トゥーンさんの映画レビュー・感想・評価

トゥーン

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インフィニティ・プール(2023年製作の映画)

3.9

同性愛は捕まるんだって。
6年前に発表した唯一の処女作を好きだって言ってくれる人。そんな滅多にいないファンに惹かれたけれど、実は読んだこともなくて馬鹿にしてきたら、凄く腹立たしいし殺意湧くと思う。でも
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日の丸~寺山修司40年目の挑発~(2022年製作の映画)

3.3

1967年のドキュメンタリーが見たくなる。今回は明らかに街頭インタビューが少なく、この結論は寺山修司ありきに感じる。あなた方の思い描いている祖国というのは虚構であり、あの日の丸は実のところ空洞である。>>続きを読む

ブルーイマジン(2024年製作の映画)

4.2

「俳優はケツの穴見せられるくらいじゃなきゃ駄目だ」
こんなこと言う監督がいたり、プロデューサーがハット被っていたり、園子温を思い出した。
性被害の実際のシーンを描いてはいないが、そこに至るまでの描写が
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

1.3

何も分からなかった。ずっとおっさんの顔アップはしんどい。後半1時間でようやく目がシャキッとして、30分後また眠くなった。最大の見せ場も他が退屈だから凄い映像感出しているだけで、美しさと狂気は特に感じな>>続きを読む

ボーはおそれている(2023年製作の映画)

4.4

「この出来損ないが」
アリ・アスター最高傑作。
驚くような展開と映像の数々に興奮が止まらない。一見、脈絡なさそうなアイデアを組み合わせて、鮮やかに母と子の関係のどうしようもなさ、愚かさを描いていく。最
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

3.5

お股ぐりぐり。
成人女性の肉体を借りて、女性の誕生から成長までを描いただけのどこにでもありそうな普通の映画だった。一つ一つのジョークは面白くても、物語全体の興味深さが一切なくて、何の感情も動かなかった
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アラーニェの虫籠 リファイン版(2018年製作の映画)

3.6

説明を省きまくったたことで、オリジナリティが生まれている。後半は打ち切り漫画のように、駆け足で終わらせにかかるのが面白い。

熱のあとに(2023年製作の映画)

4.1

恋が愛に変わっていく。
愛とはこうだと延々と繰り返し語っていたが、最後にたどり着くのは言葉のない世界だった。健太との愛は現実的だけど、本物じゃないと言っていたけど、その逆の本物だと思いこんでいるものは
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仮面ライダー555(ファイズ) 20th パラダイス・リゲインド(2024年製作の映画)

3.9

キャラクター造形や設定に最初は戸惑うが、肉弾戦を主としたアクションや懐かしいサウンドがあったら、胸に来るものはある。パラダイス・ロストに展開が似ていても、脚本がだいぶ強引でも関係ない。20年経っても変>>続きを読む

Wの悲劇(1984年製作の映画)

4.0

電気を点けたり消したりして意思確認するシーンや天井に貼られたポスターにジャンプしても届かないシーンなど、キャラを魅力的にする。
美人でも個性的でもない。演技派で売っていく。そんなセリフに応える演技で魅
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花腐し(2023年製作の映画)

3.8

あの頃には戻れない。
雨の階段を登っていく様をズームしていくシーンに痺れた。この編集で後からズームしたあの感じがいいんだよな。

ゆるせない、逢いたい(2013年製作の映画)

3.8

どうしてあんなことをしたんだろう?
ゆるせないけど、逢いたい。過去として消化するために、ケリをつけなければ、日常に戻る第一歩が踏み出せない。
教科書のような映画だと感じた。レイプシーンを描かないのは、
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みなに幸あれ(2023年製作の映画)

4.0

やっぱり手持ちが一番。首絞めるシーンで、カメラが手持ちで派手に動くのが気持ちよかった。彼は自己犠牲ではなく、恋する人に首絞められて殺されたかったんだろうな。
誰かの不幸によって、私たちは幸せを得ている
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火口のふたり(2019年製作の映画)

3.8

終わらない感じがするのは、TVを通じてでしか知り得ない、遠い場所で起きているからなのか。もしくは、退廃的で既に終わっているからかもしれない。

タクシードライバー(1976年製作の映画)

3.6

壮大なコメディ。
今まで2回とも途中見で銃を手にするあたりまでしか見れていなかったが、3回目にしてようやく最後まで見れた。
あんなにも上質な空気感出して洒落た感じにしていたのに、最後の殺し合いがなんじ
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傷物語-こよみヴァンプ-(2024年製作の映画)

3.8

共依存はしんどい。
スローテンポな鉄血篇がほとんどカットされなかったのは驚きだったが(この篇が一番好きなのでよかった)、このシリアス路線で傷物語を語り直したかったんだろうなと。

(2021年製作の映画)

