ABBAッキオさんの映画レビュー・感想・評価 - 7ページ目

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ザ・ブルード/怒りのメタファー(1979年製作の映画)

3.7

 1979年カナダ。クローネンバーグの古典的ホラー。精神病院に収容された妻との面会を認めない精神科医と対立する夫が主人公。娘を預けた義母が何者かに殺され、次々と、という話。まだアメリカではスプラッタも>>続きを読む

東京喰種 トーキョーグール(2017年製作の映画)

2.8

 2017年萩原健太郎監督、マンガ原作の実写化。原作未読なので再現度は分からないが、全体としてまとまってはいるもののどこかで見たようなストーリーなので予想可能。寄生獣的な話と後半はマトリックス的演出。>>続きを読む

怪談お岩の亡霊(1961年製作の映画)

3.7

 1961年東映、鈴木泰監督。東映時代劇Youtubeにて納涼怪談時代劇として放映してくれたので視聴。初見の白黒作品だが、若き若山富三郎が伊右衛門として主演しており、時代を理解していればかなり見応えが>>続きを読む

エスパイ(1974年製作の映画)

2.9

 1974年福田純監督。小松左京の原作を映画化。超能力者(エスパー)とスパイを組み合わせたタイトルが示すように、正義のエスパーと悪のエスパーの戦いというシンプルな構図。日本沈没の大ヒットに気を良くした>>続きを読む

デビッド・クローネンバーグのシーバース(1975年製作の映画)

3.6

 1975年カナダ。クローネンバーグの初期作品だそうだがそれと知らずにテレビで何度か見た。さすがに並のテレビ映画とは違う面白さ。あるマンションで人体に寄生する生物が繁殖、徐々に皆がそれに寄生されてあや>>続きを読む

死霊館のシスター(2018年製作の映画)

2.3

 2018年アメリカ。死霊館シリーズのスピンオフ。ジャンプスケア・ホラーの典型でストーリーには入り込めなかった。最後にシリーズ1作に戻るような演出になっているところもありがちな印象。

クイーン・オブ・ザ・ヴァンパイア(2002年製作の映画)

2.6

 2002年アメリカ。バンパイアにされた人物が、バンパイア族の間の勢力争いに巻き込まれ、最後は絶対的力を持つバンパイア女王と対決する、といった話。ストーリーよりもロック・コンサート場面など音楽シーンの>>続きを読む

式日-SHIKI-JITSU-(2000年製作の映画)

3.3

 2000年庵野秀明監督。庵野監督の実写二作目、フィルム映像としては初の映画。アマプラ無料だったので視聴。スティーブン・セガールと日本人女性の間に生まれた女優、藤谷文子が書いた小説「逃避夢」を原作に、>>続きを読む

ラブ&ポップ(1998年製作の映画)

3.0

 1998年庵野秀明監督。庵野氏の初実写監督作であり、村上龍の同名小説の映画化。1990年代に登場した社会現象としての援助交際を題材として、女子高生の視点から当時の風俗を描いている。作品としては退屈だ>>続きを読む

妖怪大戦争(2005年製作の映画)

2.2

 2005年。かつての大映妖怪3部作の中でも一番まとまっていて楽しい同名作のSFXリメークのような作品を期待して正直がっかり。妖怪の造形が奇妙だし、人間ドラマも妙にねじけている。妖怪大戦争のタイトルを>>続きを読む

オカルト(2008年製作の映画)

4.0

 2008年白石晃士監督。白石監督お得意のモキュメンタリーのこれも傑作と思う。日本社会の雰囲気が前提なのかも知れないが、モキュメンタリーでは世界的に評価されていいレベルだと思う。いきなり恐がらせずに日>>続きを読む

フォーリング・ダウン(1993年製作の映画)

3.8

 1993年アメリカ。一時期テレビで何度か再放送していたような。平凡な会社員のマイケル・ダグラスがちょっとした事でイライラを爆発させ、社会の危険人物として扱われて最後は追いつめられる寓意にとんだ物語。>>続きを読む

