Hamanさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

ベアリー 悪熊(あくま)のぬいぐるみ(2021年製作の映画)

1.5

ぬいぐるみ熊がチェーンソーの刃のほうを持ち手にしていて世界の広さを知った

キングダム エクソダス〈脱出〉(2022年製作の映画)

3.2

四半世紀ぶりの続編でおもんないタイプのナンセンス映画に変わり果ててたけど、キングダム病院に闖入した瞬間にお馴染みの音楽と画面比率と色味にモデルチェンジして、例のアバンタイトルへと突入したのは絶頂もんで>>続きを読む

キングダム II 第3章/第4章(1997年製作の映画)

4.3

最終話でおめこから笑撃のデビューを飾ったあいつを、顔面がウド・キアで身体は赤ん坊の何故かずっとヌメヌメしてるあいつを、乳幼児なのに普通に喋りまくり加速度的に成長して十二頭身の戸愚呂弟みたいになってるあ>>続きを読む

イノセンツ(2021年製作の映画)

4.0

インスピレーション元とだけ聞いてたので中身はまったくの別物かと思ってたらわりとまんま「童夢」だった。念力で壁を凹ましたり建物を背景に宙に浮かぶ構図(メビウスのあれ)なんかは予算の都合か削られてたけど、>>続きを読む

キングダム(1994年製作の映画)

4.3

まず毎話頭にある正統派オカルトホラーのアバンタイトルと真っ当な医療ドラマみたいなOPの落差がクセになる。仮病で入退院を繰り返しながら病室で降霊術をする心霊マニアのババア、好きな相手に死体の生首を贈る研>>続きを読む

ギレルモ・デル・トロのピノッキオ(2022年製作の映画)

4.9

ディズニー版が藻掻いて生を勝ち取る映画ならこちらは死から学びを得る映画。高橋留美子の「人魚の森」さながら不老不死がために死そのものが浮き彫りになる物語。ピノキオの代名詞とも言える鼻が伸びるギミックも啓>>続きを読む

ヒプノシス/催眠(2020年製作の映画)

3.4

催眠時に見る幻視はリングの呪いのビデオから影響モロ受けで恐怖演出やアンニュイなテーマ曲はサイレントヒルっぽい。催眠幻視なのだからもっと内的世界が産み出した異形のクリーチャーなんかを出してくれたら愉快だ>>続きを読む

クライング・ゲーム(1992年製作の映画)

3.6

脚本のツイストが通り魔的すぎておったまげ。四半世紀前にこの叙述トリックを喰らってる人らの衝撃は凄まじかったろう。劇場で漏らすぞこんなん。
印象的に使われるサソリとカエルの挿話はレフンの「ドライヴ」にも
>>続きを読む

ゴンタウ 降頭(2007年製作の映画)

4.1

パワーパフガールズのOPくらい懇切丁寧に呪詛儀式のレシピを描写してくれるし胡散臭オカルティズムをたらふく吸収できる傑作っすよこれは。ひと昔前の香港映画ならCGでなく本物のムカデを口から吐いてたなとか精>>続きを読む

丹波哲郎の大霊界 死んだらどうなる(1989年製作の映画)

3.5

教習所のビデオ感あるし死後の世界をつぶさに説明してくれるからこれ観ときゃ安心して死ねるよ

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

宮崎駿式『8 1/2』とでも言うべきなんだろうけど、戦時中の鬱屈した時節と新しい環境に馴染めない疎外感のWパンチで心のバランスを欠いた少年が歪んだ精神世界へ逃避してしまうイントロは『パンズ・ラビリンス>>続きを読む

ヘル・オブ・ザ・リビングデッド 4Kリマスター版(1980年製作の映画)

3.3

ロメロとフルチを丸パクリして部族ドキュメンタリー(流用)と環境映像を挟みこんだことを抜きにしたらオリジナリティ溢れるゾンビ映画。ヒロインのおっぱいも眼球も飛び出たので傑作。

