Hiroeさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

Hiroe

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ラストナイト・イン・ソーホー(2021年製作の映画)

3.4

エリーとともに見てるこちらも徐々におかしくなっていくような気分になるのだけれど、ただただ壊れていくだけじゃなくて、ちゃんと結論が出てたのが秀逸。最初から答えは見えてるのだけれど、それを見てる(読んでる>>続きを読む

ディア・エヴァン・ハンセン(2021年製作の映画)

3.1

エヴァン・ハンセン役/ベン・プラットの歌声がすごくよかった。彼はブロードウェイでこのミュージカルが最初に上演されたときの主演だそうだけれど、彼がいたからこそ映画になったんじゃないか、と思ったくらい。誰>>続きを読む

皮膚を売った男(2020年製作の映画)

3.5

人権って何だろう、自由って何だろうと考えさせられる映画。話の中でも出てくるけれども、彼は決して虐待されているわけではない。むしろ母国で受けた仕打ちの方がよっぽど酷い。でも人間を美術館に置くとか、売買す>>続きを読む

もろい絆(2021年製作の映画)

3.0

イスラム教徒のサリー職人と、たまたま出会った旅行中のイスラエル人女性。聾唖の娘を養うために踊り子を続ける女性と、彼女を思う男性。それぞれの話が全く別々に語られるのだけれど、それが最後にとんでもない形で>>続きを読む

世界、北半球(2021年製作の映画)

2.9

14歳の子供に「家長でしょ」という母親、まだ幼い子供を倍くらいの歳の従兄弟と結婚させようとする親類、そして戦争遺物が見つかったら、その土地は閉鎖されるという規則。違う世界から見るとあまりに理不尽な世界>>続きを読む

ザ・ドーター(2021年製作の映画)

3.3

主人公は、保護施設に入れられた崩壊家庭の14歳の少女、しかも妊娠3ヶ月。とてもありがちな設定なのに、ストーリーはどんどん予想外の方向へ。扱われるテーマは本当にどれも何度も語られるものなのに、最後まで目>>続きを読む

最後の決闘裁判(2021年製作の映画)

3.2

結果的に決闘になる事件を、関連する3人の視点からそれぞれ追う物語。視点を変えることで、同じ人物も少しづつ印象が変わって面白い。勧善懲悪ものだと、誰かがヒーローで、ヒーローは正義で、そして最後は勝つにな>>続きを読む

DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)

-

タイトルに小さくPart 1とついていて「え、」って思ったの、私だけ?作り込まれた世界観は、2時間半じゃその広さを理解するのに全然足りなくて、これはまず原作読むべきでしたね。すみません。ティモシー・シ>>続きを読む

007/ノー・タイム・トゥ・ダイ(2019年製作の映画)

2.8

景色が綺麗だった。最近、長いことやってるシリーズもの、「現役引退」がよくあるテーマになってて面白い。

アイダよ、何処へ?(2020年製作の映画)

3.6

ボスニア紛争は、すごく遠い世界の話のように思っていたけれど、1995年という私にとっては最近の話ということに衝撃を受けました。この映画を見たあと、なぜセルビア人は侵攻してきて虐殺を行ったのか、そして国>>続きを読む

レミニセンス(2021年製作の映画)

2.6

海面上昇で水に沈もうとしている都市で、人の記憶を映像化できるという装置を使って過去の幸せだった瞬間に浸かるビジネスをする男と、そこにやってきた女性のお話なのだけれど、そういうせっかく面白い背景を作った>>続きを読む

アナザーラウンド(2020年製作の映画)

3.3

血中アルコール濃度を0.05%に保てば、人間はより幸せになれるという謎理論を実践した退屈な教師4人の顛末。デンマークでは16歳から飲酒ができ、かつものすごく酒が安いらしいので、この映画も当然のごとく高>>続きを読む

オールド(2021年製作の映画)