フォーリング 少女たちのめざめ(2014年製作の映画)

2.5

 2014イギリス映画。WOWOWにて鑑賞。イギリスの女子高校での抑圧的な生活とその中での性の目覚め、青春の不安定さといった話から始まるが、次第に主人公と兄、そして秘密を隠し持つ母との関係に焦点が移っ>>続きを読む

ブレードランナー ファイナル・カット(2007年製作の映画)

4.8

 2007年・1982年アメリカ。サイバーパンク映画の始原にして最高傑作とも言える、リドリー・スコット監督のカルト・クラシックのファイナル・カット版。キューブリック監督の「シャイニング」(1980)が>>続きを読む

怪物はささやく(2016年製作の映画)

3.8

 2016年アメリカ、スペイン映画。47歳に乳がんで亡くなったイギリス作家シオバン・ダウドが書こうとしていた作品をパトリック・ネスらが小説化、それに基づいてネスが脚本を書いた作品。母と強い結びつきをも>>続きを読む

MEG ザ・モンスター(2018年製作の映画)

2.9

 2018年アメリカ。海洋探検チームが深海で絶滅したはずの巨大ザメ、メガロドンと出会い、戦いを繰り広げる。ストーリーそのものはよくあるサメ映画で特撮はそれなりに見せるものの人間ドラマも特撮も際立ったと>>続きを読む

亡霊怪猫屋敷(1958年製作の映画)

3.5

 1958年中川信夫監督。新東宝というマイナー映画会社で怪談ものをとり続けた中川監督。この作品はその初期の傑作だろう。撮影技法は当時の技術なので今から見れば拙いし、表現も今のようにどぎつくない。しかし>>続きを読む

女吸血鬼(1959年製作の映画)

3.0

 1959年中川信夫監督。日本で初めて吸血鬼を映画にした作品らしい。ハマー・フィルムによる最初のクリストファー・リー吸血鬼ものが前年の1958年に公開、その刺激によるものだろうか。若かりし美男俳優・天>>続きを読む

グッドフェローズ(1990年製作の映画)

3.7

 1990年アメリカ。スコセッシ監督がマフィアの下っ端からのし上がっていく主人公ヘンリーの半生を描く、実話に依拠した話。リオッタ演じる主人公は同じくアイリッシュ系の血が混じるジミー(デニーロ)、純粋の>>続きを読む

フレディVSジェイソン(2003年製作の映画)

2.8

 2003年アメリカ。80年代のハリウッド・スプラッターホラーを席捲した不死身の二大怪物が戦うという、ハリウッドのネタ切れを象徴するような作品だが、それなりに見られる。もちろんホラーというよりもコメデ>>続きを読む

劇場版 BEM ~BECOME HUMAN~(2020年製作の映画)

2.3

 2021年。アマプラで鑑賞。リブート版のアニメはオリジナルとは大きく世界観が違う別物と思っているが、劇場版のこちらはさらに意味が分からなくなってしまった。結局妖怪人間は人造人間で、数多くの人造人間同>>続きを読む

シン・ウルトラマン(2022年製作の映画)

4.2

 2022年樋口真嗣監督、庵野秀明企画脚本。ホームページで庵野氏の、成田亨氏デザイン「真実と正義と美の化身」への思いを読んだだけでウルウル。庵野氏と同世代で初代ウルトラマンをリアタイで見た自分にとっ>>続きを読む

太陽の塔(2018年製作の映画)

2.7

 2018年。1970年の大阪万博(名前はそうだが、東京五輪と違って主催は日本政府)は何から何まで超弩級のイベントだった。実際、この後、沖縄海洋博、筑波科学博、大阪園芸博、愛知自然博と日本では5度も万>>続きを読む

死霊館 エンフィールド事件(2016年製作の映画)

3.5

2016年アメリカ。死霊館シリーズの第2作。アマプラ終了前に鑑賞。カルト・クラシックになった1979年「悪魔の住む家」の舞台、アミティヴィルの恐怖にも関わった夫妻だが、本作ではイギリス・エンフィール>>続きを読む

