hiromenさんの映画レビュー・感想・評価

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悪は存在しない(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

わーすごい。
終わり間近に、何で?最後の息は誰?ってなってからそのままおわって、かえって、ぼやーっと考えて、行きついた。
私たちだ。。私たちが鹿で、骨で、丘ワサビで、木だ。車でもあるかもしれない。勝手
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パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)

3.7

選択とは他の何かを捨てることだ、、

作りものの物語の中では簡単に運命があり他から際立っているが、現実にそんなことはない。
何かの選択が違えば、タイミングが違えば、人生は変わる。その物語にはない脆さ、
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落下の解剖学(2023年製作の映画)

3.6

愛も、瞬時の怒りも、事実。全てにおいて正しい人はいないし、常にハッピーな家庭もフィクションにしかない…。
最後の喪失感、2人のそれぞれの怖さがじわっと沁みた。

心象をコントロールするための、あれやこ
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デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

3.8

戦闘より物語を楽しんでしまうので切なさが迫ってきた…何あのティモシャラの目(褒めてる)
何を見て何を選んでるんだ?気になって次が見たくなる…
自分一人ではなくて、大きな力の一部になる時に端から見て分か
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.2

すごい、美しさとユーモアのバランス、どうやってこんなもの作れるんだ?最後の美しさまで手抜かりない

はじめのゴッドの禍々しさがこんな愛に変わる(変わってない)と思わなかったし、度重なる夢と絶望を体感し
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トリとロキタ(2022年製作の映画)

3.7

つらい。
移民だからではなく、移民のハードルが高いから囲まれてしまう厳しい世界。

見えない日常にあるふたりの時間の心地よさと、トリの子どもならではな冒険力にわくわくもするのでよかった。

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

3.8

のっけの勢いでほとんどが過ぎて行ったので一瞬で終わっちゃった。
いろんなメタ構造が迫ってきてうわーとなった。立体的だ。
そして多方面への、愛!!
自分も自分の周りもダメな今も愛おしくなる。

今の時代
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ブルー・バイユー(2021年製作の映画)

3.8

私はあなたを選んだ、という言葉が残った。
大事なのはそこだよね、選べずに振り回されて生きてきた結果、何を選ぼうとしているのか。その選択を無碍にさせないでよ。

最後の決闘裁判(2021年製作の映画)

3.7

最後の眼よ…話が進むにつれ、あの眼になる。「私は生きている」の意味…。盛り上がる群衆の中で、その前からひたひたと満ちていた静かに暗い気持ちが対照的に浮かび上がる。この感情がこの映画を臨場感ある決闘もの>>続きを読む

ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

3.8

途中のシーンで「あっ」と気付く。わたしは、自分に当然分かりやすいシーンが続くと期待していた事に。その優位性に。映画が始まる前の情報に全く頓着していなかったことに。
そこだけで見る価値があった。

スウィング・キッズ(2018年製作の映画)

3.7

今信じている思想と、その仲間と、やりたい事の辻褄が合わない。それぞれの正義が合致することはない。
いつか、こんな事に悩まなくていい世界になれるのか…?と、どしんと来る重い映画だったが、とてもよい。

ボイリング・ポイント/沸騰(2021年製作の映画)

3.7

色んな人の人生の一部がぎゅっと詰まっている。目を逸らして、他人を責める(または、自分を責めすぎる)。こんな行き違いが、不満が、キャパオーバーによるミスの積み重ねが、脅迫が、世界の至る所で起こっているん>>続きを読む

そばかす(2022年製作の映画)

3.7

本当に誰にも言えずにいた違和感、その内に秘めたものを放出するためのチェロ。
チェロが必要無くなって、表に出したことで新しい繋がりができる、清々しいストーリー。
どこでも誰でもこんな環境であってほしいと
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花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

3.7

こうであれば正解も、こうであれば運命もない。あと一歩足りなかった、そしてその一歩のタイミングだけなのかもしれない。

バルド、偽りの記録と一握りの真実(2022年製作の映画)

3.8

分娩、戻る赤子、尾をひく臍の緒、ウーパールーパー、砂漠、、夢の中みたいな不思議な時間、朝ごはん、作品に出演させてと言う親族。
映像の断片が残る映画で、夢と事実のずれが楽しい。事実かどうかよりも、それを
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ファーザー(2020年製作の映画)

3.5

認知症の体感。初めに渡された情報をすんなり信用していると、状況がガラッと変わって何が本当だか分からなくなる。
周りからの何を言ってるの?という圧が、自分はしっかりしてるつもりだからこそつらい。
こんな
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秘密の森の、その向こう(2021年製作の映画)

4.0

親子でもそれぞれが個人であるという意識の強みを、静かに心の中に置かれた、というか置いていただいた。
秋の森も、まだ不思議をそのまま飲み込める子供の時間も、家族の関係も、そのきれいなガラス玉たちを見せて
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82年生まれ、キム・ジヨン(2019年製作の映画)

