アルパカ兄さんさんの映画レビュー・感想・評価

アルパカ兄さん

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赤目四十八瀧心中未遂(2003年製作の映画)

1.7

ひとことで言えば気味悪し。こんな世界が世の中のどこかにあるのかと思うと、少し憂鬱な気持ちになった。
自分はまだ恵まれているのだなと感じる。それが今回得た前向きな感想。
あまり考察もしたくない内容でした
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わたしを離さないで(2010年製作の映画)

2.5

カズオイシグロさんの作品ということで以前から気になっていたので鑑賞。

この作品は観る者を選びます。鑑賞者の持つ価値観、人生の境遇によっては耐えられない世界の作品かもしれません。
人間の欲に対する戒め
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学校(1993年製作の映画)

4.8

この作品は「学校」が舞台だが我々が一般に知る学校とは少し違う。今ではあまり聞かなくなってしまった定時制(夜間)学校が題材の物語。

本編は主に回想シーンで構成される。その中で生徒一人ひとりがどんな経緯
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アデル、ブルーは熱い色(2013年製作の映画)

3.6

アデル(アデルエグザルコブロス)の日常が自然体で描かれている。ドキュメンタリーを観てるような感覚すらする。女優さんの演技力あってこそなせる演出なのではないでしょうか。

この作品を見て思ったのは、これ
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私が、生きる肌(2011年製作の映画)

3.6

人間の真髄をよく表していて複雑な気持ちになる映画でした。

"顔"という情報が持つ力、それが人に与える影響は計り知れない。

その人"らしさ"というものは顔以外にもいくらでも感じようがある。声や仕草、
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男はつらいよ(1969年製作の映画)

4.6

男はつらいよ48作品既に観ています。その上での再鑑賞。もう何回観たことでしょう。。

冒頭の渥美清(寅次郎)のナレーション。柴又への想いを語り、主題歌に移ります。とらやに向かって江戸川の土手を歩く寅さ
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007/オクトパシー(1983年製作の映画)

3.7

一寸先は闇どころか死なのにユーモアを忘れない。緊張と弛緩の絶妙なバランス。私もこうなりたい。素敵です(笑)

このくらいの時代の人の手によってつくられた、CGに頼り過ぎない007作品が好きです。この作
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天国の本屋〜恋火(2004年製作の映画)

3.6

この物語の主人公、ピアニストの健太(玉山鉄二)は奏者として評価されず苦悩の日々を送っていた。ある日のアンサンブル公演後(?)その所属グループを解雇され、酒場でやけ酒をくらっていて、そのまま眠りについて>>続きを読む

ラブ&ドラッグ(2010年製作の映画)

4.1

一見、軽いタッチで描かれたラブコメディに見られがち(ジャケットの雰囲気などから)だが、"難病患者との恋"というデリケートなテーマが根幹にあります。

本作は一生を添い遂げる相手がどんな相手であるべきか
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それでもボクはやってない(2007年製作の映画)

3.7

本作は痴漢事件の一例をもとに社会のジェンダーに基いた不平等の闇の実態をありのまま映画にしている。
ただ不平等とはいっても映画のカメラスポットは痴漢被害にあった女性にではなく、被疑者として捕らえられた男
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遠い空の向こうに(1999年製作の映画)

4.5

本作の舞台は夢や希望を抱けない風土のウエスト・ヴァージニアの小さな炭坑の町。
若者にとって進路の選択肢は極端な程に限定されている。
厳しい条件下の中で、"好き"をとことん追求し、未来を切り開いた若者た
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永い言い訳(2016年製作の映画)

4.1

作家の衣笠幸夫(本木雅弘)がメモ帳に記した最後の言葉、

「人生は他者だ」

一見様々な解釈ができるこの、意味を限定しない抽象的表現には"他者"がもたらす影響力がいかに多大なものであったかを衣笠自らが
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(500)日のサマー(2009年製作の映画)

3.6

本作は「運命」という幻想に翻弄される男の物語。
自分の行動、言動を棚に上げて恋は成就するものと期待してしまう。運命の錯覚とは怖いもの。。

ナレーションは前置きとして、「彼と彼女の物語であって恋物語で
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顔のない天使(1993年製作の映画)

3.8

人間は様々なコミュニケーション手段を持っている。それなのに"真の心の交流"に到達するまでの道のりが険しい。なかなか人は分かり合うことができない。
それをまざまざと思い知ることになったのがこの作品。
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重力ピエロ(2009年製作の映画)

3.7

本当の意味での家族とは一体なんなのか。遺伝子レベルでの繋がりが家族なのか、それともひとつ屋根の下で人生の苦楽を共にする、絆で結ばれた繋がりが家族なのか。本作は家族そのものの在り方について考えさせられま>>続きを読む

