アラサーちゃんさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

アラサーちゃん

アラサーちゃん

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椿三十郎(1962年製作の映画)

4.0

とっても素敵です。
まあこの布陣を以てして素晴らしくないわけがないのですが。

モノクロだ、時代劇だ、昭和の作品だ、世界の黒澤だなんだと、先入観で尻込みしてしまう人が多い気がします。でも、食わず嫌いせ
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マチルド、翼を広げ(2017年製作の映画)

3.8

水の底に沈められたのは、果たしてだれだったのかな。


思春期のマチルドは、母親と二人暮らししているが、少々風変わりなマチルドの母親は、周りからは付き合いにくい変人扱いされている。そんな母親をフォロー
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奴らを高く吊るせ!(1968年製作の映画)

3.3

🎦
「奴らを高く吊るせ」
元保安官のクーパーは、ある日、盗まれたものと知らずに牛を輸送していたところを牛泥棒を追っていたウィルソンの集団に囲まれてしまう。釈明するクーパーに聞く耳を持たないウィルソンは
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いとこ同志(1959年製作の映画)

3.5

図らずして奪ってしまう男と、何もかも奪われた男。

タイトルも有名だし、内容も悪くなかったですが、ちょっとアイテムの出し方や演出がチープだった気がします。
「この世でもっとも美しい武器だ」というセリフ
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幸福(しあわせ)(1964年製作の映画)

3.8

「幸福」とは儚いものだけれど、そのなかに何か尊く美しいものをもたらしたい。

というのは、「幸福」に寄せたアニエス・ヴァルダの言葉。
わたし、初のヴァルダ映画だったんですが、女の人がとる映画って、残酷
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ジャック・ドゥミの少年期(1991年製作の映画)

3.8

ドゥミとヴァルダ特集②

少年の成長記録のようなつくりで、なんてことないエピソードばかりだが、ストーリーがあるので思っていたよりも観やすかった印象。ドキュメンタリー系が苦手な人も好きじゃないかな。とり
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彼岸花(1958年製作の映画)

4.0

また愛しい作品が増えてしまったなあ

小津安二郎のファンです。小津作品が好き。
でも、なんといえばいいのか、見尽くしてしまうのがもったいなくて、好きすぎて(伝わる?)意外と観きれてない小津映画。
これ
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バルタザールどこへ行く(1964年製作の映画)

3.5

悲しい映画だったなぁ

ロバのバルタザールを通して描かれる、人間という生き物。汚くてちっぽけで儚い。バルタザールは喋らないし感情もあらわさないけれど、きっとそんなふうに思うんだろうな。

ロバを中心に
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天使の入江(1963年製作の映画)

3.5

ほとり座・CIBOでの「ドゥミとヴァルダ 幸福についての5つの物語」一作めです。

男と女がおぼれていくのは、愛か?ギャンブルか?

ジャンヌ・モローのファム・ファタールっぷりは貫禄十分でほんとうに美
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君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)

4.0

人懐っこく無邪気な17歳のエリオ、自信家な24歳の青年オリヴァー。
北イタリアの避暑地で彼らは出会う。はじめは単なる好奇心と社交辞令でオリヴァーに対する友情を抱くエリオ。しかし、それはしだいに、自分と
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ラッカは静かに虐殺されている(2017年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

ラッカは世界と断絶した。

寛容で献身的な住民性。海に飛び込む少年たち。バイクに跨がる若者。近代化の波が押し寄せつつも、昔ながらの景色が残る、小さな街だった。
そんな街は、いつしか、幽霊の街になった。
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ハッピーエンド(2017年製作の映画)

4.0

ふむ、最高でした◎

まるで夏の避暑地の情景のような、爽やかな映像のなかから見せてくるのは、「ハッピーエンド」のタイトルには似つかわしい、富も名誉もある誰もが羨む一家に潜んださまざまなひずみ。
オープ
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ウィンストン・チャーチル /ヒトラーから世界を救った男(2017年製作の映画)