千年女優(2001年製作の映画)

3.9

ダンブルドア先生が言葉とは尽きることのない魔法の源じゃうんぬん言ってた気がするけど、この映画は虚実入り混じった魔法みたいな物語に感傷的になってる観客をラストの言葉ひとつで物理攻撃してくるんですよね。1>>続きを読む

ショーガール(1995年製作の映画)

3.8

踊りもセックスも精神も荒々しく逞しく気高く生きたい そんなあなたへの処方箋

炎628(1985年製作の映画)

4.0

撮影の倫理的な部分含め人間の業の塊を惚れ惚れするカットで延々と見せつけられるから情緒が憤死する。死に絶える牛の眼の呪詛的な禍々しさも主演の男の子の顔面力もマジで尋常ではない。そんな地獄の沙汰で可愛さを>>続きを読む

Pearl パール(2022年製作の映画)

3.7

スラッシャー映画における殺人鬼を老婆に扮したミア・ゴスが演じ生存者たるファイナルガールもミア・ゴスが演じた前作『X』も相当なミア・ゴス映画だったが、今作はよりミニマルな作りになっているがため観賞後には>>続きを読む

ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生(2018年製作の映画)

3.9

前作があんまり刺さらなかったのでなんとなく敬遠してたけど、ハリー・ポッターのスタジオツアーに行った興奮冷めやらぬままの流れで観たらばわりと楽しめちゃったというか、ハリポタシリーズに付随するあれこれが登>>続きを読む

ケロッグ博士(1994年製作の映画)

3.4

コーンフレークの発明秘話的な映画なのかと思いきやケロッグ博士が経営する禁欲、菜食主義、浣腸、電気療法を主とするカルト健康施設での愛憎渦巻く群像劇だった。チンポを覗くだけの仰々しい装置めっちゃ好き。色々>>続きを読む

ウィッチスターズ 流星からの寄生体X(2018年製作の映画)

2.8

低俗ながら特殊造形と特撮で楽しませてくれるタイプの映画ではあるのだけど、カメラのブレで誤魔化す演出が半永久的に続くから目が死ぬ。常に殺人的ビビッドカラーの発光も視神経へのストレスに拍車を掛けるドM眼球>>続きを読む

イーグル vs シャーク(2007年製作の映画)

3.0

本編ぜんぜん刺さってないんだけどラストシーンがよかったな。映画の感想でいきなりラストシーンに言及するのもどうかとは思うが、好意を寄せる相手が自分の生きてきた世界に興味を持ってくれた瞬間のやんごとねえ感>>続きを読む

インディ・ジョーンズと運命のダイヤル(2023年製作の映画)

3.8

冒頭から明らかな新素材の撮り下ろしカットで当たり前のように若い頃のハリソン・フォードが暴れ回ってたから頭がバグる。AI技術によるデジタル若返りらしいけど違和感無さ過ぎてかがくのちからってすげー。そもそ>>続きを読む

バイオセラピー(1986年製作の映画)

3.2

未来からやって来た怪人が次々と人間を殺める和製SFスプラッター。気絶させて眼球えぐり出し、試験管をぶっ刺して血飛沫噴射からの舌引っこ抜き、シンプルに内臓もぎ取り等々。未来人の殺害方法が不必要にエグいか>>続きを読む

極道黒社会 RAINY DOG(1997年製作の映画)

3.7

黒社会シリーズの中で一番渋い。どしゃ降り雨模様のオール台湾ロケで寡黙な哀川翔とそれよりも更に寡黙な少年とお喋り娼婦の疑似家族逃亡劇。他2作のエネルギッシュさと比べてかなり叙情的寂しさに寄った作りになっ>>続きを読む

新宿黒社会 チャイナ・マフィア戦争(1995年製作の映画)

4.0

椎名桔平が尋問中の女をパイプ椅子でぶん殴るアバンタイトルからして暴力性剥き出しで惚れる。執拗なアナルファックとホモセクシャルと目ん玉引っこ抜きなどのバイオレンス描写。それに夜の新宿にしろ皇居にしろ無許>>続きを読む

スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース(2023年製作の映画)

4.1

スパイダーニャンコとスパイダーTレックスも大いなる責任の運命によって悲しみに暮れていたのかと想像するだけで萌えが爆発する。あとムンバッタンのスパイディーの見た目がめちゃくちゃ好き。コンタクトのゴロつき>>続きを読む

怪物(2023年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

マシスンの「地球最後の男」さながら視点を変えれば誰かは誰かの怪物であって、誰もが無意識に誰かを呪い呪われる。視点の錯綜に踊らされる快感は確かにあるんだけど作り手がミスリードを過剰に煽りすぎてる節もある>>続きを読む

荒ぶる魂たち(2002年製作の映画)

4.7

いつもの三池ヤクザ映画にも増してギラギラ強面オールスターズの顔面凶器勢揃いで過剰にカッコよくてサイコー。隙あらば石橋蓮司の怪人彫師みたいなキッチュな存在を差し込んでくるの本当にラブいっす。

COLA WARS / コカ・コーラ vs.ペプシ(2019年製作の映画)

3.6

世に数多あるvsシリーズにも恥じないほどエグい情報戦で面白かった。先鋭的な戦術でコーク帝国を追い詰めるペプシ。狂信者こそが最もやっかいな敵になる展開も舟中敵国が如くマジの戦争ぽくてキュンです。これ観て>>続きを読む

乳房よ永遠なれ(1955年製作の映画)

3.9

死へと向かってるはずの映画が艶やかで美しい。夫と息子と乳房を失ったことで憑き物が落ちたように奥底から這い出てきた女としての自分。喪失によって空っぽになった心の残りカスが燃え上がる瞬間の荒々しさにチビる>>続きを読む

トゥルーノース(2020年製作の映画)

4.0

こんなにも胸を締めつけるほど凄惨な映画なのに現実と比べたらファンタジーが加筆修正されてるとしか思えなくて死ねる

ビデオドローム 4K ディレクターズカット版(1982年製作の映画)

4.0

監督本人がなに撮ってんのか分からなくなったほどのガイキチ映画を劇場で観られる喜びはさて置いて、肉体の異形トランスフォームがスクリーンに映し出されるたびに身悶えするほど感動した。改めて観るとエンドロール>>続きを読む

ルナ・パパ 4Kレストア版(1999年製作の映画)

4.8

変てこ映画で最高。悲しいお話を可愛らしいキャラクターと突拍子もない演出でねじ伏せてくる宮崎夏次系の漫画みたいな世界観。登場人物全員が癇癪持ちですぐ発狂するのも愉快だけど、チュルパン・ハマートヴァ演じる>>続きを読む

アラバマ物語(1962年製作の映画)

4.2

なんとなく小難しい映画だと思ってたのにめちゃくちゃジュブナイル映画で観やすいし、恐ろしいほどフラットな子供目線で差別、偏見問題を見つめていて戦慄する。貧困家庭の少年にお金を渡そうとした教師すらも冷静な>>続きを読む

aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

4.0

生きてれば遭遇するイベント「あの時の親と同じ年齢になった」を鮮明に見せれられて、他人の目線を踏まえて自分の人生を振り返った時の何とも言えない漠然としたあれをひしひしと感じる。楽しい休暇なのにずっと付き>>続きを読む

西部戦線異状なし(1930年製作の映画)

4.0

塹壕戦のクオリティがおよそ100年前のそれとは思えなくて震える。というか戦争映画なのに俗に言う戦前なの頭おかしくなるわ。戦場の前線よりも一時休暇の故郷のほうが地獄と化してしまうやるせなさ。何事において>>続きを読む

テリファー 終わらない惨劇(2022年製作の映画)

3.4

ビジュアル面完璧だったのにダレすぎて一瞬気を失いかけたから失神者続出の煽り文句はマジでした