へらへらさんの映画レビュー・感想・評価

へらへら

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孤狼の血(2018年製作の映画)

3.8

役所広司がいい。ストーリーで主人公がアンチヒーローからヒーローにひっくり返ることもあり、お見事。松坂桃李のルーキーぶり、新鮮で楽しみ。脇役もよい。日本のヤクザがダサく、バイオレンス部分がやや残念。

花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

3.6

似た感性を共有する男女が出会い、恋に落ち、生活を共にする中で、趣味の比重がずれてゆき別れるまでの物語。おしゃれなラストシーンは私としてはちょっと残念。別れてしばらくしてからの2人が別の恋人と一緒にいる>>続きを読む

舟を編む(2013年製作の映画)

3.8

辞書編纂の物語。言葉の海を渡る舟を編む仕事は、いちずに打ち込むための強烈な個性が必要で松田龍平の演技は見事。自分の人生だけでは辞書の編纂は不可能であり、加藤剛の次の世代へ託して世を去る姿に合掌。脇をか>>続きを読む

ワンダー 君は太陽(2017年製作の映画)

4.2

生まれた時の手術で普通でない容姿を持つ少年(小学校5年生くらい?)が学校生活をスタートさせ、エンジョイするまでの物語。副題のサンは太陽と息子を掛けているが、少年の周辺の人の人生をあたたかいものへと変え>>続きを読む

アイネクライネナハトムジーク(2019年製作の映画)

3.6

伊坂幸太郎の恋物語。小説より時間経過が分かりやすい。その分なのか、皮肉な言葉の力が弱く感じられた。三浦春馬さんの真摯ではにかむ演技いいですよ。もう観られないのは、残念です。

2分の1の魔法(2020年製作の映画)

3.6

幼い頃に亡くなった父を兄弟が一度だけよみがえらせて会うための冒険。ディズニー、ピクサーアニメだから期待が大きく、やや物足りなく感じた。ここがキズというようなところはなく、物語には安定感があるけれど、影>>続きを読む

ユージュアル・サスペクツ(1995年製作の映画)

3.8

カイザー・ソゼが誰なのか、ケビン・スペイシー演ずるおしゃべりキントのドラマ。ストーリーのわかりにくさが最後の結末を引き立てる。

コンスタンティン(2005年製作の映画)

3.6

人が神と似た姿を持つと信じる宗教においては天使ガブリエルと悪魔ルシファーも人に近い。パワーバランスにより3つの世界が保たれているけれど、天国や地獄よりも人の世界が一番おもしろいそう。地獄は勘弁、退屈そ>>続きを読む

マトリックス レボリューションズ(2003年製作の映画)

3.6

ネオが救世主として、マシンシティへ乗り込み戦争を終わらせ、滅亡寸前のザイオンを救う物語。戦争終結の条件が増殖したスミスを消すというのが、対価として不十分な気もしたけれど、愛するトリニティも失ってたどり>>続きを読む

マトリックス リローデッド(2003年製作の映画)

3.6

マトリックス2作目。ネオは救世主としてマトリックスから逃れた人間が生きている地域ザイオンを救おうと行動する。ザイオンを破壊するマシンが集結する最終戦の前にネオは預言者のアドバイスに従い、マトリックスの>>続きを読む

マトリックス(1999年製作の映画)

3.8

AIが人間を発電源として養殖するようになった世界、人はAIに仮想現実の世界マトリックスを生かされている。救世主が現れる予言を頼りに、現実の人のあり様を知った者が細々と生き延びている。その中心人物がモー>>続きを読む

ベイマックス(2014年製作の映画)

3.8

やさしい兄のつくったケア・ロボットの「ベイマックス」とともに天才エンジニアの少年ヒロが事故死した兄の仇打ちをもくろむものの、ベイマックスの中で生きている兄の志を受け継ぐ物語。全編日本を意識した舞台。ベ>>続きを読む

ミッション:8ミニッツ(2011年製作の映画)

