hebさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

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マグニフィセント・セブン(2016年製作の映画)

3.9

分かりやすい悪役と、それに立ち向かう虐げられた人々。
極めてシンプルですが魅力的だからこそ長く愛されるのが古典、という事なのかもしれません。
仲間集めパートは割とあっさり目ですがラストの決戦シーンは見
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百花(2022年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

静謐でたっぷり間を取る映像主義的な部分と、そこはセリフで全部言っちゃうんだ、みたいなシーンが共存していて不思議な感触でした。

現在と過去の記憶とをザッピングしながら進む様な構成も、加減を間違えば分か
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コンクリート・ユートピア(2021年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

秩序が崩壊しリセットされた世界の中で、あらゆる意味で人々の拠り所になるのが「アパート」であるという所が今作独自の魅力であり、ある意味でリアルな部分だと思います。
あくまで民主的な方法で、理性的な判断で
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グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち(1997年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

とにかく印象に残る台詞が多く、若きマット・デイモンの不安定な天才っぷりと合わせてエバーグリーンな魅力を放っています。

いつも感情が決壊する一歩手前みたいな顔をしているショーン先生とのパートになると、
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ナイブズ・アウト:グラス・オニオン(2022年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

繰り返される「ディスラプター(破壊者)」という言葉は、まさに古典的ミステリーを一度破壊し再構築するようなこのシリーズを貫くテーマだとも思えるし、監督自身についての自己言及的表現とも言えるかもしれません>>続きを読む

湯を沸かすほどの熱い愛(2016年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

実際何度も目が潤んだし構成も工夫してあって面白く観たのは確かなんだけど、結局物語を推進させる大きな仕掛けとして死が利用されている印象は最後まで拭えず、これをそのまま受け入れてしまっていいものかどうか悩>>続きを読む

ビルド・ア・ガール(2019年製作の映画)

3.4

女性主人公のこじらせ系自意識暴走型青春ストーリー、もはやこれだけでジャンルとして成立してしまいそうなくらい既視感のある構成。
90年代UKロックの勢いをライターの視点から描くといういかにも美味しそうな
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アウトフィット(2022年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

マフィアの抗争に巻き込まれた仕立て屋の中で起こる一夜の密室劇。
舞台の様な構成と話のギミックはヒッチコックの「ロープ」なんかを強く想起させます。
密告者、テープ、敵対組織・・・様々な情報が駆け巡る中で
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非常宣言(2020年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

旅客機が飛び立つまでの冒頭、登場人物それぞれの描写の積み重ねが、まさに嵐の前の静けさといった雰囲気を湛えていてため息が出る様な完成度。地味ながら自然と物語の中に引き込まれます。
離陸後の機内で感染が広
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ザ・ロストシティ(2022年製作の映画)

3.4

夫を亡くしたロマンス小説作家とマッチョのモデル、2人が彼女の作品のモチーフでもある失われた伝説の都市をめぐる騒動に巻き込まれて…と設定の時点で相当盛り盛りに思えますが、内容は基本コメディタッチでテンポ>>続きを読む

ビリーバーズ(2022年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

奇妙な信仰を持って孤島で生活する男女3人。
宗教やカルトについての大きな枠組の話というよりは、閉鎖的な環境に置かれた集団がその性質をどう変容させていくのか、その過程で抑えつけられた欲望はどういう形で噴
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ゾンビランド:ダブルタップ(2019年製作の映画)

3.5

笑いの質が時代に対するカウンターみたいな意識出ちゃってて、あーそっち行くのかーという。
前作もそこまでハマったわけでは無かったので特に思い入れはないのですが、やはりこのメンツは今作でも大変魅力的でした
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ラスベガスをぶっつぶせ(2008年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

ちょっと前の作品なのもあるんでしょうが、全体的に演出が野暮ったくて今見るとなんだかムズムズしてしまいます。
モノローグ多めなのも安っぽさに拍車をかけてしまっている様な。

話自体は飛ぶ鳥を落とす勢いだ
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わたし達はおとな(2022年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

202401
はるか昔から、そして今もどこかで繰り返されているに違いないどうしようもないグズグズ恋愛地獄絵巻。

全ての関係性が軽薄で、緩ーい表層的なコミュニケーションのみで成立している様な世界。積極
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Saltburn(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

2023.172
さえない感じの男子大学生、特に前半の描写は心当たりがありすぎて勘弁してくれと言いたくなるいたたまれなさ。
名実ともに住む世界の違う御曹司との交友から生まれたのは、愛か憎悪か。
エキセ
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エターナル・サンシャイン(2004年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

彼女が彼の記憶を消すに至ったその理由が結局よく分からなかったんですが、ラストで流れるカセットテープの中の独白がそれって事なんでしょうか?
記憶の中の彼女がなんで状況を理解していて協力的なのかとか、そも
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ハロー!?ゴースト(2023年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

4人の幽霊達との各エピソードがあまりに雑で脈絡もなさ過ぎて、それでいて展開もありきたりだしテンポは悪いしで完全にハズレを引いたと思いつつ最後まで観ていたのですが…
なるほどそういう事かと。あれもこれも
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ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り(2023年製作の映画)

3.9

カプコンのアクションゲームで名前を知った世代です。雰囲気はなんとなく掴んでいるつもりでしたが最新の技術を駆使したモンスターや魔法の描写は細部まで美しく、隔世の感がありました。背景を見ているだけでもわく>>続きを読む