3.5

いやーよかったです。もっとガッツリ頭のかたい政治もので、観ていて眠たくなるタイプかと思ったんですがそんなことなかったですね。
内容がとにかく重たいぶん、要所要所にユーモア溢れるコメディタッチがふんだん
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ベロニカとの記憶(2017年製作の映画)

3.8

大穴ですが、今年劇場で観たなかでいちばん好きです。

平凡に年金暮らしをする男。バツイチ、独り暮らし。趣味で小さな中古のカメラショップを営む。バリキャリの元妻、シングルマザーとして妊娠中の娘とは良好な
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T2 トレインスポッティング(2017年製作の映画)

3.5

トレスポは、『the!ジャンク!』で、おしゃれイギリス映画の精神そのもので大好きだったけど、いざどんな話だったか?と言われるとアレ?ってなり、大ざっぱなオチと印象的なシーン(便器のシーンと赤ちゃんの妄>>続きを読む

バイバイマン(2016年製作の映画)

3.0

あんまりホラー観ないから、まともなレビューもできないんですが。ホラーってくそな映画はほんまに映像もストーリーもくそでしかないので、そうでなかったぶんまたまともかなと思います。
ホラー映画なら当然の流れ
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スパイ・ゲーム(2001年製作の映画)

3.0

🎬
「スパイゲーム」
退任を明日に控えたCIAの工作員ミュアーの元に、元部下の工作員ビショップが中国で捕われたとの情報が入る。CIA幹部は、大統領の訪中予定を考慮し、ビショップの救出を見送る。ミュアー
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ディパーテッド(2006年製作の映画)

3.8

🎬
「ディパーテッド」
新人警察官のビリーは、極秘でマフィアの潜入捜査を指示される。危険極まりない任務に納得のいかないビリーだったが、街の組織の一つであるコステロの手下に上手く潜り込む。対して、幼い頃
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レッド・スパロー(2017年製作の映画)

3.3

祖国に命を捧げる鋼みたいな血の雀。

ロシアの女スパイが、アメリカの諜報員にハニートラップを仕掛けて祖国のモグラをあぶり出す話。

ロシアに残した母と自分が安心して暮らすため、祖国の命令に背きたくない
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丹下左膳餘話 百萬兩の壺(1935年製作の映画)

4.5

🎬
「丹下左膳畭話 百萬両の壺」
ある城主の先祖が、百萬両のありかを記した地図を小汚い茶壺に塗りこんだという。
江戸へ養子に入った弟の元にある壺を取り戻そうとする殿様だったが、弟は兄に反発して壺を渡さ
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オラファー・エリアソン 視覚と知覚(2009年製作の映画)

3.5

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〖オラファー・エリアソン 視覚と知覚〗
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自然を超越するアートは存在しない。
だからこそ自然に帰結している気がするこの人は。
たとえば地平線。たとえば穴。たとえば水しぶき。
光。音。自然の持
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海外特派員(1940年製作の映画)

4.0

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〖海外特派員〗
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ヒッチコック好きとか触れ回っているくせに、これ観てなかった自分なぐりたい。50発くらいなぐりたい。
だってレンタルなかったんだもん。なんなんだよ、こんな名作置いてないって。
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八重子のハミング(2016年製作の映画)

3.5

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〖八重子のハミング〗
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山口県のとある市民ホールで、白髪の老人が講演するシーンから物語は始まる。
アルツハイマーの妻を12年間介護した男性が、彼女との思い出を振り返る。音楽教師だった妻は歌が
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霧の夜の戦慄(1947年製作の映画)

3.3

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〖霧の夜の戦慄〗
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久々にTSUTAYAの発掘良品より。
モノクロ古典サスペンスやっぱりいい。じわじわ迫り来る心理的なホラー要素が素晴らしい。
モノクロサスペンスといっても40年代だから、複
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ウィズ・ユー(1997年製作の映画)