3.7

性別の違いで、どれだけのことが強いられているか…

働けない(子供を見てもらえない、夫の将来を潰すなと義母に言われる)、働いても稼げない、以前の働き方と比べて卑下される。これ全部個人や夫の姿勢だけでは
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NOPE/ノープ(2022年製作の映画)

3.5

動物も目を合わせることは警戒心の表れなのに、人間は見つめることが愛情や見守りになるの、どこから転換したんだろう…

聖者の谷(2012年製作の映画)

3.6

聖者が作った谷で暮らす、もう聖者はいないという若者。
誰かによって作られた舞台に乗せられ、役割を強いられる生活から逃れようとしていたが、させられるのではなく自分で手を加えて生活を作りはじめる。
夢だな
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わたしは最悪。(2021年製作の映画)

3.7

自分を尊重して生きようと模索しながら、自信は初めからある訳ではなく、よくある何かに流されてしまう感じ、わかる。今その途上ですわ…
人の考えとか、この歳ならこうするべきとか、一番新しくて正しそうなことと
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女神の継承(2021年製作の映画)

2.8

コクソンよかった記憶があるのでめちゃくちゃ期待してたら、ちょっと肩透かしだった。
撮影班は確信したって、なにを根拠に??で冷めてしまった…
この一連全てがほんとに女神の継承だったほうが怖かったかな…?
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プアン/友だちと呼ばせて(2021年製作の映画)

3.8

雰囲気とか音楽に流されてるのかもしれないけど、流されて呑まれていい良さがあった。
現実にどうとかではなく、この映画を楽しんでほしい…と思う。

元カノとのいろいろや友情までもが、まさかここからかよとい
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ナワリヌイ(2022年製作の映画)

3.8

面白かった。これがドキュメンタリーとはね…!
地味に衝撃だったのは、プーチンは全ての質問に答えるというところ。え、日本の方がエグいね…?

スープとイデオロギー(2021年製作の映画)

3.6

経験から次の行動を決める。その普通の思考で、守りたいから選択した道がこんなに心苦しいとは、、政治が人にどれだけの影響を及ぼすか、その一端を見れた気がする。

インフル病みのペトロフ家(2021年製作の映画)

3.6

はじめのなだれ込みで、これは理解とか感情移入とかじゃないやつだ、、となる。
変なのでちょっと見てほしい…

さっきのが妄想として、これが現実かなぁ?がぐにゃっと曲げられて曲げられて、いや何を現実とか考
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林檎とポラロイド(2020年製作の映画)

3.6

前から林檎食べてたんだね、意図して避ける林檎、覚悟して選ぶ林檎。

はじめは与えられたのシンプルでかっこいい服装だな、と思ったのが同じ格好の人が映る度にどんどん嫌になっていく感じ、流行り物が嫌になるの
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MEMORIA メモリア(2021年製作の映画)

3.6

アピチャッポン映画、いつも行くタイミングが昼過ぎの上映で、寝なかったことがない。笑

普段映画を見ていて、違和感を感じなければBGMのことを全く覚えていないタイプの人間なので、この映画の中で音だけで記
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シチリアを征服したクマ王国の物語(2019年製作の映画)

3.0

「ここでクマにできることはこれ以上ない」みたいな王の台詞に、果たして人間に何かできるのでしょうか?と思った。構造が行動を生む、それを塗り替えられるでしょうか。

声もなく(2020年製作の映画)

3.9

好きだった。手を叩くところ、重々しくなくても影がくっきりあるところ、ボロボロになって捨てられるスーツの気持ち。
言葉がないからこそ、表情や行動に嘘がないんだろうなと感じられるのですごい。

ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

3.2

最後は好きだった、手放せたんだなと思って。
ここがいいところか?という見方をしてたのと話の中身がそんな好きじゃないなというのでいまいち評価できない

演技臭くないけど短編集で見たほどの棒読みでもない、
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無聲 The Silent Forest(2020年製作の映画)

3.7

しんどい映画だった。大抵のものは見れる耐性があるつもりだけど、途中でもう見たくないと思った。何度も描かないでと。実際の被害者はこの何倍の思いだろう。
病院の屋上の独白は理解を遥かに超えていて、こんなに
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ユンヒへ(2019年製作の映画)

3.7

やさしい…
いつの間にか力が入ってぐっと握ってしまっていた手やさしく解してくれるような映画だった。

元夫からの渡されるもの、から溢れるふたりの感情がどっちも入ってきてぐわぐわだった、泣いた…

偶然と想像(2021年製作の映画)

4.0

2,3話で画面に向かって話す俳優に吸い込まれるように泣いた、こうなると思ってなかったのでびっくりした。そっと背中を支えてくれるような映画でした。そればっかりではない苦みがあるのも良い。

フィクション
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ラストナイト・イン・ソーホー(2021年製作の映画)

3.4

音楽は好きで途中までもいい感じだけど、ストーリーの着地になんか受け入れ難さがあった。
強かなサンディはいい展開だったんだけど…亡霊の男どもに被害者ぶってんじゃねぇよと思っちゃってそこで拒否反応出てしま
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