「変な家」というタイトルと間取図が書かれたチラシに興味を惹かれて観たが、私には受け入れられない物語の展開だった。
気分を害する内容ではなかったが、前半の不思議な間取りの家を巡る話しが、後半の荒唐無稽な>>続きを読む
ビクトル·エリセが80歳を超えて「マルメロの陽光」以来31年ぶりに撮った長編作品。
大学生の時に観た「ミツバチのささやき」や「エル·スール」でビクトル·エリセの映像に感動した。
今回、アナ·トレントを>>続きを読む
イギリスのパトリック·ディキンソンが日本人俳優を使って作った作品であり、ヴィム·ヴェンダースが役所広司を主役にした「パーフェクトデイズ」や是枝裕和がカトリーヌ·ドヌーヴを主役にした「真実」に通じる。>>続きを読む
ヤングケアラー、親子·夫婦のDV、ジェンダーフリーなど、問題を詰め込んだ135分だった。
東京から大分の祖母の実家に引っ越して来た三島貴瑚(杉咲花)の噂をするオバアたちの話しが語られる。迷いクジラが現>>続きを読む
ビクトル·エリセ31年ぶりの長編作品「瞳をとじて」公開記念で上映された。
大学生の時に「ミツバチのささやき」とともに観てビクトル·エリセ監督を知った。
自死する父親との思い出を娘が回想する形で進んでい>>続きを読む
ウクライナの戦況がラジオから流れる部屋でのホラッパとアンサのぎこちない夕食風景。ロシアに面し戦争への危機感が強いフィンランドだが、それでも日常生活の中に喜怒哀楽がある。誰かを思うささやかな幸せを感じさ>>続きを読む
荒井晴彦監督によるピンク映画へのレクイエム作品。濡れ場は沢山あったがくどくなく、さとうほなみの乳房が美しかった。
一人の女性桐岡祥子(さとうほなみ)の恋人として暮らした栩谷修一(綾野剛)と伊関貴久(柄>>続きを読む
安倍晋三に向かってヤジを飛ばした者を現場から排除する北海道県警の警官たち。自分たちの行動は法律に基づかないことを分かっているので、姑息な笑みを浮かべている。
周囲の人はスマホで撮影したり傍観する見物人>>続きを読む
以前に観た「馬を放つ」と同じアクタン·アリム·クバト監督の作品とは知らなかった。
酒を飲みながら車を疾走させるなど自然の中で自由に生活しているが、人間同士のしがらみがとても強い。
両作品とも監督が主役>>続きを読む
なぜ殴られて示談金がもらえたのか分からないところから始まり、カオルの葬儀のシーンまでは光量が少なくて画面が暗く、室内で何が起こっているのか、それぞれの人物像も理解できないまま進んで行った。
喪主として>>続きを読む
公衆トイレ掃除を職業にする主人公(役所広司)の日常を淡々と描いており、一緒に観た娘は「良く分からないフランス映画の様」と評したが、過去を捨て黙々と誠実に働き、同じ日常が続くことがいかに幸せかを私は感じ>>続きを読む
時代を前後しながら徐々に謎が解けていく物語には引き込まれるが、高校生から28歳までの女性を杉咲花一人で演じるのは少し無理があった。
3年間一緒に暮らしながらお互いの今までの人生を語ることのないまま求婚>>続きを読む
終戦後すぐ、生きていくことに必死だった時の物語。
復員した小学校教員(河野宏紀)と孤児(塚尾桜雅)、半焼した家に住む女(趣里)が疑似家族として過ごす前半と、孤児が持つ拳銃を使ってテキ屋の男(森山未來)>>続きを読む
リアリティ·ウィナーが自宅に戻った時、FBI捜査官が車の窓越しに話しかける所から始めた録音内容を俳優の演技により再現した映画。
映画の途中でも実際のやり取りの音声が流されるが、ちゃんと証拠を残し、それ>>続きを読む
2022年9月27日安倍晋三元首相の国葬の日、全国10都市でカメラを回し、国葬に反対する人々の集会、山口県下関市の安倍事務所に弔問に来る人を取材する記者、沖縄辺野古埋立地前で抗議する人、札幌で結婚式を>>続きを読む
強く印象に残った映画「カナリア(2004)」の塩田明彦監督の作品だったので鑑賞した。
最初は春画が性を強調するものではなく「笑い画」として男女を題材に画風を楽しみ眺めるという話から、後半は安達祐実演じ>>続きを読む
スタンダードの画角で切り取られた画面。
黒木華演じる英梨以外は感情を押し殺し、表面的な言葉のやり取りをして心が交錯することはない。
恋人の木村の死を目撃しても駆け寄るのではなく現場を立ち去ってしまった>>続きを読む
前半、愛媛の薬売りの場面では眠ってしまったが、9月1日の関東大震災から村人が薬売り達を「(朝)鮮人だ」として殺害した9月6日の福田村事件までは展開が早く引き込まれた。
残酷な殺人シーンの多さ、性の奔放>>続きを読む
