軽率さんの映画レビュー・感想・評価

軽率

軽率

ヘヴィ・トリップ/俺たち崖っぷち北欧メタル!(2018年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

やってる音楽はゴリゴリのヘヴィメタなのに、なんとなーくゆるい主人公たち。小さな嘘からなし崩しに町のヒーローポジションに祭り上げられる前半、どん底を舐めるも面白さが加速する後半、全部笑いすぎてやばかった>>続きを読む

コッホ先生と僕らの革命(2011年製作の映画)

3.8

1874年のドイツ。英語教師のコッホ先生がサッカーボールをひっさげてやってきた。スポーツもので学園もので、型破りな教師もの。ありがちな流れとはいえ、サッカーを通してフェアプレイの精神や仲間意識が育って>>続きを読む

12日の殺人(2022年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

一瞬前まで楽しそうだった女の子が、バシャリと液体をかけられて、え?何?と思った瞬間に灯るライターの火に、息を呑んだ。夜の画面の端が明るくなって…映し方怖いんだよ。映し方も怖いけど、事実そのものも怖い。>>続きを読む

エターナル・サンシャイン(2004年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

もし単なる、出会って別れてというラブストーリーだったらそんなに興味が持てなかったもしれないけど、消されたくない記憶の抵抗がスリリングで、またちょっと謎めいた要素もあって最後まで面白く見られた。
私はお
>>続きを読む

カード・カウンター(2021年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

オスカー・アイザックがセクシー。だけで済ますには惜しいのだけれど、どんな言葉が適切なのかが難しい。この作品の凄さは、私にはまだちょっと理解できていないかもしれない。
「なんなんだろう、この人は」が、最
>>続きを読む

リトル・エッラ(2022年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

おじさんと私だけの世界に邪魔者がやってきた!エッラがおじの恋人に仕掛けるイタズラの数々…。かわいらしくて軽快で、しっかりほっこりさせてくる。
エッラの世界にはトミーだけで良かった。でもトミーにはトミー
>>続きを読む

パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

縁についての物語。あるいは初恋の。24年越しの初恋。
正直…感想が書きづらい…。
まず1番の感想は「初恋を20年も引きずるものじゃないなぁ」だった。最初、ヘソンは何をしに行くのだろう、と思ってしまって
>>続きを読む

オッペンハイマー(2023年製作の映画)

3.8

原爆の!原爆の!と身構えるほど科学の話でもなく、どちらかと言えば政治多めの話で意外だった。だから面白いかと言われると、全然知らない話ばっかりで、TENETとかとはまた違う意味でついていけてないのだけれ>>続きを読む

デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章(2024年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

いきなりクライマックスみたいな危機シーンから始まる!のに、その危機がずっと頭上にあり漠然とした不安を抱えながらもぽやんと女子高生の日常なので、面白いとは聞いていたけど何がそんなに人を惹きつけるのか…と>>続きを読む

ストレイト・ストーリー(1999年製作の映画)

4.0

へー、デヴィッド・リンチ、こういうのもあるんだー。意外!奇妙さがあまりない!まぁ、トラクターでロードムービーってこと自体が奇妙ではあるんだけど。
『ツイン・ピークス』の時は、間=笑えるおかしさだと思っ
>>続きを読む

ロボコップ(2014年製作の映画)

3.5

評判が悪いのはなんとなく耳に入っていたけど、全然悪くなかったよ!ジョエル・キナマンが好きっていうのは、まぁ、ある。あと、かわいそうなキャラって、好きなんだよね(最悪な感想だ!)動く時にいちいちウィンウ>>続きを読む

コール・ジェーン ー女性たちの秘密の電話ー(2022年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

特別何かに追いかけられるとかいうこともないのに変な言い方だけど、手に汗握って妙なスリルを感じながら見た。ジョイの施術のシーンはもちろんヒヤヒヤしたし、それ以外でも、もし何かあったら…と。もしたった一人>>続きを読む

デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

音がすごかったー。めちゃくちゃリッチな体験だった。映像も贅沢で、思う存分世界に浸れる。見た環境(Dolbyシネマ)のせいもあるかもしれないけど、前作より世界にのめり込んで見られた気がする。とはいえ、前>>続きを読む

ミラベルと魔法だらけの家(2021年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

そりゃあそうなるでしょうと言われればそうなんだけど、魔法が答えではないというのが良かった。みんなの役に立たなくちゃいけない、愛されなければいけない、そうじゃないなら価値がない。そんなことはないのだ、ミ>>続きを読む

アンテベラム(2020年製作の映画)

3.2

このレビューはネタバレを含みます

「昔は良かった」の究極な、そして最低な形の一つ。この映画、1番の旨みは「えっ⁈」となることだと思うし、ネタバレも今まで踏まず、ポスタービジュアルもあらすじも読まずに見始めたため、「えっ⁈」のチャンスは>>続きを読む

善き人に悪魔は訪れる(2014年製作の映画)

3.2

このレビューはネタバレを含みます

悪人の更生の話かと思ったら、主婦の自立の話だった。自分を大切にしてくれない者など、捨ててしまって良いのだよ。
「刑事ルーサー」でイドリス・エルバを知ったので、ただの良い人よりは悪人に寄った役をやってほ
>>続きを読む

私ときどきレッサーパンダ(2022年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

本当のことを言うと、終盤までは、あまり好きな映画じゃなかった。最近だと『ボーはおそれている』もそうだったし、ああいう大人になっても親が怖いって話って、『ジプシー』を見て以来結構苦手に感じていて。父親が>>続きを読む

舞妓はレディ(2014年製作の映画)

3.6

上白石萌音の芋くささが最高にハマっていた。頑張ってるし、応援したくなる、絶妙な芋。(まぁ芋くさい最初の方でもダンスシーンの姿勢の良さとかただものじゃなかったが)それに最後の大変身!これを見るためだけで>>続きを読む

捜索者(1956年製作の映画)

3.8

ジョン・フォード監督作品。初めて見たような気もするし、でもやっぱり姪のあの展開を知っていたような気もするし…。よくあるっちゃよくある話なんだろうか。でもまあ、何度見ても良いものですね。
イーサンの鬼気
>>続きを読む

月に囚われた男(2009年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

はぁ…良い映画だった。しんどいはしんどい、納得したハッピーエンドだとしても。彼だからこそ、つまり自分だからこそと考えて託した気持ち。一緒にいたのが彼だからこそ、死にゆくときに写真や映像じゃない本当のテ>>続きを読む

SISU/シス 不死身の男(2022年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

時代も場所も違うのに、なんとなくこれは西部劇だと思った。主人公ジジイだし全体的に灰色だし全然喋らないし激渋。「あれはコシチェイ…!」みたいなこと言われても知らんし…ってなるけど、そういう説明セリフとか>>続きを読む

ARGYLLE/アーガイル(2024年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

あっはっはっ😂もうこれは!こんなのは!エリーのお父さん(の設定)が歯科医…?となった瞬間にスイッチが入ってしまって、私の負けが確定した。「本屋に行ったら歯医者がスパイだった」あのスケッチが、超豪華キャ>>続きを読む

どん底作家の人生に幸あれ!(2019年製作の映画)

3.8

良かったことも悪かったことも、人生の切れ端を書き散らした紙をいっぱいに詰め込んだ、目まぐるしくも楽しい物語。
『デヴィッド・コッパーフィールド』を読んだことがないのだけれど、あらすじを読んだ限り割と展
>>続きを読む

ナイトクローラー(2014年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

へぇー…面白かった。好きじゃないけど。面白かった。積極的に悪事を犯すわけじゃないんだよね、ただものすごく倫理観がずれているだけで。じわじわと話の通じなさや押しの強さが現れてくる。人から吸収して人を思い>>続きを読む

ボーはおそれている(2023年製作の映画)

