もろもろ一触触発状態のレストランの緊張感が、ワンショットの緊張感とマッチしてて、単に実験的な撮影というだけでなくて、このストーリーだからこそ意味があるのがよかった。登場人物たちもそれぞれが抱える問題が>>続きを読む
わたしの中では今のところ今年一番の映画。ここまで現実的な恋愛ものってなかなか無いと思う。すごいわかる、って言いたいことばかり。共感しかない。ひとつひとつのセリフが本音で刺さりすぎて、だから「最悪」なの>>続きを読む
ひたすら芸術的な格闘シーンが小気味良い映画。ストーリーはやや都合良さが目立つけど、この気持ちよさは嫌いじゃない。
60-70年代のカリフォルニアで青春を過ごした人のために作られたアメリカ版の懐メロなんだと思う。もしかしたら、当時青春時代を過ごしたような年代にはもう少し懐古感を感じられて面白いかもしれない。とはいえ>>続きを読む
75歳を過ぎたら、安楽死を選べるという法律が施行され、その選択を迫られる、あるいはその選択肢を選ばざるを得ない人々をめぐる物語。ストーリーを聞いたとき、山田宗樹の『百年法』を思ったというツイートをした>>続きを読む
すごく史実に忠実な物語。ピカールは事実自体を正しいということにかけては信念を貫いていたけれど、ユダヤ人に対する偏見自体を変えたわけじゃないし、処遇が不当というドレフュスの訴えにも、それを正そうとは思っ>>続きを読む
自分の人生を生きようとして葛藤するジョアンナがすごくいい。またそれを母のように見守るマーガレットもいい。こういう女性になりたいなと思う感じ。ストーリーはあくまで若い女性の成長物語で、しかもちょっと甘い>>続きを読む
子どもの想像力と、未来への希望に癒やされる映画。子どもにインタビューをし続けて、国中を回るジョニーと、精神を病む夫の世話に奔走される母親からジョニーが預かることになったジェシーとのロードムービーならぬ>>続きを読む
映像から醸し出される重力をずっと感じる、そんな映画でした。パワーバランスとか、作戦の国際法的正当性とか、そういうことは一切考えずに、とにかく無茶なドッグファイト映像を楽しんで、かつでっかいスクリーンで>>続きを読む
たまたまこの映画を見たときに読んでいたSFで、「戦争っていうのはいつでも食糧を巡って起こる」というセリフがあって、ああまさにこの状況がそれにあたるんじゃないかと思った。食べないと人は生きていけない。食>>続きを読む
運命論的な結末は途中で見えてくるのだけれど、そこへ戻るまでの諸々が長すぎると思ったのはわたしだけ?
この監督の映画、本当に癖があるよなーと思う。善悪とか正義とか、そんなに単純ではないのに、単純化しようとする、あるいは善を称えようとすることの怖さを思う存分味わえる。
とてもタランティーノっぽい。図書館がアジトっていう設定は、ちょっと惹かれたけど、多分監督は特に図書館に思い入れがあるわけではなさそうで、中の人間から見ると非常にステレオタイプで表層的な使われ方だったの>>続きを読む
バディ役の子が最高だった。そして、彼とおじいさんのやりとりがものすごい深かったと思う。いわゆる故郷のない私には、監督の強い郷愁は想像の域でしかないのだけれど、良い意味でも悪い意味でもベルファスト時代は>>続きを読む
ディオールで引退間際のお針子のトップが、ある日出会った貧民層の女の子の手を見てお針子にならないか、というお話。見事に女性ばかりが出てくる映画で、男性は全員添え物、というのが面白いと思ったけれど、全体と>>続きを読む
ポート・アーサーで実際に起きた銃乱射事件の犯人に焦点を当てた映画。彼は今も刑務所で生きているそうですが、なぜあの事件を起こしたのか、動機はさっぱりわからない(理解できない)そうで、彼の半生を描くことで>>続きを読む
私は本当に劇場で上映される予告編だけで次に見る映画を決めてるのだけれども、この映画は予告編に騙されるタイプ。よくできてたと思う。多分、実験を主導している彼らも、主人公のようなタイプが一定以上混じってる>>続きを読む
私の好きなタイプの家族バンザイ映画。ただ、彼がBBCを口撃しているのを見ると、日本人はおそらく某N党の党首を思い出すと思う。
月旅行を夢見るユーリの宇宙飛行士ガガーリンとガガーリン団地への想いが詰まった物語。かなり突拍子もないのだけれど、生まれ育った団地への愛着がとても気持ちよく、そしていかにも1960年代の美しい造形が壊さ>>続きを読む
すごく静かな映画で、登場人物も限られているのに、語られる問題は幅広い。そして語り方が上手いので、全然長さを感じさせない。祝日の水曜サービスデーというアドバンテージはあったけれど、朝一からほぼ満席なのも>>続きを読む
ひょんな事からサイコな男性率いる4人組に追われることになった女性。リアリティ感ゼロな設定に、見事なクズ野郎が教科書的に予想通りの行動をしてくれるという、その潔い脚本に感動。ジェットコースター的な面白さ>>続きを読む
主演のコリン・ファースもその相方役のマシュー・マクファディンも良かった。特にマシューの声、私めっちゃ好きなんですけど、誰か同意して。
2度目のそして今のところ最後の世界大戦は、本当に狂ってるな、という>>続きを読む
オーシャンズ8よりもより筋肉系の女子バディームービー。格闘シーン長めだけれど、総じてスピード感あるので面白かった。中国の立ち位置が最後までちょっとよくわからなかったけど...
