はるさんの映画レビュー・感想・評価

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碁盤斬り(2024年製作の映画)

4.2

とても良かった。
今月は清原果耶出演の新作が続いていて、こちらも『青春18×2 君へと続く道』と同様に、彼女の過去作のことを思い返す内容だったりする。今回は復讐&時代劇という点において。

今作は主演
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青春18×2 君へと続く道(2024年製作の映画)

4.2

とても良かった。
冒頭のジミーのくだりから、清原果耶の過去作のことを思い出しながら観ていたが、観賞後にシュー・グァンハン(許光漢)も時間にまつわる作品に出演していたということを知って、それはもちろん偶
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.2

やはりエモーショナルな体験を強いられるわけで、それもまたラージフォーマット(Dolby Cinema)ならではだ。しかしそうでなくとも、同じように感じられたか。それだけのものだったし、身体が熱くなると>>続きを読む

コール・ジェーン ー女性たちの秘密の電話ー(2022年製作の映画)

4.2

観たのは先月末。エリザベス・バンクス主演というだけで観ることにしていた。そういう態度なので、今回も作品についての情報は入れずに観ると「そういうことか」と軽いショックがあった。
最近のUSでのトピックと
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デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

4.4

まず先行上映をDolby Cinemaで観て、少し間を置いてから2回目を通常の(それでも音響は良い方)箱で。やはりDolby Cinemaでの椅子が強めに震えるほどの音圧は、あのサンドワームの咆哮に相>>続きを読む

落下の解剖学(2023年製作の映画)

4.0

ザンドラ・ヒュラーは『約束の宇宙』以来ということになるが、そういえばあの作品でも「この人は(主人公にとって)良い人なのかそれとも」というような雰囲気を出していたよなと思い出す。

それにしても、今年に
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マダム・ウェブ(2024年製作の映画)

4.0

プレコグニションが扱われる作品なのかと予告編で知って観ることにしていた。そしてそこでそれなりに楽しめたのが大きい。予告編なんかちゃんと観ないので、当地では一悶着あったと聞いても、ああそうなのとなるだけ>>続きを読む

カラーパープル(2023年製作の映画)

4.2

ミュージカルとしてのリメイク作が公開予定と知ったのは昨年末。そこでブロードウェイなどでの公演が継続してなされてきたことを初めて知った。
そうであれば、ということで期待をしていたし、素晴らしい作品になっ
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.3

今年に入って『ラ・メゾン』『VESPER/ヴェスパー』を観ていたので、この作品の鑑賞にもそれゆえの感情が生じたように思う。そういう巡り合わせはままあるものだけど、なかなかの精度だと思えるので、各配給側>>続きを読む

VESPER/ヴェスパー(2022年製作の映画)

4.0

予告編を少しだけ観て「よし観よう」となり、そして「観て良かった」となる。
「ディストピアで少女が〜」というのはやや定型のようにも思われたのだが、それでも物語の内容として繰り返されるべきものであるとも考
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ラ・メゾン 小説家と娼婦(2022年製作の映画)

3.5

ちょうど『エマニエル夫人』という作品のことを振り返る流れがあり、それで今作のことも気になったので観ることにした。そして良い意味で裏切られたと言えるだろう。

というのも、意外なほど硬質な仕上がりだった
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.2

まずサントラ(選曲)が良い。事前にリストを知って観る人もいるのだろうし、それでも良いのだろうなと思う。あの人の歌唱とかもそう。「本」のこととか良いものが散りばめられていて、とても楽しく観ることができた>>続きを読む

ウィッシュ(2023年製作の映画)

4.0

これは好きな作品。
普段からディズニー作品群に触れ続けてきたわけでもなかったが、それでも「100周年」ということへのシンプルな敬意は感じている。それは今作がやはり「よく出来ている」と感じたからだし、「
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ナポレオン(2023年製作の映画)

4.0

リドリー・スコットの伝記、歴史劇での職人ぶり、そしてスケールの大きな会戦シーンなどは劇場でこそだろう。
その職人ぶりは、大胆さ、精度、そして「滑らかさ」について感じたことで、そこをどう評価するか。
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マーベルズ(2023年製作の映画)

4.0

『キャプテン・マーベル』は観ているMCU作品の中でも好きな方だし、『ミズ・マーベル』でのカマラ・カーンはとても好感のもてるキャラクターだと受け止めていた自分にとって、この作品はやはり面白い。

『ワン
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ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

4.3

読み方もわかっていなかったが観ることは決めていて、そして面白かった。
ストレートな作品だと思うし、その上で強度もある。そこが良い。

「-1.0」の意味はなんだろうと思いながら、物語は終戦に向かってい
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ザ・クリエイター/創造者(2023年製作の映画)

3.8

このジャンルが好きで良かったなと思える作品。鑑賞してからしばらく経った。
よくこんなの撮ったなと素直に思うし、オリジナルのSF映画作品としてこれだけのものを詰め込んだ1本として面白かった。

冒頭の古
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コカイン・ベア(2023年製作の映画)

4.2

エリザベス・バンクスの新作が『コカイン・ベア』ということを知ったのは3月で、それを知らなかったらアカデミー賞授賞式での一幕も意味がわからなかっただろう。まあとにかくそれだけで観たいなと思っていたので、>>続きを読む

