ワンコさんの映画レビュー・感想・評価

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悪は存在しない(2023年製作の映画)

5.0

【シリアスとユーモア】

きっと最後の場面は議論を呼ぶよなあって思う😁

「悪は存在しない」は、ある意味「善も存在しない」という逆説的とは言わないが、もうひとつの意味も含んでる気がする。

本当に自然
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ゴジラxコング 新たなる帝国(2024年製作の映画)

3.8

【モスラの顔】

日本人はゴジラに対して畏敬の念を持っているように思う…とインタビューで答えていたのを読んだ。

まあ、映画からゴジラやモスラに対するリスペクトは感じたのだけれども、モスラの顔ってあん
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木と市長と文化会館/または七つの偶然(1992年製作の映画)

5.0

【思い込みvs.悲観論】

この作品は、今の僕たちを考える上でも、滑稽で面白い。
今、AmazonPrimeで観ることが出来るので、ゴールデンウィーク中にでも多くの人にトライして欲しいように思う。
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シティーハンター(2024年製作の映画)

5.0

【もっこり連発】

驚いたし、面白かった!

木村文乃ちゃん目当てで観たけど、予想外に世界観が原作そのもの(言い過ぎか😛!?)で本当に面白かった。

森田望智ちゃんも木村文乃ちゃんも良かった〜😉

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REBEL MOON ー パート2: 傷跡を刻む者(2024年製作の映画)

4.5

【何のために戦うのか】

「7人の侍」にインスパイアされて制作された作品と言われているが、最終的に誰が7人目かといったところも注目だ。

もう最初の方でバレバレだと思うけれどね😁

僕は結構楽しんだ。
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異人たち(2023年製作の映画)

4.3

【孤独や後悔と向き合う】

実は、邦画「異人たちの夏」より、僕は山田太一さん原作の小説「異人たちの夏」の方が好きだ。

大林宣彦監督のノスタルジックな映像や両親との場面は大好きなんだけれども、終盤の場
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あまろっく(2024年製作の映画)

4.0

【無題】

なんかズルい映画だ😜

朝日新聞デジタルが主演の江口のりこさんのインタビューを掲載していて、ストーリーの展開に対して意図が見え見えだとちょっとしたクレームをつけていた。

ただ、インタビュ
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海がきこえる(1993年製作の映画)

5.0

【エンドロールの絵】

大好きなジブリ作品だ。

実は映画館での上映機会が少なかっとしてBunkamuraル・シネマがリバイバル上映をすることにしたらしい。

高校を卒業すると女の子は急に大人びる気が
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リオ・ブラボー(1959年製作の映画)

5.0

【西部劇としての対比②/多様性とリーダー論】

「リオ・ブラボー」は西部劇とは言っても、イメージとはだいぶ異なり、登場人物も、そこから生まれるストーリーも多様でとても楽しい。

当然ドンパチもあります
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真昼の決闘(1952年製作の映画)

5.0

【西部劇としての対比①/挑戦、分岐点】

4Kリマスター「死刑台のメロディ」を観て、Bunkamuraル・シネマでリバイバルの「リオ・ブラボー」と来たら外せないのは「真昼の決闘」だと思った。

「死刑
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死刑台のメロディ 4K リマスター・英語版(1971年製作の映画)

4.5

【死刑を考える】

※4Kリマスターリバイバル上映

後にアメリカを揺るがした重大事件のひとつと言われるようになった冤罪事件だ。

1960年代の終わり頃は、アメリカン・ニューシネマの牽引役となった「
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死刑台のメロディ(1971年製作の映画)

4.5

【死刑を考える】

※4Kリマスター版と同じレビュー

後にアメリカを揺るがした重大事件のひとつと言われるようになった冤罪事件だ。

1960年代の終わり頃は、アメリカン・ニューシネマの牽引役となった
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ソウルフル・ワールド(2020年製作の映画)

5.0

【好きを見つける/即興】

生きる意味なんてあらかじめ決められたものじゃない。

人生なんて即興の積み重ねみたいなもんだ。

だから大変なこともあるけど、きっと楽しいこともあって素敵なのだ。

偉人の
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夢追いウサギ(2020年製作の映画)

4.0

【イエローラインパッド】

※短編アニメ

うさぎの家のイメージ図が描かれている紙は、イエローラインパッドだ。

日本では白いノートが主流だけど、イエローラインパッドはペラペラで実は書きやすくて、黒い
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リンダはチキンがたべたい!(2023年製作の映画)

4.0

【ビバ!フランス】

フランス社会の”今”を見つめた作品だ。

皮肉たっぷりのようにも思えるが、良くも悪くもフランス社会やそこで暮らす人々を表現しながら、希望を見出そうとする構成になっている。

(以
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異人たちとの夏(1988年製作の映画)

4.2

【心の隙間】

イギリス映画の「異人たち」が公開になる。

人とは、記憶のぽっかり空いたところや、心の隙間を埋めたいと思うものなのだ。

更に、他人(ひと)の心を理解してあげられず、傷つけてしまった後
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プリシラ(2023年製作の映画)

5.0

【I Will Always Love You】

「アイアンクロー」、「パスト・ライブズ」に続いて「プリシラ」とA24の良作が続いてるなあと思う。
5月には「関心領域」も待っている。

最近「アメリ
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クラメルカガリ(2024年製作の映画)

4.2

【冒険】

「クラユカバ」より、僕は「クラメルカガリ」が好みだ。

狭い箱庭のなかで権謀術数や暴力を使って陣取り合戦をするなんて、僕たちの世界そのものじゃないかなんて思う。

機械を殺戮兵器として使う
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クラユカバ(2023年製作の映画)

