トゥーンさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

トゥーン

トゥーン

映画(987)
ドラマ(1)
アニメ(0)

マンダレイ(2005年製作の映画)

4.0

幸せになれないのは心の貧しさ。
弱き者は自由よりも階級社会を望む。支配されたり、批判の的があったりしたほうが楽だしね。

ドッグヴィル(2003年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

ドグマ95以降、手持ちで寄りのショットを繋げていく映像が多いラース・フォン・トリアー監督にとって、白線を引いただけのセットは相性が良かった。元々、ワンセットで長時間撮れる監督なので、白線だけでも退屈さ>>続きを読む

奇跡の海(1996年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

言葉を愛する鐘のない教会よりも、人間を愛する鐘のあるベスのほうが信仰は深いのかもしれない。
最期にベスが今までの行為を間違っていたと否定してしまう。ベスに救いはあったのか。

ニンフォマニアック Vol.2 ディレクターズカット完全版(2013年製作の映画)

4.2

中絶関連が大きく追加され、ジョーの半生がより立体的になった。最近観た『あのこと』でも十分に描かれていた中絶シーンが、今作ではぼかしなしのR18映画なので、容赦なく映し出す。グロっ。
『アンチクライスト
>>続きを読む

ミッション:インポッシブル/フォールアウト(2018年製作の映画)

3.9

これで終わりでも良かったかも。
ハントが窓から飛び降りるぞって言ったときに、手前のばあちゃんが頷くのがいい。容赦ない。

ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE(2023年製作の映画)

3.4

見てよかったけど、2部作映画なので、何も解決していないし、大して話は進んでいない。急にシリアスで重い話になってきたな。
1の精神を受け継ぎ、ダッチアングルや列車アクションを披露。

アンチクライスト(2009年製作の映画)

4.1

キリスト教は知らんが、言葉で1から10まで説明しないと、相手のことなんて分からない。愛されたかっただけなのに。

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

2.9

見終わったあとに、ニッコリできる映画だった。設定がよく分からず、物語的な面白さは一切ないまま終わる。映像的快楽もないから、ひたすら退屈な時間を無駄に過ごした。
宮崎駿を知り尽くして、メッセージや比喩を
>>続きを読む

ニンフォマニアック Vol.1 ディレクターズカット完全版(2013年製作の映画)

4.3

ワックワクした。まさかのぼかしなし無修正だとは。話が堅く、そこまでエロくないからこそ、ぼかしなしは没入感が違う。
雑学を語りたい欲が強すぎるおじさんが滑稽なんだけど、話は面白くて好き。

メランコリア(2011年製作の映画)

3.8

科学なんて当てにならない。うつ病の人にとって、人間関係による憂鬱の対処法は分かっても、絶対的な外部存在のもたらす憂鬱には勝てない。
それにしても、終末の瞬間が美しい。

エレメント・オブ・クライム(1984年製作の映画)

3.6

睡魔との戦い。隣の人の寝息が聞こえながら、夢と夢のような映像を行き来していたら、映画が終わっていた。
子供のおもちゃの車が人の足に激突すると、実際の車もポールに激突寸前というつなぎ方のあざやかさが良か
>>続きを読む

ノクターン(1980年製作の映画)

3.5

いつの間にか光が部屋に入ってくる時間になっている。

X エックス(2022年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

純粋無垢な処女が生き残る時代は終わった。
キリスト教に基づき、セックスをした者は真っ先に死ぬというホラー映画の定石を否定する。いくつになっても、セックスはしたい。
女性は性に対して奥手である主張に否を
>>続きを読む

氷の微笑(1992年製作の映画)

4.1

誰もがキャサリンに魅了される。
ニックとキャサリンの会話シーンの窮屈さが二人の秘密の空間を作り上げる。取り調べでニックが惹かれる理由を即座に分からせる官能さは、シャロン・ストーンと巧みな演出がなければ
>>続きを読む

ロボコップ(1987年製作の映画)

3.6

ED-209が階段から落ちてバタバタしたり、足だけになったりしている姿がかわいい。
絶えず映像が動的なので、特に長くもないニュース映像を退屈に感じさせる。

クラッシュ(1996年製作の映画)

3.8

これを見たあとに教習所に通うか否か。
ビデオドロームに続き、アブノーマルなシーンがとてもエロくて良かった。別に自動車事故じゃなくてもいいんだけど、この手軽さと面倒さの中間にある感じがいい。

ビデオドローム 4K ディレクターズカット版(1982年製作の映画)

4.0

現実が映画に近づいていく。
情報ポルノに支配され、満たされきったこの肉体は、一度解体しなければならない。思想は作られたもので、自分の考えなんて存在しない。
ビデオドロームに死を!新しい肉体よ永遠に!

怪物(2023年製作の映画)

3.4

怪物が生み出された話を最近聞いたもんで、あまりにもフィクションすぎた。
怪物そのものはいないから、LGBTQの人は怪物ではないという論理展開がされ、語ることも消費財としてのLGBTQに留まっている。ト
>>続きを読む

アカルイミライ(2002年製作の映画)

4.0

世代間、もっといえば他者との相互理解なんて無理だろうが、「行け」と。
車のシーンが毎回個性的だが、今回は運転席と助手席、人と人とのギャップを表現する分割編集で統一されている。

忌怪島/きかいじま(2023年製作の映画)

1.5

これはバグです。女性が襲われないという配慮だらけで、その割にイマジョがレイプされて磔にされた女性の怨念であり、殺される描写は男性のみというのは、昨今のフェミニズム映画のようで、こういうタッチのホラー映>>続きを読む

J005311(2022年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

自分が自分から離れなければ、自分を見捨てなければ生きていける。
あんなに役者と近かったカメラが遠く離れ、意図的にカメラマンの足音も聞こえている。自分であるはずなのに、そこから自分が失われたとき、ちゃん
>>続きを読む

世界の終わりから(2023年製作の映画)

3.7

この世界を愛せるか?
ツッコミどころを気にさせないほどの熱量と画で見せる。こういう世界の命運を握らされた系で、観客を巻き込んで語るのが良かった。

北京原人 Who are you?(1997年製作の映画)

3.7

同日公開されたタイタニックよりも北京原人を。
意味不明な名シーンの数々が最後は感動をもたらす、かもしれない。

あのこと(2021年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

自ら堕胎を試みる能動的なものはアンヌの顔を映すが、中絶治療という受動的なものは治療しているほうのみを映す。終盤の展開に容赦がなくてしんどい。
アンヌの追体験を目指した本作は、アンヌを接写で常に映し出す
>>続きを読む

CASSHERN(2004年製作の映画)

3.7

監督の主張がうるさい。
監督のインタビューを見ると、観客を全く信じていないというか、アホだと思っているので、説明過多な方向に走らざるをえなくなっている。
それでも、ハイコントラストとCG感丸出しの映像
>>続きを読む

あ、春(1998年製作の映画)

3.9

仕事を失っても、帰る家があればそれでいい。いい話だな。心すっきりだ。
長回しの使い方はやはり素晴らしいけど、だいぶエネルギッシュさは損なわれている。相米組キャストの再出演も多く、同窓会というか若々しさ
>>続きを読む