moukさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

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スパイの妻(2020年製作の映画)

4.0

男には正義は愛よりも重要であり、女にとって愛は正義を凌駕する。そのお互いの信念を夫婦ならば無条件に理解されるだろうという勘違いが生んだ悲劇、または喜劇。愛も正義も自分を犠牲にする自己陶酔によって成立す>>続きを読む

聖の青春(2016年製作の映画)

3.4

何も知らずにこのタイトルとビジュアルだけでは到底見ようとは思わないくらいに残念。命を削って勝負してるのがよくわかる。どれだけ負けず嫌いか、いかに退路を絶っているか、失うものがないか、と運。同じ時代に生>>続きを読む

柘榴坂の仇討(2014年製作の映画)

4.3

「葉隠」には武士道と云うは死ぬことと見付けたり、とあるが、本当は死ぬ覚悟で日々生きることではないか。時代が変わっても失くしてはいけない、変わらない価値感がある。過去に捕らわれて雌伏するのではなく未来を>>続きを読む

ラ・ラ・ランド(2016年製作の映画)

3.1

成瀬巳喜男が作ったミュージカルかというほどに救いがない。夢を追うこと、かなえることの代償として犠牲や失うものの大きさを知る。人生には、あのときこうしていたら、という岐路がたくさんあるが、後悔はしたくな>>続きを読む

どら平太(2000年製作の映画)

3.0

中身はまあ想像の範囲を出ない。それ以上に残念なのはタイトル、フォントかと。シャープさなく美的でない。時代劇特有の大きなカタルシスを感じることはなかった。

プロミスト・ランド(2012年製作の映画)

3.4

約束の地とは神との契約によって与えられる土地で救世主の到来を預言することもある。しかし困窮した民にシェールガス企業は救世主とはなりえない、むしろメフィスト寄り、悪魔との契約を意味するかもしれない。
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Fukushima 50(2019年製作の映画)

3.5

原発対応のドキュメントと捉えるならNHKのほうがよくできている。あの現場にいた人を英雄視する気もないし、叙情的な家族ドラマも不要、過剰反応の悪役も不要。タバコ吸いながらの2人の会話が最も沁みた。

山桜(2008年製作の映画)

3.4

幸せを見つける、手に入れることは容易ではない。さらに追うと逃げる。誰しも回り道だったり、通り過ぎたり、思い描いた通りにはならないもの。そうして時は過ぎ、年をとっていくのが人生でもある。世界の人口70億>>続きを読む

バニー・レークは行方不明(1965年製作の映画)

2.8

人形の病院あたりまでは、ぼんやりした不安、疑心暗鬼で微妙な空気のまま進んでた。が、そこから意味がわからなくなった。。見る人に何を伝えたかったのだろうか??

キングダム(2019年製作の映画)

3.9

映画では話のほんの少ししか作れない。マンダロリアンみたいにちょいちょい配信にして継続するか、連ドラにしてみたらいいのに。500年も戦国時代が続いたとは尋常でない。

沈黙ーサイレンスー(2015年製作の映画)

4.3

現代では宗教はほぼ無意味な存在になった。彼岸や来世に思いを馳せずともそれなりに現世で生きていけるから。しかし人生における苦悩、死、病、など克服すべき壁にぶつかった時、ホモレリギオススとしての宗教的人格>>続きを読む

黄金(1948年製作の映画)

3.9

いつの時代でも人間の行動をコントロールするのは欲と恐怖、決して倫理とか道徳ではない。原始的な環境であるほど顕著になる。

オデッサ・ファイル(1974年製作の映画)

2.6

フォーサイスの小説はどれもおもしろい。が、映画になると、ジャッカルの日以外はなんだか。。この映画も戦争の犬たちもやっぱりいまいち。少し残念。

戦場のピアニスト(2002年製作の映画)

4.4

まだこの戦争が終わって75年しか経っていない。生き延びることの辛さ、悲しみが堪える。復讐のために生きることを選ぶか、罪を許すか、人として重いテーマだと思う。

ハドソン川の奇跡(2016年製作の映画)

3.0

大きな感動とかはないが、プロの凄み、人間の底力みたいなのは伝わる。
一方でヒューマンエラーで事故や災害が発生することも理解しないといけない。

炎のランナー(1981年製作の映画)

3.5

胸に希望、踵に翼、オリンピックがまだ純粋であった時代の神話。成功とはメダルや賞でなく、最高の自分になれたという自覚からくる心の平和であるということ。

引き裂かれたカーテン(1966年製作の映画)

3.1

60年代の世界はいかに分断されてイデオロギーの対立や情報統制が存在したかがよくわかる。カーテンの向こう側はすぐ隣にありながら簡単には行けなかった。
歴史を知ることができて貴重。

情婦(1957年製作の映画)

3.6

初めて見た時の衝撃が大きく、逆に久々に見ても刺激的ではなかった。日本語の題名が自分にはしっくりこない。これは直訳でいい。

めまい(1958年製作の映画)

