ABBAッキオさんの映画レビュー・感想・評価 - 6ページ目

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ばるぼら(2019年製作の映画)

2.2

 2019年手塚眞監督。手塚治虫の1970年代の原作を、生誕90周年を記念して映画化した作品。稲垣吾郎が流行作家、二階堂ふみが作家の前に現れる、謎めいた女ばるぼらを演じ、創作のインスピレーションをもた>>続きを読む

ベイビー・ブローカー(2022年製作の映画)

3.7

 2022年是枝監督。当代日本を代表する是枝監督が韓国の代表的俳優ソンガンホらと共に完全に韓国で制作した映画。ストーリーは是枝監督らしい家族を問いなおすテーマで、赤ちゃんポストに来て子どもを置き去りに>>続きを読む

護られなかった者たちへ(2021年製作の映画)

3.6

2021年瀬々敬久監督。東日本大震災で家族を失った人々が生活保護の制度をめぐって苦しむ姿をミステリーと絡めて描いた作品。芸能事務所アミューズの企画とのことで桑田佳祐が主題歌を歌っているのもその縁かと>>続きを読む

トップガン マーヴェリック(2022年製作の映画)

3.5

 2022年アメリカ。1980年代ハリウッド映画の代表作の一つトップガン。その続編が30年以上を経て制作された。トム・クルーズは前作同様の超絶戦闘機パイロットのヒーロー、前作では名前しか出なかった元恋>>続きを読む

NOPE/ノープ(2022年製作の映画)

3.3

 2022年米国。ジョーダン・ピールの新作。ハリウッドに映画用の馬を提供してきた牧場のある村で起きる奇妙な出来事をめぐる映画。ピールらしい演出の妙はあるし、大自然とそこで発生する怪異の描写映像は迫力が>>続きを読む

ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

3.7

 2022年濱口竜介監督。村上春樹の短編原作を脚色して3時間の長時間映画とした。なかなか見ることができなかったが航空機内で鑑賞。長すぎるとの批判も聞いていたが、この映画の描き方からすれば長いとは感じな>>続きを読む

ハスラー2(1986年製作の映画)

3.4

 1986年アメリカ。ポール・ニューマンとトム・クルーズ、新旧アメリカ2枚目俳優が競演して、ニューマンの出世作の続編を製作。ぎらぎらした若者だったエディも今は初老の落ち着いたハスラー、対するクルーズは>>続きを読む

ハスラー(1961年製作の映画)

3.4

 1961年アメリカ。生まれる前の映画だが、ポール・ニューマンの出世作だったのでは。腕はいいが自堕落な若いハスラーが老練の王者に挑戦し、敗れる話。ニューマンのぎらぎらした演技がはまり役だったと思う。

戦慄怪奇ファイル 超コワすぎ! FILE-02 暗黒奇譚!蛇女の怪(2015年製作の映画)

3.3

 2015年。コワすぎシリーズの第9作、リブートの第2作。今度は蛇女の娘に恋する童貞年かさ青年櫻井に密着する工藤らレギュラーメンバー。蛇女と知りつつ恋するキモオタ主人公のラブストーリーといった内容。P>>続きを読む

戦慄怪奇ファイル 超コワすぎ! FILE-01 恐怖降臨!コックリさん(2015年製作の映画)

3.0

 2015年。コワすぎ第8作から「超コワすぎ」に衣替えしたが、特に構成は変わっていない。ただ映像的には原点回帰的なPOVで、暗視カメラの映像中心になっている。女子高生が卒業した中学に入り込んでこっくり>>続きを読む

戦慄怪奇ファイル コワすぎ!最終章(2015年製作の映画)

3.3

 2015年白石晃士監督。コワすぎシリーズの7作目、最終章。POV映画としても破天荒さを極めた内容で、総集編と(一応の)完結編となっている。前半は工藤、市川が異世界に囚われたままで田代(白石監督)が一>>続きを読む

戦慄怪奇ファイル コワすぎ! 史上最恐の劇場版(2014年製作の映画)

3.6

 2014年白石晃士監督。コワすぎシリーズの第6作で劇場公開版。工藤、市川、田代のコンビが前回登場の道玄に加え、超常現象否定派の科学者の斎藤、売れないアイドル小明とともに、たたり村なる場所を訪れるとい>>続きを読む