グランツーリスモ(2023年製作の映画)

4.0

観ることだけは決めていた作品で、公開が始まるとその理由も思い返さずにDolby Cinemaで鑑賞。もちろん「グランツーリスモ」のプレイヤーがリアルに、という大筋だけはわかっている。そして評価としては>>続きを読む

春に散る(2023年製作の映画)

3.0

横浜流星主演でボクシングもの、という一点突破で鑑賞。
彼が空手の経験者でしかもかなり優秀だったということを知っていたからだ。しかしどうやら、その空手の経験が足かせになることもあったらしい。
そこは考え
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バービー(2023年製作の映画)

4.8

公開直後、そして使用された楽曲などの小ネタを仕入れておかわりしたのが先月末。評価としては最上級で、この作品の凄さは出来そのものだけでなく、とてつもない数の人を映画館に呼び込んだことにもあらわれている。>>続きを読む

ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE(2023年製作の映画)

4.5

公開初週以来のおかわりをして、余計にレベッカロス、イルサロスが深まった。あの肩をすくめるイルサが最高すぎるし、涙腺が。
それはともかく、おかわりをした方がいい作品なのは、初見でわかっていたし、実際余裕
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インディ・ジョーンズと運命のダイヤル(2023年製作の映画)

3.9

『クリスタル・スカルの王国』から15年か。公開時に1度観ただけなので断片的な記憶しかない。あらためて観るということをしなかったのは、まあそういうことなんだけど。ただし、もしかしたら今なら評価が変わるの>>続きを読む

リバー、流れないでよ(2023年製作の映画)

3.8

『ドロステのはてで僕ら』はもう3年前か。あの時はいわゆるタイムループというか、その中でもいわばリレー式のものだった。そして今作は2分という制約が保存されて、また違うループものになった。前回は朝倉あきで>>続きを読む

ザ・フラッシュ(2023年製作の映画)

4.3

鑑賞から2週間経った。
『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』と同日封切りということで、やめてくれと思っていた。というのもDolby CinemaやIMAXというフォーマットを奪いあった結
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スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース(2023年製作の映画)

4.6

冒頭のグウェンのバースのあまりの素晴らしさに意味もわからず泣いてしまった。これはキャメロンの『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』でもあったことだが、やはり「映画館で観る」という行為を最大限に肯定させ>>続きを読む

怪物(2023年製作の映画)

4.1

良作。当然タイトルのことを考えながら観ていくわけで、つまるところ観客も偏った見方をすることになる。それぞれの事象を観て、内在する「それら」を自覚することは、今作のテーマのひとつなのだろう。いつものよう>>続きを読む

65/シックスティ・ファイブ(2023年製作の映画)

4.0

予告編での「恐竜」「タイムスリップぽい」という星野之宣要素を嗅ぎとったので先月末に鑑賞。好きなヤツだし、やはりセリフの少ないSF作品には良作が揃うなと、あらためて思った。

アバンが面白くて、あの砂浜
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ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3(2023年製作の映画)

4.0

『TAR/ター』の後にコレ、という流れが良くなかった。じゃあどの作品ならいいんだ、ということになるだろうが、コレじゃなかった。

こちらも3週間ほど前の鑑賞で、序盤はそれこそボンヤリとした印象だった。
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TAR/ター(2022年製作の映画)

4.5

これほど面白い作品がどうして日本では公開が遅れたのか。そういう恨み節も言いたくなる。「ケイト様」というようなノリには距離を置いているが、そのケイト・ブランシェットの演技が評判になっていて、これは気にな>>続きを読む

NOPE/ノープ(2022年製作の映画)

-

「ジョーダン・ピール」にビビりすぎていたらしい笑。
ようやく配信で観たけど、今作から感じられるテーマ、事柄については、実はこの半年くらいで観た新作と重なる箇所があるなと思った。特にA24。
順番が逆だ
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プロジェクト:ジェミニ(2022年製作の映画)

3.0

いや、低評価なのはわかるけど、嫌いになれないんだよなあ。
ちょっと調べたけどかなり低予算だし、それでもあのルックなのだから結構よくやっていると思う。絵作りが好きかどうかは別として。

「2022年のロ
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THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)

4.0

バスケとアニメーションの相性が良くないのはこれで過去の話になった。ただし、それは描くべき物語があればの話だろうけど。超ロングランの今作を観たのが今月の始めということで、この作品への態度についてはあえて>>続きを読む

フェイブルマンズ(2022年製作の映画)

4.5

アカデミー賞授賞式の前に、と思って観てからひと月以上経った。
数年前に『ウエスト・サイド物語』のリメイクを撮るという情報を得たときも驚いたが、その後に自伝的な作品が控えている、というのも意外だった。そ
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逆転のトライアングル(2022年製作の映画)

4.1

鑑賞してから3週間ほど経った。どうしようかなと思いながらタイミングが合ったので観ることにした。
そういう感じだったので珍しく上映時間を7分ほど過ぎてシネコンの箱に入ると、これまた珍しく予告編などの時間
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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

4.5

公開初日に鑑賞して打ち抜かれ、その後のアカデミー賞授賞式までもがセットであるように感じられた、個人的に稀有な作品になった。
USでは1年前に公開されて、その際に日本でも記事にされていたが、見出しは「A
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