3.6

かなり前に初めて見たときのほうが純粋に楽しめた。個人的に影の立役者はタイトルのソウルバス、衣装のイーディスヘッド、音楽のバーナードハーマンあたりだと思っている。

タクシー運転⼿ 〜約束は海を越えて〜(2017年製作の映画)

3.8

02年のワールドカップで光州に行った。その時にこの事件を知ったが、普通の平凡な田舎都市の印象しかない。日本人は自由や平和は与えられるものと錯覚しているが、本当は犠牲の上に勝ち取るものである。

パーフェクト ワールド(1993年製作の映画)

3.5

タイトルには不定冠詞の「a」が付いている。完全な世界などどこにもあるわけないが、あると信じて生きている。人間関係もまた同じ。

飢餓海峡(1965年製作の映画)

3.6

生と死、貧富、善悪の境には海峡の如く断裂があるが、ふとしたことで容易に渡ってしまうもの。飢餓感や欲望による行動の結末は決して幸福ではない。
ただ、そんな人間の性を誰が責めることができるだろうか?

ゴッドファーザーPART III(1990年製作の映画)

3.3

前の2作の3時間は長く感じないが、こちらは長かった。人生の意味とは何か?家族の意味は何か?と考える。
結局与えるもの、失うもの、奪われるもの、プラマイ0になるのが人生の収支ではないのか。

深夜の告白(1944年製作の映画)

3.3

脚本と監督が良ければそれなりにいい映画になる。殺人は利己的な衝動でしかなく、完全はありえない。

ザ・ウォーク(2015年製作の映画)

3.1

夢を達成するには、という切り口で見ると参考になる話もある。「なぜやるのか?」は無意味な問いかけで、やらないことは死と道義なのである。

ゴッドファーザー(1972年製作の映画)

4.4

BSで。字幕がいけてないと映画の印象が変わってしまう。とはいえ何度見てもいいものはいい。
人の命を奪うことは自分の人生がもう元には戻らないということ、そんな次元を超越してファミリーの結束、掟があるよう
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エル・ドラド(1966年製作の映画)

2.9

映画が娯楽の王道だった時代はこういう安定感が良かったのでしょう。定番西部劇最後の時代でもある。リオブラボーをかなり緩くした感じでたまたま暇でテレビつけたらやってて、くらいでちょうどいい。

オズの魔法使(1939年製作の映画)

3.0

本当の幸せや大切なものは気付いてないだけで身近なとこにある、という「青い鳥」のようなお話。同じ年にこの映画と「風と共に去りぬ」を撮った監督はすごいと思う。

コーヒーが冷めないうちに(2018年製作の映画)

3.1

あの時違った選択をしていれば、、こう言っていれば、、という後悔は誰もが持っている感情なので響きやすい。人の心はコーヒー一杯の時間ですら変わりうるのに十分だということ。

卒業(1967年製作の映画)

4.0

何からの卒業か?
ミルトンの「失楽園」は堕天使ルシファーの謀略で楽園を追放される人間が罪を自覚してその運命を堂々と受け入れるのだが、聖書のアダムとイブの話が元になっている。この映画の2人は神の庇護下の
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トレイン・ミッション(2018年製作の映画)

3.3

ヒッチコックばりの巻き込まれ型サスペンス、しかも密室列車内、ということで途中までは良かった。列車が止まってからは何か微妙。ほぼ同時間進行で最後まで突っ走った感はある。通勤列車が元のタイトルなのにありが>>続きを読む

ジョーカー(2019年製作の映画)

3.8

ジョーカーを崇め奉る大衆は怖いが、ジョーカーを必要とする社会は更に恐ろしい。自分にとって大切だったもの、生きる拠り所であったものに裏切られ、自らの手でそれらを葬り去る時、人間性や倫理、道徳まで放棄して>>続きを読む

グリーンブック(2018年製作の映画)

4.0

あるがままに相手を受け入れることでしか真の友情は育まれない。自分の存在とは何なのか?誰かの人生に影響を与えているか?公民権運動、ベトナム戦争泥沼、ケネディ暗殺より前の時代の話、静かに語りかけてくる。

羅生門(1950年製作の映画)

4.5

外出自粛の昼間、NHK総合でこの映画をぶつけてくる意味って。。
人間は弱いから手前勝手なエゴを押し付ける。それを理解してもなお人の良心を信じないと生きていけない。
戦争や疫病より怖いのが人間だとも言え
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ミスト(2007年製作の映画)

3.6

現在進行形のウィルス騒動を考えるたびに封鎖される街の縮図がこのスーパーではないかと。閉ざされて外界と遮断された環境では人間はこうなる。恐怖、疑心暗鬼、生存本能が理性を凌駕し、希望より絶望が人の未来をも>>続きを読む

ロンドン・ブルバード -LAST BODYGUARD-(2010年製作の映画)

3.5

音楽にあわせてヨーロッパの空気感を味わう映画。話の展開すら多目に見てしまうが、人生とは皮肉なものである。