ganaiさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.0

「女王陛下のお気に入り」でも思ったのだけどヨルゴス・ランティモス監督はキューブリックを尊敬しているのだろう。

結構多くの人が指摘していたけどタイトルロゴのフォントが「博士の異常な愛情」のパブロ・フェ
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ガザ 自由への闘い(2019年製作の映画)

3.8

「ガザ 素顔の日常」よりは2018年3月にガザ地区で始まったデモ活動「帰還の大行進」に絞り込んでガザの人々がどのような目に遭っているかを描いた作品。

国境の壁に近づいたり投石する程度の民間人にイスラ
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ポトフ 美食家と料理人(2023年製作の映画)

4.0

いつも映画を観る時の参考にしているYouTube番組「そえまつ映画館」の2023年ベストテン・イベントで映画評論家の松崎健夫さんがお勧めしていたので帰りに鑑賞。

派手さはないけど美しい映像とBGMを
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雪山の絆(2023年製作の映画)

3.9

1972年10月に雪のアンデス山中に墜落し、72日間を生き延びた乗客達の「アンデスの奇跡」と呼ばれる生還の実話を元にした何度目かの映像化作品。

私は1993年のフランク・マーシャル監督、イーサン・ホ
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映画 ○月○日、区長になる女。(2024年製作の映画)

4.5

ペヤンヌマキ監督とライターの津田大介さんがゲストの回で鑑賞。

公開から連日満員で席が取れないという状況なので思い切って会社休んで予約したけど平日の今日も満席!

ちなみに音楽を担当した小泉今日子さん
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オスロ・ダイアリー(2018年製作の映画)

4.5

BDS行動の一環でディズニー+を解約して前から興味があったアジアン・ドキュメンタリーに登録。早速「オスロ・ダイアリー」を観た。

年表では一行で語られるオスロ合意の裏で交渉に臨んだ人々の困難と垣根を越
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TALK TO ME/トーク・トゥ・ミー(2022年製作の映画)

3.8

新感覚のホラーという事で前評判も良かったけど楽しめました。

私が気に入った点は主演の女の子がかわいかったことと例の腕のビジュアルですかね。

どなたかのレビューであれは分かりやすいドラッグのメタファ
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ガザ 素顔の日常(2019年製作の映画)

4.5

「天井のない監獄」パレスチナ/ガザ地区の日常と普通に生きる人々の姿を 2008年イスラエルによる完全封鎖から2019年「帰還の大行進」辺りまでの時間で捉えたドキュメンタリー映画。

この時点で「2,2
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.0

観たいと思ってて年末忙しくて見逃しててようやく鑑賞。

正月とはいえ席はかなり埋まっててパンフレットも完売。主人公 平山のカセットで聴いてた曲のラインナップが載ってるらしいので売り切れは残念。

泣く
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バレリーナ(2023年製作の映画)

4.0

チョン・ジョンソがひたすらカッコいい復讐劇。

アナ・デ・アルマス主演で企画されてるジョン・ウィックのスピンオフ「バレリーナ」とは無関係だけど、あのままオクジュがコンチネンタルにスカウトされても不思議
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窓ぎわのトットちゃん(2023年製作の映画)

4.5

「きみは本当はいい子なんだよ」

これは肯定の物語。

幼い頃、今でいう多動症気味で落ち着きがなく通常の学校から受け入れを拒否された黒柳徹子さんが恩師である小林先生と出会い成長していく物語。

私も幼
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市子(2023年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

同棲していた長谷川から婚姻届と一緒にプロポーズを受けた市子は喜びの涙を見せながら翌日忽然と姿を消してしまう。

残された長谷川は刑事と共に彼女を探すのだけど、そもそも市子という女性はこの世に存在してい
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マエストロ:その音楽と愛と(2023年製作の映画)

3.8

「ウェストサイド物語」などで有名なレナード・バーンスタインの破天荒な人生に振り回された妻フェリシアを主人公に描いた作品。

フェリシアを演じたキャリー・マリガンの表情の演技が見事でした。

バーンスタ
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ヤジと民主主義 劇場拡大版(2023年製作の映画)

4.5

山崎裕侍監督とナレーションを担当された落合恵子さんのトーク付きの回を鑑賞。

映画のボードを持った広報担当の方と偶然途中の電車に乗り合わせて裏話を聞いたり監督にも紹介していただいて上映前にお話し出来た
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⻤太郎誕生 ゲゲゲの謎(2023年製作の映画)

3.8

評判がいいのでレイトショーで観てきましたが横溝正史風の舞台で鬼太郎第6期(猫娘が8頭身美少女)と墓場鬼太郎をつなげるお話にもなっていて面白かったです。

そして平日なのに席がけっこう埋まってて観客の殆
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ナポレオン(2023年製作の映画)

3.8

Dolby Cinemaで鑑賞。公開初日で映画の日という事もあって席はそこそこ埋まってました。

映画「ナポレオン」といえば思い出すのが1927年にアベル・ガンスが製作した無声映画の大作とスタンリー・
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ジョニーは戦場へ行った(1971年製作の映画)

4.5

映画の存在自体は40年前から知っていたけど内容の恐ろしさ故にずっと観ることが出来なかった作品。

「共感シアター」の「実は観てない超有名なあの映画」特集で話題になり遂に鑑賞。紛うことなき傑作でした。
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ほかげ(2023年製作の映画)