市子(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

真っ黒な瞳の奥に潜む無意識の魔性
ある種の男の庇護欲を掻き立てる何か 
しかし関係が深くなればなるほど別れの時は近づく

全て彼女がその過酷な生い立ちから本能的に身に着けたサバイバルスキルなのだとすれ
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終わらない週末(2023年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

一瞬で心掴まれるアバンタイトルの一連の流れ。ジュリアロバーツにこんな宣言をさせて始まる映画がつまらないわけが無い、そんな確信を持たせてくれます。
撮影も演出もバリバリ現代的なのにそこかしこに古典の匂い
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シャザム!~神々の怒り〜(2023年製作の映画)

3.7

前作で大体雰囲気は掴めたので、変に気負わずに気楽に楽しめた感じがします。1でちょっと合わなかった笑いの感覚も今回は波長が合った様で好感触。デスチャの曲名かよ!
他DC作品とのつながりも最低限な感じで、
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必ず捕まえる(2017年製作の映画)

2.8

いつまで経っても本題に入らない上に茶番感が強くて一向に面白くならないので、中盤に入る頃にはすっかり意識が飛んでいました。
そのせいか後半の展開に全くついていけず、結局何が何だか分からないまま終わりを迎
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ひらいて(2021年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

踊る山田杏奈・歌う山田杏奈・不機嫌な山田杏奈・殴る山田杏奈に脱ぐ山田杏奈。
ほぼ全カット山田杏奈が映ってるんじゃないかというくらいの山田杏奈ファンムービー。

撮影はそれなりに美しいしモノローグがほと
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すばらしき世界(2021年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

生きる事と暴力とが深く結びついてしまった人間が、どうにか社会に居場所を作ろうともがくその様子。
彼を支える人達の苦労や葛藤を見れば、決して一筋縄ではいかない複雑な問題である事が分かります。
人懐っこさ
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最後まで行く(2014年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

もはや周知の事実と言わんばかりに描かれる警察組織の腐敗。
実際の所はどうなのか知りませんが韓国映画での警察の扱いっていつもこんなイメージ。

現職の刑事が車で人を轢いてしまった事から始まる必死の隠蔽サ
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ヴィレッジ(2023年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

オープニングの静かな立ち上がり、リアルと作り物っぽさの間くらいのちょうど好きな感じの画作りで好印象。
ゴミ処理施設を抱えた村を舞台に描かれる物語は、中盤までとにかく陰鬱でストレスのかかる展開が続きます
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ゆれる(2006年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

地元に残って家業を継いだ兄と東京へ出ていった弟。兄弟が奥底に抱えた複雑な想いが、ある事件をきっかけに少しずつ顕わになっていく。
香川照之演じる兄・稔のキャラクターがとにかく強烈で、冒頭の葬儀の場面から
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正欲(2023年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

原作・監督共に興味があって気になっていた作品。なんとなく今このテーマから逃げてはいけない気がする、という気持ちで臨みましたがそういう次元ではありませんでした。
完全に理解の向こう側、自分が日々感じてい
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ドント・ブリーズ2(2021年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

前作とはかなり方向性の違う作りではあるものの、話のギミックもその見せ方も相当手が込んでいて、これはこれでなかなか見応えのある続編になっていると思います。
特に画的にもアクション的にも工夫を凝らしたバト
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フォーカス(2015年製作の映画)

3.8

プロの詐欺師達による軽妙洒脱なコンゲーム。
適当に選んで見始めたところ、これがなかなか面白かった。
来て欲しいところでちょうど良い裏切りがきちっとカチッとハマっていく小気味良い脚本でしたが、終わり方だ
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死刑にいたる病(2022年製作の映画)

3.9

物憂げで不安定で、常に状況に翻弄され続ける主人公を演じた岡田健史さん、生来の雰囲気なのか芸達者なのか分かりませんが、見事な演技で作品全体のクオリティを底上げしてくれていると思います。

既に捉えられた
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キャリー(2013年製作の映画)

3.6

オリジナルは未見。
タメが長い割に爆発のシーンは結構ヌルめでもう一声欲しい所。しかし最後はなんとなくホロリとさせて終わるのがいかにもキング映画っぽい味わい。
クロエちゃんのアイドル映画的側面も強い気が
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クレイジークルーズ(2023年製作の映画)

2.9

日本版ナイブズアウトみたいなものを想像して観てみたものの、あまりにマンガ的なキャラ造形と安っぽい画作り、演出で開始早々心を折られました。
話の内容もミステリー要素はオマケみたいなもので、中心になってい
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逃げた女(2019年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

主人公が本当はどういう状況で今何をして回っているのか、他の方のレビューを読んでやっと分かってきたかも…という程度の酷い理解度。
特段撮影が美しいわけでもなく、ほとんど定点カメラみたいなショットでたまに
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愛にイナズマ(2023年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

創作の中で怒りを募らせる為だけに作られた様なキャラクターが出て来るのがとても苦手です。
勿論作り手の実体験を下敷きにしている部分もあるんでしょうが、それでもあんまりノれないやり方です。

やりきれない
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search/#サーチ2(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

あらゆるアプリ・ガジェットを駆使した情報処理「特定」サスペンス。今回はデジタルネイティブの10代が主人公という事で、前作からスピードも密度も更に増しています。
カーソルのちょっとした動きの迷いやタイピ
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