ABBAッキオさんの映画レビュー・感想・評価 - 12ページ目

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宇宙怪獣ガメラ(1980年製作の映画)

2.1

 1980年大映。昭和ガメラの旧作から特撮シーンを寄せ集め、ストーリーは新しくした不思議な映画。過去作は小学生時代に何作か見たが、本作は平成になってからテレビで見た記憶。マッハ文朱さんの変身シーンが最>>続きを読む

血と骨(2004年製作の映画)

3.3

2004年崔洋一監督。梁石日による自伝的作品「血と骨」の映画化。戦後大阪の朝鮮人集落で起業し、高利貸としても活動した父、金俊平の暴力にまみれた人生を息子の視点から描く。暴力描写、特に俊平のとても正当>>続きを読む

GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊(1995年製作の映画)

4.4

 1995年押井守監督作品。大友克洋原作監督の「Akira」と並んで大人の鑑賞に耐えるアニメ映画として日本アニメの声価を世界的に確立した作品。人間と機械、肉体と精神の関係を問う哲学的な作品を描いていた>>続きを読む

イノセンス(2004年製作の映画)

3.2

 2004年押井守監督。前作「攻殻機動隊」の続編という位置づけ。前作を見ていないと正直分からないだろう。人間にアンドロイド改造が広範に行われるようになった世界で、犯罪組織を追求する公安の特殊科員の物語>>続きを読む

ベルセルク 黄金時代篇 III 降臨(2012年製作の映画)

3.1

 2013年作品。WOWOWで視聴。三浦原作のマンガ「ベルセルク」の初期部分を映画化した3部作の3本目。原作未読、1,2部も未視聴だが有名な作品なのでWiki等で情報収集しつつ視聴。
 「ベルセルク」
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日本沈没(1973年製作の映画)

3.8

 1973年東宝。ベストセラーとなった小松左京の「日本沈没」をすぐに映画化して話題作となった。科学小説という意味ではSFだが、むしろ科学的根拠に基づいたシナリオであり、小松の行き届いた調査研究に裏付け>>続きを読む

ザ・フライ(1986年製作の映画)

3.5

 1987年アメリカ。スキャナーズと並ぶクローネンバーグ監督の代表作だが、監督は一度断って別の監督が準備していたそう。しかしその監督の家族に不幸があって降板することになり、クリーネンバーグが再度引き受>>続きを読む

ハエ男の恐怖/蝿男の恐怖(1958年製作の映画)

3.8

 子どもの時にテレビで何度も見たトラウマ映画。今考えても相当うまくできていたと思う。物質電送機で自らを被験者に人体実験を試みた科学者。しかし気づかぬうちにハエが止まっていて両者が入り交じってしまう。ハ>>続きを読む

JAWS/ジョーズ(1975年製作の映画)

4.2

 1975年アメリカ、スピルバーグ監督の出世作。ジョーズの前にジョーズなく、ジョーズの後にジョーズなし。まあこの映画について書くことはいまさら何もない気がする。ともかく低予算で作れる映画のお手本のよう>>続きを読む

レディ・プレイヤー1(2018年製作の映画)

4.0

 2018年アメリカ。スピルバーグ監督。フィルマークスでも評価が分かれるようだが、私は楽しんだ。スピルバーグが自らの映画体験を懐かしんで楽しんで作った映画の雰囲気。その中で、金田のバイクから始まり、メ>>続きを読む

アトミック・ブロンド(2017年製作の映画)

3.2

2017年アメリカ。シャーリーズ・セロン+アクション。この映画は色々考えずにこの組合せだけで見るかどうか決めればよいと思う。1989年ベルリンの壁が崩壊するベルリンでの各国スパイ合戦が背景で、セロン>>続きを読む

SPEC〜零〜(2013年製作の映画)

3.2

 2013年堤靖彦監督。2010年のSPECドラマの前日談という設定。ドラマで出てきてなかなか関係性が分からない人物がまだ素の状態で出てくる。ただ、ドラマはそこのところを伏せているから意外性があるので>>続きを読む

