コラボさんの映画レビュー・感想・評価

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ベルリン・天使の詩 4K レストア版(1987年製作の映画)

3.8

ベルリンを舞台に人からは見えず、ただ寄り添う天使たちを描いた、しかし有名な映画。この映画いちおう観たつもりだったが後半を全く覚えていなかったので通して観たのは初めてなのかもしれない。希薄とはいえちゃん>>続きを読む

バジーノイズ(2023年製作の映画)

3.5

 主人公の清澄は孤独を好み、単調なマンション管理人をしながら音楽を創ることに熱中している。彼が創り出す音楽というのがどうも自分には合わず最後まで違和感。ヒロインの潮を惹きつける音楽こそはこの映画の重要>>続きを読む

青春18×2 君へと続く道(2024年製作の映画)

3.5

 原作もあるようだが、そのまま忠実に映画化したのだろうか。途中で結末も察しはつくけれど、案の定その通りであった。しかしジミー役はじめとして清原果耶は相変わらずキリッとして好感が持てるし、俳優陣は健闘。>>続きを読む

デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章(2024年製作の映画)

4.0

画風がどうかと思うが話はかなり面白い。ある年の8月31日に突然に巨大な異星の「母艦」が現われる。米軍は日本政府の許可も無く特殊爆弾を使用するが「母艦」はそこにとどまる。そして3年。東京の多摩地方で高校>>続きを読む

悪は存在しない(2023年製作の映画)

4.0

 冒頭、森の場面では、印象的なストリングスがやや延々と続く。長野の水挽という村が舞台。この監督に顕著な長回しが淡々と、主人公である自称「便利屋」の巧と娘の花の日常を描く。それがこの街にグランピング施設>>続きを読む

蛇にピアス(2008年製作の映画)

4.0

主人公ルイを演じた吉高由里子の体当りもすごいが、人体改変への妄執ぶり、快楽と混ぜこぜになったような痛みの描写が壮絶で、このシーンはもしやほんとうに・・・、と思わせる演出に目を背け、一方では釘付けにもな>>続きを読む

四月になれば彼女は(2024年製作の映画)

3.0

はじめのウユニ塩湖、これが大変美しく森七菜の語りも心地よい。次のプラハ、アイスランド、そこは良い。しかしこの映画の魅力はそこだけだった。これだけ豪華キャストを揃えておいてこの月並みな物語は一体どうした>>続きを読む

オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.0

原爆の父とも言われるオッペンハイマーの映画。歴史上の有名な人物が次々と登場するので少々消化不良。予習してから観た方がよかったかもしれないが、そこに3時間という長尺。ともかく見応えはあった。

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.0

役所広司だから、と敬遠していた映画。規則正しい生活をしながら東京の共同トイレを掃除する平山。寡黙であまり自分を語らず、現代の利便も求めずいつも同じところに顔を出し同じことをする。夢を見ては朝近所の人の>>続きを読む

ゴールド・ボーイ(2023年製作の映画)

4.3

 これは快作。中国の有名作家の作品を沖縄が舞台のサスペンスに脚色。地元大企業にいるサイコパス東昇と13歳の知能犯の朝陽、またその友人ヒロシと彼の妹の夏月が、絡んで彼らが対峙する。確かに筋書きや脚本の中>>続きを読む

PLAY! ~勝つとか負けるとかは、どーでもよくて~(2024年製作の映画)

3.8

気になる点はあっても、主役の3人がみないい味を出していて、結局この映画はいいんじゃないかと思った。奥平大兼は素朴な若者役がピカ一。小西役もなかなか個性的。鈴鹿央士も相変わらず上手い。実話ベースなので主>>続きを読む

デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

4.4

ストーリーよりも砂漠の美しさに魅せられる。それに異質な文化のエキゾチックさに震えそうだ。そこにジマーの音楽、IMAXの重低音が聴覚を襲う。これだけでも素晴らしいが、皇帝シャダムが疲れて威厳がないのと娘>>続きを読む

エル・スール(1982年製作の映画)

4.0

 新作のおかげで旧作までリバイバル上映してくれてありがたい。スペインの南から北部の城壁に囲まれた街にやって来たエストレリャが父との日々を回想する。医者であり不思議な力を持った父アウグスティンは捉えがた>>続きを読む

瞳をとじて(2023年製作の映画)

4.5

 エリセ31年ぶりの長編映画。ストレートな表現で難解さは感じられず、物語性が前面に出た内容。3時間近いが長さはそれほど感じない。映画館で観られてよかった。驚きなのは『ミツバチのささやき』で子役だったア>>続きを読む

夜明けのすべて(2024年製作の映画)

4.0

 PMSという持病を抱えていて新卒の会社に馴染めず小さな会社に転職した藤沢。その彼女が転職先でパニック障害の男と同僚になる。二人の恋愛というより淡い交流と周囲の日常が静かに描かれ、その起伏のなさに馴染>>続きを読む

カラオケ行こ!(2024年製作の映画)

3.4

高校生とヤクザがカラオケに通う話。綾野剛扮する狂児(本名)が裏声で歌ったりシャウトしたり、でも中学生相手に凄んだりしないのが意外。最後に登場する組長(北村一輝)がやはり怖い。

市子(2023年製作の映画)

3.9

力作だと思うが、筋にいくつか疑問符がつく。演技陣は有名どころが揃っていてかなりの健闘。母親役の中村ゆりが変わらぬ美貌で目を惹く。森永悠希もこういう演技をするんだと感心。渡辺大知、宇野祥平も安定した存在>>続きを読む

翔んで埼玉 ~琵琶湖より愛をこめて~(2023年製作の映画)

