セットから小物まで、悪趣味なほどのカラフルさとおもちゃのような可愛らしさで、子供が見ていてワクワクできる作りになっている。
かと思えば主人公は中年になったピーターパンなわけで。色んな意味でボコボコにさ>>続きを読む
見るタイミングを間違えたせいで夕食を2回とる羽目に、悔しい。カンパーニュの憎たらしいほどの小麦色。口に入る季節の植物の(そうでない草花も)赤や黄緑。一見何でもないナチュラルな事物を魅力的に撮っている作>>続きを読む
Opの映像と移民の歌(女声カバーっていうのもまた乙)から、スウェーデン版とは一味違う作風なのだという気概を感じた。実際本編もスタイリッシュな仕上がりで、地道な社会派ミステリという印象は薄れた。登場人物>>続きを読む
語り部がナチス内部にいながらも一般人である秘書ということで、糾弾とも礼賛とも違う視点から構成される。他のヒトラー関連の作品を見ても必ず本作をそっと思い出すような静かなインパクトがある。
対人に難のあ>>続きを読む
「英国人の散歩道」が、独特の撮影と印象的な楽曲に彩られたオープニングがハイライト。この曲何度も本編に使い回されているせいで〜主人公が調子乗ってるときのテーマ〜みたいになっているのには笑った。
貧しいな>>続きを読む
雷鳴轟く雲海を抜けると夢の王国であった。
夢遊病まがいの行動を繰り返す好奇心旺盛な少年ニモはある晩不思議の王国に招待される。夢の先にあるのものは?
精緻なアニメーションと柔らかい色使い、イマジネーシ>>続きを読む
20世紀初頭の大量生産時代突入への皮肉で幕を開ける本作は、レースで勝つには問題だらけの3人+1頭が偶然出逢うことによって本筋が始まる。実在の名馬を主軸にしたサクセスストーリーだと思ったら、時代の潮流の>>続きを読む
龍虎ならぬパンダ虎、向かう所敵なし。今回も母(ミミ子)は強し。熊倉一雄氏が最高なのです。そしてやっぱり食べ物が絶望的に美味しそうなのです。
高畑氏も宮崎氏もこの頃からとっくに別格なんですね。漫画やテレビ作品を含めた後の作品に散見されるモチーフやご両人の価値観が、既に本作にも見受けられる気がします。作風の背骨が揺らがないのはすごい。
パパン>>続きを読む
長回しが多いからか冒頭からすごく焦らされてる感が。そういう作風なんですね。やっと見られた主演のレベッカ・ローミンの美しさ。某ドラマではないけど、構造美がすぎると人間って中性的にすら見えます。
B級犯>>続きを読む
名作の前日譚としてはなかなか、単品としては薄味。肝心の犯人役が物足りない。普段の犬みたいな朴訥さと、生理的嫌悪感すら催す彼のトラウマ・コンプレックスのギャップ表現や、グレアムの普通の家庭人っぷりとの対>>続きを読む
ジュリアン好きなのに私の中のクラリス像がすでにジョディ・フォースターでできあがっていたために終始はわはわしてました。とはいえ相変わらずクラリスは不安定で美しいし、博士はグルメインテリ一途紳士(?)です>>続きを読む
バハマの雑踏に消えていく後ろ姿に鳥肌。楽しみはこれからってやつですね。
Bon appétit!
