harukapiさんの映画レビュー・感想・評価

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サントメール ある被告(2022年製作の映画)

3.0

実際の裁判証言記録をセリフに使っているらしい。「人生をシンプルにするため」に、生後15ヶ月の女児を海に遺棄し幼児殺害の罪で裁かれる母親。彼女はセネガルから渡仏してきており流暢なフランス語を話す高学歴女>>続きを読む

裸足になって(2022年製作の映画)

4.5

すごく好きな映画だった。バレエダンサーのフーリアが逆恨み的な暴力によって大怪我してトラウマから声も失ってしまう。死んだも同然として打ちひしがれるなか、リハビリを続けて、リハビリ中に出会ったろう者の女性>>続きを読む

キャロル・オブ・ザ・ベル 家族の絆を奏でる詩(2021年製作の映画)

3.5

1939年1月、ポーランドのスタニスワヴフ(現ウクライナ)が舞台。ユダヤ人が住む母屋に店子としてウクライナ人とポーランド人の家族がやってきて、3家族が隣人となる。ウクライナ人とポーランド人の家族は歴史>>続きを読む

ぼくたちの哲学教室(2021年製作の映画)

3.5

北アイルランド・ベルファストの男子小学校が舞台。この地域では1960年代後半にカトリック教徒とプロテスタントとの激しい宗教紛争が起こり、対立の名残は赤レンガと鉄条網で作られた分離壁や争いへの追悼や扇情>>続きを読む

⻘いカフタンの仕立て屋(2022年製作の映画)

3.0

モロッコが舞台ということで観てみたら、ストーリー展開が意外な方向に進んだけど総じて愛のお話だった。
意図あってハマム(大衆浴場)に通う夫だけど、長年夫婦生活を送る妻への愛情はちゃんとあって、やるせない
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ウーマン・トーキング 私たちの選択(2022年製作の映画)

3.5

終始話し合いで進んでいく映画。閉鎖的なキリスト教コミュニティで起こった集団的なレイプ。しかも女性が寝ているときに家畜用の睡眠剤?を打たれて行われる蛮行であるため、翌日身体への傷や違和感が残るものの記憶>>続きを読む

対峙(2021年製作の映画)

3.0

少し前に友達に誘われて観た。観終わったあとの疲労感がすごい作品。最初、どちらが加害者の親で被害者の親かわからず時間が過ぎたけど、徐々にあらわになってきて。残された者の対話で赦しが訪れるものなのかはわか>>続きを読む

aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

3.0

綺麗な映像とトルコの空気に触れるような時間。
まったくわからなかったけど、父娘とで過ごす海外でのバカンスがあるんだなーと。

「どこで生きてもいいんだよ、なりたい自分になれ、時間はある」「自分にとって
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すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

3.5

人身御供のように神に守らせていたものの、神にとっても孤独な仕事なんだと切なくなった。あんなに嫌がっていたのにその役目に戻っていくダイジンちゃんが健気すぎて切ない。そして東の神はいつの間に解放されたのか>>続きを読む

PASSING -白い黒人-(2021年製作の映画)

4.0

映像の録り方が美しかった。ドアのミラー越しにも姿が映ったり、螺旋階段をくるくると回る人影、白黒に映えるようなメリハリあるきらびやかで個性的ならラグジュアリーやお洋服。モノクロ映画だからこその美しさがあ>>続きを読む

ブルー・バイユー(2021年製作の映画)

3.0

不法移民の排除を進めたいアメリカで、養子縁組をしたけど幼い頃の在留が違法とされた韓国籍の男性と彼のパートナーである家族の物語。義理の娘の演技がとてもすばらしくて“Don't go”の叫びとラストのダッ>>続きを読む

クレッシェンド 音楽の架け橋(2019年製作の映画)

4.0

この映画の淡々と流れるきりっとした空気感、すきだった。結末が辛いけど、ラストシーンの演奏も実話なのかな。
故郷を追われたパレスチナ人と、建国した自分たちの国を守るべくテロリストと闘っているという認識の
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ピアノ ウクライナの尊厳を守る闘い(2015年製作の映画)

2.5

ドキュメンタリーにしても語らなすぎて、これを見ただけでは背景をあまり理解できない。この暴動?抵抗の結果、親ロシア政権は倒れたのに、その結果、ロシアからの侵略を受けている。守ってくれるはずの軍はこの時に>>続きを読む

ひまわり(1970年製作の映画)

3.0

前半の赤裸々な明るさが徐々に無くなっていく。一面のひまわり畑の下には。シューベルト?の詩の言葉にも胸が打たれるけど(イタリア人よ、ロシアの野に何の用があって来た?みたいなやつ)、イタリアみたいな気候の>>続きを読む

コーダ あいのうた(2021年製作の映画)

4.0

コーダ(CODA, Children of Deaf Adult/s)とは、きこえない・きこえにくい親をもつきこえる子どものことを指す。
世界には音が溢れていて、聞こえる状態に置かれる聞こえないひとへ
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ミス・マルクス(2020年製作の映画)

2.0

主題となるフェミニズムとか児童労働撤廃とかについての伝え方がコラージュ感強くて、好きな見せ方ではなかった。正確な年代は覚えてないけど、市民の闘争が何十年経っても全然変わってないこととか、トゥッシーが人>>続きを読む

MINAMATAーミナマター(2020年製作の映画)

3.5

ユージン・スミスが写真を撮ったことは知っていたけど、あんなにも闘争の渦中に巻き込まれていたことは初めて知った。撮ることだけは勘弁してくれと言っていた家族のお風呂での写真を許してもらえるほど彼らのなかに>>続きを読む

