アカデミー視覚効果賞を受賞したVFXをきちんとした環境で楽しみたいと思い、駆け込みで劇場へ。予算は限られているだろうに、チープさをほとんど感じさせないVFXは確かに見事なもの。
一方、戦争映画としてみ>>続きを読む
Part1では動きのない美しいショットをひたすら見せられて、映画館での体験は至福だけど映画としてはどうかなという印象だったのだが、Part2は話が展開するのに合わせてかショットの動きも増えたので、IM>>続きを読む
マイケル・ナイマンが音楽をやっていて、動物が腐敗していくシーンが延々と映し出されるヤバい映画があるとどこかで聞き、初めてグリーナウェイに触れた『ZOO』は衝撃的だった。
今回のレトロスペクティブ特集で>>続きを読む
94年に制作され日本ではこれが初公開ということで自分は全然知らなかったが、今まで埋もれていたのが理解できないほど、これはかなりの傑作ではないか。35年間母親に閉じ込められていた男バビーを演じるニコラス>>続きを読む
当初の劇場公開時に併映されていた短編「首」がBlu-rayや配信には収録されないかもとのことで、遅ればせながら鑑賞。熱狂的な前評判から少し身構えていたが、高い期待を裏切らない出来。ヤン・シュヴァンクマ>>続きを読む
「アメリカン・ユートピア」を観たらその原点であるこちらも当然観に行かねば、ということでIMAXで鑑賞。
冒頭デヴィッド・バーン一人の「Phycho Killer」弾き語りから一曲ごとにメンバーが加わっ>>続きを読む
『鉄男』以来一貫して肉体・精神の変容を扱ってきた塚本晋也監督だが、近年は暴力がいかに人間を傷付けて変えてしまうか、その残酷さに重点が移ってきているように思う。本作は『野火』から続く戦争物で、こちらは時>>続きを読む
オウム真理教信者と日本社会の軋轢を描き出した「A」にしろ、メディアによる自主規制を暴く「放送禁止歌」にしろ、常に無意識の差別とそこに潜む権力構造を撮ってきた森達也が、福田村事件というこれ以上はない題材>>続きを読む
「ビデオドローム」の4K上映もありクローネンバーグ再評価の機運が盛り上がっている気がしたので新作を劇場で。
グロテスクも美しい機械の造形や「手術とは新しいセックス」というクローネンバーグ世界を象徴した>>続きを読む
AIによる俳優業への脅威が問題となっている中、生身の人間によるアクションへの全振りは確かに1つの回答たり得ている。劇場で体感することの快楽。台詞で説明しているのに分かりにくい脚本はご愛嬌。
夢野久作の幻想文学の極北「ドグラ・マグラ」の映画化や今や元祖LGBT映画としても評価される「薔薇の葬列」で知られる松本俊夫の数少ない長編の1つ。裏切られた男による復讐劇というシンプルな時代劇のはずが、>>続きを読む
トリアー監督の初期ヨーロッパ3部作の1つ。DVDは廃盤で配信もないため、なかなか観るのが難しい1本で、レトロスペクティブ上映にてようやく鑑賞。
映画内脚本の伝染病という虚構が次第に現実を侵食していき、>>続きを読む
「ザ・フライ」と並ぶクローネンバーグの80年代の代表作。今まで見逃していたので4kリマスター版を劇場で。
当時最先端のメディアであったビデオテープによる精神・肉体の変容というテーマはもはや古びても良さ>>続きを読む
SF作家カート・ヴォネガットの諸作を思い起こさせるのは、ウェイモンドがエヴリンに対して「be kind」と語る印象的なシーンのせいだけではないだろう。どうしようもないニヒリズムとそれを越えていこうとす>>続きを読む
前評判通り、ボウイのキャリアを説明しようなどという気は全くなく、膨大な映像資料と音をコラージュすることでボウイの表現そのものを再現しようとする野心的な試み。トニー・ヴィスコンティが綿密にミックスし直し>>続きを読む
Primal Screamの同名アルバムで存在を知って以来、ずっと観たかった作品が4kリマスターされたのでついに劇場で。とにかく最初から最後まで突っ走っているだけだが、ただそれだけで最高。
誰もが「JUNK HEAD」を思い出すだろうが、あれが子供騙しに思えるほどのヴィジュアルイメージと世界観。壮絶。
「Nikkatsu World Selection」にてデジタル復元版を再見。映画とは脚本であるとよく言われるが、そんなセオリーなど意にも介さず全てが撮影・カットのみに奉仕する異様な作品。
レフン監督のレトロスペクティブ特集上映にて再見。本来はリンチやホドロフスキーに近い資質の人だと思うが、なぜか万人向けの仕上がりに着地した奇跡的な一作。