3.7

見てくれはぼろぼろの死体でも、それなりの服を着ればまともな人間に見える。

オオカミの家(2018年製作の映画)

3.6

夢のよう。そのため、崩壊と再構築を繰り返し、登場人物は顔がパンパンに膨れ上がったり、絵になったり、綿になったりと固定化されない。
途中まで何の話かよく分からず、意識が10分ほど飛んでいたが、夢と解釈す
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ラ・メゾン 小説家と娼婦(2022年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

自分の仕事に誇りをもてるかどうか。
必ずしも買う側の人間が上にいるとは限らない。セックスを知らずに教えてもらう人もいたり、縛られ鞭で打たれたりと、快楽のすべてを握られ、悦びの顔を見せる。そうした喜ばせ
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VORTEX ヴォルテックス(2021年製作の映画)

3.5

知識も物も消え失せてしまうのならば、いっそ自ら消し去ってしまうのが吉。
今までの人生で積み上げてきた知識も物も愛も、やがてどこかに消えてしまう。何かに執着することほど無駄なことはない。ラジオで流れてき
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アレックス STRAIGHT CUT(2020年製作の映画)

4.2

アレックスの泣き叫ぶ低音ボイスが内臓に響く。
時系列順に再構築されたことで、この映画の力強さをより認識しやすくなった。
映画の意味合いやテーマ性はオリジナル版のほうが強かったが(こっちはテーマ性を失っ
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CLIMAX クライマックス(2018年製作の映画)

3.6

冒頭のダンスシーンがピークだった。狂っても、いまだ身体やカメラの枠を超えることはできず。

ルクス・エテルナ 永遠の光(2019年製作の映画)

4.1

狂って壊れてしまえ。
冒頭で誇らしげに語っていた2人なのに、混沌とした現場にもまれて発狂する。何も語らぬが吉。どうせ、ポリゴンショックで脳も目もイカれる。

エンター・ザ・ボイド(2009年製作の映画)

3.4

いやぁ、長かった。こういう映画を眺めてたいときに見たら、ハマったかもしれないが、今はうるせぇが勝ってしまった。物語があって、感情を描いている作品のほうが好きなんだよな。

素晴らしき休日(2007年製作の映画)

3.5

フィルムは劣化していくため、フィルム上映は一回性を有している。燃えたり、飛んだりとほとんど映画が見えなくても、そこにはそのときならではの楽しさがある。でも、ニュー・シネマ・パラダイスのようなノスタルジ>>続きを読む

市子(2023年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

筋ジストロフィーが出てきて、難病飛行を思い出した。
社会派作品として、あらゆる要素が詰め込まれ、消化しきれず。どんな環境であっても、犯した事実は変わらないし、そこに対する罰がないのは、監督がキャラに優
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台風クラブ 4Kレストア版(1985年製作の映画)

4.5

4Kの恩恵をダイレクトに受けた作品。冒頭のプールとラストの校舎の色味が緑がかっていて、新たな発見があった。ますます、金閣寺みたいという発言に沿わない校舎にはなったが。2回めとなると、脈絡のないイカれた>>続きを読む

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

不覚にも号泣してしまった。
ゴジラを捉える大胆なカメラワークは、ゴジラの恐怖を最大限にまで映し出した。サメや恐竜ぽくも見えたが。
命を粗末にした政府を批判しながらも、この国にいまも生きている人々を守り
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ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

2.5

これを褒めたら、善き人であれるのか?倍速視聴初体験だが、こういう型通りの日常を切り取ることしか出来ない映画が溢れる現代において、倍速するのは必然。
「首」が面白かったと気付かされた最高の映画。

(2023年製作の映画)

3.9

首なんてどうだっていいのに。全員、アホか。
家康がブス専のおかげで、若い初物の命が救われた。裏でブス専言われてんの可哀想。

インファナル・アフェアIII 終極無間 4K(2003年製作の映画)

4.4

このレビューはネタバレを含みます

この世を苦しみと考える仏教において、生きることが何よりの不幸である。だから、仏道修行により解脱を試みる。ヤンもヨンも額に一つの銃痕を空けられる。仏の白毫のように。
一方、ラウは自死を試みてもなお、生を
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インファナル・アフェアII 無間序曲 4K(2003年製作の映画)

4.3

やるなら徹底的に。タイ人、よくやった。
幸せを手に入れそうなとき、高みを目指せているときというのがいかに幸せか。あとは堕ちていくだけ。
女とか名誉とか欲のために悪行を働く者も、家というどうにもならない
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インファナル・アフェア 4K(2002年製作の映画)

5.0

ハリウッドでも日本でもリメイクされた潜入捜査ものの傑作。ラストがどれも違うけど、やっぱりオリジナルの無間地獄をテーマにしたやつが一番好き。正直、見たのだいぶ昔なので、どんな終わり方だったのか忘れていた>>続きを読む

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