3.7

 前作がおかしかったので今度は映画館で鑑賞。笑ったが、たぶん滋賀県ネタの半分も理解していない。特におかしかったのは、「阿久津はどうした」とGACKTが問い詰めても気まずそうにするところ(きわどい)、三>>続きを読む

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

3.7

 ゴジラがここでは「ザ・怪獣」で凶悪ではあるけれど、ジョーズに見えるところがあって意外に可愛い。IMAXで見るとその声が凄い迫力。それはさておきドラマと同じように敷島と典子を演じる神木と浜辺がここでも>>続きを読む

(2023年製作の映画)

4.2

 この作品は「問題作」と片付けて視野の外に追いやりたいと思わない人がいるだろうか。不愉快な目を背けている側面を垣間見せられ、居心地悪くさせられる作品。さとくんが主人公ヨウコに説いた考えに私はたぶん反論>>続きを読む

BAD LANDS バッド・ランズ(2023年製作の映画)

4.1

『ヘルドッグズ』監督の最新作。安藤さくらが出ている映画をよく観ているのだが、今回は特殊詐欺グループの「三塁コーチ」をしている。大阪の西成を舞台にしていて、独特の空気感、裏社会のアクの強いキャラクターた>>続きを読む

ミツバチのささやき(1973年製作の映画)

4.1

以前ビデオで観たことはあったのだが映画館で再鑑賞。内容ほとんど覚えていなかったのでほぼ初見。スペインの田舎の広大な景色と、1940年という内線が終わってフランコ政権が始まる前の時期だということを知った>>続きを読む

福田村事件(2023年製作の映画)

4.3

 日本人が「鮮人」を蔑み、讃岐の被差別民たちがそれに間違われて命を奪われる。「鮮人なら殺してもいいのか」と言う問いには問答無用で斧が振りおろされる。そこに駆け寄ると竹槍で背を突かれる。遺体は川に投げ捨>>続きを読む

Gメン(2023年製作の映画)

3.7

学園ヤンキーもの、というのか役者陣が怪演。吉岡里帆もここまでやって大丈夫かと心配になるようなぶっ飛んだ演技で唖然。田中圭や高良健吾まで登場してなぜ高校生なんだと思ったので素直に楽しめなかった自分が悪い>>続きを読む

あしたの少女(2022年製作の映画)

4.2

 高校に通うソヒは実習生として大企業の下請け企業で働くことになり、それはブラック企業だった。思いもよらぬノルマにソヒは次第に追い詰められていき、好きだったダンスもしなくなり学校と職場の板挟みで煩悶し死>>続きを読む

緑のざわめき Saga Saga(2023年製作の映画)

3.5

女性の自分探し、異母姉妹というのがキーワードか。俳優陣はまあ好演とは思うけれど、女性陣はともかく、出てくる男性陣はおしなべてこじんまりしたやつばかりで好感が持てない。次女、というかナホコは事情知らない>>続きを読む

バカ塗りの娘(2023年製作の映画)

4.3

 青森県弘前市で「バカ塗り」と呼ばれる漆職人の父と2人で暮らす美也子。台詞が多くない映画でヒロインでさえも津軽言葉で片言しゃべる程度で、黙って「バカ塗り」に専心する場面が多い。自分はこうした場面をずっ>>続きを読む

17歳は止まらない(2023年製作の映画)

3.5

 農業高校に通い畜産を学ぶ女子高生を描いた快作。主演の瑠璃役の池田朱奈だけはかろうじて知っていたが、他の面々は知らず。中島歩は今度は教師の森役で出演。今回は理解あるモテ教師役なのかと思っていたら、最後>>続きを読む

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

3.0

つまらない、ということはないが良かったとも思わない。グロいという評もあるが、実際にはほどほどで特別に不快感も喚起市内程度で、いつもの宮崎駿ぐらい。豪華声優陣が誰が誰を演じていたのかはわからないが、もっ>>続きを読む

遠いところ(2022年製作の映画)

3.9

 沖縄の女性の虐げられた姿を赤裸々に描いた作品。とはいえ舞台が沖縄だから光が見えるかと言うと全然そんなことはない。アオイの置かれる窮状は次第に救いのないものになり、とうとう売春することを余儀なくされ子>>続きを読む

アイスクリームフィーバー(2023年製作の映画)

3.5

 吉岡里帆が主演だというのだが、むしろ松本まりかの方が好印象。モトーラ世里奈の特異な存在感と、吉岡里帆と同じアイスクリーム店で働く詩羽の奇抜な外見に驚き。
 ベランダの上にある『落書き』に注目。映画の
>>続きを読む

ミッドナイトスワン(2020年製作の映画)

3.8

草薙剛がゲイを熱演して数々の゙賞をもらって話題になった。見逃していたので今回は視聴。映画後半の一果と母親との関係性に疑問を感じたリ、少し冗長に思えたが、母に育児放棄されて凪沙のところに来た一果を演じた>>続きを読む

1秒先の彼(2023年製作の映画)

3.9

岡田将生と清原果耶の恋愛コメディ。達者な二人なので安心して見れるのだが、見終わってから考えると設定にはちょっと無理もある。あの○○は何だろうと唐突感があったし、その理由にも納得がいかない。そもそもレイ>>続きを読む

渇水(2023年製作の映画)

3.5

前橋の水道局員岩切は水道料金未払の住民に対して停水を執行する仕事をしている。自身の家庭も上手く行かず妻子には出ていかれ、嫌な仕事も職務として淡々とこなす。ある時に母親に半ば放置された姉妹に出会い、やむ>>続きを読む

君は放課後インソムニア(2023年製作の映画)

3.9

主演に森七菜と奥平大兼を起用して、石川の高校生を爽やかに描いた好篇。主演の二人が良い意味で擦れていなくてピュアな演技を地で行ける存在なので、不眠症とか難しい病を抱えていても陰気にならず退屈しない。

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