期待しては傷つき、それでも求めてしまうから、その刹那輝き、ふれあう。そして心がすこしだけぽっと、なるんだ。あったかくて幸せ。
孤独や寂しさなんてきっかり綺麗になくなったりはし>>続きを読む
がむしゃらな宙ぶらりん。
『愛している』ってことなんてむかつくくらいわかってる。
けど、目に見えた "好き" がほしくて、試してしまう。
等身大のわたし。きっとまだまだ背伸びをしたくなっちゃうこと>>続きを読む
夢見心地でキューバを旅する。
優しくも情熱的な音楽は、まるで彼らそのもの。
ハードな時代を生き抜いてきた彼らが奏で歌うものには、"今"は到底敵わない。
熟成された音。魂。発掘されたほかほかの美しい遺>>続きを読む