HibikiOさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

ドリス・ヴァン・ノッテン ファブリックと花を愛する男(2016年製作の映画)

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ファッションショーは漫然と迎えるのではなく、毎回何かをつかむ(obtain)のに必死

リリースした後は着る人の解釈に委ねる、ビジョンを得て、それを伝え、その先は着る人の感性に任せる

マルコム&マリー(2021年製作の映画)

4.2

隔たりの深さにむしろ救いを感じる
"あなたは人の愛を確信した瞬間、その人を軽んじる"

ドント・ルック・アップ(2021年製作の映画)

2.0

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キャストも映像も凝っていてめちゃくちゃ金をかけている割に、皮肉にしては直接的すぎでかつヒューマンドラマも特段描かれないため筋に含蓄がなく、これでは結局「現実でもこーなるやろなガハハハ」で終わってしまう>>続きを読む

ラストナイト・イン・ソーホー(2021年製作の映画)

3.7

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ネオンの光の投影による分裂
ファッションショーの照明のようにリズミカルに切り替わるトリコロールの看板照明
羨望とその消化の先にある実践

・世の中にはいろいろな映画があって、様々な方法でエンターテイメ
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そして人生はつづく(1992年製作の映画)

4.2

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登場人物として描かれる監督自身とその息子の視線があまりに真っ直ぐに大地震を捉えていて一度に最後まで観られなかった

主人を亡くした家に住み着く人や、地震によって壊されたランプをさらに壊してしまう子供、
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THE DEPTHS(2010年製作の映画)

3.5

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現像液の中でリュウの姿が浮き上がる様子をこれでもかと描いた上、リュウの嘘すらも写真の上に浮かび上がるシーンや、マジックミラーに隔てられたグレーと黒の境界が割られる瞬間、
映画に美しく写真のアナロジーが
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コレクションする女(1967年製作の映画)

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映像作品として魅力的なシーンがあるし、筋も成立してるはずなのだけどこの映画で描かれている関係性とその顛末はとても教訓と呼べるものではなく、ものすごく陳腐で、圧倒的に画面に映えているアイデのイメージビデ>>続きを読む

モード家の一夜(1968年製作の映画)

4.5

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連続性がないからこそ急ターン/ストップして近づく関係性もあって、それを加速させる装置として主人公達はそれが心からの言葉でも虚勢でもとにかく言葉に出そうとする

現実には自分を含めて話すべき場面でいじけ
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ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

4.3

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モータの駆動音、駐車場のビープ音、韓国手話に挟まれる破裂音、雪景色の圧倒的な静けさと足音(劇中音楽は要る…?クラシックだけで良くない?)

手話表現の孤独さと親密さ

花の手向け方

ハッピーアワー以
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シン・エヴァンゲリオン劇場版(2020年製作の映画)

3.8

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オタクの8 1/2
アナザーインパクト、マイナス宇宙のアシッドな画面が印象的

エンドロール、Beautiful Worldのベースラインのカットインでクラブ行きてえ、と思いました
2回目みるなら六本
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JUNK HEAD(2017年製作の映画)

3.8

想像の3倍よかった、詩性をもって丹念に作り込まれたインディ作品

花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

1.0

・解像度が低い(故に主語がでかい)
・登場させる固有名詞へのリスペクトがない

春江水暖~しゅんこうすいだん(2019年製作の映画)

4.8

中途半端な詩情が介在する余地がないくらいに圧倒的な自然とリアルな生活が描かれていて観たことのない種類の映画だった
追記:配給会社の記事では"劇映画とドキュメンタリーのあわい、「汽水域の映画」"と表現さ
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マティアス&マキシム(2019年製作の映画)

4.2

友愛と性愛の描き分け
ジョンFドノヴァンもだけど、コロナ以前の人間関係の過渡期に人間関係の評価を強く意識させる作品を撮っているところがすごく信用できる

TENET テネット(2020年製作の映画)

3.0

アクション映画、IMAX環境どちらもどうしても苦手で、逆再生や実物セットでの撮影には映像としての面白さはあったけど、ロジックでもエモーションでも観られずあまり刺さらなかった