3.0

シャラマンらしい、ある超自然現象をスリラーの通奏低音として使いつつ、なぜ彼らはここに集められたのか、に集中して結論を出すところはすごい。単なるホラーじゃないところに拍手。

SAS:反逆のブラックスワン(2021年製作の映画)

2.6

いかにも大スクリーン向きな映画なのに、日本では結局上映されずNeflixスルーされたアクション映画。見てどこも配給しなかったのがわかった感じ。ちょっと中途半端。アクション映画としてみるとハリウッドにか>>続きを読む

Summer of 85(2020年製作の映画)

3.2

少年の夏休み成長物語は特に珍しいものではないけれども、スクリーン上のアレックスが、この「ダヴィッドとの6週間」の前と後で少年から少し大人になったなと見えたのは私だけだろうか。「君の名前で僕を呼んで」が>>続きを読む

モロッコ、彼女たちの朝(2019年製作の映画)

3.0

夫を亡くし、娘と生きるためにパン屋を営む女性と、臨月のお腹をかかえて居場所を求めてさまよい歩いていた女性が交流を通してそれぞれの行末を考える物語。全体として語られる女性の生きづらさは、洋の東西を問わず>>続きを読む

明日に向かって笑え!(2019年製作の映画)

2.6

失うもののない普通の爺さんたちが、失政による金融危機と、それに乗じて 私腹を肥やす金持ちに仕返しをする物語。この手の話、最近結構多いと思うけど、だからこそもう少しひねりが欲しかったかも。楽しいことは請>>続きを読む

17歳の瞳に映る世界(2020年製作の映画)

3.1

映画を見ていて、不思議に思っていたのは最初から最後まで相手については聞かれなかったこと。なぜその違和感を持っていたかを考えていて、そうか、日本では人工中絶をするには、強姦のとき以外は相手の合意が必要だ>>続きを読む

少年の君(2019年製作の映画)

3.2

最初と最後にいじめ問題に関する一言があるのだけれど、そういう教育的要素は結構少なくて、あくまで大人への階段を登る少女の成長物語というのがよかった。地獄から抜け出したい一心で大学へ行くことだけを目標に勉>>続きを読む

83歳のやさしいスパイ(2020年製作の映画)

3.0

なぜ老人ホームの人たちは同じような遠くを見る目をしているんだろうと思った。学生時代にホームを回る旅行をしたことがあったし、うちの祖父母(祖父はなくなったけど)もホームにいるけれど、この映画の中に出てく>>続きを読む

プロミシング・ヤング・ウーマン(2020年製作の映画)

2.8

繰り広げられるシーンと全く合わない陽気な音楽は、虐待される側とする側との認識の違いを想像させる。加害者は意識さえしないけれど、被害者は絶対に忘れない。いじめの絶望的な構造をよく表していると思う。「なぜ>>続きを読む

シャイニー・シュリンプス!愉快で愛しい仲間たち(2019年製作の映画)

2.7

陽気なシャイニー・シュリンプス(は実在するらしい)のドタバタがとっても楽しいいかにもなフレンチコメデイ。それぞれが親や家族との問題を抱えていて、彼らだけが仲間であり家族であるような環境の中で、マチアス>>続きを読む

パーム・スプリングス(2020年製作の映画)

3.2

同じ日の繰り返しだけど、諦めてそれなりに楽しい日を送るのか、それとも世界の先を知りたいのか。基本的にはドタバタコメディ系なんだけど、その根底に流れる問いは、自分はどう生きたいかを考えさせられるようなも>>続きを読む

ノマドランド(2020年製作の映画)

3.2

見る人を選ぶ映画かなと思った。隣に座ってた若い子は爆睡してたけど、多分彼らにとって老後はまだ先の話だからだと思う。原作はノンフィクションだし、この映画も物語があるのではなく、旅をしながら低賃金重労働の>>続きを読む