ミッション:8ミニッツ(2011年製作の映画)

4.3

テロ現場の密室空間で展開されるタイムループ。
与えられた8分間で犯人を突き止める手がかりを求め何度も何度も同じミッションに挑む、まさに孤独との戦い。

スティーブンス(ギレン・ホール)はなぜこのミッシ
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最強のふたり(2011年製作の映画)

4.2

遠慮のいらない関係、人間社会(大人の関係)ではこれが意外に難しい。障がいを抱えた者と接するならば尚の事。
相手を気遣い特別扱いする事はある程度の人間関係を営むことができようとも真の友情には程遠い。
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ブラック・レイン(1989年製作の映画)

4.0

国が異なれば捜査のやり方も異なる。警察の異文化交流の衝突が題材になっている。

水と油の関係だったニューヨーク市警のニック(マイケル・ダグラス)と大阪府警の松本(高倉健)が徐々に打ち解けていき、やがて
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メリーに首ったけ(1998年製作の映画)

3.6

キャメロン・ディアス引退報道をネットニュースで見て、ふとこんなタイトルの映画あったな、と思い出しレンタル。

ラブコメディとして親しみやすい作品に仕上がってます。ただし過剰な下ネタ表現あり。親子揃って
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マイ・インターン(2015年製作の映画)

3.9

終始ほのぼのとした作品で、ジュールス(アン・ハサウェイ)とベン(デ・ニーロ)の一貫して安定した信頼関係は好印象であった。こういう作品もあるべきだと感じる。

近年、年配者を嘲る若者やメディアでの表現を
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雨の日は会えない、晴れた日は君を想う(2015年製作の映画)

3.8

こういう考えても考えても明確な解を導き出せない映画が好きだ。

映画が終わってからもデイヴィスのあらゆる行動について振り返り時間を忘れて考えてしまった。

分解や破壊行動は自身の心を解き明かす作業であ
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かしこい狗は、吠えずに笑う(2013年製作の映画)

3.7

人間の心の闇の極地を見た。
人の脆さを感じずにはいられない。

現実離れしてるが、意外にありえなくもない妙なリアリティあり。

何度も観たい感じの映画ではない。…と書いてみるものの、いつかはまた観たく
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ゴーストワールド(2001年製作の映画)

3.9

迷走状態のイーニドのような何をしてもうまくいかないこと、誰もが身に覚えがあるんじゃないだろうか。僕自身モラトリアムは過去のこととなってしまったが、他人事には思えない感覚があった。

バス停にいるおじい
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居酒屋兆治(1983年製作の映画)

4.0

健さんが演じる人物で一番かっこいいのではと個人的に思う。謝ってばかりなのになぜこう絵になるのか…。

悪者からの嫌がらせを無抵抗に耐える続ける。怒りが頂点に達した時、仕返しをお見舞いする。
この十八番
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紙の月(2014年製作の映画)

3.6

犯罪に手を染めるってほんとにこんな些細なことがきっかけだったりするんだな。

魔が差すという言葉もあるが、人は弱い。
人の振り見て我が振り直せ。そういう見方ができるのも映画の良いところ。

川の底からこんにちは(2009年製作の映画)

3.8

中の下。そうだ、どうせ自分は中の下なんだから頑張らなきゃならない。
心を奮起し人生に立ち向かってきたくなるような映画。

人は思い描くように綺麗には生きられない。
いい意味での開き直り。グッときた。
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スチームボーイ STEAMBOY(2003年製作の映画)

3.2

アキラを観てからの鑑賞なのでちょっと期待しすぎたかな。

毒気の多い、観る者を少しばかり選ぶアキラとの比較だが、良くも悪くも大衆向けの作品に仕上がっている。

乗り物のカッコ良さは健在だった。

おくりびと(2008年製作の映画)

4.7

人の死と真正面から向き合う重いテーマの作品だが、節目節目に流れるチェロの調べに心が癒やされた。これのあるなしで作品の表情は大きく変わったと思う。

本木さんのチェロを演奏するシーンはまるで実際に弾いて
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ラヂオの時間(1997年製作の映画)

4.0

さすが三谷幸喜監督作品、笑いのツボが分かっている。
バッキーさんのキャラクターにドハマりしました^^

桐島、部活やめるってよ(2012年製作の映画)

3.1

なんだか煮え切らない作品。
桐島不在が及ぼすクラスへの影響を描く独特の視点は結構好み。
でも煮え切らない!

日本侠客伝(1964年製作の映画)

3.6

日本侠客伝シリーズ第一作目。

この作品で高倉健のヤクザ映画を初めて観たがカリスマ性が尋常じゃない。
特別出演の中村錦之助の存在感も凄い。


ヤクザにかわりはないが一本筋の通った男の生き様がかっこい
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