3.8

戦争で命を落としたはずの飛行士、気付いた時には電車で1人の女性と話している。周囲の記憶がない理由は8分後の電車爆破テロについて調べるため、、別の男の脳につなげられていたのだ。この8分間を何度か繰り返し>>続きを読む

ホテル・ムンバイ(2018年製作の映画)

4.0

観ごたえのある映画だった。ムンバイ同時多発テロにおけるタージマハル・ホテルの従業員と宿泊客が危機に立ち向かう物語。いったんテロ襲撃に巻き込まれるとそこから抜け出ることは困難で、日常がどんなに尊いかを強>>続きを読む

ラーヤと龍の王国(2020年製作の映画)

3.8

ディズニー映画は安心して観ていられる。丁寧に描かれた絵はどこもきれいで楽しい。人を裏切り争う気持ちと信頼し平和な社会を求める気持ちの葛藤を龍の王国の崩壊と回復で描き出す。こんなにうまくいきっこないと思>>続きを読む

アルゲリッチ 私こそ、音楽!(2012年製作の映画)

3.6

アルゲリッチという天才女性ピアニストの人、人生を娘のカメラが映し出す。家族模様は複雑だけれど、豊かな愛情と芯の強さを感じる。シューマンへの深い共感、コンサート前での不安な様子、見どころは多い。

アルティメット(2004年製作の映画)

3.5

フランスのアクション映画。鍛えた体と見せる演出、逃げるシーン、格闘シーン、どちらも流れるような素早い展開。警察や政治家の腐敗と法を守るヒーローの対立はストーリーとしてはありきたりだろうけれど、最後はス>>続きを読む

祈りの幕が下りる時(2017年製作の映画)

3.8

東野圭吾原作、刑事加賀恭一郎シリーズの10作目の映画化。極めて重いミステリー。加賀は小学生の時母に捨てられたと思い、その原因は父にあったと思い込んできたが、この話で真相が明らかになる。加賀を置いて家を>>続きを読む

ノマドランド(2020年製作の映画)

4.1

生きるつらさと尊さを身にしみて感じさせる映画。家を失くし、バンを自分で改造しながら仕事を求め移住し生活する女性を中心に描く。ノマドは遊牧民を意味するが、ここでは人生経験を積みながら、定住しない、できな>>続きを読む

TENET テネット(2020年製作の映画)

3.9

時間系列が錯綜し緊張と混乱を強いられるクリストファー・ノーラン監督作品。未来人の企む人類滅亡の危機にCIA工作員だった主人公は仲間とともに立ち向かう。テネットは過去と未来からの挟み撃ちを意味するようだ>>続きを読む

バニー・レークは行方不明(1965年製作の映画)

3.7

アメリカからイギリスへ越して来た朝、4歳の娘を初めて保育園に預けに行くと先生はいないで、園の不平をこぼす調理師しか会えない。引っ越しの車を待たせているので、時間に追われ調理師に頼んで家に戻るが、娘と会>>続きを読む

セブン(1995年製作の映画)

3.7

映画でハッピーエンドを求める人は見ない方がよい。ブラッドピット演じる新米デカと退職直前の凄腕デカモーガン・フリーマンが優秀で狂った殺人犯(ケヴィン・スペイシー)と対決。人の悪を裁くための説教として殺人>>続きを読む

タクシー運転⼿ 〜約束は海を越えて〜(2017年製作の映画)

4.0

1980年韓国光州で、蜂起した市民に軍が兵器を向けた。しかし、情報統制により軍が被害を被っているという発表しか情報は流れない。不審に思ったドイツ人記者が日本から取材に向かう。記者を送迎した北京のタクシ>>続きを読む

コンフィデンスマンJP プリンセス編(2020年製作の映画)

4.0

今回もダー子の冴えた詐欺師ぶりとちょっととぼけた味が楽しい。テンポのよいストーリー展開と時間をさかのぼる編集での種明かしがされて、満足。三浦春馬さん、竹内結子さんが亡くなったこと、悔やまれてならない。

