えんびふらいさんの映画レビュー・感想・評価

えんびふらい

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マッドマックス 怒りのデス・ロード(2015年製作の映画)

4.5

再鑑賞。
フェミニズム的映画でありながら、どっちゃんがっちゃんド迫力アクションとしても楽しめる全方位対応最強映画。
もちろんニュークスの台詞や、輸血に纏わる粋な展開も欠かさない。

ストーリー自体は極
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ありふれた教室(2023年製作の映画)

4.3

まさに現代社会の縮図。

よくよく考えたらバックボーンも何も知らない教師の日常から一転、ある綻びから地獄への幕開け。
自身の正義感と社会のルールとの間で板挟みにあい、保護者・同僚・生徒からも疎まれる生
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ミッシング(2024年製作の映画)

3.9

覚悟はしていたが、やはりショッキングな内容。ただ扇状的な表現はそこまで無いからリアルなしんどさがある。
このしんどさは「共感できるから」ではない。むしろその逆で、いわば観客、他人事として見てしまうこと
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日本で一番悪い奴ら(2016年製作の映画)

4.2

「とりあえずぶっ飛び役には綾野剛を充てておけば良い」と思わざるを得ないハマり役。
生真面目な青年だったやつが一帯を牛耳り出したあの瞬間には、思わず高揚感を覚えてしまった。
にしても、どこまでが実話なの
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トランス・ワールド(2011年製作の映画)

3.6

真相が明らかになっていく過程での意外性はそれほどない。
ただ脚本は絶妙で、徐々にヒントを出していくのは上手い。低予算なことは明らかだし、カット割も細すぎて見辛いが、それを押し切る熱量を感じた。

TIME/タイム(2011年製作の映画)

3.6

篠田麻里子様の酷すぎる吹き替えしか知らなかった本作。
特段大きな不満も良い所もなかった。"まぁそうだよね"という展開が続くため、脳ミソ空っぽで見たい人にはオススメできそう。

アステロイド・シティ(2023年製作の映画)

3.5

疲れた脳ミソでは全く情報を整理できず。

ウェス・アンダーソンの映画はアート作品として見れば良いのか、はたまたそこに隠れた監督の真意を味わうべきなのか、いつも迷ってしまう。
できれば後者で鑑賞したいの
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悪は存在しない(2023年製作の映画)

5.0

何かを得るとき、何かを失う。濱口竜介お得意の会話劇を交ぜながら、物事の取捨選択と二項対立で測れない混沌とした価値観について考えさせられる作品。

会話劇は相変わらず圧巻の出来。「ドライブ・マイ・カー」
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パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)

3.9

ありがちな「妄想キラキラ青春映画」よりも断トツ好き。
本当に単純な作品だと『前世』を一瞬で無駄にしてくっつく展開もあると思うのだが、本作はもっと思慮深い。だからこそ、もどかしさと尊さを一気に味わうこと
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蛇の道(1998年製作の映画)

3.9

狂気に満ちた怪作。
ロジックは置いておいて、カリスマ性とその佇まいだけで淡々と人を操る新島が絶妙な怖さ。哀川翔が本当にいい味を出している。

クライマックスのカメラワークはシンプル素晴らしい。あのヒキ
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プリシラ(2023年製作の映画)

3.4

恐ろしい程に何も刺さらない作品だった、ごめんなさい。
「エルヴィス」を見ればプリシラの苦悩は理解できるし、それ以上のものはなかった。

現代チックに言えば"イケメンロリモラハラ夫"に振り回されながらも
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エルヴィス(2022年製作の映画)

3.6

「ボヘミアン・ラプソディ」と同系統のはずなのに、全然本作の方が嫌らしい。

パーカー視点で勝たられることが多いからか、エルヴィスが栄光を掴み始める前半も妙なイヤらしさが散りばめられている。
その中でも
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ある閉ざされた雪の山荘で(2024年製作の映画)

3.0

緊張感のないサスペンス。「次は自分が狙われるかも」という不安があまりにも感じられない。
肝心のトリックは正直言って普通だし、最後のオチまで予想的中。
オーディション<命だから普通抜け出すだろうとか、今
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ザ・スーサイド・スクワッド "極"悪党、集結(2021年製作の映画)

