hebさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

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ブラックボックス:音声分析捜査(2021年製作の映画)

4.0

墜落した旅客機から発見されたブラックボックス。そこから解析される事故原因を巡って繰り広げられるお仕事系サスペンス。

妙にリアルっぽい上司や同僚とのギクシャクした関係性や航空業界の利権構造、さらには決
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カオス・ウォーキング(2021年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

“Be a man”
思考がそのまま外に漏れ出してしまうという設定は、脳内イメージの投影というビジュアル効果も込みでなかなか面白い表現になっています。
所謂「有害な男性性」の呪縛についてこれでもかとい
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アンテベラム(2020年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

最初の大きな転換がそこそこ進んでから起こるのでとても驚きました。すごい構成!
全体のギミックはさすがにちょっと荒唐無稽過ぎてスッキリ!とはいきませんでしたが人種差別をテーマとした作品として見るとあまり
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17歳の肖像(2009年製作の映画)

3.8

勿論キャリー・マリガンは本当に可愛らしくて聡明に映るんだけど、既に人として完成された風格を纏っていてこんな軽はずみな事をやらかす様な愚かさが感じられない、みたいな歪んだ見方をしてしまいました。
どれだ
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ウエスト・サイド・ストーリー(2021年製作の映画)

3.4

昔のものは未見で視聴しました。
歌が始まると物語の進行が一旦止まってしまう感じが最後まで拭いきれず、どうにもかったるい。
大好きなインザハイツでは全くそんな印象は受けなかったのでミュージカル自体が苦手
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あの頃ペニー・レインと(2000年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

憧れのバンドマンもその周りで輝いて見える謎めいた女の子も近くで見れば内情は酷いもの。それでもその中に身を置かなければ分からなかった彼等の真実と得難いつながり。
終盤のまとめ方はちょっと綺麗すぎやしない
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テロ、ライブ(2013年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

生放送中にかかってきたテロ犯からの電話。
特ダネをダシに返り咲こうとする落ちぶれた元売れっ子キャスターに視聴率目当てのテレビ局、絶対に要求を呑むわけにはいかない政府。
それぞれの目論見が交錯しつつノン
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閉ざされた森(2003年製作の映画)

3.4

登場人物の顔と名前が一致するまで時間がかかりそうだな〜と思っているうちに何やら大きなギミックが発動し、どういう事なんだと頭を整理しようとしているうちにまた重大な秘密が開陳されなんなんだと混乱していると>>続きを読む

べイビーわるきゅーれ(2021年製作の映画)

3.8

割と失敗しがちな今風のリアルな会話劇、今作は間の取り方や時事ネタのチョイスも含めてギリギリのラインで上手くいっている感じがします。
ストーリー自体に特に意味らしきものはなくダラダラと流れるこの日常のや
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リリーのすべて(2015年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

色調や画角にこだわったまさに絵画の様なショットがバシバシ打ち出される序盤、こういう画作りをされるとコロッと心を奪われてしまいますね。
同じクリエイター同志、特有の緊張感も混ざりつつのゲルダとの結婚生活
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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

全ての可能性を知ってしまったが故の絶望や諦め。
「石」にまで辿り着いたその境地を経てなお、あなたと一緒にいる今を生きたいと本当に思えるのかどうか。

優しさで立ち向かうという考え方それ自体には共感出来
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恋はデジャ・ブ(1993年製作の映画)

3.5

名作の呼び声高いタイムループものの金字塔、初見です。
既に類似作を幾つも目にしてきているので当然話のギミック部分に大きな驚きはありませんでしたが、あれもこれもこの作品が既にやってきた事だったんだなとい
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サマーフィルムにのって(2020年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

集団で一つのものを作り上げていく過程を瑞々しく描いたド直球の青春活劇でありながら、どことなく過去の名作邦画からの引用も感じさせるSF的な要素も組み込まれていて、それが物語の重要なキーになっていきます。>>続きを読む

17歳のカルテ(1999年製作の映画)

3.9

時系列不明の記憶がランダムに差し込まれる序盤、主人公の抱える病を体験させられる様な作りです。
治療のために入れられたこの病院で仲間達と交流を深め、人間らしい感情を取り戻していく様な話なのかと思っていた
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めまい(1958年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

話の筋だけを追っていくと所謂ファム・ファタール的な女に男が振り回されてその女は去る若しくは死んでしまう、そういう物語だなという感想で終わってしまうのですが
後半に入ってからの主人公の偏執的な行動や感情
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炎の少女チャーリー(2022年製作の映画)

3.5

おそらく元ネタ的なポジションなのにストレンジャーシングスを見てしまった後ではどうにも満足できないという悲しい倒錯。
丁寧に作られていて決して悪くないと思いますが、能力の見せ方も敵側の描写も今やるならも
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モータルコンバット(2021年製作の映画)

3.7

向こうでは今だに続編が作られ続ける人気格闘ゲームの実写化作品。
格ゲー愛好家の私、初期の何作かはプレイした記憶があり(日本のものとはかなり勝手が違って面食らいましたが)馴染みのあるキャラクターも出てく
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ジオラマボーイ・パノラマガール(2020年製作の映画)

2.5

岡崎京子作品の実写化って度々企画されるけど割と鬼門だよなと言うのが基本的なイメージなんですが、リバーズエッジは結構好きでした。
当時から東京の若者の甘え倒した閉塞感とか退廃的なメンタリティーとかよく分
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カラー・アウト・オブ・スペース 遭遇(2019年製作の映画)

