haiyeさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

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マッシブ・タレント(2022年製作の映画)

4.3

ここ何ヵ月か“映画についての映画”が多く公開されている印象があるけれど、この映画も“映画についての映画”だった。

ニコラス・ケイジがニコラス・ケイジ役で出てくると聞いた時は、またヴァンダムとかがやっ
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劇場版 センキョナンデス(2023年製作の映画)

3.9

日本で政治を扱ったドキュメンタリーを見た時に感じるユーモアの欠落と、それに伴い感じる気恥ずかしさを全く感じなかった。楽しい映画だった。

コンパートメントNo.6(2021年製作の映画)

3.8

夜行列車に乗って壁画を見に行く女性。同室になった粗野な男。この映画からは野蛮の中にある美しさ、なんていう陳腐なものを見出だすんじゃなく、ステロタイプに回収されない個別にある誇りや傷(それは鑑賞者の誇り>>続きを読む

バニシング・ポイント 4Kデジタルリマスター版(1971年製作の映画)

4.2

全編埃まみれのダッジチャレンジャーが劇伴はこのエキゾーストノートで十分じゃ、とばかりに最初から最後まで爆音で爆走する。
端から見たら必然性も必死になる必要もないのに、なんでコワルスキーは走り始めたのか
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シン・仮面ライダー(2023年製作の映画)

3.3

かつてはあえてやっていたことが、時代を経てまともに捉えられるようになったことを「ネタがベタになった」と表現したりするけど、この映画についてはそこからさらに反転して「ベタがネタになった」のじゃないかと思>>続きを読む

エンパイア・オブ・ライト(2022年製作の映画)

3.9

ロジャー・ディーキンスに「きれー」と思わされ続ける2時間。演者の表情が素晴らしい。トビー・ジョーンズ大好き。

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

4.0

あったかもしれない可能性の世界っていうのは蜜のような設定で、歳を取れば取るほどその甘い香りが強くなっていく。つまり、中年には刺さるの、この映画。言ってみればセカイ系家族映画だった。

キー・ホイ・クァ
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アキラ AKIRA(1988年製作の映画)

4.2

今までこの作品を劇場で見たことがなかったけど、これは劇場で見てよかった。画が凄いのは分かってたけど、何がいいって音。リニューアルした新文芸坐の設備が凄いのか、しょっぱなから体全体が震える程の重低音に包>>続きを読む

別れる決心(2022年製作の映画)

4.0

色恋で一番色気が出るフェイズである匂わせ神経戦についてクローズアップした作品だった。
主演の二人の色気が最大限に放出されて映画を見ているのか色気を見ているのか分からなくなった。

フェイブルマンズ(2022年製作の映画)

4.1

スピルバーグ監督作品を劇場で観たのは『ジュラシック・パーク』以来。自分にとっての『ジュラシック・パーク』はまさにスピルバーグにとっての『地上最大のショウ』のような映画だったので、グッとくるものがあった>>続きを読む

バビロン(2021年製作の映画)

3.5

思ったより面白かったけど、一定ラインを越えてくるかといったらそうでもなかった。頭で作ってる映画だなという印象。下品も本当の下品っていうより上品な下品という感じ。

えっ、今テーマ全部言った!というシー
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ボーンズ アンド オール(2022年製作の映画)

3.5

これは吸血鬼物の一変種なのかしら。インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア以降のお耽美吸血鬼物の系譜だとしたら、ティモシー・シャラメの起用は納得。

自分は不勉強なので、多分ラジオから聴こえてくる声に意味は
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エゴイスト(2023年製作の映画)

4.1

生活をしていく中で、少しずつだったとしても自分を取り繕ったり誤魔化したりしながら生きていくというのはかなりの負荷で、マイノリティーはマジョリティーが直面しなくて済んでいる自身の実存について、その都度向>>続きを読む

Sin Clock(2023年製作の映画)

3.8

なんか荒んだ映画を見たい時ってあるけれど、この作品はそんな時にぴったり。煤けた話なんだけど見た後に爽やかな気持ちになる。荒々しい作品だけど演者がみんないい。あっヤバい、この感じ知ってるっていう所が何ヵ>>続きを読む

呪呪呪/死者をあやつるもの(2020年製作の映画)

3.5

見始めてすぐに、あれ、これ何かの続編だ、と思う。次になんて中2な世界観なんだと思う。そして、にもかかわらずこんなにゴージャスでちゃんと見られる作品に仕上げてくる製作者は凄いと思う。
見所は、日本に行っ
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金の国 水の国(2023年製作の映画)

3.8

映画館で流れていた予告を見た時は、見ている間ずっと恥ずかしい思いをしそうな映画だな、という印象だったけどそんなことはなくていい意味で手堅いアニメだなという印象だった。オールドスクールな漫画映画っぽさも>>続きを読む

ベニー・ラブズ・ユー(2019年製作の映画)

3.6

愛が重たすぎるベニーちゃんの話。

劇場に女子高生二人組が居て、これが文化的エリートかと思う。

「鬼滅の刃」上弦集結、そして刀鍛冶の里へ(2023年製作の映画)

