フジマークスさんの映画レビュー・感想・評価

フジマークス

フジマークス

メーヌ・オセアン 4Kレストア(1985年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

最初はよくわからなかった。
映画館で観てよかったのは、お客さんがすごく笑っていたこと。
ロジエは初鑑賞なので、「こんな笑える監督なんだ」とお客さんの反応を見て実感する。
家でみてたらただわからなかった
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蜘蛛の瞳/修羅の狼 蜘蛛の瞳(1998年製作の映画)

5.0

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前作より、かなり笑える作りになっている。
だいぶ肩の力を抜いて撮ってるのでは。
キャストもそうだが、編集による省略や、それによる笑いの誘いは武映画だった。ゴダール的、キアロスタミ的ともいえるユーモアや
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トラック野郎 爆走一番星(1975年製作の映画)

-

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トラック運転手なだけあって、舞台が東京から、長崎までと超広範囲。それも映画内で3、4往復してておもろい。
友人の因縁の相手と、トラックレースしたり、長崎で偶然出会った子供兄弟のために、年明けまでに父親
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蛇の道(1998年製作の映画)

5.0

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風呂敷を広げない、ミニマムな物語展開が好き。
低予算でも面白いとはきっとこういうもの。
所々、寒い地域の映画のショットっぽいところがあった。
それをJホラーに持ち込むと、より独特。

コロンバス(2017年製作の映画)

5.0

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静の気持ちよさをとりわけ感じる映画だったが、一方で、意外と動いてる時間も確かにあったなと思う。

過去の話をして、今は方が付いた後のような時間が流れる。しかし整っているようで、緩やかであれど変化してい
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皆さま、ごきげんよう(2015年製作の映画)

5.0

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ずっと見たかったオタールイオセリアーニ監督作品。

語りのなかで用いられるユーモアが、まったく想定できないものばかりで楽しい。とにかくわからなくて、わからなさに連れて行ってくれるこういう映画はだいすき
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エレファント・マン(1980年製作の映画)

5.0

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骨のある大傑作なので、文章がまとまらない。
ただ映画を通して、物語レベルだけでなく、技法レベルにおいてもジョンが見世物的扱いから、人間として扱われる様になっていくということは言える。
映画冒頭でジョン
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マリとユリ(1977年製作の映画)

5.0

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多くの映画、主に男性中心社会で作られてきた大作ハリウッド映画には、この映画の持つ「真実」へのまなざしが欠けている。

劇中の会話で、「真実」という言葉はキーワードとして扱われており、この映画における真
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椿三十郎(1962年製作の映画)

5.0

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椿が川に流れるのが合図という、映画史ににおいて最も美しいアイデア。
ラストシーンの固定の長回し、奇跡のようなショット。

アダプション/ある母と娘の記録(1975年製作の映画)

5.0

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親子関係でない歳の離れた友人っていいなと思う。

主人公の女性が不倫相手に振られた時に、それを慰める若い女性。その2人のアップショット、フレームいっぱいに2人の表情を押し込み、強調される親密さ。良いシ
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恋する遊園地(2020年製作の映画)

5.0

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遊具に恋をするという極めて性的マイノリティな主人公は、母に性自認についてカミングアウトするが、それを認められず、病気だと決めつけられる。自分の性自認を親に認められないことで消耗する主人公のふるまいは痛>>続きを読む

愛の新世界(1994年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

ポジティブエネルギーすごい
あまりに自由だけど受け入れるものは選択する。

渋谷を走るショットが長くて嬉しい。

新宿マッド(1970年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

冒頭から、オープニングロールまでのシークエンスがカッコいい。血塗られた人の死体の映像、白黒が反転した映像と、ジャズ。

そして意外にも主人公は、田舎でまじめに働いてきた中年の男。
元フーテンの息子が仲
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ドグラ・マグラ(1988年製作の映画)

5.0

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不気味、こわし、でもおもろ。

処女ゲバゲバ(1969年製作の映画)

-

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どこ行っても何もなかったんだなぁ
全部失って、真っ裸になって、
暴力しかなかったんだな
しかし、その何もない平野でドラマを成立させてるところにアナキズムを感じる。

天使の恍惚(1972年製作の映画)

5.0

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組織よりも、個の情動を重要視する語り。
そしてその行く先の呆気なさも、取りこぼさず映し出す。
激しいジャズを背景に、爆撃映像と、音、個々人が行動を起こす一連のシークエンスは見応えがある。

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