4.6

デヴィッド・エアー版が嘘かのような傑作。
前作ボロボロだったキャラクター像は、ちゃんと魅力的になっているし、「決死部隊」の名称通りバタバタ倒れていく。
根がいい集団というのは変わっていないものの、ちゃ
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.5

前作「TENET」が正直好みでなかったため少し不安だったが、杞憂であった。
ノーラン監督お得意の巧みな時系列の組み換えはそのままに、オッペンハイマーという人物の決して綺麗でない半生を大真面目に描いてい
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ソウルフル・ワールド(2020年製作の映画)

4.5

Filmarks特別上映会にて。

激動の社会人1年目を無事に終え、ふと「何のために働いているのか」「自分がやりたいことはこれなのか」と考えることがある。
その最終形態であり、最大の難問が「何のために
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ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY(2020年製作の映画)

3.7

「スーサイド・スクワッド」と比較するのもあれだけど、進行もアクションも断トツ良い。
ハーレイ・クインの脳内整理に付き合うようなかたちで物語が進んでいくため、ややこしい部分はあるが、アクセントにはなって
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スーサイド・スクワッド(2016年製作の映画)

2.5

言葉にするのも憚られるくらい、悲惨な出来であった。

言い出すとキリがないが、何よりもキャラ造形が酷すぎる。ユルっとした説明はあるものの、バックボーンが弱いからか何の魅力も感じない。
かと言って、じゃ
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ブレット・トレイン(2022年製作の映画)

5.0

至高のおバカ映画であった。

まず想像上の日本感が面白い。ネオンライトに照らされた並び屋台を見た時点で違うだろ、とツッコミたくもなるが、日本へのリスペクトもあって感謝しかない。
そんなネオ東京から始ま
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インターステラー(2014年製作の映画)

3.9

リバイバル上映ぶりに再鑑賞。

相変わらずアホの私文の私には縁遠い、量子力学やら物理学やらの用語の応酬が繰り広げられる。
ただ本作は「愛」を軸に、孤独や人間の愚かさといったメッセージをド直球で投げてく
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デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

4.1

起承転結の「起」が永遠と続いた苦しい前作。下がりきったハードルは余裕を持って越してきたが、明確に好きなところと嫌いなところが分かれた。

前作から引き続きだが、映像体験としては非常に良い経験をさせても
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映画ドラえもん のび太の地球交響楽(シンフォニー)(2024年製作の映画)

3.6

全く見る気は無かったのだが、たまたま機会があったため鑑賞。
十数年ぶりにドラえもんを見たわけだが、まずは映像技術の向上に驚いた。

そして大人になってから初めて"映画"として鑑賞した訳だが、しっかりと
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イチケイのカラス(2023年製作の映画)

3.5

ボディーガード1人も付けない防衛大臣さんに失笑。

話の本筋自体は悪くない。無理やり感は否めないが、ちゃんと小話が本丸に繋がってくるし、必要悪や法の欠陥については割かし考えさせられた。
だが問題はそれ
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レクイエム・フォー・ドリーム(2000年製作の映画)

5.0

人に気軽に勧められない、最高で最悪な胸糞映画だ。

ストーリー自体が興味深いことに加えて、とにかく映画としてのセンスが神がかっている。
二画面分割は勿論、やはりヤクを入れるあの瞬間が印象的だ。最初はキ
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見えない目撃者(2019年製作の映画)

3.5

「梟」に少し感化されて鑑賞。

前半とクライマックスは良かった。自分のオールタイムベストである「セブン」にも通じる部分があり、どこか親近感を抱いていた。
ただ後半のご都合主義的展開にはウンザリしてしま
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梟ーフクロウー(2022年製作の映画)

3.9

全教科85点以上コンスタントに取る優等生的映画。

盲目の鍼師という設定くらいしか正直目新しいものは無いが、全体的な出来が非常に良い。
前半たっぷり時間をかけて描いた苦悩は後半に活かされているし、タイ
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