ミッドサマー(2019年製作の映画)

3.0

 2020年アメリカ、監督アリ・アスター。この監督の作品は初見だが、フィルマークス含めある程度うわさは聞いていたし、本作についても多少ストーリーは知っていた。精神に不安定さを抱える主人公はボーイフレン>>続きを読む

華氏 119(2018年製作の映画)

3.5

 2018年アメリカ映画。政治的左派の立場からドキュメンタリーを撮り続けてきたマイケル・ムーアがトランプを生み出したアメリカ社会の病巣を追求したドキュメンタリー。政治的中立でないことは当然の前提として>>続きを読む

ムトゥ 踊るマハラジャ(1995年製作の映画)

3.7

 1995年インド映画。日本でインド映画を有名にした作品として名前を知っていたが見る機会がなく、アマプラで視聴。少し前提を知っておけば楽しめる良作という印象。
 3時間の長尺だが、ちょうど真ん中あたり
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マネー・ショート 華麗なる大逆転(2016年製作の映画)

3.2

 リーマン・ショックに至るアメリカのバブルとそれで儲けた資本家連中を批判し、いつか暴落を予測して売りを入れ続けた男たちの群像を描いた映画。ゴスリング、クリスティアン・ベイル、ブラピと名優が主演している>>続きを読む

王立宇宙軍 オネアミスの翼(1987年製作の映画)

3.2

1987年ガイナックス。ドラマ化された漫画「アオイホノオ」でも描かれている大阪芸大で生まれた庵野秀明を含むクリエーター・グループが上京し、岡田斗司夫も絡んで設立されたガイナックス。その目標はこのアニ>>続きを読む

三大怪獣 地球最大の決戦(1964年製作の映画)

3.0

 1964年東宝。ゴジラ、ラドンが日本を襲う怪獣から、正義の怪獣に切りかわる記念碑的作品。Wikiによると64年末の正月映画として急きょ制作されたらしい。ゴジラ対モスラで、これまでの怪獣資産を利用して>>続きを読む

恐怖と戦慄の美女(1975年製作の映画)

2.8

 1975年アメリカ。むかーしむかしテレビでも何度かやっていましたね。皆さんの評価のように3話目の「アメリア」が印象的。気味の悪い人形が気味の悪いことになって、気味の悪い結末を迎えるという、カルト的作>>続きを読む

(1976年製作の映画)

4.0

1976年アメリカ映画。70年代に大林監督の「ザ・ハウス」と並んで家ホラーとして紹介されていた記憶。こちらはむしろオーソドックスなゴシック・ホラーをアメリカ風味にした感じ。夏期休暇に好条件で家を借りら>>続きを読む

ワンダーウーマン(2017年製作の映画)

3.7

 2017年アメリカ映画。公開後に飛行機の中で視聴した記憶。私にとってスーパーマンはクリストファー・リーブ。アメリカのポジティブ・ヒーロー、正義の力の象徴としてのヒーローはスーパーマンしかない。そのス>>続きを読む

日本暗殺秘録(1969年製作の映画)

3.3

 1969年東映。幕末の桜田門外の変から始まり、226事件までの暗殺事件をオムニバス風に描いた映画だが、メインは真ん中の血盟団事件小沼正による井上準之助暗殺に至る経緯。千葉真一演じる小沼が熱演で、片岡>>続きを読む

劇場版 マジンガーZ / INFINITY(2017年製作の映画)

2.8

 2018年東映。グレートマジンガーの10年後、光子力エネルギーで平和になった世界に突如ドクター・ヘルとその一味、機械獣軍団がよみがえる。彼らの狙いは富士山麓で発見されたマジンガー形態の超巨大ロボット>>続きを読む

シンシナティ・キッド(1965年製作の映画)

3.8

 1965年アメリカ。渋い、渋すぎてしびれる映画。マックイーン演じる売り出し中のポーカー・ギャンブラーが、ロビンソン演じる大者ギャンブラーに挑戦するというシンプルなストーリー。基本的に動きがないストー>>続きを読む