355(2022年製作の映画)

3.0

2時間あっという間だった。あんまりスパイ感はなかったような気が…?
モロッコの街並みや喧騒がすごく素敵だった。

判決、ふたつの希望(2017年製作の映画)

3.5

映像が美しかった。パレスチナ問題が歴史的な面も取り入れて描かれていて、もうちょっとレバノンの歴史も含めて勉強したいと思わせられる。

沈黙のレジスタンス~ユダヤ孤児を救った芸術家~(2020年製作の映画)

3.0

なんであんなに残忍な出来事が起こるのか、すごくやるせない。死の量は数字で表せられるけど、一人一人の死にはそれぞれにストーリーがあって、そういうものは教科書ではわからなくてこういった映画や本とかを通して>>続きを読む

クーリエ:最高機密の運び屋(2020年製作の映画)

3.0

冷戦に対する意識がそんなにないから、実話と聞いてすごく心臓が痛い。最後は主人公が帰国できて明るく終わったけれど、アレックスを思うとすごく胸が苦しい。旧ソ連の残忍さ、帝国主義はなぜあんなにもすさまじいの>>続きを読む

モロッコ、彼女たちの朝(2019年製作の映画)

3.0

モロッコの雰囲気を感じたくて鑑賞。
ルジザがどんな食べ物なのか、みんな手作りのルジザ?って嬉しそうに買っていくので食べたくなる。
身体を鏡にうつしてなぞっていくシーンが、女の人の寂しさとか自分の身体の
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オールド・ドッグ(2011年製作の映画)

3.0

1990年代末、中国富裕層の間でチベットのマスチフ犬ブームが起きた。遊牧民の老人、犬を高値で売り飛ばそうとする息子、しつこく付きまとう仲買人や犬泥棒。
押し寄せる近代化の波。今のままの生活を望んでいて
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世紀の光(2006年製作の映画)

3.0

前半の牧歌的な雰囲気と、後半の近代的な雰囲気との対比。軍や義足シーンの意味は。木が揺れる冒頭のシーンが聞いた綺麗だったけど、正直内容は理解できなかった。DDTは、なに。

スパイの妻(2020年製作の映画)

3.0

神戸に住んでいる身として、グッゲンハイム邸を始めとする今も残る神戸の建物の佇まいや空気感を感じられる映画ということで特別な1作品。展開としては、あの時代の女性の夫への忠誠心の深さには驚かされるなーとい>>続きを読む

ROMA/ローマ(2018年製作の映画)

2.5

わたしには難しかった。でも白黒で切り取られるシーンが美しく、静かな映画だった。
本当は欲しくなかったと吐き出した彼女の気持ちもわかるけれど、死産のシーンは本当に悲しかった。フェルミンがクズすぎたし、何
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死ぬまでにしたい10のこと(2003年製作の映画)

2.5

My Life Without Me。自分の人生なのに、自分がいない。主人公が人生において何をやり残したかをはっきりと自覚して、行動にうつしていく姿が力強い。最期まで誰にも打ち明けない強さと愛情深さが>>続きを読む

ロマンスドール(2019年製作の映画)

3.5

印象的な言葉をいくつか。
「何でも話し合える夫婦になりたかった。」
「思い出せなくてもいいのかも。覚えてるばっかりじゃ悲しいこともあるもの。」
「夫婦を試行錯誤した。」

ひとつの幸せな死に方を見た気
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ビューティー・インサイド(2015年製作の映画)

3.5

ほんとにこんなんなったら、自分も恋人も大変!
最近家具に興味あるので、美しい椅子たちに心惹かれた。そして最後のチェコのシーンが写真に切り取ったように美しかった。少年とのカットが可愛くて好き。エンドロー
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ものすごくうるさくて、ありえないほど近い(2011年製作の映画)

4.5

9.11で突如家族を失った家族の苦しみと米国社会の反応がとても伝わってくる映画だった。子役の演技がほんとうに等身大で、彼の悲しみと行き場のないやりきれなさや爆発的な衝動が感じられてすばらしかった。彼と>>続きを読む

日本のいちばん長い日(2015年製作の映画)

3.5

1937年から始まった戦争は9年間にも及び、物心がついた若者が立派な大人になっていくまでの間をずっと戦争の渦中で成長していくには十分長い時間だった。戦争を降伏で終わらすことへの強い抵抗と焦燥感がある若>>続きを読む

ムーンライト(2016年製作の映画)

2.5

いまいち入り込めず。薬物売ってるのに、麻薬エリアに隠れてた少年を心配したり、人間味溢れるフアンやテレサとの交流がもっと密に描かれてもよかったのでは。そしてケヴィンがそんなに核になる存在なのかと途中から>>続きを読む

クスクス粒の秘密(2007年製作の映画)

3.0

不思議な映画。家族をとりまく私的なことが本人達の顔を伴って描き出される。
終わり方がいまいちよく理解できなかった。彼らの行く末を表してるのかな?でも恋人の親子が行った行為は事態を明るくさせそうに思った
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7月22日(2018年製作の映画)

4.0

とても重たい作品だけど、見る価値のある作品。『ウトヤ島、7月22日』を観てからずっと観たくてやっと観た作品。
『ウトヤ島、7月22日』の視点とはまた違って、被害者の恐怖だけでなく、加害者がどんな人物だ
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最初に父が殺された(2017年製作の映画)

3.5

カンボジア、ポル・ポト政権下の支配が子供の目から描かれる。
銀行も商業も私有財産もない、貧富も階級の差もないと謳いながら「オンカー」の名の下に平等ではない支配体制。集団的・組織的な暴力というのは、人を
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