3.2

このレビューはネタバレを含みます

『ミッドサマー』は予想外のことが何一つ起こらなかったのだけれど、こちらは予想外の画しか出てこない独特さ。どこなの?何なの?いつなの?ずっと悪夢みたいな話。ずっと悪夢なのであればそれはきっと胎児の見る悪>>続きを読む

犯罪都市 THE ROUNDUP(2022年製作の映画)

3.8

いやー、今回も強かったー。最後のバス内もだけど、タイの潜伏場所での対決も狭い場所アクションで、めちゃくちゃかっこよかった。マ刑事が強くて安心して見られるというのがあった上で、今回の敵、刺し方とかちょっ>>続きを読む

枯れ葉(2023年製作の映画)

4.0

作中でクライマックスシーンが流れる『デッド・ドント・ダイ』を見た時の自分の感想が「ずっと低空飛行みたいな映画」だったのだけれども、こちらもずっと低空飛行みたいな恋愛映画だった。これといった熱烈さ?はな>>続きを読む

犯罪都市(2017年製作の映画)

3.8

マ・ドンソク!覚えた!ワンパンで何とかしてしまう説得力。腕パンパンだ…すごい…とずっと思ってた。面倒見が良いし、仲間・上司ともコメディチックなやりとりがあって面白かった、まぁ暴力刑事ではあるんだけど。>>続きを読む

ディヴァイン・フューリー/使者(2019年製作の映画)

3.8

父の愛ってことは神の愛ってことだもんなぁ…などと思いつつ、ヨンフの頑なでありつつも人を見捨てられないツンデレ感と、アン神父の優しくも飄々とした?食えないおじさん感、行きがかり上のバディがなかなか面白か>>続きを読む

REBEL MOON ー パート1: 炎の子(2023年製作の映画)

3.8

なぜかあまり期待してなくて、見るのを先延ばし先延ばしにしてきたのだけど、悪くない!あ、これでは言い方が悪い。面白かった!こういう、仲間集めてく系のやつ好きなんだよね。元から次があるってわかってるから物>>続きを読む

不思議惑星キン・ザ・ザ(1986年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

再見。改めて見ると(改めて見ても)めちゃくちゃ緩いな。ボタン押したら、何のタメもなくもう地球じゃないんだもの。
人種差別的だし屈辱だし全然意味わかんない奇妙な世界を味わったマシコフとゲデバン君が、"最
>>続きを読む

きみの鳥はうたえる(2018年製作の映画)

2.8

うーん、私向けの映画じゃなかったな。という感想しか浮かばない。こういうぼやっともやっとした関係、「わかるなぁ」だったり「バカだなぁ、若いなぁ」だったりのどちらにしても、違うタイミング・人生のシーズンで>>続きを読む

夜明けのすべて(2024年製作の映画)

4.2

じんわり良かった。おかゆみたいなあたたかさ。寄り添うまで行かなくてもいい、見守るくらいがちょうどよいってこともある。あまりこういう映画を好んで見ていないので、何も起こらなさに動揺しつつ、ポロポロ泣いて>>続きを読む

呪術召喚/カンディシャ(2020年製作の映画)

2.8

このレビューはネタバレを含みます

バカなことしたから落とし前をつけるっていうだけの話なんだけど、そもそもの発端は復讐心なので、なんかそこらへん…もっとさっぱりした話にしてあげたっていいじゃんと、モヤッとする。1番悪いやつあっさり死ぬし>>続きを読む

キケンな誘拐(2013年製作の映画)

3.5

有力者は誘拐しない、高額は要求しない、殺すタイプの脅迫しない、武器は持たない、捕まったら即投降する。無職の三馬鹿が偶然出会ったのは、誘拐五箇条を信条として小金を稼ぐ誘拐犯だった。のに、大物に手を出した>>続きを読む

哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

概ねセックスばっかで笑っちゃったけど、奇妙で爽やかな…あるいは奇妙に爽やかな、面白い映画だった。『フランケンシュタイン』みたいな話かなぁとは思っていて、実際そうでもあるんだけど、大人の女性の体に子ども>>続きを読む

>|