くまちゃんさんの映画レビュー・感想・評価 - 9ページ目

ドラえもん のび太と竜の騎士(1987年製作の映画)

3.7

悪不在の恐竜紀行。

のび太が泣きつく時のドラえもんは大体おやつ中か読書中。漫画の場合もあるが、幅広い知識は人間と同じ方法でインプットしているらしい。

どこでもホールにて接続された洞窟内に関し、ドラ
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ナイル殺人事件(2022年製作の映画)

3.8

豪華絢爛な色彩と脱色した脳細胞、
ナイルに浮かぶ巨大な密室で発生した殺人事件に高慢な口髭叔父さんが挑む。

第一次世界大戦を経験したエルキュール・ポアロの「愛」に関する掘り下げ
と髭を生やすに至った理
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ドラえもん のび太と鉄人兵団(1986年製作の映画)

3.8

鉄人兵団が人間を奴隷化するため地球侵攻するヘヴィな内容。

神は傲慢な人間を見放し、天国のような理想郷建国目的でロボットを作った。
それは時代とともに歪められた神話となり、人間と同様、醜悪な社会制度を
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別離(2011年製作の映画)

4.3

それぞれの思惑が絡み合いすれ違い、
関わる人全てが傷ついていく…

不要な音楽を一切廃し、ドキュメントな雰囲気が物語の緊張感を張り詰めさせる。

ヒッチコックの「私は告白する」にあるように、サスペンス
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SING/シング:ネクストステージ(2021年製作の映画)

4.8

最高のライブパフォーマンス。
最高の映画体験。
これほど劇場で鑑賞できたことを感謝したことはない。

音楽がずっと鳴り響き、ポップコーンの咀嚼を気にせず安心して食べられる映画。

各々が自分の殻を破る
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ドラえもん のび太の魔界大冒険(1984年製作の映画)

3.7

ドラえもん=科学技術の象徴
という前提を根底から否定しつつ
「サイエンスフィクション」から
「すこしふしぎ」に比重を傾けた実験的作品。

もしもボックスを使用することで魔法文明が栄えた世界線となるが、
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SING/シング(2016年製作の映画)

4.0

冒頭のキャラ紹介はテンポがよく、
それぞれの抑圧された私生活に感情移入しやすい。

「どん底に落ちるのも悪くはない」
「行先は一つしかない、上にあがるだけ」
ポジティブなバスターらしい言葉。
しかしそ
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ONE PIECE ワンピース 珍獣島のチョッパー王国(2002年製作の映画)

3.5

見たままのチョッパー回。

敵のバトラー伯爵がワポルや後に出てくるフォクシーと同系統の狡猾な強いおもしろキャラでワンピースらしさがある。

冒頭の船内でゾロが筋トレをしてる場面がシュール。

モバンビ
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ONE PIECE ワンピース ねじまき島の冒険(2001年製作の映画)

3.7

ワンピースコスプレ映画。

麦わら海賊団は基本的に上陸した島や気候の状態によって服装を替えている。
今回は船ごと盗まれる事で、各々がこれから先作品内で身につける可能性の低い衣装となっている。
ねじまき
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ドラえもん のび太の海底鬼岩城(1983年製作の映画)

4.3

海底である設定を最大限に生かし楽しい部分と恐ろしい部分を見事に活写している。
謎の帆船のニュースとキャンプへの出発。2つの対比が物語を不穏な雰囲気へ誘っている。
海底に関する描写はリアルで、作品内で語
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ドラえもん のび太の大魔境(1982年製作の映画)

3.5

ポツンと一軒家的秘境探しの旅。
合法的(ママの許可)に犬を飼育したり
のび太のママがバックを紛失する失態を犯したり、
ジャイアンが責任や負い目で苦悩したり
死人が出るほどの激戦が繰り広げられたりと他と
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映画ドラえもん のび太の宇宙小戦争(リトルスターウォーズ) 2021(2021年製作の映画)

3.6

全体的な大まかな流れは元と同じ。

ピリカ星でどんぶら粉を使用して隠した戦車が使用されることなく映画が終わった。
旧作は、敵に回収されてアンテナがウィークポイントであることがバレる重要な部分。今回はは
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ドラえもん のび太の宇宙小戦争(リトル・スター・ウォーズ)(1985年製作の映画)

3.5

ガリバー旅行記とスター・ウォーズを全力でドッキングさせた意欲作。

OPとEDに直接的な描写があり映画ファンなら相好を崩す事になるだろう。

ロコロコのデザインが神がかって可愛い。

装着すると全てが
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THE BATMAN-ザ・バットマンー(2022年製作の映画)

4.5

ハードボイルド・クライム・サスペンス
ヒーロー映画というより探偵映画。
探偵映画3時間は長く感じる。

物語上探偵役を務める誰かが必要でありそれがバットマンである必然性は皆無。
全体的にノワールな雰囲
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ドラえもん のび太の恐竜(1980年製作の映画)