フェイク(1997年製作の映画)

3.8

うだつのあがらない中年マフィアの手下、アルパチーノと気鋭のFBI潜入捜査官ジョニーディップ、2人の演技がすばらしい。掟を重んじ、情に厚い先輩マフィアに対しマフィアの世界に没入する捜査官は友情を感じ始め>>続きを読む

MEMORIES(1995年製作の映画)

3.5

大友克洋監督、味つけのまったく違う3話のオムニバス。偉大だった女性歌手の記憶に囚われる救助隊の危機。不測の事故で自ら最臭兵器となった研究員と日米軍のドタバタ。大砲を打つことで生きている町の日々。

メトロポリス(2001年製作の映画)

3.9

少年の心で作った大人のアニメ。絵も音楽も大人が楽しめる。初期の手塚治虫作品が原作、りんたろう監督、大友克洋脚本、音楽は本田俊之が担当。父親からの愛を願うロックと人造人間ティマの葛藤がストーリーの軸。テ>>続きを読む

ハクソー・リッジ(2016年製作の映画)

3.8

良心的兵役拒否者だったデズモンドが史上初の名誉勲章を授与された経過を描いた物語。戦争により壊れた父親との確執からデズモンドはライフルは手にしないという信念を持ち、軍隊でも貫こうとする。隊の仲間にボコボ>>続きを読む

探偵物語(1983年製作の映画)

3.5

薬師丸ひろ子と松田優作が好きな人には見逃せない映画。赤川次郎の原作は、ちょっとありえない種明かしだけれど、20歳前の薬師丸の輝きに救われている。ハイソな家のお嬢さまでお金には不自由はなくとも、家庭事情>>続きを読む

Wの悲劇(1984年製作の映画)

3.8

薬師丸ひろ子と三田佳子の演技が素晴らしい。薬師丸演じる劇団研究生の静香は役に就くため、いささかチグハグな努力をしている。舞台「Wの悲劇」の主役を目指しオーディションを受けたが、やっと端役にすべりこむ程>>続きを読む

浅田家!(2020年製作の映画)

4.0

看護婦として働く母と家事をして支える父、家族思いの兄のいる浅田政志の写真をめぐる物語。写真家として認められる、浅田家の家族写真が楽しい。写真を介した幼なじみとの結婚。東北大震災の写真ボランティア。そこ>>続きを読む

七つの会議(2018年製作の映画)

3.4

ものづくりの会社で利益を追う余り、データを改ざん。野村萬斎演じる主人公が内部告発に踏み切るまでの物語。日本人が組織にアイデンティティを求めがちな様子はわかるが、個々の背負う家族について描き方が不十分。>>続きを読む

きっと、うまくいく(2009年製作の映画)

3.9

いたずら好きな工科大学生3人の友情物語。インドの男性はエンジニアがステイタスを得られる期待の職業のようで、家族の期待は大きい。競争させる大学への批判や自分のやりたいこと、夢をかなえることの大切さを描く>>続きを読む

キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン(2002年製作の映画)

4.0

若き天才詐欺師役ディカプリオと彼を捕まえようと奮戦し、ラストでは友となるFBI役トム・ハンクスが好演。悪と正義は紙一重、大事なことは身近な愛情であることを思う。途中はおやおやと思うかもしれないけれど、>>続きを読む

Fukushima 50(2019年製作の映画)

3.4

渡辺謙と佐藤浩一の友情物語を絡めつつ、東電の技師たちの献身的な事故対応が描かれる。人災としての原発事故の捉えが弱い。反省として自然の猛威を甘く見たからというのは事実でも、認識が貧弱。事故のあった原発の>>続きを読む

スパイの妻(2020年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

人権を無視して医療実験をしていた731部隊のことを世界に知らせ、アメリカの参戦を呼び込もうと企む実業家、妻はともに渡米しようと密航を企む。しかし、夫は妻を日本に残し1人旅立つ。銀獅子賞受賞したことから>>続きを読む