フジマークスさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

青空娘(1957年製作の映画)

5.0

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「おかあさ〜ん」と叫ぶ青空娘のテンドン。良い。
おやえさんをはじめ、魚屋や先生の流暢な発話が映画そのもののテンポを作っていたように思える。
いい人ほどテンポがいい。悪い人はブツブツ遅い。
キャバレーの
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ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい(2023年製作の映画)

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部室に人がやってきた時、人とコミュニケーションをとるときのぎこちなさ。周りからあのように見えないように取り繕って、大学生活と社会人生活を1年過ごしてきた。
あれで良かったんだ、無理しなくても良かったん
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TAR/ター(2022年製作の映画)

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終盤のシャンタル・アケルマン「アンナの出会い」的移動と、ラストは「地獄の黙示録」ということでいいと思うのだけど、そこに関しては嫌いではない。

「アンナの出会い」の結末は孤独に終わっていたが、「TAR
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午前4時にパリの夜は明ける(2022年製作の映画)

5.0

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とても良い。
まず、ラストショットについて振り返ると、母親であるエリザベート、息子と娘、家なき娘タルラと、シャルロットの父親がピクニックのようなことをしている様子が映し出されている。そしてそのショット
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EO イーオー(2022年製作の映画)

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ロバは自分の意志で行動を起こすことはほとんどない。外的な因果に左右されるロバを映し出し物語は語られる。
ロバが何を感じているかは当然わからないが、ロバの視点からロバの境遇を、観客が代理する。
唯一のロ
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せかいのおきく(2023年製作の映画)

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画面は基本的に白黒で描かれる。
各章のラストショットのみカラーになる。
映画全体を通して、引きの絵が多く使われているように思え、どこか遠いせかいを眺めているよう。
ラストショットは、カラーで描かれ、寄
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ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー(2023年製作の映画)

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2人が社会人として年数を確かに重ねていることが良かった。自分と照らし合わせたところある。

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

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マルチバースによって、自分の辿る人生のあらゆる可能性が提示されている
無限に世界があり、主人公はその中でなんでもできるようになってしまう事で、全ての物事のに対する価値が一旦無になる
ブラックホールに吸
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ブロークン・フラワーズ(2005年製作の映画)

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確実な幸せを掴み切れない
思い出作りに励むが、
何かを得て満足することはない
無常

それも良きか

マグノリア(1999年製作の映画)

5.0

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「ショートカッツ」と比較される事が多いと思うが、こちらは充分に演出が施され、「ショートカッツ」にあったようなまなざしの感じはしない。
とりわけ人間に起きる出来事を劇的なものとして捉えている。
現実にお
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ショート・カッツ(1993年製作の映画)

5.0

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カメラがじっくりとズームすることで、自ら寄り添う形で人物に思いやりを持って行くような感じがする。
この映画におけるカメラのまなざしにはシニカルさと、優しさを感じる。というか、カメラというものは本来そう
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gifted/ギフテッド(2017年製作の映画)

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賢さとは優しさ

誰かとコミュケーションを取った時、その相手の気持ちを押し測れないようでは、どんなに成功した人間でも賢いとは言えないなぁと思う。
僕は正しさより別のことに興味があるのかもしれない。

ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

ミット打ちのショット、あと15分は観れたと思う