3.3

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〖ウィズ・ユー〗
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ファンタジーな想像が大好きなハリエット。母と年の離れた姉と田舎のモーテルを経営して暮らしているが、姉とは顔を合わせればケンカばかりで、複雑な家庭事情や毎日にウンザリしてい
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人生はビギナーズ(2010年製作の映画)

3.8

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〖人生はビギナーズ〗
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すごく好きだったんですけど。

今年、思わぬ伏兵でかなり面白かった〖20センチュリーウーマン〗
観たはいいけどマイク・ミルズの作品観たことなかったなーとおもって、パッ
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Ricky リッキー(2009年製作の映画)

3.5

オゾンで観てなかったやつ発見。こりゃいい映画。
オゾン映画の中では難解度低めだし、妙に後味爽やか…

でもこのコピー気に入らない。ここ、言及しちゃダメやと思うげん。ふつうにストーリー観終えて、こんな話
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勇気ある追跡(1969年製作の映画)

3.3

コーエン監督「トゥルー・グリット」のオリジナル版。
ジョン・ウェインがかっこいいのと、マティ・ロス役の少女のボーイズライクな魅力がすごくよかった。ヘイリー・スタインフィルドは強気なオサゲだったけど、こ
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ぼくの大切なともだち(2006年製作の映画)

3.0

🎬
「ぼくの大切なともだち」
美術商のフランソワは、自身の誕生日を祝う食事会の席で、友だちがいないことを知人に馬鹿にされ、思わず親友くらいいると言ってしまう。そこで、共同経営者であるカトリーヌと、とあ
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愛と青春の旅だち(1982年製作の映画)

3.5

🎬
「愛と青春の旅だち」
不遇な少年時代を過ごしてきたザックは、これまでの生活を一掃すべく、海軍士官の養成学校に志願する。鬼教官フォーリーの下、過酷な訓練に耐えながら、ザックは仲間との友情や訓練地で親
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ピザ!(2014年製作の映画)

3.3

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〖ピザ!〗
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スラム街に暮らす兄弟が、ピザを食べるために奮闘するストーリー。近所に出来たピザ屋のピザを買って食べるという夢のため、ふたりはあれやこれや画作してお金を貯めていく。

インド映画
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人生フルーツ(2016年製作の映画)

3.5

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「人生フルーツ」
昨年ベストの「ふたりの桃源郷」はひたすら泣きっぱなし(湯を沸かすで一滴もこぼさなかった私がはじまった瞬間から最後まで垂れ流し)でしたが、こちらはひたすら微笑ましくなる映画でした。
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12人の優しい日本人(1991年製作の映画)

3.5

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「12人の優しい日本人」
ある事件の陪審員として会議室に集められた、服装も性格も年齢もさまざまな12人の男女。最初の決議では全員が被告は無罪とし、会議は終わるはずだった。しかし、ひとりの男が発した
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LIFE!(2013年製作の映画)

3.3

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「LIFE!/ライフ!」
空想癖のあるウォルターはLIFE編集部のネガ管理部門勤続16年になるある日、突然社事業再生をかけてLIFE誌が廃刊になることを知らされる。冒険家で名フォトグラファーのショ
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ディス・イズ・イングランド(2006年製作の映画)

3.5

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「ディス・イズ・イングランド」
サッチャー政権下のイギリス。母親と二人暮らしの10歳の少年ショーンは、学校で服装をからかわれたことがきっかけで、スキンヘッドの不良グループと親しくなる。リーダー格の
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ムーンライト(2016年製作の映画)

3.5

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「ムーンライト」
思っていたテイストとぜんぜん違った、でもしっかりじっくり味わえた気がする。

おばあちゃんのルールだ、“ぜんぶ食べたら、ちゃんと話して”
少年期の「リトル」、思春期の「シャロン」
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