通常上映時に上映開始時刻が早すぎて観にいけなかった(それは、そもそも上映時間が長いからだということを知った)映画でしたが、海外で注目されたために突然上映館増えて、近所でも上映されることになってようやっ>>続きを読む
ウェス・アンダーソン色にあふれる映像が楽しめるけれど、私にはこの映像がとても2次元向きに見えて、本とか写真集でもよかったんじゃないかと思った次第。動きのある映像にする必要あったのかなと。だからからか、>>続きを読む
ああ、そうか、タイカ・ワイティティ監督の映画だから見ようと思ったんだっけ、と途中で気づいた次第。いかにも「壊れた近未来」的風景を背景に、AIに制御されるドローンとそれに従う洗脳された兵士たちと、先住民>>続きを読む
単なる人間狩りの物語。全く背景がわからないのだけれど、追われてるドラッグディーラーたちは、実はそれほどサイコな感じじゃなくて、単なる寄せ集めで本気で刑事たちを殺そうとしてないというところが哀れを誘う、>>続きを読む
マチュー役のピエール・ニネの怪演にバンザイ。事件の真相もそうだし、本当にブラックボックスに取り憑かれてるだけなのか、それとも...という2重になってる見せ方は面白かったけれど、その「真相」が本当に起こ>>続きを読む
気づいたらエレベーターに閉じ込められていて、その理由が徐々に明らかになる、という設定はすごくよかったのに、重要な理由の説明が中途半端だったかも。惜しい、って感じ。
若干言葉足らずというか、あえて詳細の部分を隠しているから(犯罪の手段なので)なのかもしれないけれど、「シルクロード」自体にリアリティが無いように思ったのは私だけ?あとそれぞれの人物造形も表面的で、肩入>>続きを読む
これは議論したい感じの映画。この映画自体には答えはない。私はアルマの考え方に全面的に共感したけれど、途中に出てくるこれを「幸せ」と考える男も間違ってはいないと思う(それはもしかしたら男女の違いなのかも>>続きを読む
一体マッチョは誰なのかと思ってたのですが、まさかの鶏。鶏との友情って新しいかも、と思いましたが、桃太郎にもキジがいたか。
というわけで、本当に爺さんになってしまったクリント・イーストウッドの人生訓を聞>>続きを読む
元気のよい田舎娘から、のし上がったときの眼力すごすぎる。というわけでレディー・ガガ七変化を見る映画。
東西冷戦は多くの良質な娯楽映画を産んだと思うけれど、次のターゲットは崩壊しそうなEUなのかなと思ったのでした。この映画は本当は2019年に上映される予定だったもので、ブレクジットやそれに伴うスコットラ>>続きを読む
35年前、デビューコンサート直前に行方不明になったヴァイオリニストを探す、という話なのだけれど、ロバート・ゴダード的なミステリを予想しているとちょっと肩透かしな感じ。ではあったけれど、それなりに結末に>>続きを読む
彗星が地球にぶつかる、というところから始まるディザスター映画は本当にたくさんあるけれど、それをもっともっとリアルにした感じの風刺映画。とても良く出来てて、異常な豪華キャストも納得です。実際に世界中で起>>続きを読む