死霊館(2013年製作の映画)

3.3

 2013年アメリカ。アマプラ終了なので視聴。悪霊が出る家の恐怖とエクソシズムという今では古典的なジャンルを新たな手法で描いた作品としてヒットし、続編が多く作られている。夫婦と5人の娘の一家が越してき>>続きを読む

ゴジラ対ヘドラ(1971年製作の映画)

3.2

 1971年坂野義光監督。アマプラで無料終了前に視聴。リアタイで子ども時代に見たのだが、その時には不思議な映画だな、としか思わなかった。当時は光化学スモッグが毎日のように出ていた時代で公害をテーマに、>>続きを読む

獄門島(1977年製作の映画)

3.5

 1977年市川崑監督。角川の横溝正史映画の三作目。例によって因習に囚われた社会に生きる奇妙な人々と金田一が出会い、奇怪な見立て連続殺人が起きる。本作では石坂金田一は誤認逮捕までされてしまう。原作のス>>続きを読む

チーム・バチスタFINAL ケルベロスの肖像(2014年製作の映画)

3.0

2014年海堂尊原作。医療サスペンスのテレビドラマ版のFinalとしての劇場版。これまでのキャラクターが複数登場して盛り上げているがその分ストーリーは駆け足。特に犯人が大がかりな集団殺人や病院テロを仕>>続きを読む

ロマンシング・ストーン/秘宝の谷(1984年製作の映画)

3.8

 1984年アメリカ。ゼメキス監督の、Back to the Future前の出世作。ロマン小説作家のキャサリーン・ターナーが南米ジャングルで冒険に巻き込まれるというお気楽冒険もの。インディ・ジョーン>>続きを読む

科捜研の女 -劇場版-(2021年製作の映画)

3.8

 2021年東宝。テレ朝系の人気シリーズとして20年以上続いた沢口靖子主演の「科捜研の女」。その初めての劇場版として映画製作された作品。アマプラで視聴。
 時々見る程度の軽いファンだが、手堅い脚本、チ
>>続きを読む

ノクターン(2020年製作の映画)

3.3

 2020年アマゾン制作。ピアノに打ち込んできた双子の姉妹の妹が、才能と社交性のある姉に対するコンプレックスを爆発させ、そこに悪魔の力が加わって運命が逆転していく、というストーリー。深みはないが、クラ>>続きを読む

さよなら銀河鉄道999 -アンドロメダ終着駅-(1981年製作の映画)

2.8

 1981年りん・たろう監督。テレビアニメが大人気となり、1979年の劇場版も大ヒットした銀河鉄道999。そのテレビ版が終了した後の劇場版第2作。ただ、りん・たろう監督はすでに第1作で完結したとして強>>続きを読む

紀子の食卓(2005年製作の映画)

3.3

 2006年園子温監督。吹石一恵、つぐみ、吉高由里子、光石研の4人の熱のこもった演技が素晴らしい。自殺サークルとモチーフを共有し、人間関係の希薄化とアイデンティティの喪失、生きる意味の模索といったこと>>続きを読む

自殺サークル(2002年製作の映画)

2.7

 2002年園子温監督。園監督を有名にした作品として有名らしい。園氏に関する告発を受けて、見られなくなるかと思い視聴。衝撃的な女子高生の駅プラットフォームからの集団飛び込み自殺という衝撃的シーンから始>>続きを読む

銀河鉄道999(1979年製作の映画)

3.3

 1979年りん・たろう監督。松本零士原作のマンガ、テレビ・アニメがヒットし、製作された劇場版。機械人間に母を殺された鉄郎が機械の身体を無料で提供してくれるという星へ、母似の謎の美女メーテルと共に宇宙>>続きを読む

シックス・センス(1999年製作の映画)

4.0

 1999年アメリカ。ブルース・ウィリス引退の報で改めて思い出した。自分にとってはウィリスについて最も印象的な作品。オスメント少年の最初からのはかなげでおびえたような表情が最後の謎解きで腑に落ちるとい>>続きを読む