4.3

長編ドラえもんの記念碑的作品。
全体を通して親子愛と自立を描いている。
スネ夫の自慢に起因するのび太の嫉妬と虚栄心。そこから始まる冒険と騒動。ドラえもんの基本的なストーリーラインである。
発掘した岩石
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香港国際警察/NEW POLICE STORY(2004年製作の映画)

4.6

ポリス・ストーリーを冠した作品はスピンオフ含めいくつもあるが、今作は警察物である以外シリーズとの関連は皆無。
ポリス・ストーリーシリーズの鑑賞経験がなくても楽しめる内容となっている。

ジャッキー映画
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ONE PIECE ワンピース(2000年製作の映画)

4.2

劇場第一作。デジモンとの併映のため上映時間51分と短めなのが気軽に見れる。
劇場版で唯一オープニングとエンディングがあり、当時のTVアニメ版に即した曲がかかるのも胸が熱くなる。
シロップ村編とバラティ
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知りすぎた少女(1963年製作の映画)

3.7

ジャッロ映画の原点。殺人事件の目撃者となった少女が独自に捜査を進めるサスペンススリラー。

場面転換が多く時間を跳ぶ事で作品のテンポを良くしている。
遺書の偽造や真実を追い求めるジャーナリズムの排斥な
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血ぬられた墓標(1960年製作の映画)

3.6

モノクロの中に色彩を感じさせる見事なコントラスト。
炎や光、陰影を駆使し、白と黒の画面を最大限に生かした手腕は見事である。
火刑場の炎から始まり、青銅の仮面を打ち付けられるところでのタイトルバックに引
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見えない恐怖(1971年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

人里離れた郊外の屋敷で家族が殺された。盲目の少女サラはそれに気が付かない。隣に死体が横たわっているというのに。
志村後ろ〜っ!!的な映画。

犯人の顔が映らないように徹底したカメラワークは同年アメリカ
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タイガー・バレット(2018年製作の映画)

2.6

タイガー・シュロフ無双映画!

インド版ランボーという触れ込みだったが、攫われた娘を奪還せしめるというのはどちらかといえばコマンドーでは?

バルカン超特急やホワイトプランのような、自分さえも信用でき
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護られなかった者たちへ(2021年製作の映画)

3.7

東北を襲った未曾有の大震災。
全てを失い絶望を強いられた生活困窮者。制度と法律の名のもとに、国の庇護から零れ落ちた者達の悲しい結末。

被災した人々を丁寧に描き、生活保護というフィルターを通すことで社
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銀魂(2017年製作の映画)

3.6

銀魂と福田雄一、ノリと笑いのツボが一致した奇跡的ぐだぐだ映画。

メインビジュアル公開当時はヤバメの雰囲気だだ漏れ状態だったが、鑑賞して杞憂だったと悟る。

銀魂はもともとこういうやつだった

銀魂だ
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罪の声(2020年製作の映画)

4.7

日本中を震撼させた未解決事件、その裏にあるあまりに悲しく切ない驚愕の事実。

探しものをして出てきた古いカセットテープ。そこから聞こえるたどたどしい幼い自分の声。からのタイトルバック。序盤から背筋が凍
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シン・エヴァンゲリオン劇場版(2020年製作の映画)

3.5

庵野秀明の集大成でありエヴァからの解放。

考察に次ぐ考察、アニメーションとしては難解極まりない神話的芸術作品。

新劇場版は従来のエヴァより比較的わかりやすい構造で、全体通して見やすい印象。

ただ
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前科者(2022年製作の映画)

3.6

罪を犯した者とその更生を補助する保護司。静かだが確実に見るものを惹き付ける不思議な引力。それはポップコーンの咀嚼に罪悪感を覚えるほど…
人間の弱さや葛藤、そこからの再生と希望、前科者が抱えてるもの、進
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悪魔を見た(2010年製作の映画)

4.8

リベンジ物のある種のアンサー。

大切なものを奪われ復讐するという簡素かつこすられ量産されてきたプロットに一手間も二手間も加えサスペンスを増幅、超弩級の韓国ノワールへと昇華させている。
正義とは何か、
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孤狼の血 LEVEL2(2021年製作の映画)

4.5

前作「孤狼の血」は極道と警察組織の駆け引きや政治的な部分が強く、細かい改変はあるものの大まかには原作に近い内容であった。
対して今作は、血を血で洗う暴力描写が多くバイオレンスに全振りした韓国ノワール色
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189(2021年製作の映画)

2.7

児童相談所と児童虐待の実態?としてはやや雑な印象を受けた。
物語の導入部分からセリフ、ストーリー構成に至るまで二時間サスペンスドラマの域を脱却することはなかった。
セリフでの説明が多く、言葉より映像に
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ノイズ(2022年製作の映画)

3.0

全体的に不穏な空気が漂ってはいるが、テンポが緩やかでやや退屈な印象を受ける。
原作では描かれていない登場人物のバックボーンを掘り下げることで作品に深みを与えることは確かにあるが、今作に関してはマイナス
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