ステージ・マザー(2020年製作の映画)

2.8

超保守的な田舎で燻ってた主婦が、息子の死をきっかけにサンフランシスコのゲイバーを立て直す、という現実的ではないけど、ありがちなストーリーは見てて安心感あるなと思いました。行き着く先も分かりやすいし、本>>続きを読む

私は確信する(2018年製作の映画)

2.9

三浦和義事件思い出した(結果は全然違うけど)。マスコミが犯人探しとかすると碌な事にならない典型例なのかも。控訴された知人のために必死になるノラに弁護士が言った言葉がすごく重みがあると思った。この話は、>>続きを読む

ある人質 生還までの398日(2019年製作の映画)

3.2

体操選手というキャリアが怪我で頓挫、写真家になりたいと、情勢不安定なシリアで「日常」を撮影しにいった青年が、ISISの一勢力に拉致されて身代金を要求されるお話。先進国の多くが直面してる問題だけれど、対>>続きを読む

わたしの叔父さん(2019年製作の映画)

3.3

これはいい。静かに泣ける映画。起伏のない至って平穏な毎日を送るクリスと叔父さん。どこまでも広がる平原で酪農を営んでいるが、このくらいの歳の女の子がなぜ老人のような生活に反発もせずに安住しているのか、と>>続きを読む

羊飼いと風船(2019年製作の映画)

2.8

チベットで現世と隔絶されたような世界で暮らす一家の物語。あまりに違う世界なのに、女性が生き方を悩むというところは理解できる範疇。でも、その結果として尼になったり、その原因がとてもユニークだったりして、>>続きを読む

聖なる犯罪者(2019年製作の映画)

3.5

聖職者とは、祈りとは何かをシニカルに問う物語。明らかに犯罪者的な顔をしていた彼が、司祭服を着た途端、なんかそれらしく見え、周りの接し方も変わってきたり。それは、司祭服に対する一定の尊敬が為せるものなの>>続きを読む

パリの調香師 しあわせの香りを探して(2019年製作の映画)

2.8

かつては一線で香水を作ってた彼女の傲慢ぶりが、コメディの域で嫌いじゃない。どこか憎めないところは演技の成せる技なのだろうか。良い匂いを作るってだけでなく、同じ匂いを再現するとか、悪臭に何かを混ぜること>>続きを読む

ザ・プロム(2020年製作の映画)

3.4

隣人を愛せよ、それに尽きる。すごく単純だけれど、ザ・ポジティブなミュージカル映画。今の時節にぴったり。

新感染半島 ファイナル・ステージ(2020年製作の映画)

3.0

やっぱり年明けはバカバカしさ満載の1本が良いだろうと今年も韓国映画。笑えはしないけど、映像のスピード感がすばらしい。特にドリフトでゾンビがばばばばーと飛ばされるところ、賛否両論ありそうだけど気持ちが良>>続きを読む

ミッドナイト・スカイ(2020年製作の映画)

3.3

ジョージ・クルーニーの北極圏での一人芝居が鬼気迫るものあってよかった。住めなくなった地球と決して会うことのない宇宙船との交信だけで構成される映画なのに、その後ろに広がる物語が説明的ではなく、映像と言葉>>続きを読む

この世界に残されて(2019年製作の映画)

3.2

一人きりになってしまった2人の、周りには理解されない、強い絆と不思議な関係を描く物語。セリフがほとんどない医師の複雑な気持ちと、すごく純粋な少女のまっすぐな気持ちが本当に行間に溢れてる感じで、最後もの>>続きを読む

GOGO(ゴゴ)94歳の小学生(2020年製作の映画)

3.0

「女の子が教育を受ける必要はない」という時代・世界に生まれた”ゴゴ”は、94歳。ひ孫がやはり学校に通っていないことを嘆き、ひ孫とともに世界一高齢の小学生に。というドキュメンタリー。教育を受けていないと>>続きを読む