上の者の命令には絶対という理不尽な軍隊/ヤクザとは違った、父が子を守る家族を形成する高倉健。藤は女として高倉健を愛しながらも、勝手に重ねられていた母親の面影を引き受ける形で、「妻」ではなく坂本組のもう>>続きを読む
冒頭の自然の神秘とも呼べる木々が生み出す複雑な模様と音楽の調和は唐突にぶつ切りされ、雪を踏み付ける花の足音、そしてチェンソーの轟音へと続く。口下手な主人公とは対照的に小気味良いテンポで会話を展開する芸>>続きを読む
世界の虚実に耐えられなかった作家が、予期された飛び降りではなく偶然の事故(しかも衝突したのは車の尻!)によって、生を肯定する適当さを身につける。それ自体は紋切り型であろうとも、彼の歩みを讃える「↑」の>>続きを読む
シュミットの画面には苦手意識があったけどこれ見てなんとなく掴めた気がする。
シュミットの「幻影」「仮面」といったモチーフは両義的なもので、浸る感傷も狂気への接続も当然ある。その意味で「季節のはざまで」>>続きを読む
拙いながらも彼らの歩みを辿ったことの喜びにラストシーンが相まっていたく感動してしまった
語ることによって語られている以上のことを語るという徹底した誠実さ