Kunさんの映画レビュー・感想・評価 - 6ページ目

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パワー・オブ・ザ・ドッグ(2021年製作の映画)

3.5

カンバーバッチにとっては広大な土地が逆に狭苦しさ、閉塞感を一層身に迫ったものとして感じているのではないか。
そして、インテリってどの時代も結局得しないのか?普通の人には見えない世の中の真実が見えること
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騙し絵の牙(2021年製作の映画)

3.0

話の進み方はドラマっぽいが、ところどころ飛行場のシーンのような、「オッ!」となるカットがあったのであまり飽きなかった。やっぱり本は街の小さな本屋でできるだけ買おうと改めて思った。

聖地X(2021年製作の映画)

4.0

なんやかんやで楽しみな入江悠監督作品。おそらく彼自身はSFを撮りたいんだろうなーっと思ってたけど、『AI崩壊』ではその試みが上手くいっていないように思えた。『太陽』や『ビジランテ』のようなノワール的要>>続きを読む

THE GUILTY/ギルティ(2021年製作の映画)

3.5

ジェイク・ギレンホールって毎度過去に受けた傷を乗り越えようと葛藤してるけど、やっぱり今回もそうだった。

tick, tick...BOOM!:チック、チック…ブーン!(2021年製作の映画)

4.0

「二兎を追うものは一兎も得ず」とはよく言うけど、実際のとこその辺が(程度にはよるが)できないと実際の人生では厳しいこともあるのだと。ミュージカル映画と見せかけて、作家論の映画だった。

エターナルズ(2021年製作の映画)

3.5

クロエ・ジャオじゃなくても良かったんじゃないか感。どうしてもアクションシーンが多くなるため、画面の移り変わりが速く、彼女特有のゆったりとした絵の作りの良さが出にくい。MCUはクロエ・ジャオの映画監督と>>続きを読む

彼女はひとり(2018年製作の映画)

4.5

一言でいうと魂が震えた。脚本の作り込みからカメラワークから演者の動きまで、ちょっと圧巻すぎる。映画という表現フォーマットをフル活用して、高低と奥行きと時間の前後をありったけ使って表現していた。最初から>>続きを読む

静かなる叫び(2009年製作の映画)

4.0

ヴィルヌーブの過去作を劇場で観ようという企画に参加。宇野惟政先生のトークショー付きでかなり学びが深い体験だった。

ヴィルヌーブのオブセッションが強烈なほどに投影された本作は奇しくも最近の悲惨な事件と
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空白(2021年製作の映画)

4.0

自分で創作すること、手を動かすことを通して、自分が想う人に重ねて、軌跡を辿ることは、その人のことを「解ろうとする」行為の中でも特に真摯的だ。

たとえ言葉を介したコミュニケーションではなくとも、その人
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最後の決闘裁判(2021年製作の映画)

4.5

サーらしい見事な戦闘シーンに鳥肌が止まらなかった。007やデューンと公開が被っていてどの映画館も小さめのシアターが割り当てられているのはもったいない。そんな不遇さも相まって(?)か本作は今年のベスト1>>続きを読む

羅生門(1950年製作の映画)

4.0

『最後の決闘裁判』のリファレンスらしく予習を兼ねて視聴。語っている人間を正面から撮るカット、現在活躍している映画監督にもけっこう影響を与えてそう。

燃えよ剣(2021年製作の映画)

3.5

新撰組や土方歳三をテーマにした映画やドラマは多いけど、池田屋事件までの流れに時間を割いてある種そこに1番盛り上げてきたのは、これはこれでありだと納得。個人的に土方歳三のストラテジー的な魅力は箱館戦争時>>続きを読む

青くて痛くて脆い(2020年製作の映画)

2.5

映画にする良さがあまり感じられず。30分×6回のドラマとかのほうがいいかも。2人の深堀りが足りない感じ。

DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)

5.0

まずは重層的で構築的な小説をこのような筆舌にし難い作品の仕上げたヴィルヌーブに敬服。彼のインタビューを読むと、幼少の頃に原作に夢中になって以来、本作の映画化することが大きな夢だったとのこと。『メッセー>>続きを読む

草の響き(2021年製作の映画)

4.0

東出くんしかいないだろうという配役の妙。ランニングする身体とスケボーする身体を並走させるカットは自分が映画監督ならパクりたくなるのは必至。

宮本から君へ(2019年製作の映画)

3.5

あまりの画面からの熱量に2回に分けて観賞。蒼井優のアパートはおそらく王子近辺であることを周囲の状況から把握したので、近いうちに聖地巡礼したい。

殺さない彼と死なない彼女(2019年製作の映画)

3.5

キャピ子みたいな女子にギャーギャー言いながら夢中になりつつも、どうしたって地味子ちゃんみたいな子が気になってしょうがないんだ、、!