終始安心して見られます。おもちゃと魔法は可愛らしいけど映像作品としては凡庸かな。あともう少し余味が欲しいな、など思う捻くれ者です。そして何故にケロロ。
ジェフリー・ラッシュやっぱり好き。この人の演技の説得力には毎回脱帽。ヘレナ・ボナム=カーターはインテリ且つお嬢様なわけで、本来こういう役をやるべき役者さんなんだろうな。
王室のあれこれは詳しくないので>>続きを読む
いやはや、アメリカの格差社会っぷりよ…。暗い展開のなかにこそ温かいシーンがあって、(辛い部分だけでなく)それらが実話で本当に良かったと思える。
突飛な構想に脚本や演出が追いついていないと言えばその通りなんですが、冒頭の謎が徐々にほどけていくさまは中々に快感。シーンのひとつひとつが印象的かつ伏線じみているので、鑑賞に体力が必要かも。
ミステリとしての一作目、アクション重視の二作目、その二つと法廷劇という要素が融合した三作目。
上質なサスペンス三部作を見届けたカタルシスに浸るためにも、皆さん書いておられるようにできれば三作通して見た>>続きを読む
楽園としてのメッキが剥がれつつあるスウェーデンの社会描写(女性蔑視と、その最も攻撃的な発露である性暴力の増加)の上手さ。北欧の陰鬱かつ寒々しい空気感。謎めいた一家に立ち向かうバディものミステリとしての>>続きを読む
レオンが『雨に唄えば』を見て、無邪気にはしゃいでいるシーンが好き。彼が素ではどんな人物か一発で分かる効果的な部分だと思う。思わずあんな表情をしてしまうような素敵な映画に、私も出会いたい。勿論この作品も>>続きを読む
SFとしての完成度がどうこうより、根底に流れるもの淋しさに心惹かれる作品。
心に残る映画は数あれど、これほど脳髄に突き刺さるような作品は多分そんなにない。見た後スカッとする映画ははもちろん好きだけど、考えさせられる作品というのはまた違った価値があると思う。
カッコーの巣とい>>続きを読む
ひとりの女性の人生を描く映画ですから、一見長い上映時間にも意味があります。短かったらそれこそただの勝手なねーちゃんの勝手にすれば?な話になってたと思うんですよ。長いからこそ当時の社会情勢とスカーレット>>続きを読む
フランスはクリスティものと相性が良くないのかな?散漫な人物描写に、肝心の謎解き部分が圧迫されてる感が。伏線の張り方や楽団などモチーフの繰り返し等光るところはあるんですが…。キャストは素敵なのに拭い去れ>>続きを読む
ポワロの代打らしき刑事さんが、風体だけでなく探偵役としてもパッとしなさすぎ。
カテリーナ・ムリーノがいい味出してた印象しかない。イタリアとかスペインの女優さんって、金髪の皆さんに混じるとすごくエキゾチ>>続きを読む
戦火とラブロマンス、今や定番化しすぎた粋な台詞まわし。名作の約束された安心感抜きにしても、主演ふたりの精緻な目配せだけで大満足。こういったところに集中できるのが白黒の良さ。
あまり極端な立場で作られた>>続きを読む
王道スパイ映画らしからぬ(失礼)、確固たるテーマ性がある。随所に出てくるoldという単語がキーワードのひとつのように思われる。人も物も国も、ふるいものは良い。それらがあるから新しいものが引き立つという>>続きを読む
2004年完成
監督の不祥事やら世間の無関心やらで公開に至らず
2010年〜2011年再撮影&再編集
3.11
その後公開という流れだそうで、作品自体は日本の原発事故の是非を問うという趣旨ではありませ>>続きを読む
気取ったところのない、ありのままの美しさを撮った映画。主人公2人はそれぞれ違う価値観を持っているけど、基本それを押し付け合うことがない。お互い勝手に喋って分からないところは流す、みたいな姿勢がすごく好>>続きを読む
内心救いを求めているのに周囲を蹴散らして生きる男。
内心人生に限界を感じつつも取り繕う女。
終盤までテンポの淡々とした映画なのだが、店のシャッター、ハンナと夫の光背のような構図 、ネクタイを締められ>>続きを読む
劇中劇というか、ジェフリー演じるピーターが色々な人物になりきるという演出が多い。ピーターの役者としての才能や「本当の自分がない」という彼の性質を表していて最初は面白い。演技とは何かを考えさせられるし。>>続きを読む
単純なエログロナンセンスとは一線を画する酩酊感じみた不快さがある。困ったことにそれがクセになっちゃうのがこの映画の魅力。ケミブラのせいでクラブのシーンはこっちまでラリラリしそうになる。
バレエは虚構>>続きを読む
映像化にあたって鬼のように端折られ、この短尺で視聴者に物語を納得させるために登場人物の為人が改変されているのは、原作が大作なので仕方ない。その点この作品はバランス良く纏まっている。
しかしどうせわか>>続きを読む
スリラーに分類されるんだろうし、映像も陰惨陰鬱…なんだけど役者さんたちのリアクション芸が細かくてつい笑ってしまうシーンが多かった。
眠るクリティーナ・リッチのお人形感が半端ない。