さいとうさんの映画レビュー・感想・評価

さいとう

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ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

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人生のなかで、スランプというかどうにも力が入らないときって、何か劇的な瞬間があって復活するわけじゃなくて、グラデーションみたいに進んでいけることがほとんどだよな、とあらためて気づかされた。
やる気ス
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恋する惑星 4Kレストア版(1994年製作の映画)

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„水分を蒸発させるためにジョギングをする“

ずっと夢の中にいるようなカオスさ、浮遊感、登場人物達の愛らしさににやにやしてしまった。

雑多で多国籍でガツンと迫ってくるけど、どこか懐かしさもある。今
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親密さ(2012年製作の映画)

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„親密さ“
曖昧で主観的で脆いはずなのに、関係性においてとても明確に感じられる様子がたしかにある。
親密「っぽ」さ、とは一線を画す。

過ごした時間の長さ、交わした言葉の量、恋愛感情、密度…どれも親密
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フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊(2021年製作の映画)

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つきなみだけど、まさに雑誌を読んでるような映画。観てるだけで楽しい。

職業柄、ときめいたりグッとする描写も多かった〜

„No crying“

編集長の言葉。
高校時代の恩師も同じようなことを言っ
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ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

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“他人を知るためには、まず自分の心に正直に折り合いをつけなければならない”

何かを失ったときやつらいとき、自分を責めたり後悔すること、想いを巡らせることは往々にしてあるけど、ただ本当に向き合わなけ
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君が君で君だ(2018年製作の映画)

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相手になりたい程好き(というかもはや好きという感情ではない)なのって、表に出ないだけで割と奥底にはある普遍的な感情なんじゃなかろうか、と思ったりもした。

思いやりとか愛情はエゴと表裏一体なの分かって
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たそがれ清兵衛(2002年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

集中力もなければ、時代劇にさほどの興味もないけど、かなり引き込まれてしまった。

清兵衛の静かなプライドと、善右衛門の情念的なプライド、方向性は違うけど、どちらも本質は同じ。

田中泯の一挙手一投足に
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アメリカン・ユートピア(2020年製作の映画)

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劇場上映が終わる前に駆込み。
"希望"に溢れてた。

世の中にあんなにかっこいい人がいるのか、ってくらいディビット・バーンが素敵すぎて見てる途中から完全にファン…
音楽全然詳しくないけど、自然に身体
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少年の君(2019年製作の映画)

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„君が世界を守るなら、俺は君を守る“

何度も絶望を飲み込んで、強くならざるを得ない、少なくともここから抜け出せる将来を渇望せざるを得ない。
そんな状況の少女に対して、「もっと大人を頼りなさい」と一方
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まともじゃないのは君も一緒(2020年製作の映画)

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„普通“という呪いに対抗する。

周囲に馴染めない女子高生と塾講師が、「普通」になるために模索しながら、自分と向き合っていく。

とにかく清原果耶と成田凌の噛み合わないけど似たもの同士の掛け合いが楽し
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ヤンヤン 夏の想い出(2000年製作の映画)

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„物事は1+2のようにとてもシンプル“

台湾の中流家庭の家族それぞれに起こることが丁寧に描かれる。
人は無意識に足掻いてときに苦しみながら日々の生活を送るけど、本当は自分で物事を複雑に捉え過ぎている
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メトロポリス(1927年製作の映画)

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恐ろしい程、現代を映す物語。

格差による二極化がもたらす歪み。
あっという間に支配されてしまう全体主義の脅威。
責任転嫁で自分たちの行いは省みない。

そして、すべての犠牲は子供たちへと皺寄せされて
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薄氷の殺人(2014年製作の映画)

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冬特有のひりつくような寒さと乾燥した雰囲気。

たまたま、全く関係ないノワール小説を読んでいたタイミングでの鑑賞。
今まであんまりノワール映画見てないから「官能的な暴力!崩壊に向けた不協和音!」みたい
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花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

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映画を観た後、無性に本が読みたくなって古本屋に行った。
色んな意味で余韻が残る映画だった。

こんなに春の訪れを感じさせるような、爽やかであったかいタイトルなのに、めちゃくちゃに苦いし、痛いし、突き刺
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佐々木、イン、マイマイン(2020年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

„これは私の話だ!“、と断言できる訳ではないけど、必ずどこかに自分のカケラのようなものがある映画だと思った。

本当にどうでもいいことに大笑いしたこと、
何かから目を背けるように振る舞うこと、
何かを
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500ページの夢の束(2017年製作の映画)

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„物語“が好きな全ての人に向けた物語

というか、何か好きなもの、好きとかそういう次元を超えて自分の支えがある人に向けた話だと思う。

他人から見たらただの趣味程度にしか見えないかもしれないけど、自分
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ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー(2019年製作の映画)

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青春映画ってなんでこんなにも幸せな気分になれるんでしょう!

主人公はいわゆる“高校生”らしいことを全部犠牲にして、いい大学に合格する。
けど、蓋を取ってみれば自分が目の敵にしてた“遊びまくってた人達
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映画 えんとつ町のプペル(2020年製作の映画)

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想像してた以上にストレートな物語だった。

だからこそ、物語のメッセージがびしばし投げられて、物語を越えた社会との繋がりと向き合わざるを得ない。

「見たことない」「想像できない」ことを否定して拒絶す
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燃ゆる女の肖像(2019年製作の映画)

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劇中のどこを切り取っても絵画のような作品。

けれど、ただ美しいだけではない。
決して言葉は多いわけじゃないけど、表情、空気感、音楽…全てに圧倒される感覚。

全体を通して静かなトーンが続く一方で、登
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冬冬の夏休み(1984年製作の映画)

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個人的には、冬冬よりも妹・婷婷の物語だった。

タイトルから勝手に少年のひと夏の成長物語、スタンドバイミー的な話を想像してたけど、全然違った〜〜めちゃくちゃ当時の台湾社会を写して、でも今とも繋がる作品
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滝沢歌舞伎 ZERO 2020 The Movie(2020年製作の映画)

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人生ナンバーワン考えるな、感じろ映画。

鑑賞後は色んな意味で語彙力消失オタクになります😌

同級生(2015年製作の映画)

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瑞々しすぎて泣きそうになる。

正直「あんま長くなくて、穏やかな映画みたいな〜」くらいな軽すぎる気持ちで見始めたけど、色々良過ぎて余韻がすごい。
偶然この作品を選んだ自分ぐっじょぶ!

水彩画みたいな
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ミッドナイトスワン(2020年製作の映画)

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色々思うことがあり、うまく感想がまとめられず鑑賞から1週間経った後の投稿。
1週間経ってもズシンと重さを感じる作品だった。

それぞれがそれぞれの方法で孤独、不安、理不尽さへの怒り…沢山の気持ちに蓋を
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フランシス・ハ(2012年製作の映画)

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„あと少し歳を重ねたら、もう一度観たい作品“

フランシス達は、今の私より少し年上。
共感できる部分もあれば、理解できない部分もあって。でも今よりフランシス達の年齢に近づいた時、きっと違う見方が出来る
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