かそけきサンカヨウ(2021年製作の映画)

4.0

今泉さんの作品では『mellow』に近い。そして同様に見ていない人にどうよいかを説明するのが非常に難しい。細かな会話のやり取りによって物語が前進するので、見ている人同士でしかわかり得ない感覚が確かにそ>>続きを読む

浜の朝日の嘘つきどもと(2021年製作の映画)

3.5

後ろ姿で物語を前進させていく映画。大久保さんの映画道場に入門したすぎる

007/ノー・タイム・トゥ・ダイ(2019年製作の映画)

4.5

何のために生きるか、どうこの生の時間を使うかという命題は誰しもの人生に必ず通る道である。ダニエル・グレイグ版の007の最終章となった本作において、ボンドはこの命題に対して一つの解答を見出し、その一生を>>続きを読む

パーム・スプリングス(2020年製作の映画)

4.0

タイムループを受け入れて現状を維持しようとするナイルズに対して、ヒロインのサラが量子物理学という実学を通して脱出しようとする終盤のシーンがハイライト。夢見がちなロマンチスト気質の男性と、原因を真摯に分>>続きを読む

あのこは貴族(2021年製作の映画)

5.0

異なる階層の生活を明らかに対比的に描き過ぎている(ここは人によって感じ方異なると思う)感はあるが、お互いの葛藤がよく表現されていた。

自分は地方から上京した身だから、どうしても水原希子に
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野球少女(2019年製作の映画)

4.0

物語が終わりに近づくにつれて不安になっていた。「どう終わらせるのだろう。選択肢は2つあるが、どっちに向かっていくのだろう?」と。

一つはスンヒがプロになる夢を叶える結末。彼女の能力を純粋に評価した結
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未知との遭遇(1977年製作の映画)

3.5

まだ観ていないとは言いづらい作品で、ようやく鑑賞。思ったより気味が悪い映画だった。主人公を陰謀論に傾倒している人として見ると面白味が増す。

愛がなんだ(2018年製作の映画)

4.5

「男女2人ずつの4人で見て感想を語り合いたい作品は?」と問われたらこの作品を真っ先に挙げる。自分としてはマモちゃんへ感情移入して観るので、テルコの行動に対して行き過ぎな感も感じる。しかし、女性視点では>>続きを読む

サッドティー(2013年製作の映画)

4.0

「好きってなんだろう?」という問いに対して半径5m以内で起きる群像劇を通して追い求めた作品。今泉さんの作品には自分の分身と思われる役が出てくることが多いんだけど、この映画だと「二股する映画監督」役にな>>続きを読む

知らない、ふたり(2016年製作の映画)

3.5

鑑賞後は一冊の小説を読了した感覚を覚えた。回想シーンや時間軸が入れ替わることの効果でもあるが、複数人の視点から物語が並行して描かれ、最後は一つのゴールに集約されるという進み方がそう感じさせたのかもしれ>>続きを読む

his(2020年製作の映画)

3.5

LGBTQ+に関わる社会問題が一つのテーマになっており、こういった社会的な色が強くなるには今泉さんの作品には珍しい。社会問題に関して持論を展開するような説教的な作品に決してならず、映画に出ている人とそ>>続きを読む

退屈な日々にさようならを(2016年製作の映画)

3.5

今泉さんの地元である福島を舞台にした作品。途中まで集中できなかったが、終盤に松本まりか演じる青葉が出てきたあたりからグッと引き込まれた。彼女から匂う不気味さというか得体の知れなさのようなオーラってどう>>続きを読む

魚座どうし(2020年製作の映画)

3.5

仕事や宗教に傾倒する歪んだ母親とそれに翻弄される子供を見ていると、早く終わって欲しいと願った。ラストで同じ境遇同士の男女の小学生が出会うことで、一抹の希望を感じさせるも全体的にかなりシリアス。苦しくな>>続きを読む

あみこ(2017年製作の映画)

4.5

一番は自分より歳下の監督がこういう映画を撮ってしまうことに対して嫉妬を感じた。撮影と音楽は探究心と実験魂が組み合わさってかなり鮮烈。この監督って絶対今村夏子の小説好きだろうなって思える箇所が随所に散り>>続きを読む