「バベル(2006年)」で強烈な印象を残した菊地凛子が主演しているので鑑賞したが、いいように歳を取っていた。
優しい老夫婦、いやらしい男など色々な人に乗せてもらって東京から青森に向かうが、最後に乗せて>>続きを読む
お腹の中から臓器を取り出すショー、体中にできた耳を見せて踊る男、人体骨格の椅子に座って食事を食べさせられる主人公(ソール·テンサー)など、クローネンバーグらしいシーンが満載だった。
プラスチックを主食>>続きを読む
三原光尋監督の前作「オレンジ·ランプ」が良かったので、この作品も観ようと思った。
「春」が意味するものは季節だけではなく、豆腐屋の看板娘の名前でもあることが映画を観て初めて分かったし、パンフレットでは>>続きを読む
7つの短編から成る112分のオムニバス映画。
呉美保監督の作品が入っているので観たが、色々な国を舞台に女性が置かれている状況が描かれていて興味深かった。
杏が演じるシングルマザーと子供とのほっとするラ>>続きを読む
松居大悟監督の作品に興味があって鑑賞したが、40人程の観客のうち男性は数名であった。
帯広市にある築100年の重要文化財である双葉幼稚園の園舎で撮影された映像は、日中から夕方、そして夜になる間の外の光>>続きを読む
吉野源三郎の原作とは関係がないと聞いていたので、白紙の状態で観に行った。
ジブリ作品の集大成の様で、年老いた女性が沢山登場したり、時空を超えて移動してこの世を救うなど、物語自体は楽しめた。
鈴木プロデ>>続きを読む
ミッシェル·オスロ監督の作品「キリクと魔女」や「アズールとアスマール」などを観て、その色使いの美しさや物語の面白さを知っていたので、この作品もぜひ観たいと思っていた。
3つの時代(古代·中世·18世紀>>続きを読む
「ハマのドン」こと藤木幸夫。言葉巧みで存在感がある人物。
カジノというバクチに反対し、今まで応援してきた菅に対抗して横浜市長候補を立てる。
インタビューで政治家が「◯◯が言うから」という理由で面識がな>>続きを読む
39歳で若年性アルツハイマー型認知症になった丹野智文氏の実話を元にした映画。
診断されてから9年後の夫婦に、苦しかった話しを撮ろうとするTVに対して「困ったことはなかった」と答える二人。
コミカルな場>>続きを読む
同じ「出来事」が、関わる人それぞれの立場によって全く違う出来事に見えることを認識させられる映画だった。
母親の視点で物語が進行した後、多様な視点から回想することにより、一人の教師が理不尽に追い詰められ>>続きを読む
プーチンのプロパガンダ映画を作る目的で撮った映像なので、プーチンの本心が語られていると思われる。
車内で語る「不自由な君主にはなりたくない」や「為政者として長く続ける気はなく、一市民としてビールを飲み>>続きを読む
香川県に初めてモスクを建設するために奮闘するイスラム教徒は、日本人や全ての人に開かれたモスク造りを目指していた。
それに対してこの映画の主人公にとってのイスラム教は自分と違う世界に生きる者を殺すことを>>続きを読む
テレビマンユニオンを作った萩元晴彦とマルチクリエイターだった寺山修司が1967年に制作したテレビ番組「日の丸」と同じインタビューを現代の人にすればどの様な答えが出されるかということを企図した監督だった>>続きを読む
自民党に企業献金をしている業界は減税額が大きい、小選挙区制は投票数が議席数に直結しないなどのデータに基づく解説、現役官僚へのインタビューでは正論を言えなくなった職場の現状など、安倍政権下で劣化した日本>>続きを読む
「人間爆弾」を熱唱する男性。しかし、周りにいる人はコーヒーを飲んだり景色を見ながら座っているなど思い思いに過ごしていて、歌が聞こえていても聴いているかは分からない。映画はアダマン号に通う人々を端的に表>>続きを読む
アフリカの国からベルギーのリェージュにやって来た少年トリと少女ロキタ。生きるために姉弟と偽って生活している。トリは難民と認められているが、ロキタは認められていない。
ロキタは稼いだお金を大好きな母親に>>続きを読む
ロストケアという題名の深い意味を映画の中で知ることになった。
父親の介護のために仕事を辞めて生活保護を申請するが受け付けられなかった過去を持つ主人公の斯波宗典(シバムネノリ·松山ケンイチ)。
殺人犯>>続きを読む
長いようで一年に満たない短い間だったが、貧しい中での夫婦二人の幸せな時間を感じることができた。
無理矢理結婚させられたようであるが、初めて会った時の互いの姿から好意を持っていたことが語られる。
結婚当>>続きを読む