3.7

ニコラスケイジはともかくそれを差し引いても一家の個性が強い。
決定的な出来事は起こらないのに確かに不穏な何かが渦巻いていると感じさせる序盤の演出は見事。
そこから徐々に事態が大きくなり取り返しのつかな
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ラ・ヨローナ~泣く女~(2019年製作の映画)

3.3

特に目新しい要素はないけどそれなりによくできたB級ホラー。
最近このジャンルもどんどん質が上がってきてちょっとやそっとのキャラクターでは記憶に残らなくなってたなぁという印象。
チャラ~

少女は卒業しない(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

自分にとってはもう随分昔の話になってしまったけれど、それでもここに映し出される彼女達の他愛のないじゃれあいや部活や恋愛や秘めた想い、全てがとてもリアルに見えたのは、なんといっても役者さん達の素晴らしい>>続きを読む

ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル(2011年製作の映画)

4.2

なぜスティングを見たくなったかというとこれを見直したから。M:Iシリーズ第4作目、ゴーストプロトコルです。

核ミサイル発射を阻止するというあまりにも分かりやすい巨大なミッションに謎の美女、そしてなん
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スティング(1973年製作の映画)

4.0

冒頭の鮮やかな手口の詐欺に始まりすごいテンポで場面が展開していくので驚きました。
それでいて章立てられた構成がとても見易くてなんともオシャレ。
本筋で進行する大作戦の裏で、主人公をしつこく追い回す刑事
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ブラック・フォン(2022年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

オープニングの野球、郊外の少年少女の佇まいでめちゃめちゃキング風味!と思ったら原作は息子さんなんですね。
もっと陰惨なサイコスリラーものを想像していましたが、蓋を開けてみれば悲しくもアツいジュブナイル
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ここは退屈迎えに来て(2018年製作の映画)

3.4

椎名の様な人気者が放つ青春のきらめきとその儚さ。
本当の彼女と彼女の様に見られたかった私。
誰にも言えない想いを抱えながらそれを羨ましく眺めていた彼。
椎名を中心に回っていた世界が終わった時、残ったの
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アラビアンナイト 三千年の願い(2022年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

なんとしても願いを叶えさせたい壺の魔人vs安易な願いが破滅をもたらす事を知っている知の巨人。
しかも話を聞いていけばどうやらこの魔人かなりの女好きの様だし、主人公である彼女はそもそも望むものすら無いと
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別れる決心(2022年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

いくつ事件があって今は一体いつなのか、誰の視点で物語が進んでいるのか、このシーンは何の意味があるのか。
ほとんど内容を理解できなくて恐らくかなり序盤で物語からはじき出されてしまいました。
終盤の流れで
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神は見返りを求める(2022年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

今YouTuberをテーマに映画として一本形にしてしまうフットワークの軽さと手際の良さ、そこについてはやはり突出したものがあるんだろうなと思います。
しかし話としては起こっている事をつらつらと並べてい
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逆転のトライアングル(2022年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

2023.50
予告から想像する以上の事は何も起こらない(というか予告で先まで見せすぎでは?)上に展開が冗長で、
肝心の「逆転」が起こる前にすっかり飽きてしまいました。
言いたい事はよく分かりますがも
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ガール・イン・ザ・ミラー(2018年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

おそらく鏡の中のアイラムというのはマリアの中で抑圧されていた別人格なのだろうと思います。
自分にはかつて双子の姉妹がいたと知った時に、初めて自分の中に溜め込んでいた鬱屈した想いを双子の片割れとして分離
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イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

決して分かり合えない人対人の話の様にも思えるし、ある場面では一人の人間の脳内会議の様にも見えてくるし、もっとカメラを引いていけば本土で行われている内戦の隠喩ともとれるかもしれない。
色んな角度から語れ
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俺たちダンクシューター(2008年製作の映画)

3.5

昔はNBAの他にもプロリーグがあったんですね。
70年代のソウル・R&Bの大ネタがふんだんに散りばめられて、そんなに詳しくなくてもこの曲なんか聴いたことある!で勝手に気分がアガります。
言うまでもなく
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PLAN 75(2022年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

まるでスマホのプランみたいに淡々と説明される安楽死。
その処理を任されるのは外国人労働者。
表向きは火葬のはずが裏で繋がりの見える産廃業者。
作中起こる事何もかもが「明日起こってもおかしくない」と思え
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ホワイト・ゴッド 少女と犬の狂詩曲(2014年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

雑種のみに重税を課すという時点で純血主義や優生思想的なものに対する寓意が読み取れ、単純に少女と犬との絆を描くだけの話ではないのだろうと若干構えつつの視聴。
それでも後半30分の怒涛の展開はかなり衝撃的
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スキャナーズ(1981年製作の映画)

3.5

未視聴でしたがタイトルとキービジュアルがやたら頭に残っていた作品。なんとなくサイコホラー的なものかと思っていました。
実際には所謂超能力者達のバトルを軸にした物語で、そう聞くと昨今のヒーローものなんか
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コロンバス(2017年製作の映画)

3.7

美しいショットと最小限の台詞で紡がれる静かな物語。
2人が生垣を挟んでゆっくりと歩きながら会話する出会いのシーンですっかりやられてしまいました。
有名な建築を巡りながら最後に辿り着くのが彼女の通ってい
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