新仁義なき戦い 組長最後の日(1976年製作の映画)

2.8

 1976年東映。新仁義なきシリーズ3作目にして、仁義なきから続いた深作欣二=菅原文太コンビのシリーズの最終作。本作も前作までと特に関係なく、九州の暴力団の抗争と大阪の暴力団が絡むストーリー。菅原は九>>続きを読む

オーメン(1976年製作の映画)

3.2

 1976年アメリカ映画。同じ年にスペインの「ザ・チャイルド」も日本で封切られている。世界的に世代の断絶が意識されるようになっていたのかな。黙示録に基づく悪魔の復活というストーリーだが、無表情な子ども>>続きを読む

ザ・チャイルド(1976年製作の映画)

4.0

 1976年スペイン映画。当時評判になって、封切り後しばらくして見に行ったと思う。子どもが理由なく大人を襲い出すホラーだが、島を訪れて状況が分からず、色々調べているウチにまさかまさかと真相に突き当たっ>>続きを読む

新仁義なき戦い 組長の首(1975年製作の映画)

3.0

 1975年東映。「仁義なき」シリーズから7作目、「新」となって2作目で初めて広島を離れ、北九州の昭和40年代を舞台とした話。組長(西村晃)の娘(梶芽衣子)の婿(山崎努)に言い含められて敵対勢力の幹部>>続きを読む

新仁義なき戦い(1974年製作の映画)

3.3

 1974年東映。実在の人物をモデルにした広能というやくざを菅原が主演した「仁義なき戦い」五部作が終了した後、第1作と同じ時代をシリーズで登場した人気俳優が数多く出演して演じるという奇妙な新作。強欲な>>続きを読む

DEATH NOTE デスノート(2006年製作の映画)

4.0

 2006年。緻密な頭脳戦がメインの原作の映画化だが、藤原竜也、松山ケンイチの主演二人が秀逸で映画単体として十分楽しめる。優秀な青年がデスノートを手に入れて、キラという独善的な殺人者に変貌していく姿を>>続きを読む

遊星からの物体X(1982年製作の映画)

4.0

 1982年米映画。ジョン・カーペンター監督といえば、私はB級映画中のB級映画と思っている「パラダイム」が好きですが、代表作はこの作品かハロウィーンなのでしょう。いきなり緊張した場面が訪れるオープニン>>続きを読む

仁義なき戦い 完結篇(1974年製作の映画)

3.8

 1974年東映。深作欣二監督、菅原文太主演の「仁義なき戦い」シリーズ第5作。前作で完結したとして脚本の笠原が降板、東映社長岡田茂が継続を命じて作られた作品として有名。前作の後日談として、1960年代>>続きを読む

仁義なき戦い 頂上作戦(1974年製作の映画)

4.0

 1974年東映。「仁義なき」シリーズ第4作で笠原和夫脚本の最終作。1963年から始まった警察による大規模な暴力団鎮圧作戦だった頂上作戦を背景に、シリーズで追ってきた広島暴力団指導者の末路を描く。前作>>続きを読む

仁義なき戦い 代理戦争(1973年製作の映画)

4.0

 1973年東映。シリーズ第3作。内容としては、呉を描いた1作、広島市を描いた2作の後を受けて、1960年の安保騒動後、翌年にかけて呉の山守組が広島の村岡組を傘下に収める時代を描いており、前2作からの>>続きを読む

仁義なき戦い 広島死闘篇(1973年製作の映画)

4.2

 1973年東映。深作欣二の「仁義なき戦い」シリーズ第二作。菅原文太演じる広能が主人公のシリーズの外伝的位置づけの作品で主演は北大路欣也。広能ら呉市グループに対して本作は同じ1950年代前半の広島市の>>続きを読む

仁義なき戦い(1973年製作の映画)

4.2

 1973年東映。言わずと知れた深作欣二の名を日本映画史に留めることになったシリーズの第1作。 博徒、渡世人と理想化されていたやくざ世界を描いていた任侠映画が飽きられたのは、五社協定を結んだ映画会社の>>続きを読む