戦慄怪奇ファイル コワすぎ! 劇場版・序章 真説・四谷怪談 お岩の呪い(2013年製作の映画)

4.2

 2013年白石晃士監督。コワすぎ第5作。劇場版のイントロ的作品だが単体としても十分楽しめる。お岩関連映画の映像に映った奇妙な影をめぐって調査する工藤、市川、田代だが、お岩を通じて現代に復活しようとす>>続きを読む

戦慄怪奇ファイル コワすぎ! FILE-04 真相!トイレの花子さん(2013年製作の映画)

4.0

 2012年白石晃士監督。コワすぎシリーズ4作目。今回は廃校に潜り込んでトイレの花子さんに遭遇した女子高生ビデオがきっかけ。工藤と市川はXファイルのように二人を救おうとするが、霊能力者真壁が登場し、工>>続きを読む

戦慄怪奇ファイル コワすぎ! FILE-03 人喰い河童伝説(2013年製作の映画)

3.6

 2013年白石晃士監督。コワすぎ第3作。カップルからの河童の目撃情報をきっかけとした調査。最初は工藤なしで調べに行くが怪しい男鈴木と出会い、その後工藤合流。呪物、五芒星、呪術と色々出てきて河童と対決>>続きを読む

戦慄怪奇ファイル コワすぎ! FILE-01 口裂け女捕獲作戦(2012年製作の映画)

3.6

 2012年白石晃士監督。懐かしい。ニコ動の夏ホラーで一生懸命見た記憶。無頼系ディレクターの工藤とマジメ系サブディレクターの市川が怪奇事件を追いかけるという2010年代らしい低予算モキュメンタリー・シ>>続きを読む

風が吹くとき(1986年製作の映画)

4.2

1986年イギリス。核戦争がいかに一般庶民の生活を破壊していくかを、平凡だが好人物の老夫婦が核戦争後にどのように最後を迎えたかを通じて示したアニメ映画。タイトル・ソングを歌うデヴィッド・ボウイの歌も>>続きを読む

容疑者Xの献身(2008年製作の映画)

4.0

 2008年東野圭吾原作、西谷弘監督。フジテレビで人気の出た東野圭吾のガリレオシリーズの最初の映画化作品。ガリレオ・湯川准教授に福山雅治、内海刑事に柴咲コウ、草薙刑事に北村一輝のレギュラー・メンバーに>>続きを読む

レベル16 服従の少女たち(2018年製作の映画)

2.3

 2018年カナダ。少女たちを窓もない「寄宿舎学校」に住まわせ、服従を強いる場所をめぐるサスペンス。レベル16とは最終学年を意味するらしい。その学校の秘密を少女たちが暴くという話だが、多数の少女たちで>>続きを読む

セミマゲドン(2018年製作の映画)

2.2

 2018年アメリカ。まあおバカB級映画のカルト・クラシックを狙った映画というべきか。ひたすら巨大セミと人間の戦いだが、圧倒的に数の多いセミに人間はやられて行く他ない。おバカに徹した映画として狙いが明>>続きを読む

「宇宙戦艦ヤマト」という時代 西暦2202年の選択(2020年製作の映画)

3.2

 2020年福井晴敏構成。宇宙戦艦ヤマトのリブート版、2199と2202を圧縮して、真田が記録映画風に語るという珍しい総集編。2199が基本的にはオリジナルの改良版的位置づけだったのに対し、2202は>>続きを読む

ウィリーズ・ワンダーランド(2021年製作の映画)

3.0

 2021年アメリカ。分類不可能だが、敢えて言えばアクション・コメディだろうか。定型ホラーのパロディかとも思ったが、一言も喋らないケイジの主人公がともかく強すぎ、ともかくぶっ壊しまくる。何を?悪霊に取>>続きを読む

ウォール街(1987年製作の映画)

3.8

 1987年オリヴァー・ストーン監督。リベラルな立場からアメリカ社会批判を積み重ねていくストーン監督の初期作品。今見ると非常に図式的ではあるが、構成と演出の巧みさから説得力を感じる。特に悪役であるマイ>>続きを読む

魔界都市<新宿>(1988年製作の映画)