4.0

【暗渠】

世界の一部を暗渠にたとえたり、とても示唆的なところがある、冒険活劇アニメだ。
人間は陰謀論が好きだよね。

独特の世界観は、ノスタルジックで、しかし、アニメ的なスピード感もあって楽しい。
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霧の淵(2023年製作の映画)

4.2

【霧】

※ 公開劇場はこれから順次増えるらしい。

山々から水が供される川の淵に水が尽きることはない。

しかし、霧はいつか消える。
そして、霧が溜まっていた『霧の淵』もいずれ消えるのだ。

シゲ兄
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アメリカン・フィクション(2023年製作の映画)

5.0

【居心地】

※ Amazon Prime

皮肉たっぷり、とてもウイットに富んでいて、示唆的、自分の身の回りを見渡して考えてみようと思わせるような作品だ。
それにループ感も最後にはあって、エッ!?っ
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ブルックリンでオペラを(2023年製作の映画)

4.0

【みんながオペラの…】

コミカルでリラックスして楽しく観ることが出来る作品だと思います。
それに、オリジナルタイトルの「She Came To Me」を意識しながら見る方がなるほどと思えるかもしれな
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オーメン:ザ・ファースト(2024年製作の映画)

4.0

【結構チャレンジング😁】

映画は、いきなり「オーメン」へのオマージュから始まる。

串刺しだ。

他にもダイビング首吊りや、首チョンパの代わりの胴チョンパもあるので、まあ、オマージュだらけといったと
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オーメン(1976年製作の映画)

5.0

【歴史的考察 + リアリティのあるホラー表現も】

ちょっと余談から…。

イギリス人は日本人と並ぶ幽霊好きとして知られている。

4月6日の毎日新聞オンラインの記事に、「なぜイギリス人は怪談好き
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フォロウィング 25周年/HDレストア版(1998年製作の映画)

5.0

【源流】

タイトルについてふと考えたことなのだけれども、「スジを追う(フォロウィング)」だけでは見えるものも見えないみたいなイジワルの意味もあるのかななんて思った。

クリストファー・ノーランの大き
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インフィニティ・プール(2023年製作の映画)

4.5

【世の中ってこんなもん】

※上映後、監督のネットでのティーチイン・Q&A付き

この手の作品にはよくあるのだけれども、ある程度ストーリーが進んだところで、これは僕たちの社会のことを皮肉ってもいるのだ
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パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)

5.0

【乗り越える】

Filmarksのリサーチで4月公開映画の期待度ランキングNo. 1の作品らしい。

最初の12年後、「会いたかった」と画面越しに言うヘソンに、ノラは一度唾を飲み込むようにしてから「
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ローマの休日 4K レストア版(1953年製作の映画)

5.0

【希望】

「ローマの休日」は本当にファンの多い映画だと思う。

この時代、こんな物語を撮ることが出来たのかと、人は希望を決して捨てない生き物なのだと思った。

シンプルな物語だし、まあ、そうなるだろ
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アイアンクロー(2023年製作の映画)

5.0

【呪いを断ち切る】

※ 特別先行上映・トークショー付き

「DUNE PART2」や「オッペンハイマー」の興奮冷めやらぬ人も多いように思うけれども、機会があれば是非このA24作品「アイアンクロー」も
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美と殺戮のすべて(2022年製作の映画)

5.0

【この映画の持つ意味を考える】

女優のウィノナ・ライダーはオピオイド系鎮痛薬「オキシコンチン」の過剰摂取が過去に報じられたことがある。
ジム・ジャームッシュの「ナイト・オン・ザ ・プラネット」は印象
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ゴッドランド/GODLAND(2022年製作の映画)

5.0

【花が咲き草が生い茂る】

※ アカデミー賞国際長編作品賞アイスランド代表

大方の感想とは異なる気がしているのだけれども、僕は随分皮肉も込められた興味深い作品だと思った。

最果てであればあるほど、
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ゴーストバスターズ/フローズン・サマー(2024年製作の映画)

4.2

【”Let’s get to work, Phoebe”】

フィービーのスペルはPhoebeだって初めて知った。

前作の「アフターライフ」は、ゴーストバスターズの原点に帰ったようなストーリーだった
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

5.0

【優しさと想像力/朝永振一郎さんとのこと】

※ 特別先行TOKYO プレミア上映

人間は果たしてこの頃と比べて賢くなったのだろうか。

映画「オッペンハイマー」の時間軸をずらし、行き来させながら物
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魔女の宅急便(1989年製作の映画)

5.0

【ドローン配達の株式会社キキです】

地上波テレビ放送はなんと17回目なのだそうだ。

他のジブリ作品のテレビ放送回数を知らないのだけれども、すごい回数であることは間違いない気がする。

映画「風立ち
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ロードハウス/孤独の街(2024年製作の映画)

3.8

【”擬似的”勧善懲悪】

※ Amazon Prime作品

“ロードとハウスはひと続きの名前だけど分けてるのには意味がある”というありがちな臭い表現笑

裏社会とダルトンの過去。

まあ良く言えば入
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世界の人々:ふたりのおばあちゃん(2023年製作の映画)

4.0

【レジリエンス】

※ Disney+作品

※ アカデミー賞短編ドキュメンタリー賞ノミネート

おならの話に苦笑してしまう。

ただ、ここに描かれれているのは、戦争や貧困を潜り抜け毎日を生き生きと過
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