張り子の虎さんの映画レビュー・感想・評価

張り子の虎

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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

3.0

古いアパートの敷地内に止まる高級車。姪を迎えに来たお金持ちそうな平山の妹。
平山って何者?そう思ったけどそれ以上彼の過去に踏み込まないところがGOOD👍️
それだけでなく、エンディングにズームされる平
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レナードの朝(1990年製作の映画)

3.0

図書館で借りっぱなしであることに気付きあわてて鑑賞。ただ妻を筆頭に娘達は民放の怖い話を見たかったようで“総スカン”状態でのタフな鑑賞になった🥊ゴメンよ、その代わりしっかりと作品に向き合うからね😃で、感>>続きを読む

私、オルガ・ヘプナロヴァー(2016年製作の映画)

4.5

事件よりも“オルガ”に興味を惹かれ鑑賞。彼女の行為を美化するつもりはないけれど、孤立しがちな性格や傾向は僕にもあり、大袈裟にいえば自分を見せられているようなそんな作品だった。彼女の孤独を強調する「タバ>>続きを読む

愛のコリーダ(1976年製作の映画)

5.0

 満点満点満満点💯!文句のつけようがない。衝撃作だろうねぇそりゃー。ここまで「性の虚偽」を暴かれたら…。惜しむらくは音量を抑えての鑑賞となったことかな(涙)😢

イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

欧州らしい優れた人間劇?です。そこは娯楽の少ない狭い土地。当然人々は話題やニュースに飢えている。例えば他人の手紙を勝手に開封してしまう売店のおばさん(笑)。まあ、極めつけは自分の指をちょん切って「退屈>>続きを読む

エルヴィス(2022年製作の映画)

4.0

 稀代の傑物エルヴィスプレスリー。名前くらいは聞いたことあるけど…。そんな若い方も安心してください!比較的長めの上映時間も退屈せず、あの時代の「推し」がギュッと、凝縮されています!彼の貧しい幼少期に始>>続きを読む

博奕打ち 総長賭博(1968年製作の映画)

4.2

私物ですが三島由紀夫もお墨付きの「日本映画」です。雨音を聴きながら久々の視聴も見応え十分面白いです🎵いや~、鶴田浩二カッコいいな。めくるめく義理人情とヤクザの「筋道」が悩ます百花繚乱男道!!どうぞ御覧>>続きを読む

幸福の黄色いハンカチ(1977年製作の映画)

3.7

牧歌的。現代の進歩が恨めしくなるくらい「男」も「女」も時間までも、とにかく牧歌的。「俺だって処女じやないよ!」には大爆笑🤣。カニを食べながらの欽也の自虐ネタなんか、あれは演じた武田鉄矢さんのアドリブで>>続きを読む

存在の耐えられない軽さ(1988年製作の映画)

4.0

サビーナの根なし草?のような強さが印象に残る。この小さくて弱い国は常に強国に蹂躙されてきた。それ故にその強さは悲しいのだが…。大学教授との電車内での場面。ターコイズカラーのアクセサリーが良く似合ってい>>続きを読む

ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

4.6

純文学ファンには嬉しいですね、こんな映画は!場面のリフレインや、リズム感は村上春樹さんの本を読んでいるような錯覚に。もっとも彼の作品は5冊位しか読んでないけどね🤭
ただ言えることはゴールデングラブ賞な
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砂の器(1974年製作の映画)

4.6

断ちきれない陰惨な過去は今や遠くなり、飛沫となって消えようとした…。おもわぬ邂逅が悲劇を招く「運命」は涙なしでは観られないが、いわゆる泣ける映画ではないのでそこは注意されたい。人徳家の三木を殺害した心>>続きを読む

スカーフェイス(1983年製作の映画)

4.5

かつて、カストロ政権はアメリカに亡命した人々を「蛆虫」と非難した。冒頭に映されたカストロの映像がそれを示している。その「蛆虫」トニー・モンタナ(アル・パチーノ)はアメリカ当局者との会話の中で社会主義の>>続きを読む

約束(1972年製作の映画)

1.5

ソヒィアローレンを彷彿させる岸恵子さんの演技力が印象に残った。出演陣が大物だけにシナリオの薄さに物足りなさを感じたが、裏日本の寂しくも美しい雰囲気は十分に映し出されている。