3.7

甘露寺さんが禰󠄀豆子ちゃんをわちゃわちゃするシーンがハイライトだった。

赤ちゃんから幼児にかかるくらいの子供のリアルな動きを初めてアニメで見た気がする。

イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)

4.0

この映画からは警察と宗教はろくでもないというとても大事なことを学べる

キラーカブトガニ(2021年製作の映画)

3.7

想定を越えてくるところのある映画だった。自分はこういう映画をニヤニヤしながら見る人が苦手なので、真正面から見ての受け止めとして、この映画の狙ってる客層は小学生なんじゃないかと思った。グーニーズみたいに>>続きを読む

ピンク・クラウド(2021年製作の映画)

3.5

『MEN』を見た時も思ったけれど、見る前に思ったより寓話度が高い。この映画がコロナの前に撮られたということを考えると、テーマとして何を暗喩しているのか考えごたえがある。

ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

4.3

とても美しい映画。ざらついたフィルムの質感で東東京の風景が写っているだけでなんでこんなに感動するんだろうか。幹線道路と線路の鉄橋。流れて来る音はタイヤが道路を擦る音と鉄輪が線路を削る音、あとは縄跳びと>>続きを読む

非常宣言(2020年製作の映画)

3.7

変な映画だった。変なんだけど、ソン・ガンホとイ・ビョンホンが居ることによって辛うじて安定している感じ。逆に二人がいるんだから無茶やってもいけるっしょ、という製作者サイドの思惑が見える。そしてその思惑通>>続きを読む

理大囲城(2020年製作の映画)

3.8

2019年の香港理工大学包囲事件のドキュメンタリー。追い込まれたデモ隊(見る限りほとんどが若者で、未成年者も300人以上いたようだ)が大学に立て籠もる形になり、なし崩し的に籠城戦になる。
システムとし
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ラーゲリより愛を込めて(2022年製作の映画)

3.7

いやぁ木村知貴さん好きだわ。別に役名無いと思うんだけど。
それはそれとしてもう役者の慟哭勝負みたいな映画だった。
まあ俺も負けずに泣いたけどな!

THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)

4.0

スラムダンクは連載時にジャンプで読んだ後、単行本を20年近く前に読んだきりだったんだけど、観ていて原作のシーンがことごとく思い出せるのに驚いた。あの頃は全力で漫画を読んでいたなあ。

今回の映画化に当
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そばかす(2022年製作の映画)

3.8

アセクシャルの理解されなさについて、製作者はどうしたら重くなりすぎずに見せられるか相当考えたんだろうな。

もうお父さんと言ったら三宅弘城さんみたいになってきた。この間はタコを叩き殺してたな。

なれのはて(2021年製作の映画)

3.6

日本を捨ててフィリピンに渡った男達が60歳を過ぎてどうなったのか。劇場に行ったら元日から結構な数のシニア層がこの映画を見に来ていて、どういう心持ちなんだろうと思った。

素の貧民街の空気を感じた。健康
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かがみの孤城(2022年製作の映画)

4.1

泣きすぎて死ぬかと思った。

きっちりした原作があったとしても映像化が成功するわけではなくて、やっぱり原作からの省略・改変を一つ筋を通して行って、その上で演技と何より演出が大事なんだなと思った。

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パージ(2013年製作の映画)

3.0

よく分からないんですが、一般人でも殺人オッケーになったらヒャッハー蛮族ムーブかますようになるんですか?
特に戦闘技能があるように見えない人が、あまりに無防備に知らない所に入りすぎではないか。

死霊のはらわた(1981年製作の映画)

3.6

古いなあ、でも面白いわ。金無くても面白い映画作ったらあ、って気合いが伝わってくる。なんでそうなんの、とか行きなり来るやん、とか思うけど最後にかけての血糊のバーゲンセールにテンション上がった。ここでスト>>続きを読む

ONE PIECE FILM RED(2022年製作の映画)

3.5

小学生の頃、父親がドラゴンボールのアニメを観て「なにがなんだか分からん」と呟いていた。今、その気持ちが分かる。情報量が多いと脳が処理しきれないんだ。もう。

あと、久し振りにワンピースを見て表現のアク
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Dr.コトー診療所(2022年製作の映画)

3.7

ドラマも原作も一切見ないで行った。まず景色がきれいだね。役者さんも豪華だね。分かる、分かるぜ。この自転車あれだろ、ドラマで乗ってたんだろ。そんでもって出て来る人達は昔なんやかんやあって、今はすっかり仲>>続きを読む

戦慄のリンク(2020年製作の映画)

3.3

ホラー映画を観るときには受け身が肝心だ。「そうはならんやろ」と来るものを受けきってこそ、というところがある。

国ごとの事情で映画で表現できること出来ないことがあって、中国でホラー映画を作るってのはな
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アバター:ウェイ・オブ・ウォーター(2022年製作の映画)

3.3

ドルビーシネマ3Dで観て、それでまあ…という感じ。ハイフレームレートは今のパソコンゲームを見ているよう。情報量は多いんだけど、ほとんど脳の上を滑っていく。

じゃあ話はといってもこれも頭に入ってこない
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