3.3

1988年川尻善昭監督。妖獣都市に続いて菊地秀行原作のアニメ化だが、バイオレンス、エロティシズム、ハードボイルドいずれでもパワーダウンは否めない。魔界の力に屈した弟弟子に敗れた兄弟子の息子が世界を救>>続きを読む

妖獣都市(1987年製作の映画)

4.0

 1987年川尻善昭監督。菊地秀行原作ののアニメ映画化作品。バイオレンスとエロ満載のアダルト向けだがハードボイルド・ストーリー、演出がしっかりしていて気障ったらしいセリフが浮いていない。人間と魔界の休>>続きを読む

ミスト(2007年製作の映画)

4.2

 2007年アメリカ。ショーシャンクの空になどの名作で知られるフランク・ダラボン監督がスティーブン・キング原作を映画化。さすがの出来で、凡百のパニック・ホラーとは深さが違う。ある日、郊外の街をいきなり>>続きを読む

マタンゴ(1963年製作の映画)

4.3

 1963年本多猪四郎監督。本多猪四郎監督の東宝特撮作品でも、初代ゴジラ、ガス人間第1号と並ぶ歴史的名作。こちらはプロットが秀逸で、怪しげな南海の孤島に流れ着いた男女が、恐怖と焦りの中で保身と自暴自棄>>続きを読む

アス(2019年製作の映画)

3.2

 2019年アメリカ。「ゲットアウト」のジョーダン・ピール監督の社会的諷刺を含んだホラー。ある黒人一家4人がバカンスに訪れた先で、自分たちそっくりな4人組に襲われることから始まる。この監督らしい、息詰>>続きを読む

ゴッドファーザー(最終章):マイケル・コルレオーネの最期(2020年製作の映画)

3.3

 1990年アメリカ(2020年編集版)。20世紀最高の名画の一つに挙げられるゴッドファーザー・シリーズの完結作のフランシス・コッポラ監督による再編集版。1972年の第1作、75年の第2作から15年を>>続きを読む

無能の人(1991年製作の映画)

3.9

 1991年竹中直人監督主演。つげ義春の原作を映画化。どんな出演も断らないらしい竹中だが、この作品は本当に撮りたい映画だったのだろう。できた作品はなかなかの傑作で今でも鑑賞に耐える。原作は時代に合わな>>続きを読む

怪猫呪いの沼(1968年製作の映画)

3.8

 1968年東映石川義寛監督。納涼怪談時代劇として東映時代劇Youtubeチャンネルで視聴。佐賀鍋島藩の怪猫伝説を使っているが、人情ものとして脚色してある。主君を殺して殿様に納まった男が、すでに結婚の>>続きを読む

ダンテズ・ピーク(1997年製作の映画)

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 1997年アメリカ。ブロスナン、リンダ・ハミルトンという有名俳優を主役に据えた天災パニックもの。しかしこの映画の見所は雄大な自然風景を使った天変地異のCG描写だろう。ストーリーは想定可能な範囲だった>>続きを読む

怪猫 からくり天井(1958年製作の映画)

3.0

 1958年深田金之助監督。佐賀鍋島藩の化け猫騒動のストーリーを比較的そのまま描いた白黒作品。又七郎が殺されるまで、失明で許嫁を女中にとられる因縁、御前碁で屈辱を味あわされ耐えきれなくなって斬られる流>>続きを読む

怪談蛇女(1968年製作の映画)

3.0

 1968年中川信夫監督。明治にはいって女工哀史の時代だろうか。悪地主一家にいびり抜かれる小作一家が主人公。小作人父の西村晃、地主息子の山城新伍、小作人娘の恋人村井國夫が印象に残る。中川信夫の作品とし>>続きを読む

エクソシスト(1973年製作の映画)

3.7

 1974年アメリカ。言わずと知れたオカルトホラーの傑作だが、改めて見るとエクソシストと悪魔の対決シーンは全体の中で少ない。むしろ娘の状況を心配する女優の母に対応する医療専門家の無力、非人間的な医療設>>続きを読む

ザ・ライト -エクソシストの真実-(2011年製作の映画)

3.6

 2011年アメリカ。カトリック教会に所属するエクソシスト(悪魔祓い)の姿を、悪魔の存在を疑う若者がイタリアのエクソシスト師(アンソニー・ホプキンス)の下での経験を通じて描く。ホプキンスがさすがの演技>>続きを読む