焼肉ドラゴン(2018年製作の映画)

2.8

断絶という概念が、死を除いて難しい現代。しっかり包容した後、お互いの顔を目に焼きつける家族の別れがいい。喉に刺さった小骨のような印象が後に残すものはやっぱり静花の渡航先?🇰🇵

青春残酷物語(1960年製作の映画)

4.0

「昔は革新だったけども、今は自民党だなー」。にわか?安保闘争に敗北した世代の着地点…。それでも当時のノスタルジーから抜け出せない町医者(渡辺文雄)登場(笑) 医務室の壁に貼られた✕✕✕合理化反対(>>続きを読む

サスペリア(1977年製作の映画)

4.5

sasha2021さんのレビューに触発され、30年?ぶりに鑑賞しました。色彩、音楽、衣装から部屋の装飾に至る素晴らしさったら!スージー扮するジェシカ ハーパーもとてもキュートでホラー映画のカテゴリーと>>続きを読む

マドモアゼル(1966年製作の映画)

3.5

災害救護にいそしみ、伐採の束の間に昼寝するマヌー。厚い胸板と体毛に伝う汗の臭い。マドモアゼルの「視線」は紛れもなくジュネの脚本(意思)が反映している。
三島由紀夫著『仮面の告白』の中で、「あちら側
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タクシードライバー(1976年製作の映画)

4.5

凄い映画だな、これは…。虚構の世界だ。孤独な男の想像から産み落とされた観念の物語と、私は理解した。具体的には、選挙事務所の彼女に見事にふられたのは現実。最後のタクシーでの再開は観念(ふられた男のちっ>>続きを読む

ローズマリーの赤ちゃん(1968年製作の映画)

4.5

ロマンポランスキーは「悪魔崇拝」を独自に表現した。ン~なる程ね~🌠
隣人の老夫妻は名演技!正に人間をたぶらかす悪魔そのもの!ルース ゴードンがアカデミー賞助演女優賞をさらったのも納得。ガイがカスタベッ
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狼をさがして(2020年製作の映画)

2.0

「銃口から政権が産まれる」よろしく、
日本の極左冒険主義グループの過ちを、韓国の監督が「温かい視線」で創ったドキュメンタリー映画。過去の出来事はこうして美化されてしまう典型的なサンプル。加害者(戦士?
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AGANAI 地下鉄サリン事件と私(2020年製作の映画)

3.0

大衆とは無知蒙昧な事だと考える。大量生産方式の消費社会にはそれが一番馴染みやすいからだ。それは、商品の製造、消費だけでなく、人の思想?も大衆化された方が管理がしやすいからである。端的に言えば「余計な>>続きを読む

すばらしき世界(2021年製作の映画)

4.5

この映画に落涙する貴方は「こちら側」の人。然し、観ても何も感じない貴方を「あちら側」と、誰が決めることが出来ようかっ?所詮は悲しきルサンチマン…

鉄格子のはまる「小さな窓」(松山千春の歌にもあった
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パッチギ!(2004年製作の映画)

3.5

確かにあった昭和の一断面。『イムジン河』が放送コードに触れる場面や、「部落」を暗示した居住地をめぐる会話はタブー感満載。
どちらかといえば在日朝鮮人側からの視点に重きを置いた本作品を、批判的に観る事
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三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実(2020年製作の映画)

3.5

「肉体」を手に入れて太陽と和解した三島が、ついに「肉体」を持たなかった革新学生との、一種のプレゼン討論会。





ジャッカルの日(1973年製作の映画)

4.5

カスタムライフルを組み立てるシーンがカッコいい!
木にロープを巻き付けライフルを固定。一発撃つ。ネジを微調整してさらに撃つ…
最後はまさに悲しきヒットマン(笑)
1973年生まれの名作!

『警視庁
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燃ゆる女の肖像(2019年製作の映画)

3.0

人物と海(これが大変美しい!)のコントラストが印象的。アランドロンの「太陽がいっぱい」を思い出した。
時代は18世紀ということもあり、書物への自然なアプローチが演じられる場面が好きです。