4.5

塚本晋也監督と評論家の松崎健夫さんのアフタートーク付きの回で鑑賞。

私が生まれた頃は日本の敗戦から20年が経過していたのだけど何処かで傷痍軍人の物乞いの人を見た記憶がある。あれは母の実家があった京都
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ザ・キラー(2023年製作の映画)

3.6

マイケル・ファスベンダー扮する殺し屋が仕事を失敗したことから恋人が刺客に襲われ、それに復讐するためにアメリカ中を飛び回るという話。

なのだけど最初の狙撃失敗から復讐の過程に至るまで、ファスベンダーが
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翔んで埼玉 ~琵琶湖より愛をこめて~(2023年製作の映画)

4.0

点数は県民加点してます(笑)

前作がオープニングから飛ばしっぱなしでテンション高めだったのに対して今作では前半ギャグが滑りまくってて不安になったのだけど、後半GACKTが捕えられた辺りからギアが入っ
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(2023年製作の映画)

3.0

北野武が嫌いな訳ではないが崇拝もしてなくて監督作はビデオや放映で2〜3本観たぐらいです。

割と知られている安土桃山時代本能寺前後の信長、光秀、秀吉のエピソードを北野アレンジで描いた感じで、1シーン内
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NO選挙,NO LIFE(2023年製作の映画)

4.5

「なぜ君は総理大臣にならないのか」「センキョナンデス」などのドキュメンタリー映画を次々とヒットさせて快進撃中のネツゲンの最新作。

全ての候補者を取材しなければ記事を書かない、選挙は祭りなのだから精一
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ロスト・フライト(2022年製作の映画)

3.9

YouTubeサイト「共感シアター」の試写会に参加してきました。

てらさわホークさん、稲生Dさん、瀬田ミナコさんのアフタートーク付き。

予備知識無しで飛行機パニックものだと思い込んで観に行ったんで
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おしょりん(2023年製作の映画)

4.0

福井県鯖江市が眼鏡作りで世界的に有名なのは知っていたけど、そのパイオニア達の悪戦苦闘を創業者 増永五左衛門の妻の視点で描いた作品。

むめさんを演じる北乃きいさんがとても良かった。明治時代の農村地方の
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理想郷(2022年製作の映画)

3.0

老後は田舎で悠々自適な生活をという夢を打ち砕く重苦しい雰囲気で始まり更に重く終わっていく映画。ツラい💦

マーベルズ(2023年製作の映画)

3.5

Dolby Cinema3Dで鑑賞。

本国であまり評価されてないらしいという噂を聞いていたけど自分は楽しめました。

女子3人がチーム組んでキャッキャ楽しそうにトレーニングしたり、無敵のキャロル・ダ
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ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

Dolby Cinemaで鑑賞。

本作が東宝製作で三十作目のゴジラなのだそうだけど時代設定が近い事を差し置いても今までで一番第一作に近い内容だった。

本作の主人公敷島はトラウマが明確に描かれていて
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SISU/シス 不死身の男(2022年製作の映画)

4.0

Dommuneで高橋ヨシキさんのレビューを見て鑑賞。

第二次大戦末期のフィンランドを舞台に敗戦濃厚で行き掛けの駄賃に暴虐の限りを尽くしながら撤退していたナチの部隊。しかし彼らが略奪しようと目をつけた
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キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン(2023年製作の映画)

3.5

Dolby Cinemaで鑑賞。
上映が始まる本当の直前にトイレを済ませて206分の長尺に挑みましたw

Dolby Visionの恩恵は冒頭とラストの真っ黒な画面。夜間の偽装放火?のシーンも良かった
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ショーシャンクの空に 4Kデジタルリマスター版(1994年製作の映画)

5.0

午前十時の映画祭で鑑賞。

「簡単な選択だよ。必死に生きるか。必死に死ぬか。」

虐め、差別、貧困、格差、病気、障がい、老い、喪失、暴力。理不尽に訪れる様々な不幸に心折れそうな人に希望を持ち続ける事の
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ザ・クリエイター/創造者(2023年製作の映画)

4.5

IMAXで鑑賞。

人類 vs AI 、顔は人間そっくりだけどボディは機械のロボット、どこかで見たよな自動車や兵器など割と定番のギミック満載ながら、人種差別や格差社会の対立をメタファーとして織り込み、
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春画先生(2023年製作の映画)

3.9

愛と倒錯のエロ・コメディ映画。

活弁シネマ倶楽部の北香那さんインタビューで塩田明彦が「月光の囁き」の監督だと知って観たのだけど、芸風が変わってなくてこういう倒錯した恋愛劇がお好きなんだろうかと思った
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キリエのうた(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

予告編からは路上で歌う女性が主人公だということくらいしか分からないのだけど、まさか「すずめの戸締り」と同じく東日本大震災を、それも自身当日の現地の描写があるとは全くの想像外でかなりショックを受けた。>>続きを読む

ドリームキャッチャー(2003年製作の映画)

3.0

ネトフリ見放題に入ったので鑑賞したがスティーブン・キング原作で似たような映画があったような気がしたがトミーノッカーズに似てたんだ。

その他にもスタンド・バイ・ミーやITに共通する人物設定があったりす
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誰も助けてくれない(2023年製作の映画)

3.0

ホラーだと思って見始めたら「未知との遭遇」の怖いところを集めて膨らませた感じだった。

アリスとテレスのまぼろし工場(2023年製作の映画)

2.5

詳しい説明が一切ないが作品内の中学生達は私より5年くらい下の世代らしく、多分1990年代初期くらいで時間の進行が止まっているのだろう。

子供の頃は時間の進み方が遅く感じて、いつまで経っても大人になれ
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